2011/01/31 鈴木邦男

「情報史観」と世界戦略
=混迷・日本に欠けているのは何か=

①スパイからの遺言だ

菅沼光弘x須田慎一郎『日本最後のスパイからの遺言』
菅沼光弘x須田慎一郎『日本最後のスパイからの遺言』

タイトルが凄いね。『日本最後のスパイからの遺言』だ。「遺言」も「日本最後」もショッキングだが、問題は、「スパイ」という言葉だ。

普通、自分では「スパイ」と言わない。「国を守るために、情報収集に当たっている」「危機管理のためのインテリジェンスだ」…などと言う。それなのに、「スパイだ」「スパイで何が悪い!」と言っている。俺達がいるのでこの国は守れたのだ。というプライドと気概があるのだろう。

しかし、今は、スパイたちも小物になり、劣化した。という嘆きもあるのだろう。

この本は、2人の対談だ。と言っても、「スパイ」2人の対談ではない。元公安調査庁幹部の菅沼光弘氏とジャーナリスト・須田慎一郎氏の対談だ。扶桑社発行だ。須田氏は「スパイ」とは関係ないが、菅沼氏を尊敬している。秘かに「菅沼学校の最後の生徒」を自認している。

その2人が話す。日本の政治、官僚、日米関係、アジア問題などを語る。でも、その辺の評論家とは全く違う。〈視点〉が違うと思った。本を読んでいて、「あっ、こう考えているのか」「世界のリーダーはこう思っているのか」…という新たな発見があった。歴史や世界を見る時、菅沼氏は「情報史観」で見るという。それについても詳しく語っている。

菅沼光弘vs須田慎一郎
菅沼光弘vs須田慎一郎

須田氏は菅沼氏について、こう言っている。

〈言うまでもなく菅沼氏は、情報収集・分析に関してはプロ中のプロ。そして何より忘れてならないのは、情報工作の分野では掛け値なしの天才と言っていい人物だという点だ〉

菅沼氏は東大法学部を卒業して、公安調査庁に入る。ある大企業に就職が決まっていたが、たまたま先輩に紹介された「元情報マン」に会い、その仕事に魅了された。裏方でありながら、国際政治を動かし、歴史を変えている人々がいる。これこそ男の生きる道だと思い、大企業を蹴って、公安調査庁に入る。

公安調査庁は法務省の中にある組織だ。日本の治安・安全のために、あらゆる情報を集める。ただし、警察の公安とは違い、逮捕権はない。菅沼氏は、公安調査庁の中で、調査第2部部長で、旧ソ連、中国、北朝鮮情報を主に収集・分析してきた。これが実に詳しい。

大学を出てから、西ドイツの情報機関であるゲーレン機関に派遣され、情報機関について徹底的に教えられ、鍛えられた。日本に帰ってからは、アジア問題を主にやり、「以来、私は北朝鮮に人を忍び込ませたり、諸外国の大使館員の本音を探ったりと」、いろんな事をしてきた。危ないこともやってきた。

だから、新聞、テレビ、ネットでは分からないことも、見えている。特に、旧ソ連・中国や、北朝鮮についての「分析」「見方」には驚いた。

②4年前、「最後のスパイ」と激論した!

『SAPIO』で対決した!
『SAPIO』で対決した!

北朝鮮については、実に冷静に見ている。世の評論家のように、カッカと熱くなって、「やられたらやり返せ!」「あんな国、すぐに潰れる」「日本も核を持って対抗しろ!」なんて言わない。北朝鮮の〈実力〉を認めているし、大国アメリカをキリキリ舞いさせ、世界を変えている北朝鮮の戦略を見つめている。アッと驚く〈謀略〉を使ってまでも、アメリカと対抗し、「生き残り」をかけている。そう言うのだ。これは衝撃的だったので、『アエラ』(1月31日発売号)に書いた。

阿佐ヶ谷ロフト(1/19)
阿佐ヶ谷ロフト(1/19)

実は、菅沼氏の本は、『アエラ』で書評を頼まれて読んだのだ。アレッ?菅沼氏とは前に対談してるよな。何の雑誌だったっけ。資料整理が出来てないので分からん。『アエラ』で調べてもらった。すぐに分かった。『SAPIO』2007年8月8日号だった。もう4年前か。コピーも送られてきた。

2人は、この時が初対面。テーブルにつくや、激しく対立し、激論だ。「激論120分。公安調査庁は本当に必要か!?」がテーマだ。

私は、勿論、「公安は必要ない。即時、廃止すべきだ」と言った。「自らの存在のために仮想敵をつくる。公安は日本を劣化させている」と言った。菅沼氏は、真っ向から反論。

「自由と民主主義を脅かす団体には死刑宣告をする必要がある」と言う。オウムに破防法を適用し、解散させたかった。それが出来なかった悔しさもあるのだろう。とにかく、120分、徹底的な激論だった。

今、読み返してみると、菅沼氏は随分といい話もしているし、貴重な提言もしている。しかし、「合意点」を探すとか、さらに「化学反応」を起こして、新しい次元で話すことは出来なかった。私の未熟さ故だ。ともかく、公安調査庁とその仕事を「否定」することしか頭になかった。

その点、菅沼氏と須田氏のこの対談本は、歴史について、国際政治について…。もっと長いスパンで、もっと高いステージで語っている。〈信頼〉があるからだろう。「菅沼学校」の優秀な卒業生なんだし…。

「公安」「公調」というと、私などは昔、さんざん苛められたんで、つい身構えてしまう。すぐ吠えついてしまう。いかんな。と反省している。

③「金賢姫来日」に異議あり!

12時を過ぎても、残ってる客が…(1/19)
12時を過ぎても、残ってる客が…(1/19)

そうだ。『SAPIO』で討論した時、公安・公調には、こんなことをされた。こんなことも公調はやっている…と、恨み、つらみを述べた。

又、デモに出た位で、ブラックリストに載せたり、尾行もしている。「合法運動」だって、弾圧されるのなら、じゃ、隠れて非合法でやろうかとなり、人間がどんどん陰湿になる。と言った。

それに対する菅沼氏の答えは…。

「その大部分は被害妄想ですよ。それにその程度のことが怖いようじゃ、右翼運動なんてできないでしょう!」

ピシャリと叩き伏せられた。激しくやりあい、険悪なムードで終わったような気がする。でも、隠し事はなく、本音を言い合った。だから、その後も、何度も会っている。一水会フォーラムの講師でも来てくれた。これはありがたいと思う。今度は、ぜひ、「情報史観」に則った話を聞いてみたい。

須田氏との対談本を読んで、ハッと思った事は多かった。その一つは、例の「金賢姫来日問題」だ。

「莫大な金を使った」「ヘリで東京遊覧までさせた」「でも、何ら新証言はなかった」と、マスコミでは、もっぱら、「金」の話になった。

仙台で(1/24)
仙台で(1/24)

しかし、問題はそんなとこにはないという。

須田
ところで、今回の金賢姫来日には超法規的措置が取られています。
菅沼
つまり懲役以上の刑を受けた外国人は原則として日本には入国できません。しかし、法務大臣の特別許可があれば入国可能です。今回は千葉景子法務大臣(当時)の特別許可で金賢姫は来日しました。
(中略)
須田
誰からも文句が出ないことが、私は異常だと思うのですが。
菅沼
そうですね。捜査当局も、誰も文句を言えない。確かに、金賢姫は蜂谷真由美として日本のパスポートを行使している。これは大変なことです。
須田
それが何も過去になかったかのように、何の疑問もなく物事が進んでいってしまったというのは、冷静に考えればかなり異常な事態です。
(中略)
菅沼
金賢姫来日では、メディアもその異常さにまったく気がついていません。拉致問題となると、世の中を挙げておかしくなってしまう。政治の世界では、拉致問題の解決にどんな寄与をするかも一切検証せず、金賢姫を呼ぶことが国際的にどういう意味を持つかその賢愚を推し量らない。サプライズなどといって、中井さんが個人的な成果をアピールするだけのために多額の税金を使って、果たして日本の国益になるのでしょうか…。

④「日系アメリカ人」について、何と…

青森新幹線です
青森新幹線です

よく、ここまで言えたもんだと思う。確かにその通りだ。金賢姫を呼んだことは、「金がかかりすぎた」「ただのパフォーマンスだ」「民主の人気取りだ」と言う人はいる。そして、「そのわりには進展がなかった」「成果がなかった」と言う。私もそう思っていた。

しかし、菅沼氏はもっと、冷静に見ている。果たして、「日本の国益になったのか」と。

つまり、あんなことをして、かえって、解決から遠ざかったのではないか…。というのだ。

これにはハッとした。北朝鮮を交渉のテーブルにつかせず、拉致問題を話し合い、拉致被害者を取り戻す。これが一番重大なことだ。これが忘れられ、金をかけたパフォーマンスだけがやられている。「俺はこれだけ北朝鮮と闘ってるんだ」と皆、ポーズだけを示す。

でも、実際に、北朝鮮に行って話し合い、取り戻そうという人はいない。これではダメだというのだ。

それに、金賢姫の入国は「超法規的措置」だったという。多くの国民は知らなかった。もし、こんなことが出来るのなら、アラブに行った日本赤軍の人々や、北朝鮮に行った「よど号」の人にも「超法規的措置」で、(無罪で)帰国させてやればいい。そうじゃないか。

又、世界基督教統一神霊協会創立者の文鮮明が来日した時、公安調査庁の事務官は、即座に不許可を出した。アメリカで脱税で懲役刑を受けていたからだ。ところが、当時の自民党の政治家の圧力がすごかった。又、政府筋の圧力で、公調の反対を押し潰した。そして、文鮮明は来日した。

けしば誠一さんの「新春のつどい」
けしば誠一さんの「新春のつどい」

それと、「日系アメリカ人」についても、驚くべきことを言っている。アメリカから情報を取るために、各国は、アメリカに住む自国民を通して、取っている。

「中国の場合は、中国系アメリカ人がアメリカの中にいます。イスラエルの場合も、ユダヤ系アメリカ人がアメリカの至る所にいます。ですから、実際たまにペンタゴンあたりで軍事情報を漏らしたと逮捕者が出る。韓国も同様であり、今では韓国系アメリカ人がアメリ中に進出しています。こうして、中国も韓国もアメリカの情報を取っているのです。

と菅沼氏は言う。そうだろう。それが国際政治の冷酷な現実なんだろう。だが、日本は違う、と言う。これは気がつかなかった。菅沼氏だから、気がつくし、菅沼氏だから言えることだ。

〈ところが、日系アメリカ人の場合は、そうはなりません。日系の人というのは、アメリカに国籍を変えると、身も心も完全にアメリカに忠誠を誓ってしまうからです。
 日本人というのは、そういう潔癖なところがある。これは日系だけの話です。たとえば、ダニエル・イノウエという日系上院議員は親日派ではなく、むしろ、基本的には反日です。同じく日系下院議員のマイク・ホンダは華僑の人と一緒になって、日本政府へ従軍慰安婦に対する謝罪要求議決案を提出しています。
 そもそも日系アメリカ人は、真珠湾攻撃の後、財産を没収され、強制収容所に送られるという悲惨な状況を経験しました。当時、“ジャップ”と呼ばれて虐げられたのですが、名誉を挽回するために、日系二世部隊を組織し、アメリカのためにヨーロッパ戦線などで戦いました。また、マッカーサーと一緒に、敗戦後に日本に来ました〉

⑤北朝鮮を直視しろ!と

塩見孝也さんと
塩見孝也さんと

日系人に対して、随分と厳しい。つい最近もテレビドラマで、日系人の凄まじい苦労の話が、放映されていた。かわいそうだ、とだけ私らは思う。しかし「日本最後のスパイ」としては、その底に、もっと冷酷な視線で見るのだ。菅沼氏は、続けて、こう言う。

〈こうしてアメリカに深く忠誠を誓った背景には、戦前・戦時中に日本は我々日系アメリカ人を見捨てたという怨念が残っているからです。だから、いまだに日系アメリカ人は日本政府にはいい印象を持っていません。だから、いまも日系アメリカ人の軍人は日本に赴任しても、日本語を学んで話そうとはしません。日系二世の奥さんは、日本人は少なく、多くが中国人です〉

こんな事実は知らなかった。かわいそうだ。捨てた日本政府は悪い。と感傷的に見ているだけではダメだ。いやなことでも現実を見、その上から、変えなくてはならない。日系アメリカ人にしても、北朝鮮問題にしても、皆、いやなことは見るまいとしている。こう言ったら、国民には受けるだろう。と、それを考えて発表しているようだ。その点、菅沼氏は、迎合的な発言はしない。これが情報史観なのか。

これは深い本だな、と思った。

「この国を守るために何が必要なのか」と本の表紙には書かれている。その答えがこの本にはある。

たとえば、北朝鮮について、こう言う。

椎野さん、鈴木邦男、あべあゆみさん、吉本さん
椎野さん、鈴木邦男、あべあゆみさん、吉本さん
〈いまあのちっぽけな北朝鮮が核を持ち、それを世界がならず者国家のように言って非難しています。しかし、核武装によって彼らは侵略されないのも事実です。ブクブク太って豚みたいな形でアメリカに従属しているのがいいのか、やせ細っても自らが自らを守り、国を運営していくのがいいのか〉

思い切ったことを言う。北朝鮮へのバッシング、ブーイング一色の日本で、これだけのことを言うのは、勇気がいる。たいしたものだ。今の政治家、いや日本人全てが、目先のことしか考えてない。それでいて、「戦時」だという。でも、歴史観がない。長いスパンで国家のこと、世界のことを考える頭がないし、見る眼がないという。

〈戦略的思考というか、要するに歴史観が弱い。たとえば、『孫子の兵法』や『三国志』でもいいのですが、過去の歴史の中で、いったい人類というのは戦争と関連して、どのような営みをやってきたか。これをもっと勉強して欲しいと思います〉

これが結論ですね。今度又、菅沼氏と話をしてみたいですね。「情報史観」に則って。

【だいありー】
小林よしのりさん『ゴーマニズム宣言スペシャル。国防論』から
小林よしのりさん『ゴーマニズム宣言スペシャル。国防論』から
  1. 1月24日(月)前夜、「アエラ」「創」などの〆切があったので、朝まで原稿を書いていた。そのまま早朝の東北新幹線に乗った。ちょっと本を読んでたら、爆睡してしまった。「次は仙台」というアナウンスで、ハッと目を覚ました。慌てて降りた。仙台で兄貴に会ったり、いろいろと打ち合わせをしたり。忙しかった。夜、帰京。「恵観塾」には行けませんでした。すみません。
  2. 1月25日(火)今日、〆切の原稿があったので、朝方まで書いていた。2時間位寝て、早朝、東京駅へ。名古屋まで新幹線。それから東海道線で岐阜へ。昼、着く。支援者(3人)と共に車で岐阜刑務所へ。泉水博さんと面会。…を申し込んだのだが、刑務所側から拒否される。私は前に面会に来てるし、いつも手紙のやり取りはしている。それでも、ダメ。去年の9月に規則が変わって、全面的に面会出来なくなかった、という。わざわざ東京から行ったのに…。
     泉水博さんは、千葉刑務所にいた時、野村秋介さんと知り合っている。獄中で病気で苦しんでいる人がいて、泉水さんは看守を人質にして、医者に診せろと要求した。この決起が口コミで広がり、後に、獄中者組合の結成につながった。
     1977年に起こったダッカ日航機ハイジャック事件では、日本赤軍によって指名され、「奪還リスト」に入った。日本赤軍とは何ら関係なかったが、千葉刑の「決起」が評価されたのだ。「人助けのためなら」と泉水氏はダッカに行く。そしてアラブに行き、日本赤軍のメンバーとして行動する。ところが、アラブにいると思われていた泉水氏が1986年、フィリピンで逮捕された。そして日本に送還され、今は岐阜刑務所にいる。
     数奇な運命だ。そして、「義」の人だ。ハイジャックの時も、「自分が行かなければ、人質の人は助からない」と思って行った。それなのに、帰国したら、前の「無期懲役」にプラスされて旅券法違反などの罪も加わった。かわいそうだ。
     松下竜一の『怒りていう。逃亡には非ず 日本赤軍コマンド泉水博の流転』(河出文庫)に詳しい。
     私は一昨年、面会に行った。面会では野村さんの話などを懐かしくしていた。「鈴木さんのことはテレビで見てました」と言う。個室にテレビがあるという。昼間、仕事をして、夜はテレビを見られる。面会が終わって帰ろうとしたら、「月末で、もう1回、面会日が残ってますから」といって、この日、「ダブル」で面会させてもらった。岐阜刑務所はいいなー!凄い!と思った。
     でも、そうした「宥和政策」「民主化」が、問題になったのかもしれない。全国で去年の9月から急に、締め付けが厳しくなった。
     救援連絡センターの人たちも、これは許せないという。法廷闘争をするそうだ。帰り、支援者の人たちとファミレスに行って、今後の打ち合わせをする。夜、帰京する。
竹中労さんのお墓の前で(12/18)
竹中労さんのお墓の前で(12/18)
  1. 1月26日(水)午前中、取材。午後3時から文化放送。「編集長は見た!」は、「SAPIO」編集長の三浦和也さん。今日発売号は特集が「中国が地球を食い尽くす!」。
     「世界の領土と領海を食い尽くす」「東アジアの空を食い尽くす」「マグロ、ワイン、大豆…を食い尽くす」「偽装バブルが弾けた時、不良債権に食い尽くされる」…と警鐘。特に凄かったのは、
    〈中国人観光客が「悪質マナー」で世界の道徳を食い尽くす様子はもはや「環境破壊」だ〉
    …などなど、話は尽きませんでした。
     又、「日本の若者がどんどんバカになっている」という特集も。終わって、来週の打ち合わせ。
  2. 1月27日(木)お昼、神田で仕事の打ち合わせ。仕事が遅れていて、進まない。午後3時、河合塾コスモ。「現代文要約」。5時、基礎教養ゼミ。今週は私が選んだ本で、山田昌弘の『なぜ若者は保守化するのか』(東洋経済新報社)を読んで、生徒と話し合う。その前に、昨日、文化放送で取り上げた、『SAPIO』の「日本の若者がどんどんバカになる」をコピーして、皆で話す。又、「中国人観光客の環境破壊」についても。長く中国にいたフェローからも話を聞く。終わって、生徒と食事会に行く。
     今日発売の「週刊新潮」(2月3日号)を買ったら、巻頭が「小沢一派」涙目の覆面座談会。そのタイトルが、何と。
    〈「あさま山荘」内閣の国会リンチ〉。
     凄いね!「連赤」は健在だ。忘れられてない。そういえば、2月中旬には連合赤軍事件についての本が又、出るそうだ。凄いらしい。多分、これが〈連合赤軍事件〉の決定打になるだろう。
「竹中英太郎記念館」で
  1. 1月28日(金)久しぶりに、ちゃんと寝た。7時間位寝た。やっぱ、「育ち盛り」なんだから、毎日、8時間は寝ないと!と思うんだけど、やたらと忙しい。それに仕事が遅い。ノロマだ。どうしたら、いいのでしょう。
     一日中、原稿を書いたり、電話で打ち合わせをしたり。
     夜、座談会。木村三浩氏に用事があって、携帯に電話をした。呼び出し音がちょっと違う、と思ったら、「今、オーストリアです」。ゲッ、勝手に国際電話になっちゃったよ。「愛国者インターナショナル」の仕事だろう。2月初旬までいるそうだ。
     山平重樹氏の『連合赤軍物語・紅炎』(徳間文庫)が送られてきた。これが噂の本か。凄い。読んで圧倒された。「連合赤軍」ものの最高傑作だ。2月中旬、発売だそうだ。
  2. 1月29日(土)、11時、近代美術館フィルムセンター−。ブノワ・ジャコー監督の『肉体の学校』を見る。タイトルはAVっぽいけど、違う。三島由紀夫の小説が原作だ。ただ、舞台を現代フランスに置き換えている。なかなか、面白かった。夕方から打ち合わせ。
     そのあと、スポーツ会館で運動。夜中までサッカーを見る。凄い。ザッケローニ監督は凄い。日本の首相も外国から招請したらいい。
  3. 1月30日(日)家で原稿を書いていた。夕方、ヤマダ電機に3D携帯と3Dデジカメを買いに行く。やはり、3Dは大画面がいい。それで、衝動的に「トロン」を見るつもりで歩いていたら、園子温監督の「冷たい熱帯魚」をやってる映画館があったので、見る。いやー、面白かったですね。感動です!久しぶりに衝撃的な映画を見ました。
【写真説明】
菅沼光弘x須田慎一郎『日本最後のスパイからの遺言』

①菅沼光弘x須田慎一郎の『日本最後のスパイからの遺言』(扶桑社)です。知らないことが沢山あり、教えられました。お薦めです。

菅沼光弘vs須田慎一郎

②「日本最後のスパイ」菅沼光弘さんと、その「教え子」須田慎一郎さんです。

『SAPIO』で対決した!

③『SAPIO』(07年8月8日号)で菅沼光弘さんと、対談した。「公安調査庁は日本に必要か!?」。お互いの政治的生存をかけて、激しく討論しました。

阿佐ヶ谷ロフト(1/19)

④1月19日(水)、阿佐ヶ谷ロフトで。捕鯨賛成派の方も発言しておりました。水産ジャーナルの梅崎義人さん(右)です。

12時を過ぎても、残ってる客が…(1/19)

⑤夜中の12時を過ぎても激論は続いてました。電車がなくなるので帰る人も多かったのですが、「朝まで聞いてやるぞ!」と覚悟した人が何人かいて、熱心に聞いてくれました。

仙台で(1/24)

⑥1月24日(月)仙台で。東北薬科大学の前で。

青森新幹線です

⑦仙台駅で。新青森まで行く新幹線「はやて」がホームに入ってきました。格好いいです。イルカに似ています。だから、愛らしいです。皆、携帯でパチパチ撮ってます。私も写メしました。

けしば誠一さんの「新春のつどい」

⑧1月23日(日)、杉並区議会議員・けしば誠一さん(右)の「新年の集い」で。左は新城せつこさん。中の2人は朝鮮の横笛演奏と民族舞踊をしてくれた人です。

塩見孝也さんと

⑨生前葬をやって、もう亡くなったはずの塩見孝也さんも、何故か、おりました。

椎野さん、鈴木邦男、あべあゆみさん、吉本さん

⑩1月15日(土)新宿に芝居を見に行った時です。芝居に出ていた、あべ・あゆみさん(右から2人目)を囲んで。カメラを向けると、すぐに、面白い顔をしてくれます。さすがプロの役者さんですわ。左は椎野礼仁さん。右は神戸から見に来た「モー娘」。

小林よしのりさん『ゴーマニズム宣言スペシャル。国防論』から

⑪『SAPIO』(2月9、16日号)の、小林よしのりさんの「ゴーマニズム宣言スペシャル。国防論」から。三島由紀夫が「憲法草案」で女帝を認めてることを書いてました。「皇位は世襲であって、その継承は男系子孫に限ることはない」。もう40年以上も前に、女帝を認めていたのです。凄いですね。私も、『遺魂』(無双舎)で、そのことについて考えてみました。両方とも、お読み下さい。

竹中労さんのお墓の前で(12/18)

⑫竹中労さんのお墓の前で。甲府市です。12月18日(土)です。

「竹中英太郎記念館」で

⑬「竹中英太郎記念館」で。英太郎さんは有名な画家で、労さんのお父さんです。この記念館には、竹中労さんの本の他に、『夕刻のコペルニクス』『愛国の昭和』などがありました。誰が書いた本でしょうか。

【お知らせ】
  1. 1月31日(月)、今日発売の「アエラ」に原稿を書いてます。「主張」でも取り上げましたが、菅沼光弘さんと須田慎一郎さんの『日本最後のスパイからの遺言』(扶桑社)の書評です。面白いし、なかなか考えさせられる本だ。
  2. 2月9日(水)午後7時。一水会フォーラムサンルートホテル高田馬場
     講師は三井環氏です。元大阪高検公安部長です。腐敗する検察問題について語って頂きます。
  3. 2月11日(金)、午後1時〜6時。カタログハウス本社のセミナーハウスで。「第6回・マガ9学校」。テーマは、「平和と軍事のシミュレーション。あなたが決める尖閣問題」。東京外大の伊勢崎賢治さん、マエキタミヤコさんと私。参加費8000円。参加申し込み希望者はメルマガの「マガジン9」まで。
  4. 2月27日(日)午後2時、第4回「鈴木邦男ゼミin西宮」。今回は、「受刑者のアイドル」と呼ばれ、刑務所でPrisonコンサートの活動を最多で繰り広げる女性歌手デュオ「Paix2(ペペ)」が登場します。ManamiさんとMegumiさんです。1時間のライブのあと、鈴木とトークです。
    場所は、西宮駅前のカフェィンティ・ライミ(喫茶店)です。お問い合わせ、お申し込みは、岩井正和まで。080(5702)8405です。