2011/08/29 鈴木邦男

「楯の会」も連合赤軍も夢中になった「柔侠伝」!

①初めにマンガありき、だよ。革命運動は

小林よしのりさんと(8/23) 小林よしのりさんと(8/23)

だから、何度も言ってるように、あの時代の学生運動は「マンガ」だったんです。マンガが一番、影響を与えていた。

別に馬鹿にしてるわけではない。だって、1970年3月の「よど号」ハイジャックを見たらいい。赤軍派の9人は、「我々は“あしたのジョー”である!」と言い残して、北朝鮮へ行った。又、白土三平や赤塚不二夫や手塚治虫のマンガにモロに影響を受けていた。

白土三平の『カムイ伝』『忍者武芸帳』から唯物史観を学んだ学生は多かった。さいとうたかをの『ゴルゴ13』で国際情勢を学んだ、という人も多い。「人生に必要なことは全て『ゴルゴ13』に学んだ」と言う人もいた。

又、新左翼の人達は本名を名乗らない。権力から身を守るために組織名を名乗る。コードネームというと、スパイ映画のようだからと、「ペンネーム」と言った。そのペンネームは、ほとんどがマンガの主人公だった。

高田延彦さんと(8/23) 高田延彦さんと(8/23)

乱闘も、国際情勢も、仲間のつくり方も、異性との付き合い方も、全て、マンガから学んだ。マルクスやレーニン、トロツキー、毛沢東からではない。マンガから学んだのだ。

ハイジャックの意味も知らないでハイジャックをして、人質の日野原さんに教えられたり…。

東京戦争・大阪戦争などと名前だけは日本の内戦だし、革命だが、実際はチャチなものだった。「日本のレーニン」と言われた人もいたが、今はただのお爺さんだ。マンガだ。全てはマンガだ。

勿論、右翼もマンガは読んでいた。でも、左翼と比べると、右翼の方が真面目というか、融通が利かない。ユーモア精神がない。

でも、バロン吉元の『柔侠伝』は右翼学生に人気だった。又、左翼学生にも人気だった。これは週刊『漫画アクション』に、1970年(昭和45)6月11日号から連載が始まる。

そうか。「よど号」があって、その3ヶ月後だ。僕は産経新聞に勤めていた頃だ。元「楯の会」の阿部勉氏のアパートに居候していた頃だ。右派学生運動の内ゲバがあり、私は追放され、実家の仙台で鬱屈していたが、1970年4月に産経新聞に入社し、久しぶりに上京した。

前田日明さんと(8/15) 前田日明さんと(8/15)

その時、渋谷で偶然に、阿部勉氏に会った。「これからアパートを探さなくてはならん」と言ったら、「見つかるまで僕のアパートにいて下さいよ」と言う。

高田馬場で六畳二間に、もう1人、福田俊作(やはり、「楯の会」)と住んでいた。「楯の会」の溜まり場のようになっていた。結構居心地がよくて、半年以上いた。

そしたら、1970年11月25日に三島事件が起きた。部屋には祭壇が出来、「楯の会」の人間は、連日集まって、秘密の会議をしている。マスコミも押しかける。警察は張り込んでいる。これ以上、ここにいては迷惑をかけると思い、落合にアパートを借りて、引っ越した。それ以来、ずっと落合だ。

その三島事件から、私の周りの世界も激変する。阿部勉氏や、やはり学生運動の仲間の犬塚氏、四宮氏、田原氏、田村氏…などと共に、「一水会」をつくることになるからだ。

②あの「空白時代」に衝撃を受けたマンガだ!

サスケさんと(8/15) サスケさんと(8/15)

つまり、1970年(昭和45)の5月から11月の半年間は、不思議な半年間だった。活動家にとってのエアポケットのような時代だ。もう運動に戻ることはないと思っていた。多分、一生、サラリーマンだろうと思い、新しい環境に慣れなくてはと思っていた。

そんな時代に出会った、「運命のマンガ」が、バロン吉元の「柔侠伝」だ。

居候させてくれた阿部勉氏が薦めてくれた。「これはいい!」「面白いですよ」と見せてくれた。「漫画アクション」(双葉社)の70年6月11日号から始まっている。それ以来、欠かさず読んでいた。後に、単行本になった時も、全て読んだ。

「楯の会」の人達も皆、読んでいた。かなり後で分かったが、左翼の人達も読んでいたという。連合赤軍事件の植垣康博さんは、特に好きで、後に、出所してから、静岡に「バロン」と名付けたスナックを開店したほどだ。作者のバロン吉元からとったのだ。

だだちゃ豆を食べる だだちゃ豆を食べる

今、ここに、1冊の本がある。文藝春秋編『大アンケートによる 少年少女マンガ100』(文春文庫ビジュアル版)だ。1992年発行で、580円だ。これは、歴史的な本だ。「各界有名人が選び出した史上最も面白いマンガはこれだ!」と表紙に出ている。

まずは、10位までを紹介します。

1位
「あしたのジョー」 高森朝雄原作・ちばてつや漫画
2位
「鉄腕アトム」 手塚治虫
3位
「サザエさん」 長谷川町子
4位
「火の鳥」 手塚治虫
5位
「少年王者」 山川惣治
6位
「忍者武芸帳」 白土三平
7位
「猿飛佐助」 杉浦茂
8位
「天才バカボン」 赤塚不二夫
9位
「少年ケニア」 山川惣治
10位
「巨人の星」 梶原一騎作・川崎のぼる作画

「各界有名人」というから、平均年齢が高いのだろう。だから、昔懐かしいマンガが勢揃いしている。今の10代、20代、にアンケートを求めたら、ガラリと変わるだろう。

でも、これが、学生運動世代に影響を与えたマンガだ。山川惣治は私も小学生の時、夢中になって読んだ。「猿飛佐助」もそうだ。でも、今の若者は多分、誰も知らないだろう。

③私の人生もマンガだった

「南京!南京!」上映とトーク(8/21) 「南京!南京!」上映とトーク(8/21)

さて、バロン吉元の「柔侠伝」だ。これは全体のアンケートでは30位になっている。でも私は、これを1位に選んだ。「各人のマイベスト」も載っている。

それがこの文春文庫の楽しいところだ。「鈴木邦男(一水会代表・48歳)」の「マイベスト5」がこう紹介されている。

1位
柔侠伝 バロン吉元
2位
少年王者 山川惣治
3位
矢車剣之助 堀江卓
4位
沈黙の艦隊 かわぐちかいじ
5位
へび少女 楳図かずお

「少年王者」は日本版ターザンだ。アフリカ旅行中、子供が行方不明になり、ゴリラに育てられる。たくましく育ち、ジャングルの王者になり、大冒険をする。

これは、私の人生の原点になった、学生運動、右翼運動という「ジャングル」に生き、悪い猛獣たちに襲われながら、闘ってきた。私も「少年王者」だ。

「南京!南京!」の陸川監督と 「南京!南京!」の陸川監督と

「矢車剣之助」は時代劇なのに、とびっきり、奇抜なマンガだった。こんなの、ありえない!と思われるシーンの連続だった。

地面からいきなり城が出てくる。そして、武装集団が何万と現れる。二丁拳銃で主人公は大活躍する。拳銃を撃って、壁に絵を描いたりする。そんなに弾が続くのだろうか。時代劇なのに、気球は出てくる。飛行船は出てくる。城だって、飛ぶ。

こんな奇想天外な発想は、「バカな!」「バカな!」と思いながら、大人になってから、ヒントになっているのかもしれない。「少年王者」の志と、「矢車剣之助」の発想。それが私だ!それに「柔侠伝」のロマンと武闘だよね。

『少年少女マンガ 100』には、私のコメントも出ている。「わがマンガ人生」の総括だ。

宇賀神寿一さんと 宇賀神寿一さんと
〈子供の頃から一貫してマンガは読み続けてきた。それも、かなり真面目に読み続けてきた。ほのぼのとしたマンガやナンセンスマンガは、あまり印象に残っていない。マンガによって自分の生き方を考えてきたからかもしれない。勇気、優しさ、決断…すべてマンガから学んだようだ。
 学生時代からずっと民族派の学生運動を続けてきたのも、潜在意識の中にマンガの影響があったからだと思う。だから、僕の人生そのものも、かなりマンガ的だと(いい意味でも悪い意味でも)思う。学校で学んだことはすべて忘れても、マンガから学んだことは覚えている。マンガこそが僕の教科書だったかもしれない〉

④反逆の政治マンガだ!

9月2日(金)午後7時、ネイキッドロフトでやります 9月2日(金)午後7時、ネイキッドロフトでやります

そうか。だったら、学校の教科書も全てマンガにしたらいい。そうなったら、「愛国マンガ」と「反日マンガ」の闘いになるのかな。

さて、「柔侠伝」だ。これは、長い長いマンガだ。大河マンガだ。それに、主人公は柔道家だが、正義感が強い。時の権力者とも闘う。

柔道だから体制的だろうと思うかもしれないが、それはない。時には反体制であり、左翼的だ。誰かに似ている。だから、左翼学生も熱狂的に読んだんだ。何人かが、この「柔侠伝」へのコメントを語っている。私は…。

〈この後の「昭和柔侠伝」「現代柔侠伝」を含めて、これは大河ドラマならぬ大河マンガです。柳勘九郎、勘太郎、勘三郎の三代にわたる柔道家の目を通して見た日本の激動の歴史がビシビシと伝わってきます。胸を熱くして読みました〉
鈴木、植垣さん、バロン吉元さん 鈴木、植垣さん、バロン吉元さん

明治の末から大正、昭和と続く大河マンガだ。戦争もある。敗戦の混乱もある。砂川闘争、安保闘争もある。その中で、柔道家の主人公はどう考え、どう悩み、闘ってきたか。

「『柔侠伝』の主人公は人間本来のリアルな生活臭とさまざまな煩悩をもったマンガ史上初めての“柔”のヒーローなのです」とは作者の言葉。そんな主人公の行動ひとつひとつが好ましい、と文春文庫には書かれている。

私は「親子三代」だと思ったら、今、文春文庫を見たら、何と「五代」にわたる柔道家の物語だ。

初めは明治35年(1905)だ。100年以上も続く話だ。ともかく、明治38年、柳勘九郎は柔術家だった父・秋水の志を受け継いで、講道館柔道と対決するために九州から上京する。

しかし、柔術はすでに過去のものとなり、柔道の時代になっていた。そんな時、知り合いの女性を助けようとヤクザの大親分を殺害、監獄に入る。

TBS CSの「ニュースの視点」に針谷氏と出た TBS CSの「ニュースの視点」に針谷氏と出た

大正3年、出所後、天覧試合に出場。さらに満州(現・中国東北部)に渡り馬賊となる。その後、舞台は一気に昭和11年(’36)に飛び、勘九郎の子・勘太郎を主人公にして「昭和柔侠伝」、さらにその子の勘一、勘平の「現代柔侠伝」へと続く大河マンガだ。

何と五代にわたる柔道家の物語だ。それに彼らは均(ひと)しく反逆児であり、反体制的であり、左翼の運動を助け、権力者や右翼の悪い柔道家とも闘う。柔道家が主人公だが、「政治マンガ」だ。歴史マンガだ。敵である右翼柔道家だって格好いいし、格好いい言葉を吐く。それを読んで僕らも勉強した。

⑤左右に影響を与えたマンガですよ!

バロン吉元『柔侠伝』 バロン吉元『柔侠伝』

もう随分前になるが、1976年に、前野光保という青年が右翼の児玉誉士夫邸にセスナ機で突っ込み自殺した。ロッキード事件に抗議した死だった。

この時、阿部勉氏は一水会の「レコンキスタ」に「追悼前野光保君」を書いた。その時、前野氏の写真の下に、「大義は尊皇、道は忠」と大きく書かれていた。格好いい言葉だ。

前野氏の言葉なのか、あとで阿部氏に聞いたら、「いや、『柔侠伝』に出ていた言葉だ」という。敵役の右翼柔道家が言うのだ。敵役だが、やたら格好いいし、〈思想〉がある。こんな右翼になりたいものだと思った。

私は学生時代は合気道をやり、3段だった。しかし、『柔侠伝』を読んで、やはり柔道をやらなくてはと思った。そして、かなり後になって、講道館に入門した。今、3段だ。格闘技によって教えられたことは多い。そのスタートになったのが、「柔侠伝」だと思う。

さて、9月2日(金)は、その「柔侠伝」について語ります。最も影響を受けた左右の2人。連合赤軍の植垣さんと、元右翼暴力学生の私だ。そして、「柔侠伝」の作者・バロン吉元さんを迎えて、戦後昭和史を語ります。さらにこの日は、他にもスペシャルゲストが登場いたします。お楽しみに。

〈あの全共闘時代、右も左も「柔侠伝」を読んでいた!柔侠伝で描かれる時代背景は一体何だったのか?〉

と、ロフトの案内には出ています。今週の金曜日(9月2日)夜7時からです。私も楽しみです。

【だいありー】

「アエラ」(8/29号) 「アエラ」(8/29号)
  1. 8月22日(月)今日発売の「アエラ」(8月29日号)に、原稿を書いた。石川知裕『悪党 小沢一郎に仕えて』(朝日新聞出版)の書評だ。面白い本だった。又、政治とは何か、政治家とは何かについて考えさせられた。佐藤優さんは、「これは小沢一郎に対する卒業論文だ」と言っていた。
     石川さんは、実は20年前、早大の学生だった時、友人に誘われて、一水会の忘年会に来たことことがあると言う。本人から聞いた。「その頃は鈴木さんも木村さんも恐かったです」。
     この日、午前中は家で原稿を書いていた。午後2時、TBSに行く。午後3時から1時間、出演。TBSのCS放送、ニュースバード内「ニュースの視点」だ。テーマは「愛国心と脱原発」だ。7月31日の「右から考える脱原発集会&デモ」を中心に話した。
     このデモの主催者の針谷大輔氏(統一戦線義勇軍議長)と2人、出演する。他に、金平茂紀キャスターも。聞き手・進行は竹内久乃アナウンサー。1時間、びっちり話をした。
     1975年頃、私がTBSに出た時のビデオも流された。まだ恐かった頃だ。この日は、原発の他、右翼とは何か、核をどう思うか、表現手段としてのデモはどうあるべきかなど、〈思想と表現〉についても話し合った。
     初め40分だったが、話してるうちに時間が足りなくなり、急遽、もう20分、延長した。CSだから出来ることなのだろう。
     「よかった」という声と同時に、「なんで右翼なんかを出すんだ」という抗議の電話も随分あったと聞いた。
     夜は、神田で市民運動の打ち合わせに出る。
イルカと泳いだ利島で(8/11) イルカと泳いだ利島で(8/11)
  1. 8月23日(火)午前中、原稿。午後、取材と打ち合わせ。午後6時、ANAコンチネンタルホテル。自民党の加藤紘一さんが毎年やっている「だだちゃ豆を食べる会」に出る。枝豆の中でも、特上のものが「だだちゃ豆」だ。山形出身の加藤さんらしい企画だ。
     大きな会場には、山盛りのだだちゃ豆が。それを、ひたすら食べる。私は大好きなので、黙々と食べた。736ヶも食べた。加藤さんは、中国に行ったら、ホテルの冷房が強すぎてカゼをひいたと言っていた。
     小林よしのりさんに会ったのには驚いた。2人は考えが全く違うが、本で対談した時、「加藤さんの故郷を思う郷土愛には感動した」という。それ以来、会っている。「中国問題などでは考えが違うし、洗脳してやろうと思ってます」と小林さん。
     小林さんはよく頑張っている。闘っている。「保守派の全てを敵にしてます。鈴木さんと同じ状況です」と言っていた。嬉しいですね。久しぶりに、話が出来たし、楽しかった。
     そうだ。ホテルに入る時に、バッタリ、高田延彦さんと会った。他の会合らしい。声を掛けたら、「あっ、鈴木さん、ずっと気にかかってたんですよ」と言う。ありがたいです。前は、格闘技雑誌ではよく会って話を聞いてたのに。最近はそんな機会がなくて、残念だ。又、ゆっくり話を聞かして下さい。
「土風炉」で 「土風炉」で
  1. 8月24日(水)午後3時、文化放送。今日は、布川事件の冤罪被害者・桜井昌司さんがゲスト。なぜ冤罪が起きるのか、なぜ逮捕され、なぜ「自白」したのか、について詳しく聞いた。
     今週の「編集長は見た!」は「サピオ」の三浦和也編集長。今日発売の「サピオ」(9月14日号)は凄い特集だ。何と、
    〈田中角栄なら「今」をこう解決する〉
     いいですね。こういう特集は。例えば、震災復興のために「東北にカジノ」。災害指揮のために、「東北に第2の首都を」。経済政策は、「増税に頼らない財源を生み出す」…と。こういう政治家を失脚させたのもマスコミだったし、国民だった。愚かな選択だった。あれ以来、大政治家はいない。
     このあと、Wコロンの謎かけ。
     そして、島田紳助引退問題について話した。残念だ。天才を追放する国だ。愚かな国だ。
  2. 8月25日(木)、原稿が進まないので、河合塾コスモに行き、自習室で、ずーっと原稿を書く。
     夜6時半、ホテルニューオオタニ。「恵観塾」。若松孝二監督、ライターの山平重樹さんらも来ていた。
  3. 8月26日(金)、午前中、図書館。午後1時、神田。出版社の人と打ち合わせ。夜、久しぶりに講道館へ。ヘトヘトだ。体を動かすと気持ちがいい。
  4. 8月27日(土)夕方まで、原稿書き。6時、雑誌の対談。凄い人と凄い内容の話をした。
  5. 8月27日(日)午前中、原稿。〆切が過ぎているのに、なかなか出来ない。夜、雑誌の座談会。

【写真説明】

小林よしのりさんと(8/23)

①8月23日(火)6時、ANAコンチネンタルホテル。加藤紘一さんの「だだちゃ豆を食べる会」で小林よしのりさんに会いました。久しぶりに、いろいろとお話ししました。だだちゃ豆はおいしいね、と小林さんも食べてました。

高田延彦さんと(8/23)

②ホテルの入口で、バッタリと高田延彦さんに会いました。ビックリしました。前は格闘技雑誌の取材でよく会ってたんですが。久しぶりでした。元気でした。

前田日明さんと(8/15)

③8月15日(月)、前田日明さんです。ロフトプラスワンで。高須基仁さんプロデュースのイベントで。「憂国の士」ですよ。熱く語ってました。

サスケさんと(8/15)

④「みちのくプロレス」のザ・グレート・サスケさんにも久しぶりに会いました。「今日、靖国神社に行ってきました」と言ってました。又、政界に出てほしいですね。

だだちゃ豆を食べる

⑤大皿に山盛りに、「だだちゃ豆」があるんですよ。私は、ガツガツ食べました。

「南京!南京!」上映とトーク(8/21)

⑥8月21日(日)12時半。中野ZEROホール。問題の映画「南京!南京!」の上映とトークが行われました。抗議の街宣車がドッと来るかと思いましたが、それはなくてホッとしました。でも、警察は随分と出てました。
 映画は日本兵の苦悩を描いているし、中国軍の葛藤も…。知られざる事実も描かれてます。考えさせられる映画です。中国でも大ヒットです。ただ、「日本軍の目線だ!」「許せない!」「殺してやる!」という抗議もあったそうです。ぜひ日本でも公開してほしいです。
 上映後、陸川監督は、熊谷伸一郎さん(『世界』編集部)とトークしてました。

「南京!南京!」の陸川監督と

⑦映画が始まる前に、陸川監督に紹介してもらい、いろいろ話しました。とてもいい映画だし、勇気がある映画だと思いました。そのことは「マガジン9」にも書きました。

宇賀神寿一さんと

⑧宇賀神寿一さんも来てました。席がなくて探していたので、「関係者席」の私の隣りに座ってもらいました。昔、爆弾事件で捕まり、20年間も刑務所に入ってたんです。凄い人です。『紙の爆弾』でも対談しました。
 この日の上映会は、緊張しました。「許せん!」といって暴漢がスクリーンを切ろうとしたら、私も止めなくちゃならん。その時は、手助けして下さい、と頼んだ。それに、「爆弾を仕掛けられたら、取り外して下さいよ」。「エッ?ムリだよ」。何言ってんですか。爆弾のプロなのに。ともかく、心強い「同志」でした。

9月2日(金)午後7時、ネイキッドロフトでやります

⑨9月2日(金)午後7時、ネイキッドロフトでやります。「柔侠伝」について、バロン吉元さん、植垣康博さんと。

鈴木、植垣さん、バロン吉元さん

⑩3月に、バロン吉元さん(右)に植垣さん(中央)を紹介しました。大いに盛り上がってました。さらに9月2日です。面白い話が聞けると思います。

バロン吉元『柔侠伝』

⑪『少年少女 マンガ100』(文春文庫)の中の「柔侠伝」のところです。

TBS CSの「ニュースの視点」に針谷氏と出た

⑫8月21日(月)3時から、TBS CS「ニュースバード」内の「ニュースの視点」に出ました。「愛国心と脱原発」です。打ち合わせの時です。左から、針谷大輔氏(統一戦線義勇軍議長)、鈴木、金平茂紀キャスター、竹内久乃アナウンサー。

9.3に、横浜でデモです!

⑬9月3日(土)は、「右から考える脱原発集会&デモin横浜」です。午後4時、横浜公園で集会、5時、デモ出発です。

「アエラ」(8/29号)

⑭「アエラ」(8月29日号)。石川知裕さんの『悪党 小沢一郎に仕えて』(朝日新聞出版)の書評を書きました。

イルカと泳いだ利島で(8/11)

⑮利島に行った時の写真ですね。8月11日(木)です。「オーシャンズ11」のメンバーです。

「土風炉」で

⑯『紙の爆弾』の取材の後でしょうね。居酒屋「土風炉」でしょう。「女の子、集まって!」と白井さんが写真を撮りました。写真をコンビニでプリントしてたら、知らないお婆さんが覗き込んで、「あら、お孫さんですか」。ムッとしました。「ウルセー、愛人だよ!」と怒鳴ってやりました(心の中で)。でも、人妻の女医さんもいる。まずいな。

【お知らせ】

9.3に、横浜でデモです! 9.3に、横浜でデモです!
  1. 9月2日(金)新宿ネイキッドロフト。午後7時。漫画家のバロン吉元さん、植垣康博さん、私のトークです。「柔侠伝と戦後昭和史を語る」です。他にも豪華ゲストが出ます。
  2. 9月3日(土)「右から考える脱原発集会&デモ」第2弾です。今回は横浜です。午後4時より、横浜公園で集会。5時からデモに移ります。横浜公園はJR「関内駅」南口から徒歩1分です。ぜひ、ご参加下さい。
  3. 9月5日(月)7時。新宿ネイキッドロフト。見沢知廉第7回忌トーク。見沢映画完成の話を大浦信行監督に。他、山平重樹さん、高木尋士さん、私などが出ます。
  4. 9月9日(金)〜11日(日)。劇団再生による、見沢知廉七回忌追悼公演があります。「天皇ごっこ『蒼白の馬上』」です。小田急線千歳船橋駅前の「APOCシアター」です。11日(日)の14時からは特別トークがあります。大浦信行(映画監督)、山平重樹(作家)、高木尋士(劇団再生代表)、鈴木邦男による、「作品としての見沢知廉」です。
  5. 9月13日(火)一水会フォーラム。午後7時より。ホテルサンルート高田馬場。講師は小林節先生(慶應義塾大学教授)です。テーマは、「我が国の行き詰まりはやはり我が国の憲法に問題がある」。
  6. 9月15日(木)、緊急シンポジウム「原発とメディア・第2弾!」6時45分開会、文京シビックホール。入場料1000円。
    〈第1部〉いまメディアは何が問われているか。
    上杉隆(ジャーナリスト)、森達也(作家)、高田昌幸(ジャーナリスト・元北海道新聞記者)、司会:篠田博之(月刊『創』編集長)
    〈第2部〉原発と市民運動
    雨宮処凛(作家)、鎌仲ひとみ(監督)、鈴木邦男
「鈴木ゼミin西宮」(9/19です) 「鈴木ゼミin西宮」(9/19です)
  1. 9月19日(月・祝)。「鈴木邦男ゼミin西宮」。午後2時、西宮駅前のCaféインティライミ。ゲストは本山美彦先生(大阪産業大学学長)で、テーマは「戦前の日本の右翼と社会主義」です。本山先生は、『金融権力』(岩波新書)など著書多数です。お問い合わせ、お申し込みは、鹿砦社 鈴木邦男事務局まで。0798-49-5302
  2. 9月26日(月)午後7時、「山羊に聞く?で羊に聞く」。代官山のライブレストラン「山羊に聞く?」で、羊年の私に聞くイベントです。第1回は、私の『新・言論の覚悟』をテキストに〈言論と暴力〉について話します。2ヶ月に1回ずつ、私の本をテキストに、「自著を語る」「自分史を語る」イベントです。さて、どうなるのでしょうか。期待と不安で胸が一杯です。
  3. 10月29日(土)、見沢知廉の映画が封切りです。大浦信行監督「天皇ごっこ。たった一人の革命」。新宿のk’cinemaで。この日より3週間上映です。
     なお、封切り初日(10月29日(土))に、監督と一緒に私も出演者の1人として舞台挨拶をします。初回は午後1時からで、それが終わって、監督と私のミニトークがあります。