9月27日(火)発売の「週刊SPA!」(10月4日号)の反響が凄いですね。巻頭4ページですからね。「右翼だって反原発」「右派の論客3人が脱原発を語る」。ツイッターでも大反響です。「脱原発の右翼っていたの?」と初めて知った人も多いようです。それだけ、「SPA!」の力が大きいのでしょう。
又、9月24日(土)の「朝日新聞」の〈ランキング・会ってみたい「革命家」〉も凄かったですね。この企画自体も新聞界の〈革命〉です。今週は、この2つを中心に書いていきましょう。
突然ですが、ここで「ぶっとばせニュース」です。先週のHPで、10月11日(火)の一水会フォーラムについて、「アッと驚く、大物ゲストが登場します」と書いてます。何を、思わせぶりに。と思う人がいるかも知れませんが、本当に、大物ゲストです。アッと驚いて下さい。日本中に衝撃を与えた元海上保安官の一色正春さんです。演題が又、凄いです。
〈尖閣漁船衝突事件から一年
=sengoku38の挑戦状=
仙谷由人よ受けて立て!〉
です。混み合うでしょうから、早めに来た方がいいでしょう。誰でも入れます。私も楽しみです。
では、まず「週刊SPA!」からです。針谷大輔氏とnoさん、そして私の3人で、脱原発を語っています。最初は、この座談会だけの予定でした。
9月18日(日)の船橋デモの前にやろうと3人の日程を調整したのですが、時間が合わず、「じゃ、デモが終わった直後に」ということになったのです。ですから集会、デモにも「SPA!」の記者も同行取材。
そこで、参加者の声や、沿道の人々の声も出ている。だから、これはよかったですね。だって、私たちだったら聞けません。デモから抜け出して、沿道の人にマイクを突き出しても、答えてくれないでしょう。「SPA!」だから出来たのです。ありがたいです。では、沿道の人々の声です。
〈デモ隊はJR船橋駅、京成船橋駅を横断する形で約1.5kmの道を練り歩いた。気温30℃を越えるなか、「脱原発を実施し、子供たちの命と麗しき山河を守れ!」とシュプレヒコールが響きわたる。 “右から”と書かれた旗を見つめ、沿道の市民からは「なぜ右翼がデモを?」という疑問の声も出ていた。
「若い人や女性とか、一般の人が参加しているのに驚いた。街宣車でワーワーやる、今までのやり方とは違うんだな(50代・男性)
「右翼だと気づかなかった。考えてみれば、“日本を守る”という意味でも、右翼こそやらなきゃいけないのかもね」(40代・主婦)〉
ありがたいですね。こうして「沿道の人々の声」を紹介してくれるのは、嬉しいです。右翼っぽくない、普通の人たちが多いのは事実だ。針谷氏はよくロフトに出てるし、そこで知り合った人や、左翼的な人も多い。
〈大きな騒動も起きることなくデモ行進はおよそ一時間で終わる。その後、参加者に話を聞いてみると、彼らの多くはツイッターなど、ネットを介して参加を決めたという。
「右や左という概念は必要ないと思います。子供がいるので原発問題はおおきな心配。いてもたってもいられなくて、今回初めて参加しました」(船橋在住の30代・主婦)〉
私もこうした声は聞きました。ネットやツイッターで知って来たという人が多い。針谷氏も、「ツイッターで知ってるが顔を見たのは初めてだ」と言う人に多く、会っていた。
「SPA!」には、「酒で思わず本音もポロリ!デモ後の打ち上げに潜入」というコーナーもあった。針谷氏の人徳で右翼的な人だけではなく一般の人が多い。でも、中には、こんな人もいる。
〈なかには、「実は私、結構過激な左派なんですよ」と、宴の途中で、突然のカミングアウトをする参加者も。
「原発問題が収束に向かい、光が見えたら、また右の人と罵り合う仲になりたい(笑)。そんな平和な状況になってほしいんです!」(30代女性)
そんな発言に対し、一斉に右派からの拍手&歓声が巻き起こる。
ほろ酔い気分で鍋を突きつつ、右翼活動家の40代男性が話した。
「俺は両方のデモに行ったことがあるけど、左はデモ自体が目的だから、終わったら即解散であっけないんだよ。けど、右はこうして親交を深められるのがいいね」
左派も右派も関係なしに笑い、議論し、酒を酌み交わす。そうしてカオスな夜は更けていった〉
ウーン、いいですね。「SPA!」の紹介も温かい。私はその場にはいない。同じ居酒屋にいたんだけどいない。別室で、針谷氏、no氏と3人で座談会をしてたからだ。
船橋は、どじょうの野田総理のお膝元。そこで、反原発を訴えたのだ。人数は少なかったが、こうして「SPA!」は大きく取り上げてくれた。又、私らの知らないことも紹介してくれた。ありがたい。
私にとって「SPA!」は古巣だ。昔、、6年間も「夕刻のコペルニクス」を連載していた。単行本も3冊、文庫本も2冊出ている。私の本の中では最も売れた本だ。毎週毎週、過激に頑張って書いてたな、と思い出した。
その時、私を支えてくれた担当者は、今は別の新聞社に移り、秋田にいる。懐かしくて久しぶりに電話した。「元気?まだ離婚しないの?」「久しぶりの電話の第一声がそれですか!」と驚いた様子。それだけ心配してるんだよ。10月は元「楯の会」の阿部勉氏の13回忌がある。だから角館に行く。そこで会いましょう、と言った。
では、もう一つ、「朝日新聞」9月24日付(土)だ。be面で、月に1回ずつ、「beランキング」という大アンケート特集をやっている。今までは、「1990年代の少女マンガ」とか、「私もほれた『寅さん』のマドンナ」とか、「ぜひ訪れたい戦争遺跡」…などをやってきた。/p>
9月14日は何と、「会ってみたい『革命家』」だ。朝日新聞の会員サービス「アスパラクラブ」のウェブサイトで8月にアンケートを実施。2161人が答えた。20世紀に活躍した主な革命家約60人の中から回答を1人につき3人まで選んでもらった。
「多分、ゲバラが1位だろう」と誰もが思った。ところが、ゲバラは2位(660票)。1位は何と、マハトマ・ガンジー(810票)。これは驚きだ。アンケート界の「革命」だ。3位、孫文。4位、ネルソン・マンデラ。5位、毛沢東だ。
アンケートには、それぞれ「理由」が書かれている。
「暴力によってなんとかできると思いたくないので、会いたいとすればガンジー」(愛知、40歳女性)
「革命家、というわりに手段が相手を攻撃するものではないので、血なまぐさくなくて好き」(大阪、31歳女性)
〈ガンジーの「非暴力不服従」の姿勢が、暴力革命より支持を集めたのか。アンケートでガンジーを選んだ回答者の中には、「革命後、世の中が悪くなる場合もあるから、一概に良い行動とは言えない」(大阪、22歳女性)などと、革命自体に否定的な考えを持つ人も多かった〉
つまり、〈革命〉観が変わったのだ。これは、意識革命だ。2161人の厖大なアンケートと、その「理由」を全て読んで、全体の「解説」をしてる人がいる。こう言っている。
〈ガンジーさんなら、会ってもいきなり殴ったりしないでしょう。9位の孫文も、おだやかでみんなに慕われているイメージ。上位にアジア系が多いのも、親しみやすさを感じるせいでしょうか〉
なるほど、そう言えるな。と思って読んでいた。誰が喋ってるのかと思ったら、何と私だった。何人にも聞いて、何人にも「解説」してもらったと思ったのに。「解説」してるのは私一人だった。アンケートの5位までを紹介したが、次に10位までを紹介する。
6位 ウラジーミル・レーニン
7位 周恩来
8位 ホー・チ・ミン
9位 ヨシフ・スターリン
10位 幸徳秋水
やはり、癒しのアジア系が多い。それに「殺された人」は人気が高い。でも、スターリンに会ってみたいかね。怖いよ。こんな奴と会いたくない、と逃げ出したのに、トロツキーは、メキシコで殺された。そのトロツキーは、スターリンよりずっと下で17位だ。かわいそうだ。では、11位から20位だ。
11位 フィデル・カストロ
12位 樺美智子
13位 金日成
14位 北一輝
15位 大杉栄
16位 ケマル・アタチュルク
17位 レオン・トロツキー
18位 ローザ・ルクセンブルク
19位 ガマル・アブドル・ナセル
20位 宮本顕治
ヒャー、宮本顕治も入っている。まさか共産党の組織票じゃないだろう。
そして21位以下は、重信房子、ポルポト、アラファト、ワレサ、永田洋子、カダフィ、ボース、山本義隆、チトー…と続く。順番は飛んで、日本人だと、野坂参三、徳田球一、秋田明大、田宮高麿、森恒夫…などが入っている。永田、森も〈革命家〉か。
「朝日新聞」では、この辺を…。
〈革命家の定義は難しい。アンケートの選択肢の顔ぶれについて、「革命家というより犯罪者が多い」(北海道、46歳男性)、「テロリストとどう違うのですか?」(東京、23歳男性)という疑問の声が上った。とくに、同志12人を殺害し、あさま山荘事件を起こした連合赤軍への視線は厳しかった。
「犯罪者の森恒夫、永田洋子を、なぜ英雄扱いしているのか、わからない」(東京、50歳女性)と批判する意見は多かった〉
そんな疑問はあるでしょう。単なるテロリスト、単なる独裁者、犯罪者じゃないか、と。
〈だが、鈴木さんはこう考える。
「土佐や薩摩でも同士殺しはあったが、明治維新は成功したから『尊い犠牲』のように思われてきた。信長も秀吉も、歴史上の偉い人はみな人殺しですよ。今の価値観だけで見てはいけない。100年たてば連合赤軍事件だって、歴史上の出来事として大河ドラマになっているかもしれません〉
ほら、この人はいつも、犯罪者の味方だ。凄いことを言う。明治維新だけでなく、キューバ革命、中国革命、ロシア革命と、成功した革命の前には、いつも凄まじい内ゲバ、殺し合いがあった。
でも、それも革命の前の「尊い犠牲」だと皆、温かく見てくれる。日本は70年代に革命が出来なかったから、連赤も、よど号も、ただの 「犯罪」と見られている。かわいそうだ。
でも、かつて新選組はただの「人斬り集団」と罵倒されていたのに、小説になり、大河ドラマになった。連合赤軍だってなりますよ。「そうしたら、沖田総司は僕かな?」と植垣康博さんが言ってました。芹沢鴨は塩見孝也かな。
学校で、この記事を生徒に見せたら、「20世紀」に限定しなかったら、誰ですかね、と質問された。決まってる。1位は坂本龍馬だ。2位は吉田松陰、3位は高杉晋作だ。と私は思っちょる。いや、1位は松陰かな。ぜひ、このアンケートも朝日でやってほしいぜよ。
早く死んだ人間は得だね。外国ではゲバラだね。殺された。その上、権力を捨てて、革命の大義に殉じた。サルトルは、ゲバラのことを「20世紀で最も完璧な人間」と言ったそうな。革命が成功した後、権力に執着した人間も多い。そして革命家の名を汚した。その点、ゲバラは、キューバ閣僚の椅子を捨てて、他国の革命のため に出向く。
「革命家はすごいと思うけど革命家を必要としない国が一番いいですね」(埼玉、42歳女性)という声もある。
うーん、考えさせられるね。今の時代、何が〈革命〉なんだろう。ゲバラのような革命家は出るのだろうか。さらに考えてみたい。椎野レーニン、高木尋士、白井基夫といった人々と共に革命をめぐる討論会をこのHP上でやってみたいと思っている。お楽しみに。
❶アメリカ。ただの慈善とは一線を画している。マット・ディモンが挑む「水問題」。
❷アメリカのセレブを正しい社会貢献へと導く「チャリティー・フィクサー」とは。
❸中国。非合法でも政府は見て見ぬふり。中国「地下銀行」のしられざる実態。
皆、凄い記事ばかりだった。特にハリウッドスターの慈善活動、チャリティだ。それが出来て初めて一人前のスターという意識がある。日本では、ほとんどない。いい点は学んだらいいだろう。
そのあと、天才ものまね芸人・山本高広さんが登場。「ものまね」とは何か。どうしたら出来るのか、…などについて、真剣に「講義」。とっても勉強になりました。
今日は文化放送の1階のサテライトで長野県産ぶどう「ナガノパープル」と「シャインマスカット」の試食イベントが行われていた。私も一房ずつもらいました。種はないし、皮も食べられる。便利だ。おいしい。