2012/01/09 鈴木邦男

不思議な事が起こりますね、今年も。

①年の瀬は、皆、人生を考えるんですよ

産経新聞(1/3付) 産経新聞(1/3付)

東日本大震災と原発事故の年だった昨年。大変な年だった。天災だけでなく、政治家の無能、政治の不在という人災の年でもあった。

海外から多くの支援が寄せられた。又、日本人の復興にかけた不屈の心が、「絆」が見直された。

さらに原発に頼り切りだった我々の生活の見直しが求められ、各地で反原発のデモが相次いだ。

オウム真理教の犯罪も断罪され、麻原以下、幹部の死刑が確定した。

そして年末になって金正日総書記の死去が報じられた。「大震災とオウムと北朝鮮」の年だったと言った人もいた。

さらに、ギリギリの大晦日になって、逃亡中だったオウムの平田信容疑者が出頭した。

「去年は16年前と似ている」と指摘した人もいた。1995年(平成7)だ。

1月17日に阪神大震災が起こった。3月20日にオウムによる「地下鉄サリン事件」があった。3月30日に警察庁長官國松孝次氏が自宅前で何者かに狙撃される。4月23日、村井秀夫(オウム真理教最高幹部)が刺殺される。

「日刊ゲンダイ」(1/4付) 「日刊ゲンダイ」(1/4付)

4月27日〜30日、一水会訪朝団が北朝鮮に行き、「よど号」メンバーと会見。僕だけがビザが下りなかったが、ここから、「よど号」との関係が始まる。

(それから15年。昨年は私は2回も訪朝し、「よど号」グループとかなり話し込んだ)。

この年(1995)は、「朝生」にはオウム問題をめぐって私は2回も出た。

又、9月27日には、赤報隊事件の容疑でガサ入れ(家宅捜索)を受けた。全国10カ所がガサ入れされた。その前の9月22日は、沖縄で米兵による少女レイプ事件が起こり、国内で怒りが沸騰した。

確かに似ている。16年前のリフレインのようだ。16年単位で政治・社会の大事件は繰り返されるという説もあるし。

特に、年の瀬だ。年末というだけで、考えさせられる。テレビでは、今年1年のニュースが流される。あっ、大震災の年だった。亡くなった人、家を失った人、本当に大変だと思う。

三浦さん、木曽さんを囲んで 三浦さん、木曽さんを囲んで

紅白を見る、年忘れ日本の歌を聞く。あの時はこんな歌が流行っていた。オレも純真な気持ちで頑張っていた。あの頃は、思いつめて、あんな危ない事もやった。よく捕まらなかったもんだ、と思う。

いや、何度か捕まったこともある。ガサも受けた。でも、大事件では逃げおおせた。…と昔のことが思い出される。

年末、1人でいると、いろんなことを考える。オレは1人だ。淋しい。孤独だ、と思う。

でも、運動に突っ走って、死んだ人も多い。獄中にいる人もいる。その人たちのことを考えると、申し訳ないと思う。真面目で、思いつめたから死んだんだ。獄中にいるんだ。それなのに俺は勇気がないから、卑怯だから、そこまでやれなかっただけだ。

そして、外の世界で、自由に生きている。俺の方が「犯罪者」だと思う。年の瀬は、そんなことを痛切に感じるんですよ。彼も同じだったんだ。

そうです。オウムの平田信容疑者だ。震災で苦しんでいる人々のことを考え、自分はこれでいいのか、と思って出頭したという。この言葉に嘘はないと思う。

②「やましさ」の霊波が届いたのか

貞包アナウンサーも来てくれました 貞包アナウンサーも来てくれました

きっと、入信前のことを考えたんだろう。自分のことだけ考えていたら、オウムになど入らない。

世の人々を救いたい、この日本を救いたいと、「動機」は純真だったはずだ。

そして、他との縁を断ち、教団内部で生活し、その中で思いつめる。そして、とんでもないことをやってしまう。

テロやクーデター、暴力革命を考える左右の活動家も同じだ。どんな手段を講じても、世の中を救おうと思いつめる。事は急がなくてはならない、と思う。少々、手荒でも、(後になって)人々は自分たちに感謝するはずだと思う。

そこが間違っているのだが、運動に没頭している時は気がつかない。

オウムが一斉逮捕され、平田は逃げる。今、捕まったら、何でも罪をなすりつけられる。「國松長官狙撃犯」にされてしまう。それで逃げた。

仕事始めの貞包アナウンサー 仕事始めの貞包アナウンサー

実際、彼は狙撃はしてない。又、有田芳生さんが言うように、彼はそれほどの〈大物〉ではない。逃亡したので警察は〈大物だ!〉といって、騒ぎ立てたのだ。

大晦日に出頭した時も、「たらい回し」にされた。「そんな大物が1人で、ポツンと出頭するはずがない」と皆、思っていたのだ。

出頭というのは、弁護士に付き添われて来るとか、それらしい格好があると思ったのだ。それに「大物」だし。

つまり、警察は自分が作った「大物」という宣伝に乗っかり、自分で、勝手に思い込み、「そんな大物が1人で来るはずはない」と思ったのだ。自分で作り、自分で失敗した幻想だ。

「オマエのブログを見て出頭したんじゃないか」と言ってた人もいた。そんなことはない。私のブログは、それほど見られていない。

「でも、“年末になると、運動で亡くなった人や、獄中の人を思い、罪悪感に駆られる”と書いてるじゃないか」「ツイッターでも呟いていたし」と言われた。ウーン、どうかな。

ただ、自分はこれでいいのか。自由に生きていて申し訳ない、という気持ちは、活動家、元活動家の中に共通してあると思う。その共通してある「やましさ」が平田容疑者にも届いたのだろう。それはあると思う。

③関係者がなぜ、12月に集中したのか

國松孝次さんと 國松孝次さんと

それと、不思議なことがある。なぜ、年末の12月に集中したのか。

平田容疑者が狙撃したとされた國松孝次長官。この國松さんに私は、12月20日(火)に会っている。又、平田容疑者は、宗教学者の島田裕巳さんの自宅爆破事件については認めているという。

その島田裕巳さんとは、12月17日(土)に会っている。

又、平田容疑者は17年間逃げた。その逃亡には元オウムの人々が協力したと言われている。オウム真理教はなくなり、今は「アレフ」と「光の輪」だ。

アレフの広報部長の荒木浩さんとは12月28日(水)に会っている。(又、「光の輪」の上祐さんとは今年、ロフトで一緒にトークした)。

そうだ。忘れてはならない。村井幹部を刺殺した徐裕行さんとも会った。12月23日(金)、阿佐ヶ谷ロフトだ。

(左から)佐川さん、飛松さん、金さん、徐さん、鈴木 (左から)佐川さん、飛松さん、金さん、徐さん、鈴木

つまり、12月だけで、國松さん、島田さん、荒木さん、徐さん、と4人のキーパーソンに会っている。偶然なのか。何らかの目に見えない意図があるのか。

その4人に会ったことはブログやツイッターで発表したし、写真もアップした。それらが、あるいはその念波が平田容疑者に届いたのかもしれない。

荒木さんには、オウムのことをもう一度、話して下さいよ、『紙の爆弾』で対談しましょうよ、と言った。荒木さんは、真面目で、誠実な人だ。私は好きだ。

荒木さん、上祐さんにしろ、「サリン事件」には関係ない。少しでも関係があったら、獄中にいるし、死刑宣告をされている。でも、「犯罪教団」にいたことは事実だ。

それを認め、被害者の救援にも取り組んでいる。一番損なことを引き受けてやっている。逃げない。

早大「大西ゼミ」の同窓会 早大「大西ゼミ」の同窓会

普通なら、完全にやめて、手を切り、「自分も被害者だった」「だまされていた!」と言って、本を書き、あるいは映画、テレビにして、「転身」する。

ところが、荒木さんも上祐さんも逃げない。これは偉いと思う。

村井さんを刺殺した徐さんも逃げない。キチンと話してくれる。「週刊金曜日」でも私の取材に答えてくれた。島田裕巳さんとも、オウムの話をした。

オウム事件では、随分と批判をされた。あることないことを言われて、大学を追われた。さらにオウムから自宅に番団を仕掛けられた。大変な苦労だった。

その後、『葬式はいらない』『日本の十大宗教』などで、ヒットを飛ばした。「十大宗教」には「生長の家」も入っている。「鈴木さんのことを考えて“生長の家”のことは書きました」と言っていた。それは光栄です。

そして國松さんだ。1995年に、何者かに狙撃された。九死に一生を得た。救急車で運ばれたのが早くて、命も助かった。

もし、地方の不便なところだったら、病院に行くのが遅れ、死んでいたでしょうと医者に言われた。医療、救急車にも、都市と地方の「命の格差」がある。

「天皇ごっこ」の撮影で 「天皇ごっこ」の撮影で

それではいけないと今、救急車、救急ヘリの普及の仕事をしている。命を助けてもらった恩返しです、と言う。

それと驚いたが、「狙撃事件」のことだ。「オウムに違いない!」「卑怯な連中だ!」「許せない!」と言うのかと思った。

しかし、そんな怨みや怒りの言葉は一言もない。もっとも、オウムかどうか分からないから、「犯人像」についての推測なんかは一切言わない。又、狙撃犯への怒りも言わない。

「国民の安全を守る立場として、こんなことになり申し訳ない」「本当に不甲斐ない」と言う。これには驚いた。この人は違うと思った。

④誰が一番、悪いのか?

部屋を大改造して撮影 部屋を大改造して撮影

警察庁長官という立場になった時から、命は捨てていた。そう思う。

国民全体の命を守り、安全を守る立場だ。その立場の人間が、狙われるなんて不甲斐ない。だらしない。本当に申し訳ないことだ。そう言うのだ。

又、「危機管理」について、スイスなどと比べて、日本はいかに遅れているかを語る。今度、もっとゆっくり話を聞かせてもらいたいと思った。

それに、私は突然行ったのに、快く会ってくれた。「右翼とは話など出来ない」「同席出来ない」と言われるかもしれない。

実際、そういう人は多い。政治家や、警察の人や、左翼の人で…。「右翼と会ったなんて知られたら大変だ」と思う人がまだいる。

でも、國松さんは違った。「ぜひ会ってみたいと思っていた」と言ってくれた。そして、皆に紹介してくれた。「鈴木さんは武道家なんですよ」と。

10キロのダンベルを持つ、あゆみさん 10キロのダンベルを持つ、あゆみさん

驚いた。「この人は過激派で、我々の手をさんざんわずらわせたんですよ」とでも言うかと思ったのに。

ともかく、平田容疑者、オウム事件に関係のある4人に12月下旬に集中的に会った。

元赤軍派の金廣志さんにも会ったな。12月15日(木)の若松監督の忘年会で。金さんは、15年間逃亡し、時効まで逃げ切り、社会復帰した人だ。偉い人だ。

そうだ。逃亡については、ぜひ金さんにコメントを求め、解説してもらったらよかったんだ。平田容疑者の話だ。

金さんによれば、「逃亡」は刑務所にいるよりも辛いと言う。いつ出れるかと数えられる刑務所の方が楽だ。それに心の平安がある。

逃げている時は、いつもビクビクしているし、偽名を使い、「他人」を演じなくてはならない。人に言えない苦労だと言う。

講道館で、醍醐先生(十段)と 講道館で、醍醐先生(十段)と

平田容疑者が、いつか出て来たら金さんと対談してもらいたい。ロフトプラスワンでもいいし、「創」か「金曜日」でもいいな。

思い出したが、中野区役所に右翼が立て籠もったことがあった。かなり昔だ。教育委員の公選に反対して立て籠もったのだと思う。

その時、「コメンテーター」として森田忠明氏がテレビに出ていた。森田氏は経団連事件で立て籠もり、逮捕され、出所していた。いわば、立て籠もりの経験者であり、「プロ」だ。そのプロに聞いたわけだ。

一番いい解説だった。まるで、「ビルジャック評論家」だな、と言ってた人もいた。

だから、その道の体験者、プロに聞けばいいんですよ。時効まで逃げのびた金さん。又、残念ながら途中で捕まった滝田修さん。一水会でも見沢知廉氏の逃亡があったな。

週刊「SPA!」に私は書いたが、書けないことが沢山ある。いつか書いてみたい。

吉村昭の『長英逃亡』は名著だ。逃亡犯のバイブルだ。逃亡者は皆、これを読んでいる。私も読んで、「とても逃亡は出来ない」と思い、やめた。

幸い、全ての事件は時効を迎えた。そして、他人のことをあれこれと無責任に書いている。

亡くなった人、獄中にいる人には本当に申し訳ないと思っている。本当に悪いのは私です。

【だいありー】

植垣康博さんと(12/30) 植垣康博さんと(12/30)
  1. 1月2日(月)、書類の整理、ファイリングをしたり、部屋を片付けたり。映画「天皇ごっこ・見沢知廉、たった一人の革命」の撮影で、部屋の荷物、書類が大幅に移され、今でも探せない資料がある。それで、少しずつ整理・確認をしている。大変だ。
    31日から3日までは、その作業が中心だ。正月から大仕事だ。発掘作業をやっている考古学者のようだ。
  2. 1月3日(火)朝方まで掃除、整理をしていた。午後、雑誌の取材で出る。深夜1時、テレビ東京で「田原総一朗の遺言」。
    40年前、田原さんが監督した作品を再放映する。毎月1回ずつ放映の予定でしたが、今回で完了。そのかわり、後は販売するそうです。この日は、「藤圭子」「連合赤軍・永田洋子」でした。とてもよかったですね。植垣康博さんがゲストで出て、この40年前の作品を水道橋博士と解説してました。1月末に発売になるそうです。
    私が「解説」で出た「学生右翼」は2月に発売です。「楯の会」に移る前の森田必勝氏も出ています。貴重なフィルムです。
ロケット団の三浦さん、Wコロンの木曽さんちゅうさんと ロケット団の三浦さん、Wコロンの木曽さんちゅうさんと
  1. 1月4日(水)午前中、原稿。午後3時、文化放送。今年の仕事始めですね。12月28日(水)から1週間しか経ってないのに、年を越すと、随分と経ったような気がする。
    今日の特集は、「クーリエ・ジャポン」の富倉由樹夫編集長に聞く。〈世界の驚愕ニュース〉を紹介する。まず、今年は世界の主要国家で選挙。各国のトップが変わる。米、ロ、フランス、中国、韓国などだ。さて、どうなるか。

それから、アメリカ「タイム」誌が選んだ「世界の発明ベスト50」。なかなか面白い発明がある。たとえば、「透明マント」「人工雲」。

他の特集では、

鳥肌実さんからの年賀状 鳥肌実さんからの年賀状
〈誘拐された新生児は1500人。スペインを震撼させた国家犯罪〉 〈ますます強化されるインドの軍事力〉 〈サウジアラビアでラクダが消滅の危機に〉

終わってから、Wコロンの謎解き。そしてUst延長戦は、「オウム平田信容疑者出頭の謎」。これを詳しくやりました。

  1. 1月5日(木)昼、打ち合わせ。そのあと、ファミレス、喫茶店をハシゴして本を読む。優雅な正月だ。
  2. 1月6日(金)午前中、原稿。午後から中野図書館。そのあと、打ち合わせ。新年会。
  3. 1月7日(土)午前中、原稿。午後、対談。打ち合わせ。
  4. 1月8日(日)雑誌の対談。
     夕方、本を買いに行く。

【写真説明】

植垣康博さんと(12/30)

①12月30日(金)夜7時より、静岡市のスナック「バロン」の忘年会にゲストとして呼ばれました。オーナーの植垣康博さん(元連合赤軍兵士)と、「40年目の連合赤軍」について語りました。
 今年は節目の年ですし、植垣さんは忙しくなるでしょう。1月3日の「田原総一朗の遺言」にも出演してましたね。

ロケット団の三浦さん、Wコロンの木曽さんちゅうさんと

②12月29日(木)午後7時より、ネイキッドロフト。Wコロンの木曽さんちゅうさんとロケット団の三浦昌朗さんの「月刊浅草新聞=学べるニュース」の第2部に私も出ました。楽しかったです。盛り上がりました。
 木曽さんはNHKにもよく出てます。三浦さんは正月に出て、「四文字熟語」漫才をやってました。面白いです。

三浦さん、木曽さんを囲んで

③終わって、木曽さん、三浦さんを囲んで。

貞包アナウンサーも来てくれました

④文化放送で一緒に出ている貞包(さだかね)みゆきアナウンサーも聞きに来てくれました。美人アナだから、ロフトでもすぐ目立ちます。

仕事始めの貞包アナウンサー

⑤1月4日(水)文化放送の仕事始めです。貞包アナウンサーはお着物で来られました。おきれいです。記念に撮りました。

國松孝次さんと

⑥元警察庁長官・國松孝次さんと。12月20日(火)、全生庵でお会いしました。この10日後、平田信容疑者が出頭するとは全く思いませんでした。

(左から)佐川さん、飛松さん、金さん、徐さん、鈴木

⑦私の「生誕100年祭」の時ですね。左からパリ人肉事件の佐川一政さん。元刑事の飛松五男さん。元赤軍派で時効までの15年間を逃げ切った金廣志さん。16年前にオウムの村井幹部を刺殺した徐裕行さん。

産経新聞(1/3付)

⑧産経新聞(1月3日付)、平田容疑者の出頭を伝えている。

「日刊ゲンダイ」(1/4付)

⑨「日刊ゲンダイ」(1月4日付)。國松長官狙撃は全否定。有田芳生さんが言ってますが、マスコミの「大物報道」は不自然です。

早大「大西ゼミ」の同窓会

⑩早稲田大学で。私は大学3年、4年と大西邦敏先生のゼミ(比較憲法論)を取りました。学生運動に忙しいし、勉強に付いて行けなかった私を、今でも同窓会に呼んでくれます。ありがたいです。早大の帽子を被って愛校心に目覚めました。

「天皇ごっこ」の撮影で

⑪大浦信行監督(右)の『天皇ごっこ=見沢知廉・たった一人の革命』は、大ヒットし、現在、地方で上映中です。我がみやま荘で撮影した時の写真です。中央は主演のあべ・あゆみさんです。

部屋を大改造して撮影

⑫狭いアパートを大改造し、レールを敷き、カメラを動かしながらの撮影です。大変でした。

10キロのダンベルを持つ、あゆみさん

⑬家にあった10キロのダンベルを軽々と持ち上げるあべさん。驚きました。とても力持ちなんですね。

講道館で、醍醐先生(十段)と

⑭講道館で。醍醐敏郎先生(十段)と。醍醐先生は、三島由紀夫の『にっぽん製』のモデルになった人です。今月の「月刊タイムス」にもこのことは書いてます。

鳥肌実さんからの年賀状

⑮鳥肌実さんからはこんな年賀状が来ました。凄いですね。来年は私もやろうかな。

【お知らせ】

  1. 『週刊朝日』(1月6・13日号)で。特集〈2011年。歴史・時代小説ベスト10〉が発表されている。文芸評論家、主な書店員、コラムニストなど「本読みのプロ」にアンケートを実施して、昨年刊行された歴史・時代小説の中から3作を推してもらい、ランキングにしたものだ。
     私にも依頼があったので3作を挙げた。その中で、夢枕獏さんの『大江戸釣客伝』(講談社)が5位に入っていた。
     他には何を挙げたかな。多分、北方謙三の『史記』と宮城谷昌光の『呉越春秋』だったと思うが、ランキング入りしなかった。
     ちなみに、全アンケートの1位は、山本兼一の『銀の島』(朝日新聞出版)、2位は葉室麟の『蜩(ひぐらし)ノ記』(祥伝社)、3位は浅田次郎の『一刀斎夢録』(文芸春秋)だった。
  2. 元大阪高検公安部長の三井環さんの初のドキュメント小説『悪逆』が好評連載中だ。「週刊実話」だ。その第14章(12月29日号)に、何と私らしき人物が出てくる。「民族派団体・二翠会代表の鈴木由紀夫」だ。今は、穏やかだが昔は暴れていた。悪だった。新聞記者を殺した「報国会」事件の黒幕らしい。
     これから由紀夫君はどうなるんでしょうか。昔に戻って、思い切り暴れてほしいですね。最後に殺されてもいいから。
  3. 『サンデー毎日』(12月18日号)で、中村敦夫さんと「同郷対談」をしました。対談記事としては異例の反響があったと編集部の人が言ってました。ありがたいです。1月8日号、1月15日号と2週にわたって、「読者から」に反響が載ってました。
     「木枯し紋次郎」さんの中村さんが好かったんですよ。とても教えられました。いい機会を与えてもらい感謝しております。
  4. 月刊『創』(2月号)発売です。「鈴木宗男前議員仮釈放舞台裏」「千葉日報記者の警察への腕章貸与をめぐる議論」などが載ってます。
     私の連載では、「42年目の『三島超え』」を書いてます。
  5. 『紙の爆弾』(2月号)は、「見沢知廉・再燃の理由」「海上保安大学・金と女」の特集。「ニッポン越境問答」では、三島人形の作者・石塚公昭さんと私が対談しました。なかなか面白い話が聞けました。
  6. 1月17日(火)午後7時より、一水会フォーラム。講師は中野剛志先生(京都大学大学院准教授)。講演テーマは「TPP亡国論」。場所はホテルサンルート高田馬場です。
  7. 1月22日(日)午後2時、西宮で「鈴木ゼミ」。ゲストは北村肇さん(「週刊金曜日」発行人)です。テーマは「原発事故の責任と脱原発への道」です。
     なおこの日は、Paix2(ペペ)さんも特別に出てくれます。ミニコンサート付きです。
     問い合わせ、申し込みは岩井正和へ。080(5702)8405です。
  8. 1月30日(月)7時、代官山「『山羊に聞く』で羊に聞く」。私の『竹中労』(河出書房新社)をテキストに話をします。