「ザ・ニュース・ペーパー」の人たちと一緒にラジオの収録に出てた時だったんですね。「小沢無罪」の報を聞いたのは。
4月26日(木)の午後12時から1時の収録だった。朝からずっと外に出てたので、メールも携帯も見てなかった。ザ・ニュース・ペーパーの人に初めて知らされた。
「北朝鮮から帰ってきて、すぐに小沢支持の集会があり、私も挨拶しました。1200人が集まったんです。凄い熱気でした。それが効いたのかもしれませんね」と言った。
4月20日(金)、7時から文京シビックホールで行われたのだ。支援集会は。
あっ、いけない。その時の写真をupするのを忘れていた。いい写真が沢山あったのに。じゃ、今週upしませう。遅ればせながら。
文京シビックホールは今まで何回も行っている。でも、そこにある「中ホール」とか「小ホール」「会議室」ばかりだ。1階の大ホールを使ったのは初めてだ。
そこに1200人だ。凄かった。壇上に主催者、司会者、賛同人がズラリと並ぶ。私も並びました。
〈「STOP!権力の暴走」国民大集会
=小沢一郎政治裁判の不当判決は許さない=〉
と大きく書かれている。そこで皆で、「勝利するぞ!」「許さんぞ!」と拳を突き上げている。会場の写真も載せましょう。人、人、人…でビッチリです。
「でも後ろの方に公安が6人入って聞いていました。1番後ろ、右端と…」と、仙波敏郎さんが言う。さすがプロだ。
仙波さんは元愛媛県警巡査部長だった人だ。裏金問題を告発して警察を辞めた。
「公安(警察)は臭いで分かるんですか」と私は聞いた。
昔、忍びの者は擦れ違っただけで、分かったという。又、覚醒剤をやってる人間は、目を合わせた時、独特の目の外らし方をするという。
これは最近読んだ本間龍さんの本に出ていた。
この「外らし方」って何だろう。必ず右下に視線を外らすとか。そういうことかな。今度、本間さんに会ったら聞いてみよう。
本間さんは詐欺で捕まり、刑務所に入って、出てきた人だ。もう本を3冊も出している。
『転落の記』(飛鳥新社)は、実に感動的な本だった。なぜ、詐欺をするまでに追い込まれたのかが実にリアルに書かれている。
又、刑務所での奮闘記も興味深い。山本譲司さんの『獄窓記』以来の感動的な本だった。
中で、ペペの歌を聞いて励まされたと書いていた。
話を戻す。仙波さんは、「公安は体の動きで、すぐに分かります」という。
歩き方、顔の向け方、視線の向け方で分かる。それに、壇上でどんな面白い話をしても、絶対に笑わない。会場の全員が拍手しても、拍手しない。だから、すぐに分かるという。
自分は監視の仕事で来てるんだ。笑ったり、拍手したらダメだ。そんな所を他の公安に見られたら、「賛同していた」「内通者だ」と言われるかもしれない。署に帰ったら「査問」される。「総括」される。ここでも「連合赤軍化する日本」だ。だから、笑わないし、拍手もしない。
でも、これだったら、仙波さんのようなプロからはすぐに見破られる。さあ、どうする、どうなる、公安だ。
ここまで書かれたら、公安の上の人間は方針を転換するでしょうな。「仙波があんなことを言ってるから、その裏をかけ!どんどん笑え。拍手しろ。イギなし!と叫べ」…となるかもしれない。
確かにこうなると、公安かどうか探すのは難しくなる。
しかし、公安だって大変だ。思いっ切り笑ったり、拍手してるうちに、段々と「同化」する。人間なんて、そんなものだ。
動作で示しているうちに内面も、そこの人々を支持するようになる。危ない。まあ、お互いに緊張感が生まれて、いいのかもしれない。
そうだ。壇上にいた我々が、「勝利するぞ!」と叫ぶと、会場の人々(1200人)が皆、立ち上がる。
手には「無罪」と書かれた紙。そして、拳を突き出して、「勝利するぞ!」「無罪だ!」と叫んでました。
この集会についてのお話をしなくっちゃ。
4月20日(金)の午後7時に始まった。司会は小沢遼子さん。「同じ小沢だ、ということだけで頼まれました」と言っていた。
この前のサッカーの時、小沢さんは北朝鮮に行ったんだ。私も、帰ってきたばかりだし、今度、「北朝鮮論」をやりましょう、と言いました。
開会挨拶は長谷部英子さん(ネットメディアと主権在民を考える会世話人)。それから主催者挨拶。平野貞夫さんだ。元参議院議員・日本一新の会代表だ。
それから、「基調報告」。植草一秀さん(政治経済学者)だ。
「私はいろいろ容疑をかけられましたが、無罪です」と、まず自分の話をする。小沢さんは無罪だが、自分も無罪だと、まず言う。
そう言わないと、「容疑者のくせに何を言うのか」と言われますし、と言う。
自分は潔白だ。だから小沢さんの潔白も分かるし、主張できる。そういうことらしい。
他には、二見伸明さん(元衆議院議員)、宮崎学さん(評論家)、天木直人さん(元外交官)、山崎行太郎さん(文芸評論家)、森ゆうこさん(参議院議員)らが、元気に挨拶する。
私も挨拶した。北朝鮮から帰って来たばかりなので、その話をする。
民主党は北朝鮮と一切交渉しない。それどころか、北朝鮮に何も言えず、行った人間からは小さなおみやげまで取り上げている。
北朝鮮では、若い指導者を中心にして国民がまとまっている。対米外交にしろ、脅しをちらつかせながら、対話に引き込んでいる。
又、韓国、ロシア、中国、アメリカ…と強国を相手に一歩も退かない。日本だけが何もしない。
コロコロとリーダーは変わる。そして、力のあるリーダーは、すぐに足を引っ張って引きずり落とす。こんなことでいいのか!と私は訴えました。
クリーンで、話し方が爽やかで、でも力がない政治家ばかりだ。
これでは、日本を囲む外国の、したたかなリーダーとは渡り合えない。
確かに小沢一郎はダーティだ。顔は悪いし、喋り方も下手だ。マスコミに対して愛想も悪い。でも外国に対して渡り合える。政治力がある。それは使うべきだろう。
下らない裁判に時間をとられてはダメだ。こんなことをしてたら、国家の損失だ。と言った。
この日は小沢支持者の集会だ。それなのに、皆が崇める小沢さんを「顔が悪い、ダーティだ。喋り方も下手だ」とコキおろしたのだ。不愉快だろう。
でも、「国のために使え」と言ったのだから、渋々と拍手していた。後ろの方にいる公安だけは、(しっかり見てたが)、拍手しなかった。
他にも、森ゆうこさんや、松木けんこうさんなどが挨拶していた。姫井さんは壇上に並んでいたが、時間がないようで途中で帰ってしまった。
そして、メッセージ披露があり、集会のまとめと閉会挨拶を伊東章さんがやる。「小沢一郎議員を支援する会」代表世話人だ。
そのあと、皆で立ち上がって、シュプレヒコール。「勝利するぞ!」と叫びました。
こんな時も、公安は声を上げません。拳を突き上げません。分かりやすい公安たちだ。
終わって、賛同人や実行委員の人たちで近くの居酒屋に行きました。
植草一秀さんとは久しぶりに会いました。自らの容疑を晴らすために大変な苦労をしたと思います。今度、ゆっくりその話を聞かせて下さい、と言いました。
又、仙波敏郎さんは、初対面ですが、私は前から知ってます。「ぜひ警察の話を聞かせて下さい」と言いました。「いいですよ。今は鈴木さんも穏やかに話せますから」と言う。
不思議なことを言う人だ。私は、昔から穏やかですがな。
「いやいや、昔は、暴れとったじゃないですか。もの凄く悪かったじゃないですか」。
ギクッ!警察官だから私の隠してることも全て知っちょるんだ。恐いなー。
そういえば、4月25日(水)、池袋ジュンク堂で宮台真司さんと対談した時、「クニオさんは今は穏やかなふりをしてるけど、本当は恐い人ですよ。私は今でも赤報隊の犯人だと思ってます」。
ギクッ!まいったなー。誉め殺しされちゃったよ。じゃ、「よりみちパン!セ」シリーズの次の本は、『失敗の赤報隊』にするか。
いやいや、全てをバラしたら、命がない。じゃ、老衰して命がなくなる寸前に書くか。ウーン、どうしようと悩みますね。
そうだ。小沢支持の会の二次会の時だ。
皆に聞かれたので、北朝鮮の個人崇拝の話をした。
金正日総書記の3人の息子のうち、なぜ三男の正恩さんが後継者になったのか。その器量についても話した。
さらに、「崇拝される立場」も大変だろうな、と思った。
兄2人は、きっと選ばれなくてホッとしている部分もあるだろう。特に長男の金正男さんなんかはそうだろう。今のように自由にしてる方がいいのだ。
後継者になったら、一つの役を演じることしか出来ない。それも大変なことだし、大変な決意だと思う。
又、外国(特に日本)からは、「軍の傀儡」だ、とか、「ムリに金日成さんに格好を似せてるだけだ」と非難が飛ぶ。誹謗中傷される。
しかし、今回、北朝鮮に行って思ったことは、北朝鮮の国民は、穏やかに新しいリーダーを迎え入れ、支持している。この若いリーダーを中心にして、闘っていこう…という気概があると思った。
「いや、強制されて、そんなふりをしてるのだろう」「皆、指導者を恨んでいるのだ」という人もいる。それは分からない。
私も、長くいたわけではないから、全体的なところは分からない。
ただ、来るたびに、いろんな面で開放的になってきてる、と思う。
向こうの人も、前は「偉大な金日成将軍は…」と実に長く説明していたが、今は、かなり簡素化されている。
街中のポスターにしてもそうだ。それに、前は、「金正日将軍を讃える歌」などのように、指導者を絶対視し、讃え、私たちは付いて行きます、という歌が多かった。
ところが今は違う。音楽も洗練されているし、「足音」といった歌がよく流れている。英語では「Foots steps」と書かれていた。「軍靴の響き」ではない。人々の、軽やかな足取りを思わせる。金正恩さんになってからの歌だ。
もう一つ、よく歌われる歌だが、これだ。
「金正恩将軍を命を賭して守る」という歌だ。いろんなとこで、よく流されていた。とてもいい歌だ。
それに、「将軍を讃える」とか、「将軍に付いて行く」というのではない。私たちが主役だ。私たちが守ってゆく、のだ。
「傀儡だ」とか、「ただ利用されてるだけだ」と無責任なことを言っている世界の、いや日本のマスコミから、私たちが守る。そんな決意のようにも思えた。
いい歌だったので、本屋を探して、買ってきた。そこにはハングルの下に英語でもタイトルがついている。「金正恩将軍を命を賭して守る」はこうだ。
「We will Safeguard General Kim Jong Un with Our Very Lives」
いいですね。英語の解説をつけるとこもいいです。新しい時代の跫音が聞こえる感じがしました。
※4月の訪朝時に現地でもらったDVDに収録されていた軍事パレードの映像がありますので、公開しておきます。
3時から文化放送。今日のテーマは「日本国憲法改正論議。鈴木邦男はこう考える」。自民党、みんなの党、たちあがれ日本などから改正案が出ている。
何故いま?という気がする。東日本大震災、原発、TPP、拉致問題…と、今やるべきことが山積みなのに、問題を外らしているのではないか。
私らが右翼学生の頃は、「諸悪の根源・憲法」という言い方をした。全てはこの憲法が悪い。これを改めたら全てがよくなると。しかし、それは違う。憲法を変えても日本は何も変わらないかもしれない。でも、じっくりと討議して変えてゆくべきだ。ただし、今、早急に、他のことをほっておいてやるべきテーマではない。そう思う。
それと、今日のゲストは、本間龍さん。元受刑者で作家だ。大手広告代理店に20年勤め、2006年、友人に対する詐欺容疑で逮捕され、黒羽刑務所に服役した。その体験をまとめた『「懲役」を知っていますか?』(学研)で作家デビュー。又、逮捕から刑務所までを書いた『転落の記』(飛鳥新社)は実にリアルであり、又、身につまされる告白だ。そして感動的な本だ。
これを読んで、本間さんにぜひ会いたいとおもった。いい人だ。初めは未収金を自分で穴埋めした。その〈善意〉から全てが始まった。いい人だからこそ、転落してゆく。その企業人としての落ちてゆく過程が凄い。又、会って、じっくりと聞きたいです。
文化放送が終わってから高田馬場へ。「土風炉」。大阪から上京した藤井正美さんの歓迎会。宮崎みのりさんの「キューバ報告」。私の「ピョンヤン報告」もありました。
①壇上の皆が立ち上がって、叫んでます。「権力の暴走を許さないぞ!」と。私も(私は左端です)拳を突き上げております。
4月20日(金)、午後7時から、「『STOP!権力の暴走』国民大集会=小沢一郎政治裁判の不当判決は許さない=」です。文京シビックホール大ホールです。その訴え、叫びが届いたのでしょう。小沢一郎は無罪でした!
⑧一緒に行った南野(のおの)知恵子さんは元法務大臣です。そして、助産師出身です。だから、「ぜひ、ピョンヤンの産院を見たい」と言ってました。
その願いが叶ったのです。新生児室も見学しました。この産院の向かいに「よど号」グループの事務所がありました。グループの子供たちも皆、ここで生まれたのでしょう。
⑫オウム事件の「関係者」と。(左から)無関係の鈴木。元オウム真理教幹部・元アーレフ代表の野田成人さん。オウム最高幹部の村井さんを刺殺した徐裕行さん。オウムを追った映画「A」「A2」を撮った森達也さん。平井週刊金曜日編集長。4月21日(土)。