月刊『創』に私は「言論の覚悟」を連載している。その他、月刊『紙の爆弾』、『月刊タイムス』に連載している。WEBマガジンの『マガジン9』に隔週で連載している。週刊『アエラ』に2ヶ月に1回、書評を書いている。又、一水会の機関紙『レコンキスタ』にも連載している。それとこのHPとツイッターだ。
それが私のメインの言論活動かな。
あとは時々、頼まれて他の新聞、雑誌に書くことがある。又、対談や講演も少しある。そうだ。毎週水曜日は文化放送に出ている。
これらの連載をまとめて本になったのもある。
『創』の連載が『言論の覚悟』、『新・言論の覚悟』として出版された。『月刊タイムス』の連載が『遺魂』として出版された。「マガジン9」の連載が大幅な書き足しをして、『愛国と憂国と売国』になった。
『紙の爆弾』『アエラ』『レコン』の連載も本になったらいいな、と思っている。このHPだって、抜粋して2冊の本になっているんだし。
私の連載の中で最も長いのは『レコンキスタ』だろう。その次に長いのは月刊『創』だ。10年位やってるようだ。15年かな。雑誌そのものは、30年になる。
その30年を祝う会が開かれた。まず、その話からしよう。
「創出版30周年記念&雑誌ジャーナリズムを語る会」
だ。6月18日(月)6時半。如水会館2階スターホールで開かれた。
「君子の交わりは水の如し」(『荘子』)から取ったのかな。それで、如水会館か。「一(はじめ)に水がある」から取った一水会と似ている。「創30年」の案内状にはこう書かれている。
〈『創』を発行するために創出版を設立して今年で30年になります。それを記念するとともに、危機的状況と言われている雑誌ジャーナリズムあるいはジャーナリズム全体の状況についてこれを機会に議論できましたらと思います〉
ジャーナリズム、特に雑誌ジャーナリズムは危機だ。
『論座』『朝日ジャーナル』『月刊現代』…と、総合雑誌、週刊誌が廃刊し、今や頑張っているのは、『創』『世界』『週刊金曜日』だけだ。
『世界』は岩波が固い決意で支えているし、『週刊金曜日』は、購読料を数年先まで振り込んでくれる全国の読者がいる。だから、大丈夫だろう。
『創』が一番苦しい。危機的だ。ここで私も、覚悟を決めて、「大胆な提案」をしなくっちゃ。と思った。
だから、私は言った。「いくら、きれい事を言ってもダメだ。発言する場がなくなったら困るだろう。これは言論だけの危機ではない。日本の危機だ。国難だ!」と叫んだ。
だから、後援会を作って、「創」の財政危機を救おう。「1口10万円で後援会に入ってもらう。
又、連載陣から先頭切ってやろう。収入に応じて、金を出そう。佐藤優は5千万。雨宮処凛は1千万、香山リカ、森達也は500万。私は50万。
ともかく、出来るだけの応援を必死でやろう!と私は訴えた。私だけ、グンと少ないが、やれるだけの力はそんなもんだ。
会場からは及川健二氏が、「賛成だ!私も1口出す!」と言っていた。10万円出すという。ぜひ事務局を作って、スタートしてほしい。
そんなにいい提案をしてるのに、一緒に壇上に上がった渡辺文樹監督は、「そんなことより天皇制の問題が…」と言って、ごちゃごちゃ、からんでくる。
こっちは、大事な話をしてるのに。カーッとなって、「うるせー!」と怒鳴って突き飛ばした。壇上から落とそうとしたが、重くて落ちなかった。「なんだ、やるか!」と監督は向かってくる。
おう、やってやろうと思ったら、一緒にいた佐高信さんや司会の篠田博之さん(『創』発行人)に止められた。
ともかく、せっかく、「革命的提案」をしてたのに…。
「創」は30年というが、実は、その前からあった。
ただ、総会屋的な雑誌で、それをリニューアルして、今の総合雑誌にしたのは篠田さんだ。大変だったと思う。
ところが、ここで佐高信さんが、チャチャを入れる。「もう一度、総会屋雑誌に戻ればいいんだ。そして企業からガンガン金を集めたらいい」。
凄いことを言う人だ。「金曜日」は安泰だと思って、ちょっと傲慢になっている。
「金曜日」は週刊で出しているし、単行本も出している。それに、社員が30人もいる。大企業だ。あまり働かないで、遊軍的な存在もいる。市民運動の人たちと会ってるだけの人もいる。
長い目で見たら、それも「取材」なんだろう。30人も雇えるのだから偉い。ただ、私も書かせてもらっているので文句は言えない。
『創』30周年のパーティだが、スケジュール表をもらったら、やたらと細かい。
普通、パーティなら、来賓の挨拶を2、3人やって。次に乾杯。あとは懇談で。皆、パクパクと料理を食べながら、知り合いを見つけては話し込む。それで終わりだ。
ところが、『創』は、30周年記念だけでなく、「雑誌ジャーナリズムを語る会」だ。
だから、6時半から9時過ぎまで、ビッチリと「語る」。10分や15分単位で、対談、座談会が入っている。
こんなのありかよ、無理だよ、と思ってしまった。
そのスケジュールは当日、全員に渡されたので紹介しよう。発言時間がオーバーした人もいるが、欠席した人もいたので、そこはうまく進んだようだ。
さあ、これが衝撃の進行表だ。
(注:これだけの人を壇上に上げ、たった15分でトークを終わらせるという。インポシブルだ!)
(注:これが乱れ狂ったセッションだ。「乱闘の覚悟」を問うものになった)
(以上、第1部終了。19:47〜19:55〜休憩。皆、三田さんに挨拶したり、一緒に写真を撮ったり。私も挨拶したら、「鈴木さんの連載、毎月読んでるわよ」と言われました。嬉しかったです。写真も一緒に撮りました。この日の一番の収穫でした)
(注:たった5分で、2人に喋れ。と言うんですね。感動です)
凄いですね。ビッチリ決まってます。
当日は、「ニコ生」も入ってましたので、荒れたトークセッションも、そのまま全国に流れたのでしょう。
又、この日は、篠田さんが「創30年」の闘いをまとめた本も出版されて、皆に渡された。『生涯編集者=月刊「創」奮戦記』(創出版・1400円)だ。
目次を見ると、凄い事件の連続だ。「皇室タブーと右翼の攻撃」「三田佳子さんの二男薬物事件」「オウム麻原三女の入学拒否事件」「『ロス疑惑』三浦和義さんの死」「『靖国』『ザ・コーブ』上映中止事件」「田代まさしさんの薬物依存」…などだ。
「皇室のタブー」や「靖国」「ザ・コーブ」のとこでは私のことも出ていた。
「鈴木邦男さんが殴打され出血」と見出しにも。「ネット右翼」に殴られたらしい。ダラシのない奴だ。「殴り返したら自分だけ逮捕される」と思って、無抵抗だったようだ。計算高くて、ズルイ男だ。一説には、右の頬を殴られた時、左の頬も出したという。
では終わりだ。「創」30周年記念レポートだけで終わってしまったな。
ただ森さん、宮台さんは来れなかった。でも、他にも喋る人がいて、何とか時間内に収まっていた。奇跡ですよ。
この後、終わってから、二次会にも行きました。11時半頃になって、お開き。
お疲れさまでした。「創」30年間、お疲れさまでした。何度もやめようと思ったけど、総合雑誌が次々と潰れ、「創が頑張るしかない」と思って、踏みとどまったという。
偉いです。大変です。だから皆で、支えていきましょう。資金カンパをしましょう。あるいは「株」を買ってもいいし。
又、この日は、元「創」にいた社員たちも沢山来ていた。皆、巨大、一流出版社に入っている。「創」で鍛えられたからだ。フリーで活躍している人もいる。
その中の1人、Aさん(あえて仮名で)は、「創」を辞めてから、「体重が2倍になった。収入は5倍になった!」と言っていた。
「創」で鍛えられたから、いくらでも取材の仕事は出来る。うまい。重宝がられて、沢山の出版社から引っ張りだこだ。金もガバガバ入るし、高級マンションに引っ越した。好きな焼き肉も毎日食える。
それで体重2倍だ。収入は、はじめは3倍、今は5倍だ。税務署に出す確定申告も、多すぎて、自分では書き切れない。だから、税理士を雇って、やってもらっている。フリーライターで税理士を雇っているなんて、このAさんだけだ。
だから、挨拶した時に私は、元「創」社員に向かって叫んだ。「脱北者は、帰ってこい!」と。脱北者じゃなくて、脱「創」者か。脱走者だ。おーい、帰ってこいよ。少なくともOB、OGが集まって、「後援会」を作り、「創」の財政再建に乗り出してほしい。皆、お世話になったんだし、今、活躍出来ているのは、全て、「創」のおかげなんだし。恩返しをしましょうよ。
午後8時、小川町。村越祐民さん(衆議院議員・民主党)の勉強会に呼ばれて、話をする。テーマは「愛国心」。
村越さんは「死刑廃止をすすめる国会議員の会」の事務局長だ。(会長は亀井静香さんだ)。毎月1回、村越さんは議員以外の友人たちと勉強会をしている。そこに呼ばれて話をしたのだ。
この日は、台風が来た日で、大変だった。でも、全員集まり、10時半頃まで、熱心に話をした。帰りは、カサは壊れるし、服はズブ濡れで大変だった。でも、いい勉強会でした。
「ニュース・本音と建前」は、「オウム最後の手配犯逮捕。死刑囚に与える影響」。この問題について、じっくりと考えました。
「編集長は見た!」は、「週刊金曜日」の平井康嗣さん。
今週の特集は〈外務省の無策が日本を滅ぼす〉
〈日本人の墓地訪問と遺骨収集。北朝鮮の新提案に動きが鈍い日本政府〉
そして、衝撃の記事だ。横田滋さん、早紀江さんが、「金曜日」のインタビューに答えてくれた。そして言う。「制裁一辺倒ではなく交渉の糸口をつかんでほしい」。
さらに「死刑弁護人」といわれる安田好弘さんのインタビューも載っている。凄いです。「週刊文春」と「金曜日」ですね。今、最も闘っているのは…。
Wコロンの謎かけ。Ust延長戦のあと、終わってすぐ車で池袋ジュンク堂へ。7時半より佐高信さんとトーク。3月から月に1回、トーク「佐高信書店」が始まっていて、6月は私だ。
佐高さんと私の『左翼・右翼がわかる!』(金曜日・1700円)が、この日増刷になった。そのことから話をした。
新婚の赤岩さんも仕事で来てました。新婚旅行は、仕事が一段落ついてから、と言ってました。
佐高さんとのトークはなかなか面白い話になった。厳しい質問も出て、スリリングだった。
終わって、サイン会。又、お客さんの女の子からプレゼントをもらった。「父の日ですから」と。ありがとうございます。知らなかったです。今日が父の日だったとは。又、こんな大きな娘が私にいたとは知らなかったです。
その後、近くの居酒屋で打ち上げ。
〈現政府に文句があるなら、自分勝手に国家をつくっちまえばいい。すなわちゼロから自分の「国」をつくり上げるのだ〉
革命はすでに起きている。
①「創出版30周年記念&雑誌ジャーナリズムを語る会」。
6月18日(月)、如水会館。これは、19:30からのトークセッション「言論の覚悟」です。(左から)佐高信さん、鈴木、渡辺文樹監督。篠田博之「創」編集長。この時は、にこやかに挨拶しています。そして、私は革命的な提言をしました。
⑫6月20日(水)、池袋ジュンク堂で。7時半から、佐高信さんトーク。
赤岩さんの結婚式、創30周年、トークと、5日間のうち3回も佐高さんと会ってます。「左翼・右翼の違い」「言論の覚悟」などについて話し合いました。