2012/08/27 鈴木邦男

金総書記の「専属料理人」に聞いた、凄い話!

①帰国後、すぐに会った。そして…

「時の人」藤本健二さんと 「時の人」藤本健二さんと

「金正日総書記の専属料理人」藤本健二さんと会った!

電撃訪朝し、金正恩第一書記と抱き合って再会を喜び、日本に帰ってきた。その直後だ。

「でも、8月25日までは発表しないでほしい。写真も出さないでほしい」と言う。TBSテレビの特番に出る。だから、その後にしてほしいと言う。

今日は8月27日(月)だ。もう大丈夫だろう。だから、帰国直後に赤坂で会ったときの写真を公表する。木村三浩一水会代表と3人で会った。

素顔だった。「写真を撮るんだから、いつもの格好がいいでしょう」と私が言ったら、サングラスをかけた。

「いつものヒゲは?」「あれっ、ないな」とカバンを探している。いつものバンダナもない。

「じゃ、僕の帽子を貸しましょう」。それを被ってもらった。この日は私は夕方、脱原発デモに行くので、たまたま帽子を持っていたのだ。それが助かった。

金正恩第一書記と抱き合う藤本氏(TBSの放送から) 金正恩第一書記と抱き合う藤本さん(TBSの放送から)

凄い話を聞いた。凄い写真を見せてもらった。金正恩第一書記と抱き合って再会を喜んでいる写真だ。涙、涙だったという。

やはり、この人は〈本物〉だ。大した人だと思った。全世界をアッと言わせる写真だ。

「25日までは、写真の件も、会った件も内緒にして下さい」と言う。だから「約束」は守った。25日にTBSに出るのだろうと思っていた。

そしたら、23日(木)の「みのもんた朝ズバ!」に出ていた。24日(金)は中居正広さんの番組に出た。25日までは連日、TBSに生出演だ。

週刊誌など他のメディアにも、これからドッと出る。もの凄い取材依頼だという。そんな忙しい中、8月28日(火)には一水会フォーラムに来てくれる。ありがたい。

話を戻す。藤本さんが再訪朝するという話は、7月中旬から聞いていた。

初め、大阪の「たかじん」のスタッフに聞いた。これは快挙だ。大事件だ、と思った。

帰ってきたら又、居酒屋で2人で話したいですね、と言った。

②「後継者は3男だ!」と初めて断言した

「再生」代表の高木尋士氏とトーク(8/17) 「再生」代表の高木尋士氏とトーク(8/17)

「後継者は3男の正恩氏だ」と、世界で初めて言ったのは藤本さんだ。3年前の「たかじんのそこまで言って委員会」で断言した。

「そんな馬鹿な」と出演者は皆、否定していた。北朝鮮ウォッチャーも、「120%ありえない」と言う。「北は儒教の国だ。お兄さん2人を差し置いて3男が後継者になることはない」「常識で考えても、ありえない」と、皆、否定していた。

藤本さんは、サングラスにヒゲ、バンダナ…と変装している。一見、胡散臭い。本も出し、マスコミにも出ている。「オーバーな」「嘘だろう」と言う人も沢山いた。

しかし、この人は、〈本物〉だと私は思った。演出はあるだろうが、〈本物〉だ。本も読んでたし、この時の話を聞いて、そう思った。

本は北朝鮮の「暴露本」だと言われたが、違う。金正日総書記のことを認めている。評価している。「将軍」と言っているし、3人の息子たちについても「王子」と言っている。

オフィス再生の「正義の人びと」の舞台 オフィス再生の「正義の人びと」の舞台

10年以上、専属料理人として仕えたのだ。王子たちとも一緒に遊んだ。3人の特徴もよく知っている。

そして、「将軍は正恩氏を後継にするつもりだ」と確信した。正恩氏のことを知っているのは世界中で藤本さんだけだ。これは本当だろうと私は思った。

それに、「格好」だけを見て、胡散臭そうだと思われることが多いが、実際は、実に真摯な人だ。真面目な人だ。

それに、命懸けだ。これは1番、感じたことだ。

金正日総書記と海で、ジェットスキーをやった。「藤本、本気だぞ!」と総書記。「はい、分かってます。本気でやります」と言った。

でも、普通なら、負ける。勝ったら大変だと思う。どれだけの側近が、「真剣勝負」をしたか分からない。

でも、勝てない。ビビったのか。勝ったら大変だと思い、ついセーブするのか。だから、総書記はいつも勝っていた。

「藤本、ガンバレ!」「全力でやれ」「真剣勝負だぞ!」と周りの人たちも応援してくれた。しかし、「総書記の勝利」を誰も疑わない。

同じく「正義の人びと」 同じく「正義の人びと」

ところが藤本さんは、勝ってしまった。側近たちは青くなった。「何ていうことをこいつはやったんだ!」と…。総書記も悔しそうだった。一生に一度の「負け」だろう。

だが、「自分が負けた」とは言わない。「藤本、勝ったな。凄いな」と、褒めてくれた。

また、ある時、総書記は、機嫌が悪かったのか、給料をポイと投げて寄越した。藤本さんは拾わないで部屋を出た。そんなエピソードを聞いた。

この人は、命を賭けてると思った。こんなことをやったら命はない。そう思い、誰もやらない。それをやった。

それで総書記も、「こいつも、違う」と信用した。人間と人間の真心の触れ合いがある。

③いつも、この人は命懸けだ

「再生」メンバーとお客さん 「再生」メンバーとお客さん

「たかじん」の番組のあと、2人で居酒屋に行った。局の人が連れて行ってくれたのだ。

「たかじん」は、テレビの他に、ネットで有料配信をしている。スタジオで聞けなかった本音や、時間が足りなくて出来なかった話を、1人か2人で、ゆっくりと喋るのだ。

なぜか、藤本さんと私と、2人で話をさせてくれた。

「この人の話は本当だ」と私は思った。日本に戻った事情。北に残してきた奥さんの話などを聞いた。「総書記やお子さんは何が好きなんですか」と寿司の話も聞いた。

「本心では総書記が好きなんですね。又、会いたいでしょう」「そりゃ、そうですよ」と言う。

「又、北に行きたいでしょう」「でも、行けるかな」と言っていた。

カミュ『正義の人びと』 カミュ『正義の人びと』

他にも、金総書記、金正恩さんのことなどを詳しく聞いた。ビールをがぶがぶ飲みながら話を聞いた。とても楽しい時間だった。

あの時の映像は、今も見れるはずだ。藤本さんの人柄、人間性が一番分かると思う。

そして、機会があったら又、北に行きたい。日朝関係の改善に力を尽くしたいという思いが伝わっていた。

その後も藤本さんとは何度か会っている。一水会のフォーラムにも来てくれた。

そして、8月28日(火)は、2回目のフォーラム出演だ。「ぜひ行ってみたい」と多くの人たちから問い合わせがある。

④11年ぶりの再訪朝。よく決心した

『現代攘夷の思想』 『現代攘夷の思想』

「藤本さんが再訪朝」というニュースを正式に知ったのは7月21日付の産経新聞だ。20日に成田を出発し、北京に着いたという。北京空港での写真も出ていた。バンダナ、サングラス、ヒゲのいつもの格好だ。産経によると…。

〈「金正恩大将に招待されたので、断るわけにはいかない。(現地にいる)家族に会いたい」と話した…〉
〈テレビ番組などで朝鮮情勢について、積極的に発言していることには「(北朝鮮を)悪く言ったことはなく、不利にはならない」とも述べた。21日にピョンヤン入り。帰国は8月上旬の予定〉

このことは、帰国後、「朝ズバ!」でも言っていた。それにしても、勇気のある人だと思った。

本人も期待と不安が半々だという。私も、「不利にならない」と思うが、向こうの側近には、「ふざけるな」「藤本は許せない」と思う人もいる。命懸けだ。

『アエラ』(8/27号) 『アエラ』(8/27号)

それを承知の上で、再訪朝したのだ。そして帰ってきた時、北京空港で取材に応じている。

8月4日、北京に戻り、そこで語っていた。8月5日付の産経新聞では、

〈藤本さんは幼少期の金第一書記と親しかったとされている。藤本さんによると、金第一書記は藤本さんの本名に「さん」づけで呼びかけ、朝鮮語で、「久しぶり」と言って抱き合った。くだけた言葉遣いからは、2人の親密な関係がうかがえる〉

藤本さんは平壌入りした7月21日に金総書記の墓参りをした。「藤本に会いたい」と総書記はよく言っていたという。

金正恩第一書記と夫人の李雪主(リ・ソルジュ)さんに面会した。第一書記は、藤本さんのために20人弱の内輪の宴会を開いてくれた。

8月23日(木)の「朝ズバ!」では、その時の写真、参加者も紹介されていた。藤本さんは土産の本マグロを振る舞ったという。

〈藤本さんは金第一書記の印象について「本当に人間が大きくなった」と語り、夫人の李氏を「とてもすてきな方、すてきのひと言です」と称賛した。金第一書記は「いつわが国に来ても歓迎する」と述べたが、拉致問題など日朝関係に関する言及はなかったという〉

⑤金第一書記からのお土産は、「最高のお言葉」

『週刊朝日』(8/31号) 『週刊朝日』(8/31号)

でも、8月23日のTBS「朝ズバ!」では、違う。もっと踏み込んだ話をしている。

金第一書記の前で、横田めぐみさんの話をして、日本人は皆、帰ってくることを願っている。拉致担当大臣を作るほど日本も全力を挙げている、と話したという。

第一書記は、じっと聞いていたという。20人の側近も誰も話を止めなかったという。

これは大きい。今まで誰1人として言えなかったことだ。命懸けだ、藤本さんは。

「朝ズバ!」では、この時のことを詳しく話していたし、これで、ぜひ拉致問題に進展があるように、動かしてほしい、と皆が話していた。

産経(8月5日付)の記事の最後だ。

〈近く再訪朝を予定しているという藤本さんに対する金第一書記からの土産は、「最高のお言葉」だったそうだ〉
連合赤軍兵士兵士だった前澤さんと(8/19) 連合赤軍兵士兵士だった前澤さんと(8/19)

これで終わっている。「最高のお言葉」とは何か。書いてない。だが、8月28日の「朝ズバ!」でははっきりと言っていた。

藤本さんは、北を出て、「結果的には」北を裏切ることになった。

本も出してるし、メディアの取材にも応じ、かなり北の内情も喋っている。だから、金正恩第一書記に会った時に、「私は裏切り者です。何をされても仕方はありません」と正直に言った。

その時、金正恩第一書記は言った。

「藤本、それは全て忘れた。でも、絶対に忘れてはならないことがある。それは藤本と一緒にジェットスキーに乗ったことだ。又、乗馬をしたことだ。一緒に遊んだことだ。そのことは、絶対に忘れてはいけない」

藤本さんは号泣したという。ハンカチでいくら拭っても足りなかった。TBSで話した時も、藤本さんは涙ぐんでいた。

実は、帰国直後に会った時、その話を聞いた。藤本さんは泣いていた。木村氏も私も、もらい泣きをした。いい話だと思った。

私は4月に訪朝した時、3度、近くで金正恩第一書記を見た。北朝鮮の人々が本当に、この若いリーダーを慕っていると感じた。

脱原発テント村で、正清太一さんと(8/18) 脱原発テント村で、正清太一さんと(8/18)

「金日成主席生誕100周年を韓国の同胞と共に喜び、祝いたい」と言ってたのには驚いた。

大きく変わった。昔は「南の傀儡政権」と言ってたし、アメリカ批判も凄かった。それがない。実にスマートだ。

日本のメディアは、「いや、単なるポーズだ」「政権の基盤は弱い」と批判する。もしかしたら、かなり無理をした発言かもしれない。

しかし、その「変化」に、日本も乗るべきではないか。そのことによって、「日本を初め外国も、北の変化を歓迎している」と、知らせるべきではないか。

そのことによって、〈変化〉を本物に出来る。

8月28日、一水会フォーラムでは藤本さんは、さらに突っ込んだ話をしてくれるだろう。楽しみだ。

それと、最近の領土をめぐる国難だ。

北方領土、竹島、尖閣…と。日本は何も出来ない。されるがままだ。命を賭ける政治家がいないのだ。野田総理が竹島へ行け。尖閣に行け、と思う。「遺憾に思う」とか言ってるだけではダメだ。現地に行き、強力に談判する政治家が必要なのだ。藤本さんを見習ってほしい。

【だいありー】

若松監督、満島真之介さんと 若松監督、満島真之介さんと
  1. 8月20日(月)午前中、原稿。午後3時半から新宿の国際株式会社TCC試写室。若松孝二監督の新しい映画「千年の愉楽」の試写会。
     中上健次原作で、とても映画化は無理といわれていたが、若松監督が見事に映画化した。寺島しのぶ、佐野史郎、高良健吾、高岡蒼佑、染谷将大、山本太郎、井浦新…と、豪華キャストだ。
     今年のベネチア国際映画祭に招待された。日本での一般公開は来年3月。半年も前に見ることが出来て、幸せでした。
     若松監督も来てたので、中上健次さんの話をしました。中上さんには、私も随分とお世話になったし、「激論・全共闘」などでは一緒に出たこともある。この試写会には、「11.25自決の日 三島由紀夫と若者たち」で、森田必勝役をやった満島真之介さんも見に来てたので、いろいろと話をしました。
  2. 8月21日(火)急ぎの原稿があったので1日、書いていた。夜、仕事の打ち合わせ。
東祥三さんと(8/22) 東祥三さんと(8/22)
  1. 8月22日(水)午前中、原稿。午後3時、文化放送。今日のスペシャルゲストは、新党「国民の生活が第一」の幹事長・東祥三さん。あのヒゲの議員で有名だ。去年の3.11から、復興するまでは、ヒゲをそらないと覚悟を決めた。

「初めまして」と挨拶したら、「何言ってんですか。久しぶり。10年前に朝生で会ったじゃないですか」と言われた。すみません。私がボケたのか。いや、ヒゲを伸ばしたので印象が全く変わってしまったのだ。

東さんは1951年生まれ。国連難民高等弁務所に勤務。世界中を回り、日本が金を出すだけではダメだ。真剣に難民問題を含め、国際問題に取り組まなくてはと思い、議員になる。議員になるまでの話を聞き、議員になってからの公明党、自由党、民主党へと移った流れを聞いた。

そして先月、民主・自民・公明3党が提出した社会保障と税の一体改革関連法案に反対票を投じ、民主党を離党。小沢一郎氏が立ち上げた新党「国民の生活が第一」では幹事長を務めている。「小沢一郎」について、じっくりと聞いた。又、「国民の生活が第一」では党議拘束がない。これは画期的なことだ。たとえば民主党、自民党で、個人的には増税に反対でも、「党議拘束があるから…」と〈弁解〉〈逃げ〉に使われる。

IWJの取材を受けた IWJの取材を受けた

それでは議員が、政治に全面的な責任を負えない。米英など二大政党制の国々では党議拘束はない。これは外した方が、健全な二大政党制が出来、国民の意志が正確に反映される、と言う。これは、関心があったので、かなり執拗に聞いた。

それに、「国民の生活が第一」では、10年後をめどに「原発ゼロ」を目指すという。これはいい。「脱原発」「反消費税増税」「地域主義」の三本柱を「三つの緊急課題」と位置づけ、次期衆院選の主要政策にするという。又、TPPや領土問題などについても聞いた。さらに、どうやって政権党を目指すのか。その戦略なども聞いた。とても勉強になりました。

「編集長は見た!」の時間も、引き続き東さんに話を聞いた。そのあと、Wコロンの謎かけ。Ust延長戦。夜は、新宿で雑誌の対談。

渡部直人さんと(8/23) 渡部直人さんと(8/23)
  1. 8月23日(木)午前11時。「北海道新聞」の取材。午後1時、河合塾コスモ。自習室で勉強。午後3時から、楠静子先生(地理)の「特別授業」に出る。
〈渡部直人さんを囲んで。
東北流儀の底力「地球は、世界は狭くなったか?」〉

渡部直人さんは山形生まれ。山形で農業をやりながら、中央大学、山形大学などに学び、修士・博士を取得。その後、JICAのコンサルタントとして海外で仕事。タイ、ホンジュラス、ヨルダン、マラウイ、東ティモール、パキスタン…などに行く。09年からはブラジルに在住。夏の間だけ日本に帰国したとこを、楠先生が頼んで、河合塾で講演してくれた。

渡部さんに、「初めまして」と挨拶したら、「あっ、佐高信さんからよく聞いてます」と言われた。山形の高校で、佐高信先生に習ったのだという。佐高さんは高校の先生だったとは聞いていたけど、「教え子」がちゃんといて、活躍してるんだ。「熱血先生だった」という。「激越な反体制的な演説をしてた」という。

「何の先生だったんですか?」「倫理社会です」。そうか。佐高さんは、倫理か。友人や家族を大切にしなさい。奥さんを大切にして、離婚してはいけません。他人の批判をしてはいけません。…と教えてたんだろう。そして、今は作家だ。倫理的な作家だ。

午後3時から4時半まで河合塾コスモ生に向けて、渡部さんは、人間の生き方、世界の歩き方…などの話をする。

それが終わると、今度は、大人向けのオープンな授業になった。原発、TPPなどの問題を中心にして、皆で話し合う。楠先生の友人やら、ツイッターで知り合った人などが、ドッと来る。渡部直人さんを中心にして、皆で、話し、討論した。8時まで続き、そのあと飲み会だという。私も出たかったが、その夜は「ニコ生」に出る予定なので、中座する。

ニコ生で。須田さん、五野井さんと(8/23) ニコ生で。須田さん、五野井さんと(8/23)

午後8時半、水道橋のニコ生に行く。打ち合わせのあと、9時から10時まで生放送。ニコ生×BLOGOS「官邸前デモは日本を変えるのか!」。ジャーナリストの須田慎一郎さん、高千穂大学准教授の五野井郁夫さん、私。この3人で話し合う。

五野井さんは『「デモ」とは何か—変貌する直接民主主義』の著書があり、内外のデモ事情には詳しい。それにアナウンサーの小口絵理子さん、そして、BLOGOS編集長の大谷広太さんが司会。

話の途中で画面に賛否両論の「書き込み」が流れる。これも忙しい。私は2年前、映画「ザ・コーブ」の問題でニコ生に出た。それ以来だ。昔のデモの思い出を含め、デモはどうあるべきか。デモで世の中は変わるのか。について話し合った。かなり突っ込んだ話が出来たと思う。

読者の「質問」にも、答えた。又、アンケートでは、「デモで日本は変わる」と思う人が60%以上いて、さらに今日の討論はよかったか、どうかでは、「よい」「とてもよい」で75%を超えていた。皆、真剣に見て、一緒に考えてくれたようだ。

左が小口さん、大谷さんです 左が小口さん、大谷さんです
  1. 8月24日(金)午前中、原稿。午後、打ち合わせ。6時、脱原発の官邸前抗議デモに行く。人が多かった。坂本龍一さんにバッタリ会った。
  2. 8月25日(土)12時半、銀座のシネパトスに行く。打ち合わせの後、トーク。午前11時50分から1時10分まで、映画「ニッポンの嘘=報道写真家・福島菊次郎90歳」の上映があり、その後、1時10分から、長谷川三郎監督とトーク。

ともかく、凄い映画だ。前に見た時、衝撃を受けた。こんなに覚悟をもって、たった1人で闘っている人がいるのか。「問題自体が法を犯したものであれば、報道カメラマンは法を犯してもかまわない」と断言する。ここまで言い切れる人は他にいない。又、国家に反逆してるのだから、国家から年金は受け取らないと拒否。なかなか出来ることではない。

又、そんな激しいカメラマンを追って映画を撮った長谷川監督も凄い。話を聞いたら、何と、テレビのドキュメントで「一水会の若者」を撮ったことがあるという。あっ、そうか。あの時は大変、お世話になりました。と礼を言った。楽しくも、スリリングな「再会」でした。

「心党 ココロ」に入党しよう! 「心党 ココロ」に入党しよう!

そのあと、ネイキッドロフトに行く。「かぞくのくに」の監督ヤン・ヨンさんが出てたので話を聞きに行く。烏賀陽(うがや)さん、木村さんとトークしていた。そのあと皆で、居酒屋に行く。「とてもいい映画で、考えさせられました」と、私は言いました。いろんな話を聞きました。

夜7時からロフトプラスワン。山本太郎さん、天木直人さん、佐藤潤一さん、私が出て、脱原発のトーク。テーマは、「勝手に決められてたまるか。日本の将来!・夏の電気は足りた!〜総選挙は?〜」。

  1. 8月26日(日)朝の新幹線で名古屋へ。12時、地元の岩井さんと合流し、「名駅ナンジャーレ」に行く。1時から劇団「笑の内閣」の「非実在少女のるてちゃん」を見る。面白かった。劇団「笑の内閣」は、前に、「ツレがウヨになりまして」をやった劇団だ。今回も面白かった。コミカルだが、かなり思想的な芝居だった。終わって、代表の高間さんたちと話をした。
     そのあと、岩井さんと場所を移して対談。「司馬遼太郎について対談したい」という。私は「全て」ではないが、かなり読んでる。一緒に話、出来るのかな?と思ったら、「全て読んでます」と言う。それで、対談したわけですよ。
     小説やエッセーを一つずつ取り上げ、どう読んだか、どう読むべきか、司馬遼太郎は日本をどう変えたか。などについて、じっくりと話をした。テープ起こしが終わり、編集作業が終わったら、このHPで発表しようと思っている。
     夜、最終で帰京しました。

【写真説明】

「時の人」藤本健二さんと

①「時の人」です。藤本健二さんです。北朝鮮を電撃訪朝し、帰国後すぐに合いました。全くの素顔でした。「マズイでしょう」と私が心配し、サングラスをかけてもらいました。又、私のデモ用の帽子をお貸ししました。昼間から痛飲しました。木村三浩氏がシャッターを押してくれました。申し訳ありません。

金正恩第一書記と抱き合う藤本氏(TBSの放送から)

②これは、8月23日(木)の「みのもんた 朝ズバ!」から録ったものです。高性能テレビで、同時に4局ビデオ録り出来るし、プリント機能も付いてます。

「再生」代表の高木尋士氏とトーク(8/17)

③「再生」代表の高木尋士氏とトークしました。「正義とは何か」について。危ない話もしました。昔、危ない運動をやってた頃の体験を話しました。又もや、「危ない」「正義」の情熱が戻ってきました。8月17日(金)、「正義の人びと」の上演前のトークです。

オフィス再生の「正義の人びと」の舞台

④これが「正義の人びと=神の裁きと訣別するための残酷劇」の舞台です。素晴らしかったです。カミュの『正義の人びと』を基にしながらも、大胆に変えてます。より現代的、より日本的なテーマで迫ってきました。

同じく「正義の人びと」

⑤同じく、「正義の人びと」の舞台です。きれいでした。

「再生」メンバーとお客さん

⑥終わってから、「再生」のあべ・あゆみさん、高木尋士さんと。手前右は、元「週刊SPA!」のつるし編集長。後ろは、作家の本間龍さん、レーニンさん、鈴木です。

カミュ『正義の人びと』

⑦原作になった、カミュの『正義の人びと』です。新潮社からカミュ全集 全10巻が出ていて、その5巻目に入ってます。私は、かつて全10巻を読破しました。他には「異邦人」「シーシュポスの神話」「反抗的人間」など、好きですね。

『現代攘夷の思想』

⑧昔、私の出した『現代攘夷の思想』(暁書店)です。「テロリストたちの内在的な〈徳〉」などは、モロに「正義の人びと」に影響を受けて書いてますね。

『アエラ』(8/27号)

⑨『アエラ』(8月27日号)、一ノ瀬俊也氏の『米軍が恐れた「卑怯な日本軍」』(文芸春秋)の書評をやりました。これは驚きの本でした。こんなにも、いろんな「兵法」を日本軍は実行してたんですね。地雷なんかも、いろんなバージョンを作り、さらに、手榴弾は何と、「日本の発明」だと言います。
 だから戦争が終わっても、学生運動で「火炎瓶」としてその戦法は続いているのでしょう。ともかく、ビックリの「歴史発見」でした。

『週刊朝日』(8/31号)

⑩『週刊朝日』(8月31日号)の特集を見て、ビックリ。(愛国という名のエゴを許すな!)。
 そうですね。竹島に上陸した韓国大統領は、「愛国大統領」として、持てはやされてるそうですが、別に韓国のことを本当に考えているわけではない。自分の地位、家族のことが「第一」だ。愛国ではなく、これはエゴです。サミュエル・ジョンソンは「愛国心はならず者の最後の避難場所である」と言ったが、今はこう言えます。「愛国心は落ち目の政治家の最後の避難場所である」と。

連合赤軍兵士兵士だった前澤さんと(8/19)

⑪連合赤軍事件の兵士だった前澤虎義さんと対談しました。8月19日(日)、喫茶「ミヤマ」の会議室で。終わって、土風炉でお酒を飲みました。

東祥三さんと(8/22)

⑫8月22日(水)、文化放送で。「国民の生活が第一」の幹事長・東祥三さんをゲストに迎えて、話を聞きました。
 「初めまして」と挨拶したら、「10年前に朝生で一緒に出たじゃないですか」と言われました。すみません。でも、その時は、ヒゲがなかったし、全く印象が違っていたんです。いえ、私がボケてただけです。とても、いい話でした。

脱原発テント村で、正清太一さんと(8/18)

⑬ユーストTVの取材で、8月18日(土)、脱原発テント村に取材に行きました。テント村の「呼びかけ人」の1人、正清太一さんに話を聞きました。

若松監督、満島真之介さんと

⑭8月20日(月)、若松孝二監督の『千年の愉楽』の試写に行きました。若松監督と満島真之介さんに会いました。満島さんは『11.25自決の日 三島由紀夫と若者たち』で、森田必勝役をやった人です。その後、NHKの朝ドラ「梅ちゃん先生」にも出ています。売れっ子です。

渡部直人さんと(8/23)

⑮8月23日(木)、河合塾コスモで。特別授業。「渡部直人さんを囲んで」。渡部さんはJICAコンサルタントとして海外で仕事してます。現在はブラジル在住。たまたま、日本に帰国したので、授業してもらいました。
 山形出身で、何と、高校では佐高信さんに教えてもらったそうです。「佐高先生は熱血教師でした」。「倫理社会を教えてました」。エピソードをいろいろ聞きました。凄いですね。だから今も、倫理的に生きてます。

ニコ生で。須田さん、五野井さんと(8/23)

⑯8月23日は、このあと、ニコ生に出ました。須田慎一郎さんとは久しぶりに会いました。右は五野井郁夫さんです。著書『「デモ」とは何か—変貌する直接民主主義』が話題の高千穂大学の准教授です。この3人で、「官邸前デモは日本を変えるのか!?」のテーマで、じっくり話し合いました。

左が小口さん、大谷さんです

⑰ニコ生のスタジオ全景です。アットホームな感じでやってました。左は、アナウンサーの小口絵理子さん。そしてBLOGOS編集長の大谷広太さん(司会)です。お世話になりました。「ニコ生」は一昨年の「ザ・コーブ」の時以来です。

IWJの取材を受けた

⑱IWJの取材を受けてます。デモに出たときです。よく、私は「IWGP」と間違えてしまいます。「それは、プロレス団体ですよ」と岩上安身さん(IWJ代表)に叱られてます。IWJは「Independent Web Journal」の略なんですね。ちゃんと覚えておきます。

「心党 ココロ」に入党しよう!

⑲デモに行く前の集会場に、こんな看板が立ってました。「心党ココロ!」に入党しよう!と。新党(心党)にかけたんですね。でも、本当は藤波心ちゃんファンクラブらしいです。15才だから、まだ選挙権はないですね。
 大きくなったら、議員になって下さい。いや、「日本初の女性首相」もいいですね。「首相か?ウーン、どうしようかな」と、こころちゃんは真剣に考えていました。

【お知らせ】

  1. 8月27日(月)午後6時。死刑執行に抗議する・緊急院内集会。衆議院第2議員会館B1F第5会議室。私も参加しようと思ってます。
  2. 8月28日(火)午後7時、一水会の緊急フォーラムです。ホテルサンルート高田馬場です。北朝鮮を電撃訪問し、金正恩第一書記と感動の対面をしてきた「金正日総書記の料理人」藤本健二さんが来てくれます。一体、何が語られたのか。満員になると思いますので、お早めにどうぞ。
  3. 8月31日(金)6時から8時まで脱原発「官邸前抗議行動」に行きます。それから、代官山の「山羊に聞く」に行こうと思います。北芝健さんと北野誠さんのトークを7時からやってますので。
  4. 9月14日(金)一水会結成40周年。「レコンキスタ」創刊400号大会。午後6時半、アルカディア市ヶ谷。お問い合わせ、出席お申し込みは、一水会事務局へ。03(3364)2015
  5. 10月7日(日)14時〜16時。河合由美子監督の「わたしの釜ヶ崎」の上映。その後、監督と私のトークです。大阪十三の第七劇場下の階の「シアターセブンBOX-1」です。
  1. 10月8日(月・祝日)。午後2時。「鈴木ゼミ」。西宮のCafeインティライミ。ゲストは上祐史浩さん(ひかりの輪代表)で、「オウム事件17年目の真実と意味」です。お問い合わせ、お申し込みは、0798-49-5302へ。
  2. 10月20日(土)午後7時、阿佐ヶ谷ロフト。ボンバイエ結成10周年記念。
    「ONE NIGHT ボンバイエ!」。ゲストは山本太郎さん、私、そしてスペシャルゲスト(交渉中)。
     20代・30代の若者が中心になり、平和問題や社会問題について真面目に考えるイベントです。明るく楽しい集まりで、前に一度、私は呼ばれました。その時のタイトルが面白かったです。「ボンバイエ!生麦・生米・生クニオ」でした。今回も、生クニオで、やります。
  3. 10月27日(土)午後1時から4時まで。阿佐ヶ谷ロフト。8月4日(土)に行った私の「生誕祭」が好評で、「ぜひ、続篇をやってくれ」とのことで、決まりました。「言論の覚悟とは?」で又、やります。