2012/12/24 鈴木邦男

選挙も終わり、今年も終わります

①変な現象が次々と起こってる

神田香織さんが講談を(12/16) 神田香織さんが講談を(12/16)

自民党の圧勝だった。これほど勝つとは思わなかった。

「自民党の正しさ」が認められ、支持されたわけではない。

「民主党に裏切られた」「民主党は嫌だ」…という声が反映しただけだ。自民が勝負して勝ったわけではない。民主が勝手に自滅したのだ。

その意味では、まるで自民の「不戦勝」だ。

それに、「小選挙区制」の問題もある。

「自民、得票率43%で勝率79%」「3、4位敗北の15人、比例復活」

と産経新聞(12月18日付)に出ていた。産経ですら言うのだ。「小選挙区制の“魔力”」だと。

講談のあと、2人で対談 講談のあと、2人で対談
〈今回、自民党は全国300選挙区のうち239選挙区で勝利した。勝率79%だ。しかし、実は自民党の得票率は43%程度にすぎない。勝者は1位のみ。それを1票でも下回れば敗者という小選挙区制の特徴が表われた結果だ〉

まるで、マジックを見ているような気分だ。厖大な「死に票」が出るわけだ。今回の「死に票」は40.4%にも上った。

これじゃ、「民意」ではない!

もう一つ、よく分からないのは、選挙区で負けても比例で復活当選というマジックだ。菅元首相や辻元さんらがそれで復活した。

〈全国300選挙区で1位となった候補は当然、国会議員に選ばれる。2位でも1位との接戦率を示す「惜敗率」が高ければ、比例代表で復活当選だ。ここまでは、「得票の多い人」が当選という原則が保たれているといえる〉
忘年会を兼ねた打ち上げで 忘年会を兼ねた打ち上げで

ここまでは分かる。選挙区で落選したのに、よく頑張った。惜しかった。それに比例でも名簿が出ている。だから2位でも比例で復活ということがある。

ちょっと狡いなと思うが、まあ、よくある。

問題はこの次だ。2位候補が落選したのに、それより得票が下回った候補が当選ということもある。

そんな選挙区が全国で15もあった。中には選挙区で4位なのに、復活当選した人もいる。全く、「惜敗」ではない。「完敗」なのに復活当選したのだ。

こうした逆転現象によって比例復活した人のうち7人は日本維新の会の候補だ。

〈これは、選挙区では「維新の人よりもいい人がいる」と思っていても、「維新には頑張ってほしい」と比例代表で一票を投じた結果だろう〉

②岩國さんの「提案」はなぜ、受け入れられないのか

「だるま森」さんと 「だるま森」さんと

つまり、投票者の「矛盾した投票行動」によって生まれた「逆転現象」なのだ。

だったら、昔のように中選挙区制にして、一つの選挙区から何人も当選するやり方にした方がいい。

今のままだと、大きな政党から出るしかない。面白い人、個性的な人は出れない。1位、2位は大政党でも、3位、4位に、変わった、面白い人が出る。と、中村敦夫さんは言っていた。

あるいは、選挙区をやめて、比例だけにするとか。そうしたら、政党の支持率が1番、正確にあらわれる。

「でも、そうすると、〈人間〉を選べない」と文句を言う人もいる。しかし、果たして〈人間〉で選んでいるのだろうか。

小選挙区制も中選挙区制も比例代表制も一長一短がある。だから、今のところ、妥協の産物として、小選挙区制と比例代表制の抱き合わせをやっているのだ。

鹿砦社忘年会で(12/13) 鹿砦社忘年会で(12/13)

だったら、最も理想的な投票方法がある。前にも紹介したが、岩國哲人さんの主張している「一人五票制」だ。

岩國さんは元出雲市長で、その後、民主党の議員になった。素晴らしいアイデアマンであり実行力のある人だったが、今は議員を辞めてしまった。惜しい。

昔、「月刊タイムス」で対談した。出雲市長の時だ。その時、この革命的な投票方法を披露していたのだ。

今、一人一票だから、その「全て」を自民に入れるか、民主にいれるかしかない。

でも、その人たちも、日本の政治家が全員、自民に(あるいは民主に)なってほしい、とは思ってない。その意味では不充分な意志表示だ。

自民に投票する人は、7割は自民がいてもいいが、社民や共産党も、ちょっと批判勢力としてあった方がいい。その方が暴走しないし、民主主義だ。そう思って投票している。

「多田謠子反権力人権賞」受賞発表会(12/15) 「多田謠子反権力人権賞」受賞発表会(12/15)

「だったら、そのバランスのある、個々人のシミュレーションをそのまま票に反映させたらいい」と岩國さんは言う。

一人一票なら出来ないが、一人五票なら出来る。

自分としては「自民に3、社民に1、維新に1」。これが日本政治の理想的な状況だと思ったら、そう投票したらいい。

共産党支持者でも、全部が共産党じゃ恐いな。じゃ、共産3にして、自民、社民を1ずつにしよう。…と。国家のグランドデザインを自分で描ける。夢があっていい話ではないか。大量の死に票も出ないし。

この対談をやったのは20年ほど前だ「一人五票にしたら、コンピューターで集計するのは大変かもしれませんが」と言っていた。

しかし、今なら出来る。コンピューターで簡単に集計出来る。これをやってみたらいい。

③「シルバー民主主義」の弊害

私も挨拶しました 私も挨拶しました

でも政治家は反対する。特に、既得権を持っている政党は反対する。これをやったら、後援会を作り、ドブ板政治をやる意味がなくなるからだ。

又、自分の票の「読み」も出来ない。だから自民も民主も公明も共産も反対するだろう。だから「理想的」ではあるが、それをやろうという声は一切起きない。

それと、投票率の問題もある。投票率が低い、高い、といつも〈一様〉ではない。

実は、シルバーの人はどんな時でも、投票率は高いのだ。

それに比べて、若者の投票率は、どんどん低くなる。前回の総選挙の65才〜69才が何と、85%だ。年輩になると、世の中のことが心配だから必ず投票に行く。

それと、この人たちは学校で「道徳教育」を受けたからかもしれない。真面目な人たちだ。

それに比べ、25才〜35才の若者の投票率は37%だ。半分以下だ。それに、老人たちは元々、人が多い。そして25才〜35才の若者は少ない。少ない上に、投票率が低い。

そうすると、中年・老人の票で政治は決まる。

元産経新聞社の2人です 元産経新聞社の2人です

ライターの城繁幸さんは、今の日本は「シルバー民主主義だ」と言っていた。老人は人口が多いし、さらに、皆、真面目に投票所に行く。若者は、そんな「律儀」なことはしない。数が少ないのに、さらに投票に行かない。

だから、当選している人は「老人の票」で当選しているのだ。だから、老人向けの政策ばかりを訴える。「若者に背を向けた選挙」になるわけだ。

自民党の長期独占政権が続いた時は、これでよかった。「保守的な老人層」が自民を支えてきた。

ところが、「風」が吹いて、民主党政権が出来た。若者の投票率も上がり、民主を支えた。

しかし、民主の失墜で、若者も今や、急速に保守的になっている。「ネトウヨ」の繁殖もその表れだ。

安倍政権が出来ると、急に「憲法改正」を言い出した。自民よりもさらに「右」の「維新の会」がいる。改憲となると、同意する。怖い。

「今、改憲をやるのはマズイ」と民主党は言うが、負けた人間たちだ。何とも説得力がない。

今の勢いだけで、改憲をやったら危ない。

池内ひろ美さんのバースデイ・パーティ(12/15) 池内ひろ美さんのバースデイ・パーティ(12/15)

自衛隊を国防軍にし、軍事費を倍増して、装備を増強する。「戦争出来る普通の国」にする。すぐに、徴兵制はやらないが、いざという時には、若者は国のために闘う法律を作るだろう。

愛国心もきちんと教え、強制する。集団安保も出来るようにする。アメリカが「制裁」を加える国には日本も行って「制裁」する。そうなる。

「自主憲法」を目指しながら、ますます「対米従属」の軍隊になる。従属の日本になる。

そうならない為にも、改憲は冷静にやった方がいい。

ネットを見ていたら、衆院選の前日、安倍、麻生は秋葉原で街頭演説をした。そうしたら、夥しい数の日の丸が振られている。

一体、これは何だ、と思った。まるで、日の丸の海だ。異様だ。「われこそは愛国者なり」と自任する人々が大挙して押しかけたのだ。

安倍、麻生両氏は、(内心)「怖い」「異様だ」と思っても、そうは言えない。こんな人たちに付け入られる余地があるのだ。こうしたタカ派議員は…。

あるいは、「自分を支持してくれる若い人たちがこんなに増えたのか」と単純に喜んでいるのかもしれない。歓迎しているのかもしれない。

最近、いろんな人たちに言われる。「もう社会党も共産党もない。民主も壊滅寸前だ。〈左〉はなくなったのだ。日本を取り戻したのだ」と…。

そうかな、と思う。「それなのにお前は、右傾化が危ないなんて世迷い言を言っている。けしからん!」と。若者たちが愛国心を持ち、日本はどんどん、いい方向に行ってるのだ…と。

④投票率アップなんて簡単だ。しかし…

池内ひろ美さんと小川和久さん 池内ひろ美さんと小川和久さん

そうか。そんな〈確信〉を保守派の政治家たちは持ち始めたのか。

そして、そんな「愛国心を持った保守的な若者」を投票所に行かせることを真剣に考え始めたのだ。

今、秘かに考えられているのが、「ネット投票」と「18才以上の選挙権」だ。

ヨーロッパでは、18才以上に選挙権がある国が多い。日本ではなぜ、それが出来なかったのか。

簡単なことだ。自民党政権が長かったからだ。「若者は左翼だから」18才以上に選挙権を与えたら、社・共が伸びる。それはマズイ。そう思っていたからだ。

でも、今は違う。そして若者は保守回帰している。

又、ネット投票を認めなかったのも、「若者は左翼だ」という〈思い込み〉が強固にあったからだ。今はない。

ネットの社会では、ネトウヨが大増殖している。これは、「心強い」と思ったのだろう。

だから、やるよ。ネット投票が出来るかどうか、今、検討を始めている。ツイッターだって、選挙期間中は野放しだった。公職選挙法に触れるかどうか検討もしない。

ライターの石原壮一郎さんと ライターの石原壮一郎さんと

そして、この両者が実現したら、さらに、「右寄りの国家」だ。さて、どうなる、どうする日本!だ。

(12月22日(土)の産経新聞を見たら、〈「ネット選挙解禁」。安倍氏、来夏参院選にも〉と出ていた。やはり、動き出したのだ。選挙中に、ビラ、ポスターと同じように、ネットも強力な武器になる。そして、その先は、「ネット投票」だ。保守的な若者の票を、ごっそりもらおうという戦略だ)

あれれ…。今週は、神田香織さんのことを書こうと思ったんだ。そのつもりで、写真もトップに出した。

でも、選挙の話で終わってしまった。

西宮の「鈴木ゼミ」では、実にいい話をしてもらった。神田さんは、「チェルノブイリの祈り」の講談をやり、そのあと、今の世の中で、自分の考えをどう表現していくか。その最も大事な問題について考えました。

ただの言いっ放しではなく、ただの〈抗議〉ではなく、どうやったら、自分たちの言葉が伝わるのか。

又、いろんな人と話し合い「伝える力」をどう高めてゆくか。

それには日本人の知恵である〈講談〉こそが役に立つといいます。

そして、口の開け方、息の吸い方から始まり、どうやって話をするか。訴えるのか。単に平板にものを言うのではなく、リズムをつけて喋る。そのやり方などについても解説してくれました。

神田さんが最近出した『乱世を生き抜く語り口を持て=新作講談の創り方語り方』(インパクト出版)にも詳しく書かれています。

演出家の松枝佳紀さんと 演出家の松枝佳紀さんと

「鈴木さんは口を余り開けないで、おちょぼ口で喋るからダメなのよ。口を横に大きく開きなさい!」と言われました。

すんません。東北人なんで、寒いから、つい口を開けないんです。「私だって東北人です。訓練をして、それを克服するんです!」。はい、分かりました。

これは喋る、書く…を含め、あらゆることについて言えるでしょう。

テーマを見つけ、それをどうやって表現するのか。もっともっと勉強しなくてはいけません。

ウーン、学校の「授業」で教えたらいいのに、講談を。「義務」でやってはダメです。やる気のある人が来ないと。

と、神田さんは言います。そうか。そんな目覚めた人たちが神田一門として入門しているのか。

そんなわけで、続きは、次週に。そして、又、ゆっくり話を聞きたいと思います。

【だいありー】

ザ・グレート・サスケさん(中央)の忘年会で。12/147。右は南部虎弾さん ザ・グレート・サスケさん(中央)の忘年会で。12/147。右は南部虎弾さん
  1. 12月17日(月)年末で原稿の〆切が早くなり、せかされる。夕方までずっと原稿を書いていた。
     夕方、ちょっとだけ柔道に。
     それから横浜へ。ヨットの型をした大きなホテル。コンチネンタルホテルかな。プロレスラー、ザ・グレート・サスケさんの忘年会に行く。何と腕を吊っていた。「どうしたの?」。試合で怪我をして腕を折ったそうです。大変だ。命懸けだ。
     「電撃ネットワーク」の南部虎弾さんに会った。昔、ライブを見に行ったら、壇上に上げられ、いきなり、「布団圧縮機」に入れられた。空気はなくなるし、ホンマ、死ぬかと思った。
     今年も会ったが、天才マジシャン・タジマジックは凄い。すぐ前で見てても分かんない。潰れた缶ビールを持ってきて、いきなり、缶を膨らまし、タブを再生させ、そして中からビールを出す。去年も見たけど、全く分かんない。
     又、新渡戸稲造の子孫のアクア新渡戸さんにも会いました。楽しい忘年会でした。
天才マジシャン「タジマジック」さんと 天才マジシャン「タジマジック」さんと
  1. 12月18日(火)午前中、原稿。午後、取材。7時、水道橋のたんぽぽ舎に。「脱原発に右も左もない!」。北村肇さん(「週刊金曜日」社長)と対談。この前、秋田で対談して以来ですね。「生きてる右翼を初めて見た」と言う人が多かったです。「あっ、動いてる!」と。2時間、2人で、たっぷり話しました。終わって、サイン会。『左翼・右翼がわかる』(金曜日)にサインしたら、「すみません。もう本がなくなりました!」。こんなこと珍しいですね。
     終わって、打ち上げに。途中で失礼して、ロフトに行かなくちゃ。でも、皆に質問されるし、なかなか、帰れない。
     やっと抜け出して、タクシーで新宿へ。今日はロフトであのips細胞騒動の森口さんがやっている。「紹介しますから、ぜひ来て下さい」と言われてたのに、行ったら、もう終わっていた。残念でした。「又、次の機会を作りますから」と最後に店長からメール。私がドジです。すみませんでした。
新渡戸稲造の子孫。「アクア新渡戸」さんと。左は南部さん 新渡戸稲造の子孫。「アクア新渡戸」さんと。左は南部さん
  1. 12月19日(水)午前中、原稿。午後3時、文化放送。「今日の夕刊から」は、〈「21日に世界滅亡」流布する“邪教”中国が弾圧始める〉。これは先週もやったな。マヤ文明の暦によると、12月21日が世界滅亡だ。これを基にして、中国でキリスト教系の「全能神」が力を強め、共産党支配への挑戦を唱えて信者を増やしているという。影響を受けた男が、「どうせ滅ぶなら」と包丁で児童を切り付けたり、いろんな事件が起こっている。それを中国当局が取り締まっている。日本ではないよね。
     次、「民主党の代表選、延期」。この時期、誰もやりたくないだろう。それで延びたんじゃないのかな。

「ニュース・本音と建前」は

〈自民党の「国防軍」構想と集団自衛権の行使〉
たんぽぽ舎で北村肇さんと対談(12/18) たんぽぽ舎で北村肇さんと対談(12/18)

いやですね。私は反対ですよ。民主党の野田さんや興石さんたちも「「危険だ」と反対している。でも、民主党が言うんじゃ説得力がないしな。今の自衛隊でいい。それに誇りをもって、世界に対して、「我が国を見習え!」と言ったらいい。

戦争よりも地震や津波などの自然災害が〈大きな敵〉となって襲いかかっている。それらに最も勇敢に闘っているのが自衛隊だ。これも国を守ることだ。又、ボランティア団体では出来ない命懸けの任務だ。

「集団的自衛権」についても、今、急いで改憲したら、「アメリカに役立つ軍隊」になってしまう。世界中、どこにでも行き、「アメリカと共に闘う軍隊」になる。自主憲法を改めるのは賛成だが、時間をかけて、冷静な論議を尽くしてやるべきだ。今、早急にやったら、自由や自主性のない〈自主憲法〉になる。私は反対ですね。

「編集長は見た!」は、「週刊新潮」の編集部デスク・鈴木雅哉さん。まずは、このニュース。

皆、熱心に聞いてくれました 皆、熱心に聞いてくれました
〈ペニーオークションだけじゃない。
「不景気芸能人」ろくでもない小遣い稼ぎ一覧〉

しかし、芸能人のブログを見て、信じ切って、オークションに参加するのも軽率だ。芸能人のやることは全て「仕事」「商売」だと思ったらいい。芸能人も、少ない金で、よく、こんな〈仕事〉を引き受けるものだ。恥ずかしいだろう。

次のニュース

〈「菅直人」頭部12針の「大けが」
惜敗率を押し上げた同情票〉

12針縫って73942票。ひと針6000票の計算で僅差をものにした。伸子夫人は、「縫合もうまくいきました。ケガの功名ですね」と笑う。推理小説だと、「得をした者が怪しい」。でも、まさか、自分で車をぶつけたわけじゃないだろう。

それにしても、運が強いのか。小選挙区で落ち、比例で復活当選するなんて。今度は、ホントに落ちた人の話だ。

西鋭夫先生。一水会フォーラムで(12/19) 西鋭夫先生。一水会フォーラムで(12/19)
〈田中真紀子。角栄墓前に報告する
胸中は来年夏の「参院選」出馬〉

もういいのに。比例でも復活出来なかった人は参院か。他にも多くの人が狙っている。そんな参院ならば、必要ないのでは。「参院は貴族院にしろ!」と言ってる人がいた。選挙でなく、学識経験者を推薦してやらせる。

だったら、いっそのこと、「裁判員裁判」のように、国民の中からクジで選んで議員にしたらいい。

次のニュース

〈国政敗北で「日本維新の会」空中分解が始まった!
動き出した「橋下リコール」、激化する「内部ゲヴァルト」〉
西鋭夫先生、木村三浩氏と 西鋭夫先生、木村三浩氏と

まぁ、初めから分かっていたことでしょう。

文化放送が終わってから急いで高田馬場へ。遅れて、一水会フォーラムに出る。講師は西鋭夫先生(スタンフォード大学教授)。「国民よ、日本のルネサンスを起こせ!」。アメリカで実際に闘っている先生だ。説得力があった。普段、なかなか聞けない話だ。とても勉強になりました。

終わってから、打ち上げ。隣りに座って、さらに詳しく聞きました。

  1. 12月20日(木)午前11時、ANAコンチネンタルホテル。「三宅久之さんお別れ会」。「たかじん」では、よく叱られた。でも、いつもニコニコしていた。会うなり、「鈴木さんと会うとホッとするね。いやー、いいね」と言う。
     でも、本番になると、怒鳴られる。「右翼の幹部だか何だか知らないが、それは間違っている!」「何を言ってるんだ!まるでポリシーがない!」と。
「ザ・ニュース・ペーパー」の松下アキラさんと(12/14) 「ザ・ニュース・ペーパー」の松下アキラさんと(12/14)

田嶋陽子さんも怒鳴られていたが、本当は1番仲良しだった。だから、三宅さんを悪く言う人は1人もいないですね。この日、自民党の安倍さん、森さん。そして民主党、共産党の人などが沢山来ていた。猪瀬都知事にも会った。飛松五男さんも兵庫から来ていた。北芝健さん、一色正春さんらにも会った。驚いたことに櫻井よしこさんとも。本当に、久しぶりに会いました。

そのあと、ニューオータニへ。「第7回安吾賞受賞者発表会」。今年は若松孝二さんが選ばれたのだ。とても喜んでいたという。しかし、授賞式の前に亡くなられた。選考委員長の三枝成彰さんとは久しぶり。昔、東海テレビでよく出ていた。

又、坂口安吾の息子さんが来ていたので、お話を聞いた。新潟市長や、佐野史郎さんなどとも話をした。

そのあと、河合塾コスモ。授業はもう終わったが、自習室で原稿を書く。

山本天心さん、貞包アナ、浜田太一さんと 山本天心さん、貞包アナ、浜田太一さんと
  1. 12月21日(金)午前中、原稿。午後、図書館。夕方5時半、講道館。村田直樹先生主宰の「武道懇談会」。初めに、谷重享さんが研究発表。「文武両道」について。なかなか、よかったです。よく勉強しています。感心しました。
     それから、今の柔道のルール、国際化、内柴問題などについて先生の話を聞き、討議。そのあと、7時から、「串八珍」で忘年会。
  2. 12月22日(土)、仕事や打ち合わせで札幌に行く。
  3. 12月23日(日)午前中、柏艪舎の人と本の打ち合わせ。それから、高橋君らに会い、そのあと、姉の家に行く。
     秋田で同級生からもらった小学校3年の遠足の写真を見せる。私の遠足に姉が付いて来てくれたのだ。ひ弱で、危なげだったんだろう。1人にしておけないと、姉が付いて来た。写真に一緒に写っている。それを見て、懐かしがってました。
     そのあと、高橋君らと食事。夜の最終便で帰りました。

【写真説明】

神田香織さんが講談を(12/16)

①西宮の「鈴木ゼミ」(12月16日)に神田香織さんが来てくれました。講談「チェルノブイリの祈り」を語ってくれました。素晴らしかったです。

講談のあと、2人で対談

②講談のあと、2人で対談しました。「原発と日本。その未来へ」。神田さんの新著『乱世を生き抜く語り口を持て』(インパクト出版会)を中心にして、〈自己表現〉の仕方。そして、政治、市民運動、原発などについて語り合いました。

忘年会を兼ねた打ち上げで

③打ち上げです。忘年会を兼ねて。元刑事の飛松五男さんもいます。尼崎事件などについて詳しく聞きました。

「だるま森」さんと

④芸人さんの「だるま森」さんも来てました。神田さんのお友達です。ご夫婦ですね。私の知り合いの「おしどり」もご夫婦です。

鹿砦社忘年会で(12/13)

⑤12月13日(木)東京でも鹿砦社の忘年会をやりました。吉祥寺の「大鵬本店」で。私の隣りは、板坂剛さん(作家・フラメンコダンサー)。後ろ左は椎野レーニンさん(編集者)。右は宇賀神寿一さん。元活動家です。

「多田謠子反権力人権賞」受賞発表会(12/15)

⑥12月15日(土)午後2時から聯合会館。「多田謡子反権力基金 第24回受賞発表会」に行きました。受賞者の1人、神田香織さんは一門を従えて登場。元気に挨拶してました。

私も挨拶しました

⑦私もお祝いの挨拶をしました。

元産経新聞社の2人です

⑧受賞者は、神田香織さん、松沢弘さん、相沢一正さん、根本がんさんです。松沢さん(左)は、何と、元産経新聞社の人です。元早稲田です。挨拶しました。
 「学生時代、ビラを配ってたら、右翼学生にいきなりビラを取り上げられ、破かれた。そして、つかみ合いになった。その時の右翼暴力学生が、今、この会場に座っている鈴木邦男さんです!
 それに産経に入ったら、又もや、この右翼暴力学生がいた。これじゃ、この会社はダメだと思いました」
 そんなことがあって、会社で闘ったんですか。今度、ゆっくりお話をしましょう。『紙の爆弾』で。

池内ひろ美さんのバースデイ・パーティ(12/15)

⑨このあと、青山に行きました。池内ひろ美さんのバースデイ・パーティに行きました。おしゃれな店で、美しい人、セレブな人たちが一杯でした。
 ジャンル別に壇上に上げられ紹介されます。「弁護士の方」が10人ほど。「お医者さん」が10人ほど。タレントの部で10人。そして何と、「右翼の部」で針谷氏、和智氏と私が紹介されました。

池内ひろ美さんと小川和久さん

⑩池内さんは51才だそうです。驚きです。30位かと思ったら。アンチエイジングの本も出したらいいのに。左は同い年の小川和久さん(軍事評論家)です。

ライターの石原壮一郎さんと

⑪ライターの石原壮一郎さんと。書いたものは、よく読んでますが、お会いしたのは初めてです。よろしくお願いします。

演出家の松枝佳紀さんと

⑫演出家の松枝佳紀さんと。名前を見て、アレッと思いました。「そうです。三島由紀夫の『豊饒の海』から取りました」と言う。三島がとても好きだと言います。
 3月27日から新国立劇場で、「国家」という演劇をやるそうです。凄いですね。「偽伝・桓武と最澄とその時代」を招くそうです。楽しみです。

「ザ・ニュース・ペーパー」の松下アキラさんと(12/14)

⑬12月14日(金)午後7時から銀座の博品館で。「ザ・ニュース・ペーパー」の公演を見ました。とても面白かったです。貞包アナも来てました。オバマ、小泉さんを演じた松下アキラさんと。

山本天心さん、貞包アナ、浜田太一さんと

⑭同じく「ザ・ニュース・ペーパー」の山本天心さん。浜田太一さんと。

ザ・グレート・サスケさん(中央)の忘年会で。12/147。右は南部虎弾さん

⑮12月17日(月)、プロレスラーのザ・グレート・サスケさん(中央)の忘年会に出ました。横浜のコンチネンタルホテルです。右は「電撃ネットワーク」の南部虎弾さんです。2人とも、行動派であり、なかなかのインテリです。
 サスケさんは、ロフトで、上祐さんと対談してました。今度、ゆっくり政治の話をしましょう。南部さんとも。

天才マジシャン「タジマジック」さんと

⑯この人は天才です。「タジマジック」さんです。去年、すぐ傍で見ましたが、全く分かりません。「あっ、鈴木さん、去年、DVDを買ってもらいましたね」と憶えてました。今年も買いました。私は、それを持ってます。

新渡戸稲造の子孫。「アクア新渡戸」さんと。左は南部さん

⑰新渡戸稲造の子孫の「アクア新渡戸」さんと。正確には、新渡戸稲造の姉の玄孫にあたるそうです。凄いですね。名刺の裏に家系譜が書かれてました。桓武天皇まで遡るんです。その話をゆっくり聞きたいですね。左は、南部虎弾さん。

たんぽぽ舎で北村肇さんと対談(12/18)

⑱12月18日(火)午後7時から、たんぽぽ舎のイベントに出ました。「脱原発に右も左もない!」。北村肇さん(「週刊金曜日」社長)と対談しました。活発な質問も出て、楽しかったです。

皆、熱心に聞いてくれました

⑲満員でした。皆、熱心に聞いてました。このあと、打ち上げに。

西鋭夫先生。一水会フォーラムで(12/19)

⑳12月19日(水)一水会フォーラム。西鋭夫先生(スタンフォード大学教授)の講演「国民よ、日本のルネサンスを起こせ」。貴重な話でした。

西鋭夫先生、木村三浩氏と

㉑西鋭夫先生、木村三浩・一水会代表と。このあと、近くの居酒屋で打ち上げ。忘年会も兼ねて行いました。写真⑳㉑はプロカメラマンの平早勉さんが撮ってくれました。ありがとうございました。

【お知らせ】

  1. 12月24日(月・祝)佐川一政さんの『新宿ガイジンハウス』刊行記念トーク。「佐川一政の世の中、狂っとる!2012」。午後1時より。ネイキッドロフト。私も聞きに行くつもりです。楽しみです。
  2. 1月15日(火)7時、ホテルサンルート高田馬場一水会フォーラム。講師・長谷川煕さん(「アエラ」スタッフライター。ジャーナリスト)で、「安倍政権と我が国の戦略的方向を問う」。
  3. 1月18日(金)午後7時、ロフトプラスワン。月刊「創」プロデュースのトーク・イベントがあります。選挙、言論の自由、貧困問題などについて。私も出ます。
  4. 1月19日(土)午後6時30分。北とぴあ・ペガサスホール(JR八王子駅2分)。愚安亭遊佐・ひとり芝居「こころに海をもつ男」。青森県下北半島。「開発」で何が変わり、何が変わらなかったのか。「マガジン9」も共催です。私も見に行きます。
  5. 1月22日(火)午後7時半から、ロフトプラスワン。上祐史浩著『オウム事件・17年目の告白』出版記念トークライブ。上祐史浩さん(ひかりの輪代表)が話題の本について語ります。私も聞きに行かなくっちゃ。
  6. 2月3日(日)午後2時、「鈴木ゼミ」です。西宮です。ゲストは、反貧困問題で活動されている湯浅誠さんです。「ヒーローを待ち望む現代社会=格差と貧困、民主主義の価値」です。
  7. 2月9日(土)午後7時半より。神田「らくごカフェ」で。「おしどり・とりどり・えりすぐり=畸人・変人・それで何?」。出演は、おしどり。ロケット団の三浦さん。恩田えりさん(三味線)、そして私も出ます。超おもしろいイベントになりそうです。
  8. 2月11日(月)午後1時より、名古屋。日本キリスト教団名古屋教会で講演します。集会テーマ「いま、“愛国”について考える−排外主義への異論−」、講演題「私の宗教体験を通して−キリスト教を外から見れば—」です。一般の方も参加出来るそうですから、どうぞ。