2013/04/01 鈴木邦男

前田日明さんの「中国古典ゼミ」でした

①大学を出たのに、『大学』も読んでないの?

前田日明さんと(3/24) 前田日明さんと(3/24)

「鈴木さん、早稲田の政経を出て、そんなことも知らなかったんですか?」と前田日明さんに言われました。

呆れた顔をしてました。「すみません」と謝りました。

「でも、今日ここに来ている80人だって誰一人、知らないと思いますよ」と私は言いました。

「そんなことはないでしょう」と前田さん。

だから、「鈴木ゼミ」が始まって、第1番目に皆に聞きました。

「二宮金次郎が本を読みながら、薪を背負って歩いてますね。あの時、読んでいた本は何でしょう?」

皆、キョトンとしている。誰も分からない。

「ほら、僕の言った通りでしょう。皆、知りませんよ」と前田さんに言いました。〈実は、中国の儒教の古典、『大学』なんです〉と皆に教えてあげました。

私だって前日に知ったばかりです。『大学』は前田さんに以前から、「読め!」と言われていた本なのです。

「鈴木ゼミ」は超満員でした 「鈴木ゼミ」は超満員でした

前田さんには、会うたびに、勉強不足を叱られています。

昔から私はプロレスが好きで、前田ファンでした。

でも、初めて会ったのは15年ほど前です。前田さんが現役で、膝の手術をして病院に入院してた時です。前田さんと親しい人がいて、私を連れて行ってくれたのです。

驚きました。前田さんのベッドの周りは、本ばかりです。うず高く積まれています。

二・二六事件の本、三島由紀夫の本、シュタイナーの本などです。

「鈴木さんは三島由紀夫の本を随分と読んでるんでしょう?」と聞く。

「はい」と答えました。

「じゃ、『第一の性』を持ってますか。古本屋で探してるんですけど、ないんですよ」と言う。

エッ?と思いました。「そんな本、ないでしょう」と言おうと思いました。

前田さんの講演の前に私が挨拶 前田さんの講演の前に私が挨拶

全く聞いたことがない。「すみません。それはまだ読んでません」と言った。前田さんはもの凄い読書家だと思いました。

それ以来、意識して探したが見つからない。

よし、じゃ『三島由紀夫全集』(全44巻)を読破してやろう。そうしたら、その『第一の性』とやらも出てくるかもしれない。

それで挑戦したんですよ。『三島全集』に。そして、無事、巡り会いました。三島由紀夫の『第一の性』です。なるほど、こういう本だったのか、と分かりました。

これは、いわは三島の「男性論」です。男はこう生きるべきだ、という本です。多分、ボーヴォワールの『第二の性』を意識し、対抗して書いたのでしょう。

ボーヴォワールは言います。女性は女性として生まれたわけではなく、社会の眼、偏見、それらによって「女性になるのだ」と。

この有名な『第二の性』に対し、三島は『第一の性』を書いたのです。女性と違い、男は生まれながらにして男だ。…といった内容だったと思います。

②「三島と太宰とシュタイナー」だと言います。

飛松五男さん、前田日明さんと 飛松五男さん、前田日明さんと

前田さんは、三島が好きで読んでいるんですね。日本経済新聞に読書についてのコラムを持っていて、書いてました。三島由紀夫と太宰治とシュタイナーが好きだと。

前の2人は分かりますが、シュタイナーが分からない。教育者ですが、神秘主義者でもある。日本にも、シュタイナー教育をやっている学校が沢山ある。

そして、10年ほど前、月刊『ゴング格闘技』で前田さんと対談しました。格闘技雑誌なのに、格闘技の話は一切しない。太宰の話、三島の話ばかりでした。

何故、こうした人々の本を読むようになったのか。

中学の時だといいます。当時、よく〈文武両道〉といわれていた。空手をやってるだけじゃダメだ。武道の師範は皆、厖大な本を読んでいる。

「前田、お前は本を読んでいるか?」と先輩に聞かれた。「はい、坂井三郎の『大空のサムライ』を読んでます」と答えたら、「戦記物ではなく、キチンと本を読まなくてはならない。まず、文学だ」と言う。

松岡社長、前田さんと 松岡社長、前田さんと

前田少年は驚いて、「文学ですか。文学は何を読めばいいんですか?」。「そりゃー、文学と言ったら太宰治だろう」と言われ、本屋で新潮文庫で出ている太宰を全冊買ってきた。

どれから読んだらいいか分からない。とりあえず『晩年』を読んだ。

「白い反物をもらった。夏の地らしい。夏まで生きていようと思った」。その1行を読んで、しびれた。そして、太宰の他の本を次々と読破していった。

『走れメロス』『ヴィョンの妻』…と読み、それから、三島、シュタイナーを読んだといいます。

3年ほど前、会った時です。「鈴木さん四書五経を読みましたか?」と言う。ナニそれ?と思いました。「読んでません」と言いました。

「昔の日本のサムライは中国の古典を読んで、人間、どう生くべきかを学んだんですよ」と言う。

フーン、そうなのか。日本の書じゃなくて、中国の古典を読んでたのか。

そういえば、「寺子屋」で子供が勉強する絵があるが、あそこでも中国の古典を勉強している。それも音読だ。意味が分からなくても、ともかく声を上げて読む。「師のたまわく…」と。

③「四書五経」の『中庸』がいいですよ、と

前田さんと、松岡さん親子です 前田さんと、松岡さん親子です

「四書五経」について、家に帰ってから調べてみた。

まず、四書だ。儒教の根本教典とされている『大学』『中庸』『論語』『孟子』だ。

まあ、『論語』『孟子』は少し位は読んでるが、『大学』『中庸』なんて全く読んだことはない。

しかし、昔は、年端もいかない子供たち、たとえば二宮金次郎も、薪を背負いながら『大学』を読んでいたのだ。

「四書五経」の、では「五経」の方だ。儒教の経典のうち最も重要な五種の書で、次の5つだ。

『易経(周易)』、『書経(尚書)』、『詩経』『春秋』『礼記』などだ。漢の武帝の頃につくられたという。

あっ、西宮で前田さんに会ったら、「四書五経、読みましたか?」と又、言われるだろう。

だから、本屋に行って、岩波文庫や講談社学術文庫から探して、買ってきた。

お店のスタッフと一緒に お店のスタッフと一緒に

『論語』『孟子』は昔、読んだ。今回、初めて読んだのは『大学』『中庸』『易経』『詩経』などだ。

そして、『大学』を読み始めて、アッと叫んだのだ。宇野哲人が全訳文を書いている。そして宇野精一が「学術文庫への序文」を書いている。

〈このごろはあまり見かけないが、以前は小学校の校庭や玄関先に、必ずといってよいくらい薪を背負い本を読みながら歩いている二宮金次郎の石像が置いてあった。あの二宮金次郎の読んでいる本は何か、ということも、昔の人は大抵知っていたが、今では知る人も少ないのではなかろうか。実はあれこそこの『大学』なのである〉
飛松さんと参加者と 飛松さんと参加者と

そうか。私も昔、「昔の人」だったころは知ってたような気がする。でも今は、現代の人だから、忘れたのか。これを読んで、「えっ、初めて知ったよ!」と思ったのだ。

〈あの偉大な二宮尊徳の思想と功業も、その基礎は、この『大学』なのである。『大学』という書物は、今こそ一冊の書物になっているが、元来は五経の一つである『礼記』という大部の書の一篇であって、原文は僅か1753字である。四百字詰の原稿用紙に書けば、四枚半に満たないわけだ。 しかしこの書物は、儒教の政治思想の根幹を極めて要領よくまとめたものである。さればこそ、二宮尊徳はこの書物を熟読玩味することによって、あれだけの仕事をなしとげることができたのである〉

④「道徳なき経済は犯罪である」

『大学』(講談社学術文庫) 『大学』(講談社学術文庫)

そうだったのか。西宮ゼミ(3月24日)の前日、マガ9学校に行った。池田香代子さんと会ったので、このことを披露した。知らないだろうと思い、偉そうに教えてやろうと思ったのだ。

ところが池田さんは、フランクルの『夜と霧』や、『ソフィーの世界』を翻訳している。大変な勉強家だし、大作家だ。「勿論、知ってますよ」と即座に言われちゃった。

「猪瀬直樹さんも二宮尊徳について本を書いてたわよね」と言う。えっ、そうだっけ。

(東京に帰ってきて、本屋で探して買った。猪瀬直樹さんの『二宮金次郎はなぜ薪を背負っているのか?』(文春文庫)だ。とてもいい本でした)。

「そこで覚えてるんだけど」と池田さんは言う。

〈経済なき道徳は、寝言である。
道徳なき経済は、犯罪である〉

そうか。今は、犯罪ばっかりじゃないか。

それにしても池田さんは凄いね。前に池田さんも西宮に来てもらった。フランクルの『夜と霧』について話を聞いた。今度は、『ソフィーの世界』について話を聞きたい。ちょっと類例がない、「哲学小説」だ。読んだ時の衝撃は忘れられない。

猪瀬直樹『二宮金次郎はなぜ薪を背負っているのか?』 猪瀬直樹『二宮金次郎はなぜ薪を背負っているのか?』

「もう一度、キチンと読みますから、又、お願いします」と言った。ぶ厚い本だし、なかなか、読むのも大変だ。でも、とてつもなく凄い本だ。

「聞きに来る人は、ついて来れなくてもいいんです。2人だけで話をしましょう」と言いました。「ぜひ、ぜひ」と言ってました。

そうだ。3月24日(日)に西宮の「鈴木ゼミ」も、「お客さん無視」だったな。

前田日明さんといえば、新日本プロレスのレスラーで、その後、UWFに移り、さらにリングスを作る。だから、この日、集まった人たちも、そんな話を聞けると思ってたのだろう。

だが、この西宮・鈴木ゼミは、「お客さん」のことを全く考えない。ゲストと2人だけがよければいい、という我が儘なトークだ。

太宰治から始まって、三島、シュタイナー。そして中国の「四書五経」の話。午後2時から始まって、7時半まで。5時間半、前田日明の「中国古典塾」だった。

前田さんだって、こんな体験はないだろう。全国どこに行っても、「新日本プロレスの最高の試合は何ですか」とか、「UWFとリングスの違いは何ですか」といった話しか出ない。

でも、この日は、プロレス、格闘技の話は全くない。前田さんも、ノリノリで、嬉しそうだった。

この日集まった80人の人々も、初めは戸惑ったと思うよ。でも、前田さんの知られざる面を見れてよかった。そう言ってくれた人も大勢おりました。

前田さん、本当にありがとうございました。

⑤どこでも大歓迎、大人気の前田さんでした

池田香代子さん、伊勢崎賢治さんと 池田香代子さん、伊勢崎賢治さんと

そうだ。行く時は、同じ新幹線で行った。前田さんの新幹線が分かったので、同じ新幹線に乗り込んだ。

新大阪には鹿砦社の人が迎えに来てたので、車で西宮へ向かう。

列車の中でも、ホームでも、出たとこでも、すぐ人がたかる。

「おっ、前田さんだ」「でっけー」と言い合っている。身体がでかいし、身長もあるので、遠くからでもすぐに分かる。サングラスや帽子でも、すぐに分かってしまう。だから、変装はしない。

新大阪の改札を出たら、6、7人の青年がドッと来て、サインをねだる。たまたまここにいて、「アッ、前田さんがいる」と思って、サインを頼んだ。

そう思ったら、違うようだ。彼らに聞いたら、朝からずーっと待ってるという。

前田さんの情報はネットなどで押さえている。2時から西宮でトークすることも(公表されてるので)分かる。

じゃ、新大阪で降りて、車で行くんだろう。車に乗る方向の出口で待ってればいいだろう。そう見当をつけて、待ってたのだという。朝早くから、来て、張っていたという。本当にご苦労さんだ。

ということで、西宮の『鈴木ゼミ』の報告は終わりです。前田さん、本当にお疲れさまでした。

東京外大の学生さんたちと(3/23) 東京外大の学生さんたちと(3/23)

7時半に前田さんは車で新大阪へ向かう。私は、まだ打ち合わせがあったので、残って、最後の新幹線で帰りました。

前田さんを送っていった藤井さんから聞いたのですが、新大阪には、又、ファンが待ち受けていたそうです。大変ですね。朝、いた人もいたようです。

皆、大きな色紙を持って、サインしてもらう。又、前田さんの写真が大きく出ている色紙にサインしてもらう。そして、一緒に写真を撮る。それだけで幸せなんでしょう。

新幹線に乗ろうとしたら、「あっ!前田さんじゃないか」と酔っ払いが声をかけてきた。何じゃこりゃ、と思ったら、赤井英和さんだったそうです。

前田さんは、どこに行っても目立つから大変ですね。隠密の行動は出来ないですよ。本当にお疲れさまでした。ありがとうございました。

【だいありー】

平田龍二氏と対談(3/25) 平田龍二氏と対談(3/25)
  1. 3月25日(月)午前中、原稿。午後3時、高田馬場。喫茶店「ミヤマ」会議室。『紙の爆弾』の対談。作家・見沢知廉氏の唯一の書生にして弟子だった平田龍二氏と対談する。生活が不安定なのに、よく書生なんか置いたもんだ。田舎から出て、「ぜひ、弟子にして下さい」と言われ、仕方なく置いたんだろう。…と、見沢氏に同情していた。

ところが、話を聞くと、かなり事情は違う。見沢氏の小説やエッセイを読んで、私らは、別の情報を仕込まれていたのだ。では、実態は、そして日常生活は。詳しく聞きました。

それから、平田氏と共に、京橋へ。「右から考える脱原発デモ」が7時からある。それに出るために上京したのだ。だから、その前に対談をした。私も、久しぶりのデモだった。2時間も歩いて、きつかった。それに雨で、そして寒い。セーターを着込んで、ビニール雨ガッパを買い、ホカロンを買い。それでも寒かった。

対談が終わって。この後、デモに 対談が終わって。この後、デモに

でも、東電、経産省前では元気に抗議。「脱原発デモはどこに行ったのか」と言われている中、頑張りました。

  1. 3月26日(火)早稲田大学に行きました。大隈講堂で卒業式に出ました。「あれっ、鈴木さん。どうしたの」と大学の先生に聞かれました。「娘の卒業式なんです」。「娘さんがいたんですか。知らなかった」「僕も知らなかった」。

知り合いの人が卒業式なんです。私の時は、大学紛争で卒業式はなかった。だから、45年ぶりに出たんですよ。校歌をうたったら、ホロリとした。私には愛校心がある。学部長の話を聞きながら、「あっ、これから社会に出るのか」と実感した。大学を卒業し、新聞社に就職が決まっている。がんばろう。でも、自分で自分が分からない。何をやらかすか不安だ。何かやらかして、警察に捕まって、会社をクビになったりするかもしれない。

雨の中、デモをしました(3/25) 雨の中、デモをしました(3/25)

と、漠然と卒業後の「未来」のことを考えていました。

そしてハッと気がつきました。いかん、いかん。卒業して、もう45年も経つんじゃないかと。終わって、キャンパス内を見て回り、そのあと、銀座で歌舞伎座を見て、食事をしました。

夜、コンビニで『FLASH』(4月9日号)を買いました。〈「恋から」MVP美女がみんなの党から都議選出馬〉と出てたからです。文化放送で台本を書いてた塩村文夏さんが、今度、都議選に出るそうです。「みんなの党」公認で。がんばって下さい。

  1. 3月27日(水)午前中、原稿。午後3時、文化放送。文化放送も「卒業式」だ。「夕やけ寺ちゃん活動中」は3月一杯で終了。4月からは寺ちゃんは朝5時の番組に移るそうだ。寺ちゃん、水野アナ、Wコロンのねづっち、木曽さん…お世話になりました。
経産省前で激しい抗議 経産省前で激しい抗議

「4月以降、スケジュールを空けてるんですから、使って下さいよ」とWコロンは直訴していました。私はどうなるんでしょう。「これで、生涯、皆さんに会えないとなると悲しいです」と言ったら、本当にかなしくなってきました。淋しいです。「又、出してもらうこともあるでしょうから」と言われました。3年間、お世話になりました。

今日の「ニュース 本音と建前」は、

〈今あらためて「愛国心」という言葉の意味を考える〉

申し訳ありません。私のために、作ってもらった企画のようで。愛国心について、思いのたけを語りました。

そうだ。この前の「今日の夕刊読み比べ!は、

文化放送で(3/27) 文化放送で(3/27)
〈朝鮮総連本部45億円で落札の宗教法人謎多きその素顔〉

池口恵観さんだ。凄いですね。快挙ですよ。拉致問題の解決に命がけで取り組んでいる。そのためにも、経済制裁だけではダメだ!「話し合いのチャンネル」を作らなければ、とやっている。その一環だ。それなのに、「北のために何をやってるんだ」と批判する。口で批判するだけで何もしないんだ。そんな人は。

池口さんは去年4月、訪朝した時に、私も連れて行ってくれた。とても力のある人だ。太いパイプを持ってるし、政界、宗教界にも人脈が多い。がんばってほしい。

それと、驚いたが、ライブドア事件で服役していた堀江貴文さんが、この日の朝、仮釈放。よかった。写真を見てビックリした。獄中で30キロも痩せたという。「獄中ダイエット」の本を書くだろう。私は、「獄入り直前イベント」で会った。ロフトで。あの時、『アエラ』に堀江さんの本を書評して、それを見せたことを覚えていた。宇宙旅行の本だ。とても夢のある本だった。出てきてたので、又、その夢に挑戦するのだろう。

水野真里子アナと 水野真里子アナと

又、ロフトで「出所祝い」のイベントをやるのだろう。

文化放送、このあとは、「編集長は見た!」。

『クーリエ・ジャポン』編集長の富倉由樹夫さんだ。富倉さんもお世話になりました。今月の特集は、

〈「世界と戦う」ための武器を手にしよう〉

武器といっても知的な武器のことだ。たとえば、

〈グーグルの入社面接試験にあなたも挑戦してみよう!〉

寺ちゃん、水野アナ、私もやってみたけど、全く出来なかった。難しいよ。未知の量を素早く推量することが求められる。グーグルで出題されたのは「フェルミ問題」と呼ばれ、どうやって計算するかが重要だという。何度聞いても分からない。グーグルには入れないよ。

次の特集。

大隈さんの銅像の前で(3/26) 大隈さんの銅像の前で(3/26)
〈仕事は「他人の赤ちゃんを産むこと。ウクライナの代理母たちは何を思う」

知らなかったが、インドに次ぐ世界第2位の生殖医療大国であるウクライナでは、最先端の設備を備えた民間クリニックと優秀な専門家が揃い、生殖医療市場が拡大。同国で代理出産を希望する人々の半数は、不妊に悩む欧米人。だがそうした人々や代理母が悪徳仲介業者に騙されて詐欺に遭うという事件も頻発。富倉さんから事情を聞きました。

次の特集は、

〈なぜ日本人はファックスを手放せないのか?〉
博士学位取得者紹介 博士学位取得者紹介

世界中では、ファックスはもう時代遅れ。アメリカではスミソニアン博物館がコレクションに加えようとしているくらい。日本だけがファックスを使っている。まるで「日本文化」だ。内閣府によると11年時点で、日本の企業のほぼ100%、家庭の45%がファックスを所有しているという。

これまで生産された数千万台のファックスの90%は日本で作られたものだという。日本は、生産シェアのトップだ。だから、ファックスを使う習慣をやめられないようだ。又、「ハッカーやウイルスが蔓延する世界では、昔ながらのファックスの方が安全と思えるのでは」と言う人も。

ということで、「寺ちゃん」の最終回でした。お疲れさまでした。

卒業式ではこんなことも 卒業式ではこんなことも
  1. 3月28日(木)午前11時、高田馬場。出版社の人と打ち合わせ。午後から河合塾コスモ。学校は休みだが、自習室で勉強。
     夜、新宿。映画「相棒・XDAY」を見る。テレビは全部見てるので、映画も見なくっちゃ。昔、警察と闘っていた頃、犯罪映画は必死に見て勉強した。今は警察と闘ってないけど、その時の惰性で、つい見ちゃう。「自分だったら、こうするな」なんて思ったりする。危ない。
  2. 3月29日(金)午前中、原稿。昼、打ち合わせ。夕方、雑誌の対談。今日発売の「週刊金曜日」(3月29日号)を見たら、佐高信さんの連載「抵抗人名録」で私を取り上げてました。徹底的に批判、叩かれると思ったら、とても、温かい文でした。驚きました。
     ありがたいです。私ごときを取り上げて下さって。これは家宝にいたします。
  3. 3月30日(土)93才の反骨のカメラマン、福島菊次郎さんの映画『ニッポンの嘘』とトークを見に行く。烏山へ。4時に行って、ずっと話し込んだり話を聞いたり。そして二次会でお酒を飲んだり。ずっと一緒でした。12時まで。
  4. 3月31日(日)午前中、原稿。午後2時、新大久保。在特会の民族排外デモに対抗するプラカード隊に参加する。何らかの形で「声」を上げなくちゃと思ったからだ。沢山の人が出ていた。いいことだ。
     「朝鮮人殺せ!」「韓国人殺せ!」なんていう下劣なデモを堂々とやられているのでは、日本の品格が疑われる。オリンピックを呼ぶ資格もないだろう。有田さん、池田さん、魚住さん、小熊さんなどに会いました。

【写真説明】

前田日明さんと(3/24)

①3月24日(日)、西宮の「鈴木ゼミ」です。ゲストは格闘王・前田日明さんです。テーマは、「愛国心=理想と現実のはざま」です。三島、太宰、シュタイナー、そして中国の古典について語ってくれました。

「鈴木ゼミ」は超満員でした

②超満員でした。いつもは客席にある机を取り払い、椅子を補足して、びっちり座ってもらいました。それでも、立って聞いてる人もいました。

前田さんの講演の前に私が挨拶

③初めに私が前田さんの紹介を兼ねて、挨拶しました。

飛松五男さん、前田日明さんと

④元刑事の飛松五男さんは最近、テレビによく出てます。前田さんも知ってました。しかし、前田さんはデカイ。

松岡社長、前田さんと

⑤鹿砦社の松岡社長、前田さんと。控え室で。

前田さんと、松岡さん親子です

⑥前田さんと、松岡社長(右)。その息子さん(中央)です。松岡朋彦さんです。極真会館の中量級全日本チャンピオンです。道場で空手を教えてます。頼もしい息子さんです。

お店のスタッフと一緒に

⑦西宮の「鈴木ゼミ」の会場・Caféインティライミのスタッフと一緒に。

飛松さんと参加者と

⑧飛松さんと、参加者の美女と。

池田香代子さん、伊勢崎賢治さんと

⑨3月23日(土)「マガ9学校」。池田香代子さんと伊勢崎賢治さんの対談。〈世界にもし100通りの「平和」があったら。=それでも、9条の「非戦」は有効か?〉。とても勉強になりました。

東京外大の学生さんたちと(3/23)

⑩池田さん、伊勢崎さん。それに東京外大・伊勢崎ゼミの学生さんたちと。

大隈さんの銅像の前で(3/26)

⑪3月26日(火)大隈重信さんの銅像の前で。

博士学位取得者紹介

⑫大隈講堂では卒業式が行われていました。私も参列しました。博士課程を修了した人は、ガウンを着て、並んでました。

卒業式ではこんなことも

⑬卒業式なのに、応援団やチアガールの声援もありました。

平田龍二氏と対談(3/25)

⑭作家・見沢知廉氏の「書生」だった平田龍二氏と対談しました。『紙の爆弾』で。面白い話が聞けました。

対談が終わって。この後、デモに

⑮対談が終わって。このあと、2人で京橋へ行きました。そこから、「右から考える脱原発デモ」に参加しました。

雨の中、デモをしました(3/25)

⑯午後6時40分より、公園で集会をやり、私も挨拶しました。そのあと、ビニールレインコートを着て、デモをしました。

経産省前で激しい抗議

⑰東電前、経産省前で厳しく抗議しました。

文化放送で(3/27)

⑱文化放送。3月27日(水)。今月一杯で、「夕やけ寺ちゃん」は終わります。最後です。(左から)木曽さんちゅう、寺島さん、鈴木、ねづっち、水野真里子アナと。

水野真里子アナと

⑲本番前に、水野アナと。

『大学』(講談社学術文庫)

⑳3月24日(日)の「鈴木ゼミ」では、前田さんは、この『大学』について随分と話をしていました。新発見が一杯でした。

猪瀬直樹『二宮金次郎はなぜ薪を背負っているのか?』

㉑猪瀬直樹さんの『二宮金次郎はなぜ薪を背負っているのか?=人口減少社会の成長戦略』(文春文庫)。とてもいい本です。

次の「鈴木ゼミ」は5/25(土)です

㉒次の「鈴木ゼミ」は5月25日(土)。ゲストは青木理さん(ジャーナリスト)です。〈ジャーナリズムの危機とは何か?=原発報道、公安、御用メディア、言論の今を考える=〉です。よろしくお願いいたします。

【お知らせ】

  1. 4月2日(火)午後7時、ロフトプラスワン。『戦後史の正体』の孫崎享さんが出ます。私も出ます。
  2. 4月4日(木)12時、和田春樹さん、西尾幹二さん、そして私が話します。日本外国特派員協会で。
  3. 4月9日(火)「鈴木邦男シンポジウムin札幌時計台」が始まります。主催は地元の出版社で柏艪舎(はくろしゃ)です。統一テーマは〈「日本の分」について考える〉。
     第1回のこの日は、鈴木宗男さん(新党大地代表)と「北方領土問題」を考えます。午後6時より、札幌時計台ホールです。
  4. 4月13日(土)13時から。死刑廃止を考える講演会です。「テキサスから死刑が減ったワケ」。日本大学法学部三崎町キャンパス10号館1階1011ホール。杉浦正健元法相、小川原優之弁護士などが発言します。
  5. 4月14日(日)「マガ9学校」。午後2時。金子勝さんが講師です。
  6. 4月15日(月)午後6時半から8時30分。連合通信社第224回例会〈現代を読む勉強会〉。
    〈「右傾化する日本」を新右翼としてどう見るか
    =改憲、愛国心強制、排外主義を乗り越えて—〉
     講師は鈴木邦男です。会場は港区立商工会館研修室(東京都産業貿易会館6階)。資料代1000円です。参加希望者は連合通信社
    へ。TEL03(3454)1105。FAX03(3454)6559。
  7. 4月24日(水)午後7時、ロフトプラスワン。坂口安吾原作の映画「戦争と一人の女」の公開記念トーク。監督や寺脇研さんなどが出ます。私も出ます。
  8. 4月27日(土)から5月10日(金)まで。ポレポレ東中野で、ジャン・ユンカーマン監督の「映画 日本国憲法」と「ベアテの贈りもの」の上映が行われます。
     4月28日(日)は、午後2時から監督と私のトークがあります。
  9. 5月5日(日)、名古屋で私の講演会をやります。「右からの脱原発」です。14時開演。名古屋市教育会館2F。第8研修室。参加費千円。希望者は岩井まで。080(5702)8405
  10. 「劇団再生」の「暗室の窃視者」が上演されます。5月9日(木)〜12日(日)。千歳船橋のアポックシアターです。5月10日(金)には、「劇団再生」の代表・高木尋士氏と私のプレトークがあります。「通貨としての言葉」です。
次の「鈴木ゼミ」は5/25(土)です 次の「鈴木ゼミ」は5/25(土)です
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  1. 5月25日(土)午後2時。西宮で「鈴木ゼミ」です。会場は西宮駅前・Caféインティライミです。ゲストは青木理さん(ジャーナリスト)で、「ジャーナリストの危機とは何か?」です。お問い合わせ、参加申し込みは、0798(49)5302へ。
  2. 6月11日(火)第2回「鈴木邦男シンポジウムin札幌時計台」です。中島岳志さんと「日本の革命思想について」語ります。中島さんは今、血盟団のことを書いていて、今と状況が似ていると言います。又、先日はNHKで、大本教について話してました。刺激的な話が聞けると思います。
  3. 6月30日(日)「マガ9学校」。講師は伊藤真さん。
  4. 7月7日(日)午後2時、西宮で「鈴木ゼミ」。ゲストは、内田樹さんです。内田さんは神戸女学院大学名誉教授で、『日本辺境論』『街場のメディア論』などのベストセラーがあります。
  5. 7月19日(金)〜21日(日)秋葉原ACT&Bで劇団再生の読書劇「二十歳の原点」の上演。20日(土)は、高木尋士さんと私のトーク。『「未熟であること」について』があります。
  6. 8月3日(土)午後1時、ロフトプラスワン。私の「生誕100年祭」です。
  7. 8月13日(火)午後6時、第3回「鈴木邦男シンポジウムin札幌時計台」です。ゲストは山口二郎さん(北海道大学教授)で、「参院選後の政治状況」について語ってもらいます。
  8. 9月6日(金)〜8日(日)秋葉原・ACT&B。劇団再生の読書劇「テロならできるぜ」(原作・見沢知廉)が上演されます。9月7日(土)は、高木尋士さんと私のトーク。「テロと言葉と見沢知廉」を行います。