2013/05/06 鈴木邦男

帰国直前!「よど号」問題を検証する!

①「本を作ろう!」と言い出したのは私だ

出版記念会で挨拶する鳥越俊太郎さん 出版記念会で挨拶する鳥越俊太郎さん

こんなに早く出るとは思いませんでした。

編集者が優秀なんでしょう。ライターも出版社も大変だったと思います。本当に緊急出版ですよ。

それに、よく出来てます。私でも知らないことが沢山ありました。『「拉致疑惑」と帰国』(河出書房新社)です。

書いた人は「よど号」グループ。検証する人は鳥越俊太郎さんです。椎野礼仁さんが纏めました。「よど号」の人々が帰国を前にしての「決断の手記」です。

私も、自分のことのように嬉しいです。

だって、本当は、私が一番初めに「出そう」と言い出したんです。私が「よど号」全員にインタビューして、纏めようと思っていたのです。

私は北朝鮮には4回、行ってます。

はじめの1回目は、「よど号」グループと会えませんでした。

そして、2回目、3回目は、小西、若林さんと会い、4回目の時は、奥さんを含めて6人と会いました。

ピョンヤンの「よど号」グループと電話で話す鳥越さん ピョンヤンの「よど号」グループと電話で話す鳥越さん

彼らと会った時から、「本を出しましょうよ。私が話を聞きます」と言ってました。

そして、去年の4月(これが4回目です)、行った時、「じゃ、やりましょう」ということになりました。池口恵観さんが団長で、訪朝した時です。

この時は、軍事パレードを見ましたし、金正恩さんは間近で、3回も見ました。

金日成、金正日さんの銅像の除幕式にも参加出来ました。金日成さんの生誕100周年で、国を挙げてのお祝いムードでした。

その歴史的な北朝鮮に、恵観さんは連れて行ってくれたのです。

他の時ならまだしも、この時は私は絶対に入国出来ないと思ってました。

でも出来たのです。そして、まるで「歴史の現場」にいたような感じを持ちました。

「よど号」の人たちとは何度も会いました。そして、本を出すことを納得してもらいました。

鳥越俊太郎さんと 鳥越俊太郎さんと

「じゃ、次に来る時は、編集者の椎野礼仁さんを連れてくる。そこで、皆と話をして、纏めてもらい、本を出そう」と言いました。

そして数ヶ月後、訪朝団に2人入って、行くことになったのですが、何故か、私にはビザが下りない。過去4回も行けたし、(去年4月は)あんな国を挙げてのお祭りの時にも入れた。

じゃ、もう大丈夫だろうと思ったが、ビザは下りない。そこが北朝鮮の複雑なところだ。

仕方ないから、編集の椎野礼仁さんには、(せっかくだから)行ってもらった。そして、話を聞いてもらった。

でも、「よど号」の話だけだと「一方的」だと誤解される。それを避けるために、「中立的」な人に行ってもらって「検証」してもらおう、ということになった。

それで、鳥越俊太郎さんが急遽、北朝鮮に行くことになった。

「鈴木は、どうせ、ビザが下りないだろうから」と、私は放っておかれた。(最初に話をつけたのは私なのに…)。

②鳥越さんが現地で「検証」した

池口恵観さんのメッセージが 池口恵観さんのメッセージが

鳥越さんは北朝鮮は初めてだ。「よど号」の人たちにも遠慮のない質問を浴びせる。その上で、「検証」記事を書く。

だから、単なる、「よど号」の「言い分」を載せたのではない。

鳥越さんの「検証」「正直な感想」が載ってるし、椎野礼仁さんの「解説」も載っている。

私は、言い出しっぺだが、でも、インタビューにも、検証にも加われなかった。ビザが下りず、行けなかったんだから仕方はない。

しかし、これが、かえってよかったのだろう。だって、鳥越さんが「検証」してくれたんだし。

4月27日(土)に、この本の出版記念会があって、そこで私も話をしたが、私が「よど号」にインタビューし、「検証」したら、「鈴木はよど号に近いから、そう言ってるんだろう」と多分、言われるだろう。

昔は敵・味方だったが、今は、「仲間」のような感じだ。その「親しさ」が時として出るし、誤解されるかもしれない。

『「拉致疑惑」と帰国』(河出書房新社) 『「拉致疑惑」と帰国』(河出書房新社)

その点、鳥越さんは、中立の、峻厳なジャーナリストだ。〈現場主義〉で厳正な取材をしてきた。

その鳥越さんが、北朝鮮に行き、直接、ズバズバと彼らに聞く。そのことで分かることも多い。「疑惑」も解明される。

これは私では出来なかった。私なら「中立」にはなれないし、「峻厳な検証」も出来ない。

椎野さんが「解説」してるが、「よど号問題」には2つの意味がある。

1つは、1970年3月31日の「よど号」をハイジャックして北朝鮮に渡った事件だ。

これは彼らも乗客に迷惑をかけ、申し訳ないと反省している。謝罪している。日本に帰国して、この問題では、裁判を受け、潔く刑に服すると言っている。

前に捕まった田中義三さんは、12年の刑だった。(刑務所で亡くなったが)もし、4人が帰国して裁判を受けたら、田中さんよりも先輩だし、懲役15年位の刑になるのではないか。

今、65才位だから、裁判がすぐ済んだとしても、出てくるのは80才位だ。若林さんなどは「老後は刑務所で」と言っている。それ位の覚悟をしてる。

だから、このハイジャックについては、潔く刑を受けようとしている。何ら問題はない。

③「拉致疑惑」が突然、出現して…

青木さん、森さん、二木さんと 青木さん、森さん、二木さんと

ところが、もう1つの事件が起こった。彼らは、北朝鮮に行ってから、ヨーロッパに行き、そこで日本人を拉致して北朝鮮に連れて来たのではないか、という疑惑だ。

元の仲間の八尾恵さんなども「証言」している。又、バルセロナの動物園で一緒に写した写真も出てきた。

そして、「よど号」の何人かに逮捕状も出ている。

しかし、「よど号」グループは、全く身に覚えがない。アメリカの陰謀だと言っている。「自分たちが同じ日本人を拉致するはずがない」と言ってきた。

又、写真も、偶然に撮られたもので、撮った人、撮られた人の名前も知らなかった、と言っている。

こんな不名誉な、デタラメな容疑を受け入れて日本に帰ることは出来ない、と言う。「逮捕状を撤回しろ。それからでないと帰国出来ない」と言う。

高英起さんと 高英起さんと

その、ヨーロッパでの「拉致疑惑」について、鳥越さんは、厳しく追及している。そして、「検証」する。

だからこそ、この「検証」は、リアリティがあるし、信憑性があると思った。もし私がやっていたら、そこまでの「信憑性」はないと言われただろう。

私は、この本を一気に読んだ。そして「日本人拉致は彼らはやってないだろう」と思った。この本の目次から紹介しよう。

『「拉致疑惑」と帰国』
=ハイジャックから祖国へ=
序文 国民の審判を仰ぎます 小西隆裕
検証 過去に何をし、政府は何をしているのか 鳥越俊太郎
解説 よど号ハイジャック事件とこの40年 椎野礼仁
第一章 私たちの在朝40有余年 小西隆裕
第二章 「大きな愛の中で生きる」を原点に 若林盛亮
第三章 田宮を祖国へ帰したい 森順子
第四章 責任を果たすために 黒田佐喜子
第五章 見直し帰国は私の愛国闘争 魚本公博
第六章 「拉致容疑逮捕状」とは何か—八尾証言への反論 赤木志郎
特別座談会in平壌

④「初めての北朝鮮」で何を感じたか

PANATAさん、金さんと PANATAさん、金さん

「序文」で「よど号」リーダーの小西隆裕氏は、70年のハイジャックについては反省し、どんな責任でも負うと言っている。そして、

〈私たちのうち三人には、「結婚目的誘拐罪」なる容疑で、国際指名手配がなされている。だが、誓って言うが、この容疑、いわゆる有本恵子さんや石岡亨さん。松木薫さんたち「特定失踪者」に対する拉致疑惑に、私たちは全く関与していない〉
〈このたび、上記の不当な逮捕状・国際手配をめぐって、その取り消しを求める国家賠償訴訟を提起した〉

そして、鳥越さんの「検証」が始まる。北朝鮮に乗り込んで、ズバリと聞く。

1970年にハイジャックして渡った時は9人だった。その後5人が亡くなり、今、北朝鮮にいるのは4人だ。それと奥さんが2人いる。計6人だ。

その6人に聞く。特に、リーダーの小西さんに聞くのだ。

6人の手記を読み、調査し、その上で、これだけは聞きたい。そしてその真偽をはっきりさせたい。と鳥越さんが思ったのは、以下の5点だ。

田中義三さんのお兄さんと 田中義三さんのお兄さんと
①有本恵子さん、石岡亨さん、松木薫さんの日本人拉致に関わったのか
②その根拠となった八尾恵証言をどう考えたらいいのか
③今、何を求めているのか
④現在、平壌で何をして暮らしているのか
⑤現在の北朝鮮に対してどのように感じているのか

その前に、平壌に入った時の第一印象が記されている、近代的なビルが林立している市内を見て、驚く。

〈ビルの形も、四角四面のものではなく、円筒だったり、複雑にアールが付いた曲線的なそれだったりと、モダンなものも結構ある。普段日本のテレビで流されている北朝鮮とは百八十度異なる光景に、ここは本当の平壌なのかと正直言って思った。各国の経済制裁により、貧しさにあえいでいる国という予断は、まったく裏切られた〉
植垣康博さんと 植垣康博さんと

これを読んで、私の方こそ驚いた。

だって、マスコミは北朝鮮といえば、飢餓、脱北者、貧乏…といった映像しか流さない。

本当は近代的なビルが林立し、ジェットコースターに人が集まり、携帯を手にしている若者、ローラースケートをしている若者。そういう映像を出すと、「北朝鮮らしくない」と、視聴者からクレームがくる。

だから、北朝鮮の〈現状〉は知っているのに、国民に媚びて、あえて、「飢餓、脱北者、貧困」を印象づける映像ばかりを流しているのだと思っていた。

つまり、局の上の人たちは知った上で、あえて、国民が喜びそうな映像を流しているのではないか。

ところが、本当は局の上に人たちも、本当の実態を知らないのだ。鳥越さんだって、近代的ビル群を初めて見て、ショックを受けたんだから。

二次会で 二次会で

では、「拉致疑惑」の件だ。

〈他人を犠牲にするハイジャックをやった「よど号グループ」のメンバーだから、若い人たちの人生を犠牲にする拉致行為もやったんだろう。これは多くの日本人が抱く疑問だろう。私もボンヤリだが、そういう思考だった〉

ボンヤリだが、疑っていたのだ。彼らがやったのでは…と。

〈しかし、今回のインタビューではっきりしたのは、彼らが「よど号ハイジャック事件は誤りだった」と明確に否定総括をしている事実だ。だとすると右の小西氏の答えから分かるように、「よど号ハイジャック」の延長線上に、「拉致行為」を捉えることは論理的に難しくなる。
 彼らが全くの虚偽を述べているのであれば、これはまた別の話になる。しかし、私の取材者としての直感では、小西氏らの証言に論理的破綻は感じとれなかった。ここは今後のさらなる精査と判断を待ちたい〉

⑤鳥越さんの「検証」「総括」はこうだ!

ジャン・ユンカーマンさんと(4/28) ジャン・ユンカーマンさんと(4/28)

多くの事件を取材し、現場に行き、検証した鳥越さんが言うのだ。これは大きい。又、ヨーロッパでの「拉致疑惑」についても…。

〈バルセロナの動物園での石岡亨さんとのスリーショット写真が残っている森順子氏、黒田佐喜子氏にも、話を聞いてみたが、本書に展開されていることを縷々述べる二人の口調には、特に不自然なところは感じられず、論旨も説得的で、彼ら・彼女らが「日本人獲得運動をやる必要はなかった」という主張も否定できない〉

鳥越さんがここまで断言しているのだ。私も、彼らは「日本人拉致」はやってないと思う。話を聞いた鳥越さんだって、そう確証した。

だったら、日本に帰ってきても、検事や裁判官だって、そう思うだろう。

だから帰国してから、裁判ではっきりさせればいいのでは。と私は思ったし、出版パーティの時も、ピョンヤンとの電話で、小西さんとその話をした。

山上徹二郎さん、ユンカーマンさんと 山上徹二郎さん、ユンカーマンさんと

でも、彼らの決意は固い。「そう言ってくれる人もいるが、日本人拉致の嫌疑をかけられての逮捕は嫌だ」と言う。なかなか難しい。

二次会の時、元赤軍派の金廣志さんと話をした。バルセロナでの「写真」の話になった。

「これが決定的な証拠だ」と言われるが、逆ではないのかと私は思う。もし万が一、「拉致」をしようと思って日本人に声をかけたのなら、どんな状況でも写真を撮らせたりしない。

「写真を撮りませんか」と言われたら、「あっ、汽車に間に合わない!」とか言って、何としてでも、その場を去る。写真を撮らせたりしない。

「証拠」になるからだ。それなのに、カメラを向けられると、のんびりと写真に収まっている。「犯罪」をやろうとしてないからだ。

「そうですよ。僕も15年間逃げていたので、絶対に写真なんか撮らせていません」と金廣志さんは言っていた。

高木尋士『フクロウのいる部屋』 高木尋士『フクロウのいる部屋』

彼は逮捕状が出て、15年間逃げ回り、時効まで逃げ切って、今は、社会復帰している。「奇跡の人」だ。

「あの写真」を見て、普通の人なら、「怪しい」「これが犯行の証拠だ」と思うが、それは、シロウトだからだ。犯罪をやったことのない人間だからだ。

我々、犯罪をやった人間から見ると、この写真があることで、「やってない」「無関係だ」と分かる。…と金さんは言う。

「我々」って、私も入っているのかな。私も昔は「犯罪者」だったし、だから、この〈写真〉のおかしさも分かるのかもしれない。

というわけで、実に多くのことを考えさせられる本だ。「国民の審判を仰ぎます」と小西さんは言っている。

これは、多くの論議を呼ぶだろう。話題になり、売れている。さらに、いろんな所で討論会などをやったらいい。そして、「よど号」「拉致疑惑」について、考えてもらいたい。

【だいありー】

全日本柔道選手権大会 全日本柔道選手権大会
  1. 4月29日(月)昼、新宿西口の街宣を聞きに行く。1時、武道館。「全日本柔道選手権大会」を見る。5時半まで。講道館の先生が「招待席」の券を送ってくれたので。近いし、見やすい。
     今回、現役最後の穴井選手が勝ち進み、何と優勝した。凄い。「これが最後だと、1試合、1試合、全力で臨みました」と言っていた。
     プロレスや総合格闘技だと大きなスクリーンを置いて、派手なデモテープを流し、アナウンサーも絶叫して、盛り上げる。しかし、柔道や相撲はそういうことはない。淡々と進む。
     ちょっと目を離した瞬間に勝負が決まることもある。テレビだと、「再現映像」が出るが、現場では出ない。大スクリーンもない。その点、真剣に見なくはならない。そして、「生」の形で、盛り上がってゆく。
決勝戦の穴井・原沢選手 決勝戦の穴井・原沢選手

これは不思議だった。選手が勝ち上がり、感情移入する。自然に、自分で、気合が入り、盛り上がる。他のスポーツでは、ちょっとないだろう。どう崩し、どう投げるか。技の駆け引き、なども勉強になった。今度、講道館で試してみよう。

午後7時半に、テアトル新宿に行く。「戦争と一人の女」を上映している。最後の回が終わってから30分間、寺脇研さんと壇上でトーク。

寺脇さんはこの映画のプロデューサーだ。「なぜ戦争はなくならないのか」「この作品に込めた坂口安吾の思いとは」などについて、かなり、じっくりと話し合いました。

終わってから近くの居酒屋に行きました。スタッフの人たちも。宮城県の酒と魚がおいしかったです。ご馳走様でした。この映画は韓国でも公開される。「それで明朝の飛行機で韓国に行きます」と寺脇さん。元気だ。

巨大なカップ麺の賞品 巨大なカップ麺の賞品
  1. 4月30日(火)家で原稿を書いてました。午後6時、韓国の東亜日報の取材を受けました。「私なりに鈴木さんの思想・立ち位置を研究してみました。当たっているかどうか教えて下さい」と記者言う。
     そして、立ち上がって、黒板にチョークで図式化する。日本の思想状況と、その移り変わり。そして、私の位置。「ホウー」と驚いてしまいました。よく研究してます。
     そのあと、日韓問題、愛国心、憲法、靖国問題、慰安婦問題などについて聞かれ、2時間、話しました。
     終わって、マックで、4時間、本を読みました。書評を頼まれた本があったので…。家では、なかなか集中して読めません。
  1. 5月1日(水)午前中、原稿。午後から図書館。村上春樹は好きで、大体読んでいる。最新刊もよかった。『螢・納屋を焼く・その他の短編』(新潮文庫)を読んでたら、主人公が学生の時「右翼的な寮に住んでいた」とあった。
戦争と一人の女」のトーク 戦争と一人の女」のトーク

毎朝、国旗掲揚がある。似ている。時代も同じだ。全共闘全盛の時に、他にも右翼的な学生寮があったのだろうか。本人のことか。友人の話か。。

夕方、仕事の打ち合わせ。家に帰って、朝まで原稿。。

  1. 5月2日(木)今日、「アエラ」が発売になった。いつもは月曜が発売日だ。連休だから、来週は休み。だったら、どっちかの月曜にでるはずなのに、中間の木曜になった。「創刊25周年」だ。その記念すべき号に書けて幸せだ。それも明日の憲法記念日にからんだ原稿だ。

昼、高田馬場で取材。午後3時、河合塾コスモ。「現代文要約」。

寺脇研さん 寺脇研さん

5時「読書ゼミ」。木村草太『憲法の創造力』(NHK出版新書)を読む。なかなか衝撃的な本だ。「あれっ、偶然ですね。今日発売の『アエラ』にも私の書評が出てるよ」と言って、皆にコピーを配りました。そのあと、生徒と食事会へ。

そうだ。学校に行ったら、「今朝のモーニングバードに出てましたね」と言われた。知らなかった。「今日、テレビ局に行ってから、こっちに来たんでしょう」「いや、前に出て喋ったんです。今日、出ることは忘れてました」

他の局のニュースバードという番組にも出たことがある。birdは「鳥」だろう。大空から鳥の眼で見るのか。それに、鳥は左右の翼を羽ばたいて空に飛び上がる。それで、私も呼ばれるのだろう。

私です 私です
  1. 5月3日(金)午前中、原稿。午後、打ち合わせ。4時、ネイキッドロフト。「憲法変えて大丈夫?〜憲法の役割と、憲法改正について」。小西洋之(ひろゆき)さん(民主党・参議院議員)。福原進さん(映画監督)と私の3人。
     福原さんは最新作に、日本国憲法の成立過程を描いたドキュメンタリー映画「太陽と月と」がある。とてもいい映画だ。今、改憲論議が盛んだが、その問題点について、かなり突っ込んで話し合った。
     6時15分、迎えの車が来たので、私は中座し、テレビ朝日に行く。午後7時から、山口二郎さん、田原総一朗さんとトーク。進行は女子アナの村上祐子さん。BS朝日の「激論!クロスファイア」の収録。テーマは「日本のリベラル派どこへ行く」。憲法、愛国心などについて話し合った。
「戦争と一人の女」 「戦争と一人の女」

終わって、山口さんと一緒に飲みに行く。前に、ちょっと挨拶したことはあるが、本格的に話したのは初めて。今度は札幌の「時計台シンポジウム」でも来てもらう。お世話になります。
 「今朝の北海道新聞に鈴木さんのコメント出てましたよ」と山口さんに言われた。あっ、この前、札幌に行った時に取材されたんだ。

  1. 5月4日(土)午前10時から、BS朝日「激論!クロスファイアー」の放送。昼、取材。朝日新聞に大きく載っていた。昨夜のネイキッドロフトの集会が。そして私の発言も。驚きました。他の人たちに申し訳ないような感じです。夕方、「コナン」を見に行く。どんなことがあっても、これだけは見ておかないと。洋画やテレビも、まとめて、全て見た。「コナン」の後、テアトル新宿へ。「戦争と一人の女」。永瀬正敏さんと会う。
     夜、帰ってから朝まで原稿。連休中に遊んでいたのは、この映画を見た日だけだ。あとは、仕事に追われている。年末年始もそうだったな、と思った。でも、仕事があることはありがたいことですよ。
トーク後のサイン会 トーク後のサイン会
  1. 5月5日(日)午前10時20分東京発の新幹線で名古屋へ。12時着。岩井氏が迎えに来てくれた。昼食をとって、名古屋市教育館2F。第8研修室へ。テーマは「右からの脱原発」ですね。さらに、最近の「改憲ブーム」や「主権回復の日」の問題などについて話しました。
     呉智英さん(評論家)も来てくれたので、話してもらいました。最近出した本、『吉本隆明という「共同幻想」』(筑摩書房)と『真実の「名古屋論」=トンデモ名古屋論を撃つ』(人間社)はとてもいい本でした。この本のことについても話してもらいました。
     終わって、二次会。この日は、名古屋に泊まりました。明日は京都なので。

【写真説明】

出版記念会で挨拶する鳥越俊太郎さん

①4月27日(土)午後6時、後楽園の涵徳亭。『“拉致疑惑”と帰国=ハイジャックから祖国へ=』(河出書房新社)の出版記念会がありました。「よど号」グループの6人が書いてます。
 又、鳥越俊太郎さんが北朝鮮に行って彼らに現地取材をしました。出版記念会では、鳥越さんがその時の経過を報告しました。

ピョンヤンの「よど号」グループと電話で話す鳥越さん

②ピョンヤンにいる6人に電話をかけ、鳥越さんが1人1人と話します。このあと私も小西さんと話しました。

鳥越俊太郎さんと

③鳥越さんのおかげで、いい本が出来ました。

池口恵観さんのメッセージが

④池口恵観さんも「呼びかけ人」として挨拶するはずでしたが、急用で欠席。佐々木道博さんがメッセージを代読しました。

『「拉致疑惑」と帰国』(河出書房新社)

⑤『“拉致疑惑”と帰国』(河出書房新社)。絶讃発売中です。

青木さん、森さん、二木さんと

⑥青木理さん、森達也さん、二木啓孝さんと。

高英起さんと

⑦北朝鮮ニュースサイト「デイリーNK」の東京支局長の高英起(こう・よんぎ)さんと。テレビでよく見ているので、会った気になって話したら初対面らしい。でも、「高校生の時、河合塾の左右激突討論会(塩見孝也vs鈴木邦男)を見に行きました」と言う。

PANATAさん、金さんと

⑧PANTAさん、元赤軍派の金廣志さんです。

田中義三さんのお兄さんと

⑨田中義三さんのお兄さんです。

植垣康博さんと

⑩元連合赤軍の植垣康博さんと。

二次会で

⑪二次会で。いくつになっても、政治闘論ばかりです。

ジャン・ユンカーマンさんと(4/28)

⑫4月28日(日)、ポレポレ東中野で「映画 日本国憲法」の上映があり、そのあと監督のジャン・ユンカーマンさんとトークをしました。

山上徹二郎さん、ユンカーマンさんと

⑬終わって、山上徹二郎さん(「映画 日本国憲法」製作、シグロ代表)。ジャン・ユンカーマン監督と。

「戦争と一人の女」のトーク

⑭翌、4月29日(月)、「戦争と一人の女」が上映されているテアトル新宿でトーク。午後8時10分から40分まで、プロデューサーの寺脇研さんと話しました。

寺脇研さん

⑮寺脇研さん。

私です

⑯私です。

「戦争と一人の女」

⑰「戦争と一人の女」のポスターです。

トーク後のサイン会

⑱トークが終わってサイン会を。この映画の「公式パンフレット」を買ってくれた人にサインを。

全日本柔道選手権大会

⑲テアトル新宿の前は、武道館へ。午前11時から午後6時まで、「全日本柔道選手権大会」。1階招待席の券をもらったのです。

決勝戦の穴井・原沢選手

⑳決勝戦の穴井、原沢選手です。この試合で現役引退の穴井選手が有終の美を飾って、見事、優勝。感動しました。

巨大なカップ麺の賞品

㉑巨大なカップ麺の賞品が。本当に麺が詰まっているんでしょうか。

高木尋士『フクロウのいる部屋』

㉒高木尋士さんの出した『フクロウのいる部屋』(集英社インターナショナル)です。売れてます。

「アエラ」(5/6・13号)

㉓「週刊アエラ」(5月6・13日号)です。創刊25周年記念号です。私は書評を書いてます。木村草太『憲法の創造力』(NHK出版新書)の書評です。今までの護憲・改憲論議を超える新たな憲法論です。

【お知らせ】

「アエラ」(5/6・13号) 「アエラ」(5/6・13号)
  1. 「週刊アエラ」(5月6・13日号)、発売中です。「創刊25周年記念号」です。憲法論の本は何百冊と読んでますが、これは驚きでした。衝撃でしたし、新鮮でした。憲法記念日(5月3日)に発売されたのも、何かの縁でしょう。
  2. テアトル新宿で「戦争と一人の女」が上映されてます。坂口安吾原作ですが、さらに斬新に変えてます。〈戦争とは何か〉を鋭く問うています。公式パンフレットには私も原稿を書いてます。
     又、ポレポレ東中野では、「映画 日本国憲法」と「ベアテの贈りもの」が上映中です。これも、とてもいい映画です。
     台湾が日本統治下の時代の〈霧社事件〉を描いた超大作「セデック・バレ」も上映中です。私も推薦の言葉を書いてます。その他、「メッセンジャー」、「×年後」にもコメントを書いてます。
  3. 5月7日(火)「差別主義者、排外主義者によるデモに抗議する 第2回 国会集会」。16時〜18時。参議院議員会館 1階。パネラー・安田浩一、師岡康子、魚住昭、宇都宮健児他。
  4. 「劇団再生」の「暗室の窃視者」が上演されます。5月9日(木)〜12日(日)。千歳船橋のアポックシアターです。5月10日(金)には、「劇団再生」の代表・高木尋士氏と私のプレトークがあります。「通貨としての言葉」です。
  5. 5月13日(月)一水会フォーラム。午後7時、ホテルサンルート高田馬場。講師は柳澤協二さん(元内閣官房副長官補)です。テーマは「検証・官邸のイラク戦争=元防衛官僚による批判と自省=」です。岩波書店から同名の本も出ています。
  6. 5月24日(金)アジア記者クラブで講演します。午後6時半から。明治大学リバティタワーで。「言論・思想状況の危機」について。
次の「鈴木ゼミ」は5/25(土)です 次の「鈴木ゼミ」は5/25(土)です
(クリックでPDFファイルが開きます)
  1. 5月25日(土)午後2時。西宮で「鈴木ゼミ」です。会場は西宮駅前・Caféインティライミです。ゲストは青木理さん(ジャーナリスト)で、「ジャーナリズムの危機とは何か?」です。お問い合わせ、参加申し込みは、0798(49)5302へ。
  2. 5月30日(木)午後6時30分。「第22回千代田平和集会」で講演します。〈「右」から改憲策動を斬る〉。会場は、市ヶ谷の「いきいきプラザ一番町・カスケードホール」です。資料代500円。主催・千代田区春闘共闘委員会。千代田九条の会。問い合わせ・申し込みは、千代田区労協に。03(3264)2905
  3. 6月2日(日)4時 国会を包囲。脱原発統一デモがあります。行きましょう。
  4. 6月10日(月)7時、ホテルサンルート高田馬場。一水会フォーラム。講師は植草一秀さんです。「日本政治の危機=安倍政権がもたらす七つの災厄=」です。
  5. 6月11日(火)第2回「鈴木邦男シンポジウムin札幌時計台」です。中島岳志さんと「愛国・革命・アジア」について語ります。中島さんは今、血盟団のことを書いていて、今と状況が似ていると言います。又、先日はNHKで、大本教について話してました。刺激的な話が聞けると思います。
  6. 6月15日(土)福島市で講演。木村三浩氏(一水会代表)と私です。
  7. 6月29日(土)静岡市で講演。
  8. 6月30日(日)「マガ9学校」。講師は伊藤真さん。
  9. 7月7日(日)午後2時、西宮で「鈴木ゼミ」。ゲストは、内田樹さんです。内田さんは神戸女学院大学名誉教授で、『日本辺境論』『街場のメディア論』などのベストセラーがあります。
  10. 7月14日(日)早大のサークルで講演。
  11. 7月19日(金)〜21日(日)秋葉原ACT&Bで劇団再生の読書劇「二十歳の原点」の上演。
     19日(金)は高木尋士さんと私のトークがあります。「『未熟であること』について」です。
  12. 7月20日(土)12時より。和歌山カレー事件の「林眞須美さんを支援する集会」が行われます。大阪・御堂会館(南御堂)です。テーマは、〈「死刑弁護人」のクルーが見た和歌山カレー事件〉です。
    12:00〜13:30 映画上映「死刑弁護人」
    14:00〜14:15 挨拶 鈴木邦男他
    14:15〜15:15 斉藤監督×岩井カメラマン
    15:15〜16:30 弁護団報告
  13. 8月3日(土)午後1時、ロフトプラスワン。私の「生誕100年祭」です。
  14. 8月13日(火)午後6時、第3回「鈴木邦男シンポジウムin札幌時計台」です。ゲストは山口二郎さん(北海道大学教授)で、「参院選後の政治状況」について語ってもらいます。
  15. 9月6日(金)〜8日(日)秋葉原・ACT&B。劇団再生の読書劇「テロならできるぜ」(原作・見沢知廉)が上演されます。9月7日(土)は、高木尋士さんと私のトーク。「テロと言葉と見沢知廉」を行います。
  16. 11月19日(火)午後6時、第4回「鈴木邦男シンポジウムin札幌時計台」です。ゲストは、小磯修二さん(釧路公立大前学長)です。