激動の5月です。激動の連休でした。
田原総一朗さん、山口二郎さんとBS朝日で「リベラル勢力の結集」について話しました。
その前日はネイキッドロフトで民主党の小西洋之さん、映画監督の福原進さんと、憲法改正をしていいのかどうか、について話し合いました。
翌日(5月4日)の朝日新聞の社会面トップはこの時の写真でした。
又、テレビ朝日のモーニングバードに2回出ました。
NHKのニュースでも出たそうです。中日新聞、北海道新聞でも憲法や原発について話しました。
5月5日(日)は名古屋で講演会をやり、呉智英さん(評論家)と、憲法、原発について話し合いました。
翌、5月6日(月)は京都に行って、「人間国宝」志村ふくみさんと娘さんの洋子さんの特別展を見ました。
お二人には去年、コリア国際学園の集まりで会いました。素晴らしい展示会でした。
この後、彦根に行きました。以前、一緒に運動をしてた人が病気で、「鈴木さんに会いたがってる」とメールが来たからです。
見舞いに行き、ご家族にも会いました。
ところが帰りは、連休最終日で、新幹線は、全て満席。最終まで一杯。こりゃ立って帰るか、と思っていたら、たった一席だけ、奇蹟的にありました。それで座って帰れました。
「喫煙席の3人掛けの真ん中」です。文句は言えません。座れるだけでありがたいです。
でも今時、〈喫煙席〉なんてあるんですね。両側の人が、スパスパ煙草を吸ってます。私は真ん中で、ただ耐えてます。耐えて、仕事をしてます。
そして無事、東京に着きました。たまってた仕事があったので朝までやりました。
翌5月7日(火)は、夕方、参議院議員会館で、「民族差別・排外主義デモに抗議する集会」に出ました。私も話しました。
それからロフトに行って、「PC遠隔操作事件考察」を聞きに行きました。青木理さん、江川紹子さん、北芝健さん、寺澤有さん、落合洋司さんらに会いました。
家に帰ったら、緊急メールが入ってました。アッと驚きました。
「鹿砦社出版ニュース」です。「エッ!もういいの?」「皆に発表していいの?」と思い、鹿砦社にメールしました。
「大丈夫です。今日が解禁です」と言います。「全国の書店にも、このニュースは流しました。大変な騒ぎです」。
そうだろうよ。こんな本はないよ。話題を呼ぶどころじゃない。これは大問題になりますよ。
「あの大事件」を取り上げた。「あの2人」が会った。事件の闇を切り開いた。2人が会ったことだけで、〈大事件〉です。〈歴史〉です。
今まで、いろんな本の出版に立ち会ってきました。自分でも70冊ほどの本を書きました。
しかし、その中でも、この本は、最も衝撃的で、最もスリリングです。5月2730日に緊急出版です。
タイトルは『終わらないオウム』(鹿砦社・1500円)。上祐史浩さんと徐裕行さんの対談です。
司会は私です。解説を田原総一朗さんが書いてくれました。
徐裕行さんは、18年前、オウム真理教の村井秀夫氏を刺殺した人です。
「上祐、村井、青山の3人を狙った。3人のうち誰でもよかった」と当時は言ってました。
でも、「本当に殺したかったのは上祐さんだった」と言います。
徐さんは逮捕され、12年服役。上祐さんは、オウムの最高幹部にしてスポークスマン。
事件後、逮捕され、アレフ内紛を経て、今は完全に麻原の呪縛から抜け出し、「ひかりの輪」を作りました。
〈殺す。殺されるはずだった。「絶対に会うはずのない、会ってはいけない二人」が今出会い、事件の真相を徹底対談した「覚悟の書」、緊急出版!〉
と書かれています。さらに、「出版ニュース」では、こう書かれています。
〈実行犯とターゲット両者が仔細に話す緊迫した「村井刺殺事件」現場の状況と真相。それぞれが「加害者」として生きていくことの意味〉
2人が対峙することで、初めて見えてきたものがあります。
命懸けの対談でした。私も覚悟を決めて臨みました。
そして、全ては秘密裡に進められました。長時間、話し合い、そして思いました。
「オウムは終わってない」と。
オウム的なもの、陰謀論、日本の暗部はますます拡大しています。それにどう立ち向かうか。
オウムの「抗いがたい魔力」について、麻原彰晃と何度も対決したジャーナリスト・田原総一朗さんが「解説」を書いてくれました。
「これは凄い本だね、よく出せたね」と田原さんも驚いていました。
私もこの作業に携わりながら、身体が震えました。こんな危ない本に、よく出てくれたものだと思います。お二人も。
それに、鹿砦社も、よく出版してくれたと思います。これはもう「奇蹟」でしょう。「奇蹟の書」です。
では、次の話題です。憲法の話です。
5月3日の「憲法記念日」は、全国で異常な盛り上がりでした。勢いづく改憲派。悲壮な覚悟で叫ぶ護憲派。全国で大きな集会が行われ、新聞、テレビでも特集されました。
5月4日の朝刊は、どこも全国の改憲・護憲集会の様子を報告しています。
「朝日に鈴木さんのこと出てたよ」と知り合いの編集者からメールが来ました。
あれっ、朝日にコメント出したかな。それに、5月3日は、大きな集会にも出てないし。と思って、近くのコンビニで、朝日を買いました。
驚きました。社会面のトップに私の写真が…。5月3日のネイキッドロフトの写真です。
でも、これは、40人ほどのこじんまりした集まりですよ。全国では、5千人、6千人といった大規模な改憲・護憲集会が沢山開かれているのに…と思いました。
朝日の社会面は「憲法を話そう」「戦争への加担心配・このままじゃだめ」と大きな見出し。
全国各地の改憲・護憲集会が紹介され、参加者の声も紹介されている。
その中で、こんな記事も。
〈中野区の映画館では、4月末から憲法に関する作品2本が上映されており、連日満員が続いている。この日も憲法9条の成立過程をテーマにした「映画 日本国憲法」の初回の上映に100人以上が訪れ、立ち見になった〉
「ポレポレ東中野」のことですね。ここで私は4月28日にジャン・ユンカーマン監督とトークをした。超満員だった。
でも、100人の映画館について紹介するなんて、朝日も、優しい。さらに、こんな記事が続く。
〈インターネットを利用し、若者にアピールするイベントも。新宿区のライブハウスでは「憲法を変えて大丈夫?」と題し、右翼団体「一水会」の鈴木邦男顧問らが、改憲の動きについて議論。鈴木氏は「40年以上右翼として、悪の元凶は憲法だと言ってきた。ただ、勢いで改憲してしまうのは危ない」などと発言。ニコニコ動画で生中継され、3万人以上が視聴したという〉
そうか。40人位しかいなかったけど、ニコ動を通して3万人が見た。だから一番、人の集まった集会だったのかもしれない。
それにしても、「ネイキッドロフト」という名前は出てない。又、小西洋之さん、福原進さんがメインなのに、私の名前しか出ていない。申し訳ないです。
5月7日(火)の「反差別デモ」集会の時、小西さんに会ったので、「どうもすみませんでした」と謝りました。「そんなことはないですよ」と小西さんは言ってくれました。
この5月3日のネイキッドロフトはとても勉強になりました。
小西さんは国会で安倍首相を追いつめ、憲法第13条の重要性について説いた人です。私もよく知らなかったので、とても勉強になりました。
又、福原監督の映画は、ぜひ、いろんなところで上映し、又、トークしたいですね。
DVDになったと、この日、もらいました。日本国憲法の成立過程を描いたドキュメンタリー映画「太陽と月と」です。
実は、この日は、お二人に、とても迷惑をかけたのです。
このイベントは初め、夜の7時半からでした。普通はそうですよね。
でも、7時からBS朝日に出ることを約束していた。「重なるから、無理ですね」とお断りした。
ところが、ぜひ出てくれと言われ、小西さん、福原さんと調整して、無理して、時間を早くしてくれた。
4時集合、4時半スタートになった。本当に申し訳ありませんでした。
私は4時半から6時15分まで出演した。前半だけ出て、中座して、6時15分に、迎えの車が来たので、テレビ朝日へ。
6時40分に着いて、急いでメークし、田原さん、山口さんと打ち合わせ。7時から8時まで本番。
その後、田原さんといろいろ話をして、出る。それから、山口さんとヒルズの居酒屋でお酒を飲みながら、話しました。慌ただしい1日でした。
ネイキッドロフトでは、テーマが「憲法変えて大丈夫? 憲法の役割と、憲法改正について」。
7時からのBS朝日は、「激論! クロスファイア」。テーマは、「リベラルはどこへ行ったのか」。
改憲論議、ネット右翼、右傾化…と、今や、「リベラル」は、いない状況だ。リベラルの山口二郎さんと、「今やリベラルと言われている鈴木さん」と田原さんが言う。
この2人で、トークする。村上祐子アナも加わって、突っ込んだ話をしました。
集中して話をしてたら、アッという間に終わってしまいました。憲法、愛国心、左右…などについて、話し合いました。
5月3日(金)は収録で、翌、5月4日(土)の午前10時から放送でした。
そして、5月5日(日)は名古屋に行ったんですね。
名古屋では初めてです。主催者の岩井さんは、「西宮、札幌のように、鈴木邦男講演会を定期的にやりたい」と言ってます。
呉智英さんも来てくれました。私が前半40分話しをし、そのあと、呉智英さんが憲法や原発について話し、そして第2部は2人のトーク。それから、会場からの質問を受けました。
かなり厳しい質問も出ましたし、緊迫した状況にもなりました。
それから二次会。私は疲れ果てて、飲みながら、居眠りしてしまいました。
早めにホテルに帰り、寝ました。翌朝早く起きて、仕事をしました。
5月6日(月)は京都に行って、「人間国宝」の志村ふくみさんの特別展を見て、さらに彦根に。病院にいる友人を見舞って、そして帰京。
連休だけど、全然休んでない。遊んでない。今年の年末年始も仕事ばっかりだった。
でも、おかげでいい本が3冊も出せた。
『秘めてこそ力』、本間龍さんとの対談集『だれがタブーをつくるのか』、そして西宮ゼミの報告集『思想の混迷、混迷の時代に―鈴木邦男ゼミ in 西宮 報告集〈Vol.2〉』だ。
5月の連休も、必死で仕事してた。新幹線の中、ホテルの中でも原稿を書き、校正をやっていた。
その成果も近いうちに出るだろう。あっ、もう出てるか。
その第一弾が『終わらないオウム』(鹿砦社)だ。上祐史浩さん、徐裕行さんの対談だ。私が司会した。
連休中に、原稿の校正をしながら、身体が震えた。「いいのかな。こんな危ない本を出して」と思った。
今になっても、本当に、全国の書店に並ぶのかな…と思っている。予定では5月2730日の発売だ。
25日は、西宮で「鈴木ゼミ」だ。青木理さんとトークだ。その時、この「奇蹟の書」の見本誌を手に取ることが出来るかもしれない。楽しみだ。
そして、青木さんと「ジャーナリズムの危機とは何か」について語り合います。
今、これを書いてたら、「北海道新聞」が送られてきました。5月3日付です。「かすむ理想・改憲をめぐる風景」の連載の第5回目です。
〈保守派〉の回で、小林よしのりさんと私が取り上げられました。
小林さんも自民党改憲草案を「おかしな所だらけ」と批判します。そもそも首相の「愛国心」が疑わしいと。そして、人々の「安易な右傾化」に警鐘を鳴らしてます。
凄いですね。とても充実した紙面です。
私も少し発言してます。4月9日に鈴木宗男さんと札幌時計台ホールで講演しました。その前に、取材されたのです。
「一時の勢い」で改憲されてはたまりません。じっくりと皆で、議論してやるべきです。
終わって、近くの居酒屋に。いろいろと、柔道の話、勝負の話を聞きました。スランプの時は、「五輪の書」を読んで、自分の気持ちを鍛えたといいます。
終わって、生徒と食事会。今回は、マックでした。私は、フィレオフィッシュとコーラで夕食。
⑩5月5日は名古屋に泊まり、6日(月)、京都に行きました。人間国宝の志村ふくみさんの展覧会を見ました。それから彦根に行きました。友人の病気見舞いです。
帰り、彦根城を見て、帰りました。駅には「ヒコにゃん」が描かれていました。でも、ヒコにゃんは歩いていませんでした。
⑫5月4日(土)、テアトル新宿の前を通ったら、「戦争と一人の女」が上映されていて、「永瀬正敏さんが舞台挨拶」と書かれてたので、寄りました。いろいろお話ししました。
おじいさんは写真館をやってて、それで本人もカメラ好きになったといいます。曾お爺さんは西南戦争に参加したそうです。そうした一族のドラマチックな話を聞きました。ぜひ、本にしたらいいのに。
⑳5月8日(水)午後5時半、講道館。村田直樹先生主宰の「武道懇談会」の講師で、福見友子さんが来てくれました。谷亮子を2度破り、オリンピックに出場した選手です。現役時代の貴重な体験談を話してくれました。
そのあと、皆で、水道橋の居酒屋で飲みました。元水泳でオリンピックに出た女性も来ていました。豪華な飲み会でした。
又、「朝日新聞」(5月4日付)の社会面トップに写真入りで大きく出てました。前日(5月3日)のネイキッドロフトでやった憲法をめぐるトークの様子です。小西洋之さん、福原進さんとやったものです。
さらに、「中日新聞」(5月6日付)にも出てました。前日の、名古屋でやった私の講演「右から見た脱原発」のことです。