2013/07/29 鈴木邦男

坂本龍一さんと再度、対談。そして、『先生!』発売

①会津の話から始まりました

坂本龍一さんと(7/21) 坂本龍一さんと(7/21)

「今日は、いよいよ“鶴ヶ城開城”ですね。悔しいですね」と言ってました。坂本龍一さんが。

7月21日(日)、対談した時です。

坂本さんは、NHK大河ドラマ「八重の桜」のテーマ音楽を担当しています。

「やはり会津若松の側に立って考えてしまいますね。この間、仕事で山口県に行ったんですが、身構えてしまいますね」と言う。

坂本さんは普段はニューヨークで仕事をしている。たまに日本に帰る。その時を狙って、対談してもらったのだ。

「週刊金曜日」でやった。掲載は8月中旬になるだろう。第2回目の対談だ。

1回目はいつだったんだろう。と思ったら、赤岩記者が、「1月6日(日)ですよ」と教えてくれた。正月早々、対談した。午後3時からだった。

そうだ。この日は、「八重の桜」がスタートした日だ。「皆は見てないでしょうが、僕は見たんです。とってもいいですよ」と言ってた。

テーマ音楽を作るので、事前に見たのだろう。この対談は、「八重の桜」と共に始まったのか。

「4月の末に会津若松に行ってきたんですよ。町中が『八重の桜』ブームでした。NHKの“大河ドラマ館”にも行きました」と私は言いました。

5時間、対談しました 5時間、対談しました

桜が満開でした。帰る日の朝、4月21日(日)は何と大雪が降り、桜に雪が積もってました。珍しくも美しい光景を見せてもらいました。と私は言いました。

私は福島県郡山で産まれましたが、そのあと、会津若松に行き、それから青森県黒石に移るのです。それから秋田県の横手市、秋田市、湯沢市。そして、宮城県仙台です。…と、話しました。

しばらくは、会津の話ばかりになりました。そして、坂本さんから『八重の桜』のCDをもらいました。ありがとうございました。

坂本さんのお父さんは河出の編集者で、三島由紀夫、高橋和巳、そして小田実らを育てたんです。

坂本さんの家には高橋、三島が遊びに来ていて、子供の頃の坂本さんと遊んでくれたそうです。そんな話も詳しく聞きました。

又、小田実の『何でも見てやろう』は、お父さんが計画を作り、お金も作ってあげて、海外に送り出したんだそうです。凄い企画力というか、先見の明があったのですね。

坂本さんは音楽の他にも本を書いたり、映画に出たりしています。なぜなんだろうと思ってました。

又、「戦場のメリークリスマス」「ラストエンペラー」に出演した時の「不思議な体験」についても語ってくれました。初めて聞く話です。驚きました。

そして…。

この時の話は8月中旬の「週刊金曜日」に掲載される予定です。

坂本さんからは『八重の桜』のCDと、その他にジャムをもらい、私は、最近書いた本をあげました。『終わらないオウム』、『内心、“戦争をしたらいい”と思っているあなたへ』、そして『先生!』です。

②大冒険の企画です。『先生!』は

池上彰編『先生!』(岩波新書) 池上彰編『先生!』(岩波新書)

では、この話に移りましょう。最後の本は、前日、7月20日(金)に出版されました。

池上彰さんが選んで、27人の人に原稿依頼をしてます。

〈「先生!」。この言葉から思いつくエピソードは何ですか?〉

書いて下さい。その時、原稿の中で、「先生!」というフレーズを必ず使って下さい。と、「お題入り」の原稿依頼でした。「はじめに」で池上彰さんはこう書いてます。

〈…。人間として尊敬すべき人も、唾棄すべき人物も、学校で教えていれば、子どもたちにとっては、みんな「先生」。学校以外の場所にも「先生」と呼ばれる人たちがいます。そんな先生たちと交流したり触れ合ったり、衝突したり対立したりしながら、みんな成長してきました。先生たちは、教え子を育てたのか。それとも、子どもたちが勝手に育っていったのか〉

そして、27人の人を選び、池上さんは、「エッセイお願いの手紙」を出します。その手紙も、紹介されています。

「お願い」の最後はこうです。

『安倍政権のネット戦略』(創出版) 『安倍政権のネット戦略』(創出版)
〈この本の企画を、編集部は「冒険に出る」と表現しました。きっと、私を編者にしてしまったことが「冒険」なのでしょう。どうせなら、あなたもこの「冒険」に参加してくださいませんか。素敵なエッセイをお待ちしています〉

そして、「はじめに」はこう締めくくってます。

「この呼びかけに、それぞれの人が、どう答えたのでしょうか。あなたなら、どう答えるでしょうか。そんなことを考えながら、本文をどうぞ」

エッセイを書いている27人は、こんな人たちです。

太田光、パックン、武富健治、平田オリザ、しりあがり寿、押切もえ、山口香、乙武洋匡、山口絵理子…といった人々です。

その中に私まで入ってます。「冒険」です。危険な「冒険」です。

かなり売れてるようです。こんな人たちが、「先生」についてどんなことを書いたのか。皆、興味があるでしょう。

この中で、会ったことがあるのは押切もえさん、山口香さん、武富健治さんだけですね。武富さんは、テレビ、映画の『鈴木先生』の原作者です。とても面白い漫画だし、考えさせられます。

ロフトで一緒にトークしました。又、映画『鈴木先生』を見に行ったら、バッタリ会いました。「武富さん!」と言ったら、「あっ、鈴木先生!」と言われちゃいました。

そしたら、「わー!原作者の武富さんだ!」と人が大勢集まってきちゃいました。すみませんでした。

8月3日(土)の私の「生誕100年祭」にも時間があったら来てもらいたいと思ってます。

③各界に、いろんな〈先生〉はいるけれど

その武富健治さんは、この『先生!』の中では、

〈「消費者的感覚」に立ち向かう〉

という、硬派な原稿を書いてます。

押切もえさんは、「先生がくれた光」です。

山口香さんは「柔道とは?」です。

皆、面白いです。感動的です。他に、タイトルから見て、読みたくなるのは…。

「『抗う』こと」(安田菜津紀)。
「80歳を越えた中学生」(太田直子)。
「逃げる、逃げる!」(石井志昴)。
「自分の物差し」(山口絵理子)。
「とらわれちゃだめだ」(平田オリザ)。
「学問を武器にして生徒とわかりあう」(太田光)。
「和歌山カレー事件を考える集会」で挨拶(7/20) 「和歌山カレー事件を考える集会」で挨拶(7/20)

そうか。「先生」との出会いは、人生においてこんなに大事だし、重要なんだ。親や兄弟姉妹、友人、本、映画…などよりも、影響力は大きいだろう。

又、学校の先生だけではない。右翼や左翼や市民運動のリーダーを、「先生」と呼ぶこともある。その影響力も大きい。

又、作家や評論家を「先生」と呼ぶこともある。

さらに、全く別のことをやってきた人でも、教えられる人はいる。だったら、その人も先生だ。

あっ、この人たちも私の先生だな、と思い、「和歌山カレー事件を考える集会」で私は話をした。この『先生!』に原稿を書いたので、そんなことを考えたのだ。

カレー事件の林眞須美さんも私にとって先生だ。又、眞須美さんを私に紹介してくれた三浦和義さんも先生だ。

東海テレビの斎藤さん、岩井さん、安田弁護士 東海テレビの斎藤さん、岩井さん、安田弁護士

それに、自分が体験しなかったこと、やれなかったことを体験した人も先生だ。よど号ハイジャック事件、連合赤軍事件、オウム事件…などだ。

極限状況を体験し、〈地獄〉を見た人たちがいる。その体験は、どんな本や映画よりも、リアルだし貴重だ。

又、昔、『証言・昭和維新運動』を書いた時、血盟団事件、5.15事件、2.26事件の参加者に話を聞いた。

これらの人々も、私にとっては「先生」だし、その話によって、教えられた。今も考えている。

『先生!』の第2弾を書くとしたら、そうした人々との出会いを書くだろう。

とてつもなく信念の強い人たち。たとえば、三浦和義さんや林眞須美さんたち。

鈴木、斎藤さん、安田さん、岩井さん 鈴木、斎藤さん、安田さん、岩井さん

そして、決断力、思い切りの力、率先する力…。捕まってもいい。殺されてもいい。…という〈覚悟〉。

それを持った人たちを沢山見て来た。話を聞いてきた。それは又、紹介しながら、本を書いてみたい。

そんなふうに考えるのも、池上彰編『先生!』に原稿を書かせてもらったからだ。

悩み、迷い、何度も直しながら、「先生!」について考えて、書いた。

小・中・高の「先生」に限って書いた。右翼になってからとか、左翼や市民運動の「先生」たちになったら、話が広がりすぎる。又、一般読者にとっても馴染みがないだろう。

だから、「学校で習った先生」に絞って書いてみようと思った。

④「いい先生」との出会いは?

「再生」で芝居の前のトーク。椎野さん、鈴木、高木さん 「再生」で芝居の前のトーク。椎野さん、鈴木、高木さん

でも、ここで、ハタと困った。

普通なら、困った時に慰めてくれた先生。励ましてくれた先生がいる。その先生のおかげで、立ち直ることが出来た。今でも感謝している。…という美しい話。感動的な話がある。

多分、ここで書く人たちは、そういう話を書くのだろう。「先生!」と言われたら、まずそう思う。

しかし、ないんだ。私には、そんな美しい話、感動的な話は全くないんだ。慰め、励ましてくれた先生はいない。

マイッタな。これじゃ、原稿を書けないよ、と諦めかけた。これは断ろうかな、と思った。

でも、池上さんの依頼だ。それに岩波新書だ。大舞台だ。逃げちゃいけない。と思った。

「再生」の舞台。『二十歳の原点』です 「再生」の舞台。『二十歳の原点』です

悩んだ。迷った。そして、「まてよ…」と思った。私は、「いい先生」には出会ってない。

変な先生ばっかりだった。憎らしい先生ばっかりだった。よく殴られていた。先生方から見ても、私は「いやな生徒」で、「憎たらしい生徒」だったんだろう。イライラして、「こいつは体に教えなくてはダメだ」と思い、殴ったのだろう。

でも、私は反撥しただけだった。中には、「お前のことを期待してるから殴るんだ。お前は、こんなもんじゃないはずだ」と言って殴る教師もいた。「教育罰」なんだろうか。

何言ってんだ、こついはと反撥した。期待なんかしてくれなくてもいい。だから、殴らないでくれ!と思った。

素晴らしい舞台でした 素晴らしい舞台でした

思い出すのは、そんな先生たちばかりだ。本当は、優しい先生もいただろう。慰め、励ましてくれた先生もいたようだ。いい先生もいた。

でも、そういう「いい先生」のことは、どんどん忘れていく。申し訳ない。

逆に、すぐ殴る先生、理不尽なことを言う先生。授業もやらないで家族や同僚の悪口、愚痴ばかり言う先生…。そういう先生たちの〈印象〉〈思い出〉の方が強烈なのだ。

多分、(今思うと)こういうことかもしれない。いい先生のいう話、「正しいこと」「当たり前のこと」は、その場で納得する。だから、そこで消えるのだ。

超満員でした 超満員でした

その点、理不尽な先生、悪い先生、憎たらしい先生の話は、いつも反撥した。馬鹿なことを。何言ってんだ、こいつは、と。

だからこそ、ずっと頭の中に残っているし、考え続けている。こんな奴のことは記憶する必要なんかないよ。と思いながらも忘れられない。

皆だって、そうでしょう。ノートに写した授業の内容は全て忘れてるのに。ポロっと先生が漏らした個人的な話や。冗談や。授業が脱線して話したことや。

そんなことは覚えているだろう。試験には出ないし、覚える必要はないのに、忘れられない。

⑤本当の教育とは?

「君が代」について考える(7/24) 「君が代」について考える(7/24)

よし、そんな話を書いてやろうか、と思った。

でも、タイトルをどうしよう。「悪い先生から学んだこと」「殴られて知ったこと」。ウーン、つまらん。

「?」はどうだろう。こいつらのせいで、悩み、苦しんできたんだし。これじゃ、分かりにくいか。

あっ、そうだ。今、気が付いたが、「タイトル」なんて自分で考えてない。タイトルを付けないままに出したのだ。そしたら、岩波書店の編集部が付けてくれたんだ。

〈巨大な疑問符を与えてくれた〉
活発な質問も出ました 活発な質問も出ました

うまいですね。私にとっての先生たちは、そんな人たちだ。今も考えている。

思い出すのは、メチャクチャで、理不尽で、イライラして、怒鳴り散らし、すぐに殴る先生たちだ。

「正直なだけではダメだ。時には、嘘をつけ!」と本気で教えてくれた先生もいた。自分で授業をやりながら、「俺は何をやってんだろう」「こんなことを教えていて何の役に立つんだろう」と悩み、考え込んでしまう先生もいた。そんな先生たちばかりを覚えている。

そして、こっちも考え込まされた。「巨大な疑問符」を与えられたんだ。

本の中には書かなかったが、すぐチョークをぶつける先生がいた。騒いだり、無視されると、いきなり生徒にチョークを投げつける。

ゴチェフスキさん、御手洗さんと ゴチェフスキさん、御手洗さんと

痛い。目に当たったら、どうするんだよ、と思う。こっちは真面目に授業を受けてるのに、何を思ったか「鈴木!ちゃんと聞け!」と言って、私にチョークをぶつけてきた。

ちゃんと聞いてた。でも、どこか馬鹿にしたり、薄ら笑いを浮かべて聞いていたのかもしれない。

その心を見抜かれて、チョークをぶつけられた。

瞬間、私はヒョイとよけた。チョークは私の後ろの生徒に当たった。「誤爆」だ。かわいそうに。

その先生は、ツカツカと私のところに来て、いきなり殴りつける。

エッ?なんだよ。こっちは「正当防衛」でよけただけなのに、と思っていたら。

「お前がよけるのが悪い! よけるから、罪のない後ろの人間が害を被る。お前が悪い!」と言って殴るのだ。

御手洗さん、鈴木、森さん、金さん 御手洗さん、鈴木、森さん、金さん

「チョークを投げたお前の方が悪いだろう」と思ったが、口答え出来ない。ただ、黙って耐えていた。理不尽な奴だ、と思いながら。

…と、そんな人ばっかりだった。でも、その中で反撥し、反逆し、そして考えた。

国語や世界史の授業にも、「何か変なこと言うよな、この先生は!」「違うだろう」…と、思うことだけが頭に残っている。そして考えている。

つまり、教育とは、子供の頭を混乱させることだ。そして「自分で考えろ!」ということだ。

その意味では、「巨大な疑問符」を与えてくれた変な先生たちに感謝している。

【だいありー】

保江邦夫さん、安倍昭恵さんと(7/22) 保江邦夫さん、安倍昭恵さんと(7/22)
  1. 7月22日(月)午前中、原稿。午後2時、取材。午後6時、代官山「山羊に聞く?」に行く。ここでトークライブ。打ち合わせ。今回は初めての人ばかりで緊張する。
     打ち合わせの時、桃江メロンさん(司会)が、「アッキーです」と一人の女性を紹介する。何と、安倍総理夫人の安倍昭恵さんだ。「いいんですか、こんなとこに来て」と聞いちゃいました。秘書もいないし、SPもいない。一人で、聞きに来ていた。気さくで、とてもいい人でした。一番前に座り、最後まで聞いていてくれました。
     第1部は、保江邦夫さん(ノートルダム清心女子大学教授)と私のトーク。「KunioとKunio。愛について語る」です。
桃江メロンさん(司会)、鈴木、保江邦夫さん 桃江メロンさん(司会)、鈴木、保江邦夫さん

保江さんは、『愛の宇宙方程式』『人を見たら神様と思え』(共に風雲舎)などの著作があります。合気道の道場を持ち、指導もしています。お弟子さんたちも沢山、来てました。

第2部は、東大教授の矢作直樹さん、そして赤尾由美さんも加わって話しました。愛国党・赤尾敏さんの姪御さんです。赤尾敏さんは4人兄弟で、一番下がアカオアルミの社長さん。その人が、赤尾敏さんを経済的に支援していました。いわば、ゴッホと弟のようです。そのアカオアルミの社長さんの娘さんです。

この日は、いろんな話を聞きました。矢作さんは東大教授だが、かなりスピリチュアルなとこにも関心があり、『人間は死なない』(バジリコ株式会社)という本も出している。

150人が集まりました 150人が集まりました

「愛」を語るトークのはずでしたが、国家への愛、人類への愛…などについても話し合いました。11時半まで、語り合いました。会場は超満員でした。

  1. 7月23日(火)午前中、原稿。午後、打ち合わせ。午後6時、青山葬儀所。都知事の猪瀬直樹さんの奥さんが亡くなり、その「お通夜」。もの凄い人でした。
     猪瀬さんが挨拶してました。「僕が19才、彼女が18才の時知り合いました。目と目が合った瞬間、運命が展開しました。それ以来、一心同体でした」。実に感動的です。
鈴木、赤尾由美さん、矢作直樹さん、保江邦夫さん 鈴木、赤尾由美さん、矢作直樹さん、保江邦夫さん

お子さんが3人おりました。「一緒に空手をやってる人たちですか」と言ったら、「そうです」と言ってました。知事は、毎日、ジョギングをやって、携帯に記録を残している。以前は、子供と一緒に空手の稽古もしていた。前に親子で空手着を着て週刊誌に載っていた。それを思い出して聞いたのです。

  1. 7月24日(水)午前中、原稿。午後、図書館。6時、しもきた空間リバティ。
    〈ぼくたちの国歌『君が代』について考える〉

第1部は、ヘルマン・ゴチェフスキさん(東京大学准教授)の講演。

皆、熱心に聞いてます 皆、熱心に聞いてます
〈『君が代』はどのように成立したのか?〉

ゴチェフスキさんはドイツ人で、長年「君が代」の成立について研究を続けてきた人だ。驚いた。詳しい。私らが知らないことを、教えてもらった。日本の古い和歌を初めは基盤にし、それをどう西洋音楽にするか。それを考えたようだ。その時々の政府の話も違い、複雑だ。それらを詳しく調べ、分析する。

第2部は、ゴチェフスキさんと森達也さん、私の座談会。司会は坂元勇仁さん(ユージンプランニング代表)。左右の元活動家が、日本の国歌「君が代」について、外国人から学ぶ。なかなか、面白い企画だ。

加藤来門さん。お母さんに似てます 加藤来門さん。お母さんに似てます

会場は超満員。立ってる人もいた。このトークのあと、質疑応答。「えーと、名前は分かりませんが、そこの右翼の人に聞きたい」。…なんて質問もある。「右翼の人」で括られている、私は。でも、全体として面白いし、刺激的な企画でした。

とても勉強になりました。外国人にも、こんなにも日本の文化、伝統を研究してる人がいる。感動です。

終わって、近くの居酒屋で打ち上げ。ゴチェフスキさんが挨拶。「妻に言われました。右翼と左翼が来るのよ。大丈夫?」と。でも、何とか無事に帰れますと。その奥さん(日本人)も来ていたので、「すんませんね。ご心配をかけて」と謝りました。

  1. 7月25日(木)午前11時、「イミダス」の取材。午後から河合塾コスモ。夏休みに、いろんな企画がある吉田先生との合同ゼミ。小屋先生との「漫画を考えるゼミ」だ。その準備、打ち合わせをする。
『領土とナショナリズム』出版記念討論会(7/25) 『領土とナショナリズム』出版記念討論会(7/25)

午後6時半、全水道会館。〈『領土とナショナリズム』出版記念討論会〉。

初め、この本の出版記念パーティだった。私も挨拶をすることになっていた。ところが会場に来ると、「出版記念討論会」なのだ。「パネラーになってますから前に」と言われた。出席者は、

木村三浩(一水会代表) 前田朗(東京造形大学教授)
四宮正貴
金東鶴(在日本朝鮮人人権協会)
清水雅彦(日本体育大学准教授)
著者の木村三浩氏(中央)、前田朗氏(右) 著者の木村三浩氏(中央)、前田朗氏(右)

そして私だ。

『領土とナショナリズム』は木村氏と前田氏の共著。右と左の活動家が闘っている。この日はそれをさらに広げた上での〈左右対決〉だ。自由な意見、質問も出て、とても勉強になりました。終わってから、近くの焼肉屋で打ち上げ。

  1. 7月26日(金)午前中、原稿。午後、打ち合わせ。そして取材。午後7時、目黒。「ビデオニュース・ドットコム」の目黒スタジオ。7時半から12時半まで5時間の生番組に出る。宮台真司さん(首都大学東京教授)。菅野稔人さん(津田塾大学准教授)。
『領土とナショナリズム』(三一書房) 『領土とナショナリズム』(三一書房)

この日のテーマは「右翼と保守」。そこから出発して、テロ、国家、革命…などについて語り合う。途中から神保哲生さんも参加し、後半は参院選後の日本分析。今日は、宮台、菅野両先生から、濃い授業を受けたという感じ。

とても勉強になりました。しかし、5時間の放送なんて初めてです。少々、バテました。でも、楽しかったし、教えられました。

  1. 7月27日(土)午前中、原稿。午後、雑誌社の取材。夜、久しぶりに柔道に行く。体がなまっている。もっともっと練習し、鍛えなくっちゃ。
  2. 7月28日(日)午前中、原稿。午後、月刊誌の座談会。夜、明日の対談に備えて、本を読み、DVDを見る。
『創』8月号より
『創』8月号より

【写真説明】

坂本龍一さんと(7/21)

①7月21日(日)、坂本龍一さんと対談しました。「週刊金曜日」の8月中旬に掲載される予定です。

5時間、対談しました

②午後5時から、10時まで、5時間、話し込みました。音楽、映画、憲法…と。そして、三島由紀夫、高橋和巳のことなど…。

池上彰編『先生!』(岩波新書)

③7月20日(土)。発売になりました。池上彰編『先生!』(岩波新書)です。私も書いてます。

保江邦夫さん、安倍昭恵さんと(7/22)

④7月22日(月)代官山「山羊に聞く?」でトークに出ました。第1部は保江邦夫さん(ノートルダム清心女子大学教授)とトークでした。何と、安倍首相夫人の昭恵さんも聞きに来てくれました。ビックリしました。最後まで、聞いてました。とても気さくな人でした。

桃江メロンさん(司会)、鈴木、保江邦夫さん

⑤これが第1部です。左は司会の桃江メロンさん、右は保江邦夫さんです。

150人が集まりました

⑥超満員でした。150人が集まりました。驚きました。一番前の右端で昭恵さんも熱心に聞いてます。

鈴木、赤尾由美さん、矢作直樹さん、保江邦夫さん

⑦これは第2部です。鈴木。赤尾由美さん(赤尾敏さんの姪です)。矢作直樹さん(東大教授)。保江邦夫さん。

皆、熱心に聞いてます

⑧皆、最後まで熱心に聞いてました。

加藤来門さん。お母さんに似てます

⑨このお店に勤めています。加藤来門(らいもん)さんです。「ヒデとロザンナ」の息子さんです。お母さんに似てますね。

「和歌山カレー事件を考える集会」で挨拶(7/20)

⑩7月20日(土)大阪で「和歌山カレー事件を考える集会」が開かれました。「林眞須美さんを支援する会」代表の私が挨拶しました。

東海テレビの斎藤さん、岩井さん、安田弁護士

⑪映画「死刑弁護人」を作った東海テレビの斎藤潤一さん、カメラマンの岩井彰彦さん、(主演の)安田好弘弁護士。

鈴木、斎藤さん、安田さん、岩井さん

⑫鈴木、斎藤さん、安田さん、岩井さん。

「再生」で芝居の前のトーク。椎野さん、鈴木、高木さん

⑬7月19日(金)。劇団「再生」のお芝居『二十歳の原点』がありました。その前に、トークがありました。椎野礼仁さん、高木尋士さん(再生代表)と。

「再生」の舞台。『二十歳の原点』です

⑭『二十歳の原点』の舞台です。

素晴らしい舞台でした

⑮骨太の思想劇になってます。美しい舞台でした。

超満員でした

⑯秋葉原の会場は超満員でした。白井さん、平田さん、椎野さん、高橋さんなどの顔も見えますね。

「君が代」について考える(7/24)

⑰7月24日(水)しもきた空間リバティ。
〈ぼくたちの国歌「君が代」について考える〉
(左から)司会の坂元勇仁さん、森達也さん、鈴木、ヘルマン・ゴチェフスキさん(灯台准教授)

活発な質問も出ました

⑱超満員でした。質問も活発に出ました。

ゴチェフスキさん、御手洗さんと

⑲打ち上げで、ゴチェフスキさんと。中央は御手洗志帆さん。

御手洗さん、鈴木、森さん、金さん

⑳元赤軍派の金廣志さんも来てくれました。左は御手洗志帆さん。あっ、森達也さんも顔をのぞかせてます。

『領土とナショナリズム』出版記念討論会(7/25)

㉑7月25日(木)午後6時半、全水道会館。『領土とナショナリズム』出版記念会講演会。(左から)四宮正貴氏、鈴木、木村三浩氏、前田朗氏、金東鶴氏、清水雅彦氏。

著者の木村三浩氏(中央)、前田朗氏(右)

㉒『領土とナショナリズム』の著者・木村三浩氏(中央)と、前田朗氏(右)

『領土とナショナリズム』(三一書房)

㉓『領土とナショナリズム』(三一書房)

『安倍政権のネット戦略』(創出版)

㉔只今、発売中です。『安倍政権のネット戦略』(創出版新書) 。私も出ています。

『創』8月号より

㉕『創』(8月号)より、『自民党改憲案の中味は論外だ』。小森陽一さん(東大教授)、小林節さん(慶応大学教授)と、鈴木の座談会です。

【お知らせ】

  1. 7月30日(火)。いよいよ、発売です。歴史的な企画です。今の時代だからこその、実にタイムリーな出版です。2冊同時に発売です。
    『漫画が語る戦争』〈戦場の挽歌〉(小学館クリエイティブ)
    『漫画が語る戦争』〈焦土の鎮魂歌〉(小学館クリエイティブ)
    〈戦争漫画〉が収められています。手塚治虫、ちばてつや、山上たつひこ、水木しげる、楳図かずお、滝口ゆう、かわぐちかいじ…などの漫画です。〈戦争〉とは何だったのかを描いてます。両方で千ページです。1冊1500円です。2冊で3000円です。でも、とてもいい本です。実は、この千ページのゲラを事前に読み、宮崎学さんと私が巻末「解説」対談をしたのです。ぜひ読んでみて下さい。この話は次週に詳しく書きましょう。
  2. 8月2日(金)午後6時、西荻窪の小料理「HANA」03(3397)3390で、杉正太郎さんと私の「ダブルバースデー」をやります。2人とも8月2日が誕生日です。この集まりは、一般公開です。
     杉さんは元「ザ・ニュース・ペーパー」の社長です。杉さん、私。それに滝大作さん(元NHKプロデューサー)を迎え、改憲と「天皇問題」についてバトルトークするそうです。誕生日なのに、何故か。

    ※すみません。この企画は延期になりました。「HANA」のご家族にご不幸があったとのことで、一旦中止です。ご来店を予定していた方には申し訳ありません。なお、8月3日(土)は予定通り行います。
  3. 8月3日(土)午後1時、ロフトプラスワン。私の「生誕100年祭」です。有田芳生さん、飛松五男さん、植垣康博さん、森達也さん、斉藤貴男さん、徐裕行さん、塩見孝也さんらが出演します。又、上祐史浩さんたちにも声をかけております。他にも、豪華ゲストが出ます。何が飛び出すか分かりません。予測不可能のイベントです。
  4. 8月6日(火)「第2回 新藤兼人映画祭」があります。〈生誕101年没1年。68年前のヒロシマに想いを寄せて〉。今年は若松孝二監督作品も上映します。〈新藤兼人監督・若松孝二監督 ダブル追悼上映in日比谷〉です。
     場所は日比谷図書館文化会館(日比谷公園内)で。
    ①10:30から「原爆の子」(新藤兼人監督)
    ②13:00から「キャタピラー」(若松孝二監督)
    ③16:30から「恐るべき遺産 裸の影」(若松孝二監督)
    ④19:00から「一枚のハガキ」(新藤兼人監督)
     前売り各回1000円。当日券1200円です。
     主催はオフィスパンタレイ(代表・御手洗志帆)
  5. 8月12日(月)一水会フォーラムホテルサンルート高田馬場。講師は稲村公望氏(中央大学大学院公共政策研究科客員教授)で、演題は「自立自尊の日本を創ろう!」です。
  6. 8月13日(火)午後6時、第3回「鈴木邦男シンポジウムin札幌時計台」です。ゲストは山口二郎さん(北海道大学教授)で、「参院選後の政治状況」について語り合います。
  7. 8月21日(水)午後7時、「大地を守る会」で講演します。
  8. 9月6日(金)〜8日(日)秋葉原・ACT&B。劇団再生の読書劇「テロならできるぜ」(原作・見沢知廉)が上演されます。9月7日(土)は、高木尋士さんと私のトーク。「テロと言葉と見沢知廉」を行います。
  9. 9月28日(土)午後4時、大阪のコリア国際学園で記念式典があり、記念対談があります。寺脇研さんと私の対談です。
  10. 11月19日(火)午後6時、第4回「鈴木邦男シンポジウムin札幌時計台」です。ゲストは、小磯修二さん(釧路公立大前学長)です。