2013/08/19 鈴木邦男

「暑い札幌」で熱く語りました。そして、8月15日。

①「民主党は連合赤軍だった!」

札幌時計台ホールで。山口二郎さんと(8/13火) 札幌時計台ホールで。山口二郎さんと(8/13火)

終戦記念日の2日前ですから、どうしても戦争の話になります。

又、「参院選後の政治状況」を語るとなると、「民主党とは何だったのか」という問題になります。

8月13日(火)、札幌では、山口二郎さん(北海道大学教授)と、そんな話をしました。第3回「鈴木邦男シンポジウムin札幌時計台」です。

初めに私が20分ほど話をし、その後、山口さんが1時間講演。「民主主義の危機を乗り越える」と題して話し、休憩をはさんで2人の対談。質疑応答と続きました。

対談の時、私はつい口走ってしまいました。「民主党は連合赤軍だった」と。

150人が集まり、満員でした
150人が集まり、満員でした
伊東秀子さんとも久しぶりに会いました 伊東秀子さんとも久しぶりに会いました

これは失言だな。又、思いつきだけで言っちゃったか、と焦り、こう注釈しました。

「1972年の連合赤軍事件で〈学生運動〉は終わった。左翼運動・革命運動も終わった。『革命や“世の中を変える”なんて思うことが間違っている。そんなことを考えるから、こんな陰惨な“仲間殺し”になる』」と断罪されました。

この時から、「革命」「学生運動」は〈悪〉であり、〈犯罪〉になったのです。

本当は、革命に向かう学生の夢や理想や希望もあったはずなのに、それらは全て無視され、結果としての〈犯罪〉だけが言われる。

この時から革命も学生運動も終わった。

元筑波大生とも再会 元筑波大生とも再会

同じことは民主党にも言える。政権交替し、理想や夢もあり、旧い政治を変えたことも沢山ある。

又、沖縄の基地問題で、「海外への移転。少なくとも県外移転」を言った鳩山さん。脱原発を主張した菅さん。

理想は正しかった。しかし、全くの準備も、根回しもなく言い出して、潰れた。

さらに、「そんな理想や夢を言うから民主党はダメなんだ」

「現実を見ろ! 中国・韓国が日本を攻めようとしている。軍備を増強し、憲法を改正しなくては! 日本を取り戻し、強い国にするんだ!」

親類の元スッチーさんと娘さん 親類の元スッチーさんと娘さん

…というタカ派的な国民の声に敗れた。その声を代表する安倍自民党に負けた。

〈現実〉路線の前に、政治の〈理想〉や〈夢〉が敗れたのだ。

「夢や理想を言うから民主党は敗れた。そんなことを言ってられない。〈現実〉の国際的脅威に対抗し、強い日本を作るのだ!…という〈声〉が勝ったのだ。

連合赤軍の国民的「総括」と似ている。

革命や人民のため、なんていう理想や夢を言うから、仲間殺しになったと、〈総括〉された。

同じように、民主党も、理想や夢を言ってたから敗れた。そう、〈総括〉されている。それでいいのか。

又、キナ臭い「戦争も辞さずに…」という声も多い中、リベラル勢力の結集は可能なのか。そして「民主主義の危機」をどう乗り越えるのか。

スタッフの打ち上げで スタッフの打ち上げで

そういう焦りがあって、私は口走ったのだ。

マズカッタかな、と思っていたら、「確かにそれは言えますね」と山口さん。

「でも、民主党はそんなに立派なものではありません。連合赤軍のように、確固とした思想もなかったし。それでは連合赤軍に悪いですよ」と言う。

民主党のブレーンと言われた山口さんの「謙遜」かもしれない。

でも、(自分で言っておきながら何だが)民主党に失礼だと思った。「連合赤軍と比べるなんて許せない!」と思うだろう。「敗北という結果からだけ見るな!」と言われるだろう。

②あの時、三島と高橋和巳がいたら…

青森のねぶたを見ました(8/5月) 青森のねぶたを見ました(8/5月)

では今、民主党再生の可能性はあるのか。その辺をじっくりと話し合った。

そうだ。連合赤軍の話しをもう少しする。

1972年の連合赤軍事件で、革命、学生運動、左翼は全て終わった。潰された。

「これはダメだったが、別の形の左翼運動は出来る」「こんなことで革命の火は消えない」と言う人がいなかった。

少々いたにしろ、体制側の「革命を考えることが犯罪」というキャンペーン、思想戦争に敗れたのだ。

「あの時、三島由紀夫や高橋和巳が生きていたら、全く別の批評をしてくれただろう。そうしたら、連赤を否定しながらも、別の革命運動が起こっただろう」と、植垣康博さん(元連合赤軍のメンバー)は言っていた。

その迫力に圧倒されました
その迫力に圧倒されました

何千人、何万人の評論家、学者、思想家は全く無力だったのだ。学者も世間も、結局、(警察の言う)、批判・罵倒に同調した。

この地獄の底からの「革命運動の復活」は成らなかった。〈思想戦争〉で負けたのだ。

でも、三島と高橋和巳がいたら、どちらか1人でもいい。生きていたら、そして連合赤軍事件について語ったくれたら…。こんなことにはならなかった、と植垣さんは言う。

「それだけ、2人は突出した思想家だったんですね」と山口さん。

でも、他人事のように言われては困る。「民主党敗北」の中にあって、山口さんが、三島由紀夫・高橋和巳になってほしい。民主党再生の理論的支柱になってほしい。私は、そう言いました。

桟敷席で見ました
桟敷席で見ました

いや、民主党の問題だけではない。今の政治については〈現実〉派ばっかり跋扈して、もう夢や理想を言う人はいない。

これではダメだろう。と山口さんに問い質しました。

3年前だったと思う。山口さんと初めて会ったのは。

その前から、山口さんの言動は見聞きしていた。

「リベラルな学者で、この人は違う」と思っていた。評価が高かった。

その山口さんが民主党に期待している。そのブレーンにもなっている。

そんな時、山口さんの講演会があった。

これは出陣前のねぶたです これは出陣前のねぶたです

「マスコミ市民」の主催で、千駄ヶ谷の区民会館であった。私は聞きに行った。ちょっと挨拶した。

それから、民主党政権は生まれ、消えた。

「理想や夢を語るから民主党はダメだったんだ」と一般には酷評され、総括された。

じゃ、今、どう思っているのだろう。ぜひ話を聞いてみたいと思った。

そして「8月13日に時計台で」と決まった。

久しぶりに会える。いや、前は挨拶だけだから、ほとんど初めてだ。初めて、じっくりと話し合えると思って期待していた。

これは弘前の「ねぷた」です これは弘前の「ねぷた」です

そしたら、5月に思いがけなくも、会った。5月5日のBS朝日で山口二郎さん、私、田原総一朗さんで、「リベラル勢力の結集」について話し合った。

「今は現実派ばかりで、理想を語る人がいない。リベラル派の貴重な1人だ」と山口さんを紹介する。

そして、「右翼というよりも、最近はリベラルな鈴木さん」と私を紹介する。

どうして、政治から〈理想〉や〈夢〉が失われたかを話し合った。

そして、5月31日(金)の「朝生」で再び会った。

だから、時計台は3回目の討論になる。さらに、時計台では1時間、話してもらった。

これは五所川原の「立ちねぶた」です これは五所川原の「立ちねぶた」です

山口さんは、きちんとレジュメを作り、それを写しながら説明する。詳しい。

日本の政治のことが大局的に分かった。さすがは大学の先生だ。と思った。

私たちは、貴重な特別授業を受けたのだ。

「テレビ討論でも、こういう講義をして、そのあとで皆で話せばいいのに」と私は言いました。

初めから、「さあ、闘え!」で、バトルを展開してるんじゃ、1人1人の話を聞けない。

③山口さんが「先輩」だった「時計台レッスン」

ねぶたの前は、三内丸山に行きました ねぶたの前は、三内丸山に行きました

そうだ。山口さんの前に私は20分ほど話しをした。

山口さんと3年前に出会い、今年5月にテレビ討論で2回、ご一緒したという話。

それから、今、「自民圧勝、民主惨敗」の中で、自民は改憲、国防軍、強い日本…と、やたら、キナ臭い雰囲気だ。

本屋に行くと、「中国とは付き合うな」「韓国とは国交断絶しろ」「戦争も辞さずに闘え!」といった好戦的な本ばかりが並んでいる。

そんなものを、「国民の声」だと誤解し、政治家は、「じゃ、もっと強いことを言わなくちゃ」と思って失言する。情けない話だ。

そんな中で、『内心、「日本は戦争したらいい」と思っているあなたへ』(角川oneテーマ21)という本が出た。

縄文の家が沢山ありました 縄文の家が沢山ありました

又、『漫画で語る戦争』(小学館)が出た。どちらにも参加させてもらった。

いわば、「これでいいのか」と諫め、問題提起する本だ。

それを紹介しながら、では、次に、どうすればリベラル勢力を結集出来るか。それを山口さんと共に考えたいと言った。

山口さんは、じっくりと1時間、日本の戦後政治について、民主党の果たした役割、なぜ敗れたかについて…具体的に話してくれた。

さらに、どうしたら、民主主義の危機を乗り越えられるか。についても話してくれた。

だから、かなり深い討論が出来たと思う。

2人とも上着を脱いで、熱く語り合いました。

縄文の家づくりを私も体験したい! 縄文の家づくりを私も体験したい!

実は、この時計台ホールには、冷房がない。古い建物だから、ないのだ。いくら札幌でも、これじゃ耐えられないだろうと覚悟してきた。

「でも、昨日は大変だったけど、今日は涼しいです」と山口さん。

札幌に着いた時も、東京と比べ13度も低いというし、涼しかった。時計台ホールも、夜だったし、何とか耐えられた。

それと、「鈴木邦男シンポジウムin札幌時計台」は、第3回目だが、山口さんは、ここは長い。

実は、山口さんが主催して、3年間ここで討論会をやってきた。

その記録は、七つ森書館から、本になっている。それも3冊も。事前に読んでいったが、かなり深い。驚いた。

「縄文人」を体験しました 「縄文人」を体験しました

1冊目は、『札幌時計台レッスン。政治を語る言葉』だ。中島岳志、辛淑玉、香山リカ、佐藤優…の各氏と語っている。

2冊目は、「札幌時計台レッスン2」で、『ポスト新自由主義』。金子勝、片山善博、高橋伸彰、上野千鶴子、柄谷行人…の各氏と話している。

3冊目は、「札幌時計台レッスン3」で、『民主政治のはじまり』だ。寺島実郎、外岡秀俊、西山太吉、寺脇研…の各氏と話している。

凄い本だ。本当に、「レッスン」だ。特別授業だ。私のシンポジウムもぜひ、こうした本にしたい。

会場の定員は150人。そこに160人の人が集まった。「ここはクーラーがない」と知っていて、それでも聞きに来てくれたのだ。ありがたい。

獲物の魚を手にしてます 獲物の魚を手にしてます

それに、元社会党の国会議員だった伊東秀子さんも聞きに来てくれた。

驚いた。もう15年か20年前になるだろうか。「朝まで生テレビ」など、政治討論番組で、よく、ご一緒した。

あの時は、社会党の論客で、「次の委員長は伊東さんだう」と私は思っていた。

その後、北海道に帰って、国会議員、知事選に出た。

そして今は弁護士として、冤罪事件に取り組んでいる。

懐かしい。伊東さんは、このシンポジウムで一緒に話し合うことになっている。

それと、函館から、新聞社の人が来てくれた。「筑波大学4年の時に、卒論を書くために鈴木さんに話を聞きました」と言っていた。

そうだった。日本のナショナリズムについて卒論を書いたそうだ。

そして今は、北海道の新聞社に勤めている。函館勤務だが、休みが取れたので、来ました、と言う。嬉しかったですね。

8/6(火)、「斜陽館」に行きました 8/6(火)、「斜陽館」に行きました

それから、「親類のものです」と言って、2人の女性が来てくれた。

私の従兄弟の息子さんのお嫁さん。そして、その娘さんだ。お嫁さんは、元スッチー。その娘さんは、今は大学生だ。

私は初めて会う。朝日新聞に、この日の案内が出ていて、来てくれたという。

いやー、ありがたいですね。この時計台シンポジウムのおかげで、親類の人とも会えるし。本当に嬉しかったですね。

そんなわけで、8月13日(火)は充実した一日でした。翌14日(水)は、東京に帰り、夕方から台湾のテレビ局の取材を受ける。日本と台湾の関係について、2時間以上、じっくりと話し合いました。

太宰治のマントを着ました。大きい! 太宰治のマントを着ました。大きい!

今年の夏は、韓国・中国・台湾のテレビ局の取材を受けた。三つとも日本でいえばNHK的な公共放送だ。こちらもとても勉強になった。

そして、8月15日(木)。この日も暑かった。昼、靖国神社に行った。

兵隊の格好をした人が行進したり、軍歌をうたっていたり。

又、右翼の街宣車の怒号が響き渡る。

さらに、いろんな政治的団体の集会、演説、呼びかけが多い。多すぎる。騒然としている。もっと静かに慰霊したらいいのに、と思う。

午後7時、ニコ生の「演説会」に出たので、そのことを訴えた。

戦争で亡くなった人々は、日本がもう2度と戦争をやらないことを願っているはずだ。

太宰家の広大な庭です 太宰家の広大な庭です

それなのに、今の日本人は、愚かにも、「戦争も辞さずに…」と口走っている。

中国、韓国になめられるな!やっちまえ!と絶叫し、憲法改正だ!国防軍だ!と叫んでいる。

そんな人々が、靖国神社に詰めかけ、叫んでいた。国のために亡くなった人々に応える道だと言っている。

しかし、亡くなった人々は、そんなことを望んでいるのだろうか。

敗れた戦争の敗者復活戦を願っているのか。

敗れた戦争への恨みを晴らしてほしいと思っているのか。

大東亜共栄圏の理想をもう一度、実現してほしいと思っているのか。

太宰の机で、私も原稿を… 太宰の机で、私も原稿を…

そんなことはないだろう。「もう二度と戦争はしないでほしい」。そう願っているはずだ。

それなのに今、あまりにもキナ臭い状況だ。

「戦争をやる覚悟」を声高に言い、あえて、アジアに緊張をもたらし、挑発している。

これでは、亡くなった人々の気持ち、願いを踏みにじることになるのではないか。

そんなことを「ニコ生」演説会では訴えた。

批判、ブーイングが集中した。18人の演説者の中で、多分、支持率は〈最低〉だったと思う。

私も45年、右翼運動をやってきた。

だから、今の「右傾化日本」において、「受ける方法」は知っている。

「太宰の朝めし」を食べました 「太宰の朝めし」を食べました

「改憲しろ!国防軍を!」「一回位負けたからといって、萎縮するな。今度勝てばいい!」「中国、韓国なんかやっちまえ!」

と叫べば、「そうだ、そうだ!」「いいね、いいね!」と熱狂的な支持を受けるだろう。(実際、受けるために、あえてそんなパフォーマンスをしている人もいる)。

しかし、これでは良心が痛む。人間の良識がない。今の自分の正直な思いを言いたい。

それで、ブーイングの嵐になってもいいし、「裏切り者!」「反日!」「売国奴!」と言われてもいい。

そう挑発した。そして、その通りになった。

この「大演説会」のあと、急いでロフトプラスワンへ行く。高須基仁さんの「終戦記念イベント」をやっていた。

元全共闘、脱原発テント村の人たちを集めて、いわば〈反戦〉派、左翼的な集まりだ。

テーマは「平和だからこそ出来ること」。このテーマはいいよね。〈戦争〉を待ち望む、好戦的、排外主義的な人間が多い中で、こんなことを語り合うことは貴重だ。

ただ、時代に取り残された人ばっかりだ。塩見孝也、三上治…と、左翼の老パネラーは壇上に10人。ところが、客席は20人。少ない。ガラガラだ。

準備不足もあっただろうが、〈時代〉の〈趨勢〉ですよ。

駅の食堂は、太宰一色です 駅の食堂は、太宰一色です

今、自民党圧勝で、右派・保守派は〈勢い〉に乗っている。そして、憲法改正、国防軍。中国・韓国やっつけろ!なめられんな!…の大合唱だ。

下らないと思うが、それで溜飲を下げて、スッキリしている。

ところが、対抗すべき左翼・リベラル派は、そんな「スッキリ感」すらもない。

グダグダと、昔の闘いの〈総括〉をどうするか、議論している。

もうダメだな。過去の思い出なんか、捨てろよ。小さな〈仲間〉集団を脱皮して、それこそ「人民」に向かって話せよ!と思いましたね。

私にとって、〈最も長い一日〉でした。

【だいありー】

一水会フォーラムで。稲村公望さん(8/12月) 一水会フォーラムで。稲村公望さん(8/12月)
  1. 8月12日(月)午前中、原稿。午後、取材。7時、一水会フォーラム。ホテルサンルート高田馬場。講師は稲村公望さん(中央大学大学院公共政策研究科客員教授)で、演題は「自立自尊の日本を創ろう!」。
     今まで体験したことのな大雨で、果たして人が集まるかと心配でしたが、満員でした。それだけ人気があるんです。熱の入った講演でした。
     終わって、近くの居酒屋で打ち上げ。ここでも皆が熱く語り合っておりました。
木村三浩氏、稲村公望さんと 木村三浩氏、稲村公望さんと
  1. 8月13日(火)羽田発午前11時の飛行機で札幌へ。主催の柏艪舎(はくろしゃ)の人々と昼食。そして打ち合わせ。6時、会場へ。
〈第3回「鈴木邦男シンポジウムin札幌時計台」〉

ゲストが山口二郎さん(北海道大学教授)で、「参院選後の政治状況」について。その前に私が、最近のキナ臭い状況、ヘイトスピーチなどについて話す。

山口さんの講演のあと2人で対論。民主党とは何だったか。民主主義の危機をいかに乗り越えられるか。などについて話す。

木村三浩氏、池内ひろ美さんと 木村三浩氏、池内ひろ美さんと

冷房もない会場だったが、満員でした。我々も上着を脱いで汗だくで話しました。

終わって、居酒屋で打ち上げ。元国会議員の伊東秀子さんも来てくれました。本当に久しぶりです。昔は、朝生などによく一緒に出てました。少し先ですが来年の5月に、この時計台で出てもらいます。

又、この日、「朝日新聞に出た案内を見た」と言って、私の親類の女性2人が、来てくれました。初めて会いました。嬉しいですね。それに、以前、大学生だった時に、卒論を書くために取材に来た女子大生も(今は新聞記者です)来てくれました。

女子柔道チャンピオンの福見友子さんを囲んで(8/7水) 女子柔道チャンピオンの福見友子さんを囲んで(8/7水)
  1. 8月14日(水)札幌発12:30分の飛行機で帰京。一旦家に帰って、6時から高田馬場の喫茶店「ミヤマ」会議室へ。台湾のテレビの取材を受けました。PTS公共電視台です。台湾のNHK的な存在です。
     日台関係、尖閣問題、アジア問題など、2時間、話しました。私の方からも、台湾の状況、対日観などを、本音のところを聞きました。かなり、じっくりと話し合えました。
  1. 8月15日(木)午前中、原稿。テレ朝のモーニングバードに出ました。前に収録されたインタビューです。
     昼、靖国神社に行きました。凄い人でした。軍服を着た人もいるし、街宣車も沢山出てるし、政治的主張をしてる人が多く、騒々しかったです。知ってる人にもかなり会いました。
逮捕時の植垣さんの写真ですね(8/3土)ロフト
逮捕時の植垣さんの写真ですね(8/3土)ロフト

そのあと、河合塾コスモで、自習。

夜6時、ニコ生に行きました。六本木のニコファーレ。〈終戦の日特別企画。ネット演説会〉。田母神さんや、いろんな人たちが10分間の〈演説〉をする。「青年の主張」みたいだ。私もやりました。

そのあと、急いで、ロフトプラスワンへ。高須基仁さんの終戦記念トークだ。毎年やっている。毎年、満員だ。ところが今年は、20人。ゲストは10人なのに。これも〈時代〉なのか。

保守派、右派は、どこも満員なのに。「ニコ生大演説会」だって、13万人が見てるというし。そこで、「日本を取り戻せ!」「改憲だ!」「東京裁判を見直せ!」「従軍慰安婦なんてなかった!」と叫んでいる人が多かった。13万人の支持を得ていた。

「ちょっと待てよ」と言ってる孫崎享さんは、「共産主義者め!」と書き込まれていた。私も不評で、ブーイングの嵐だった。

  1. 8月16日(金)午前中、原稿。午後1時から、出版社の取材。4時間もやる。ヘトヘトだ。もともと頭も悪いし、実力もないのに、そこを絞り出すようにやっている。自分の力以上のことに挑戦して空しく闘っているんじゃないのか、と思ったりもする。
     夜は、打ち合わせ。
  1. 8月17日(土)午前中、図書館。午後3時から、河合塾コスモ。英語の吉田剛先生と「合同授業」。
     最近の右傾化、憲法改正の動きについてどう思うか。それに岩波新書の『先生!』についても聞きたいと言う。そこで、吉田先生、生徒たちと一緒に語り合いました。
     終わって、吉田先生、フェローと、大人だけで飲みました。楽しかったです。
  2. 8月18日(日)昼、ホテルニューオータニ。東郷和彦さん(外交評論家)に呼ばれて、「話を聞かせてほしい」と言う。日本のアジア外交、ナショナリズムについて聞きたいという。
     えっ、そんなことは東郷さんの方がずっと詳しいでしょう。外交官として世界中を歩いているし。と思ったんですが、私の体験を含めて、お話をしました。夜は、雑誌の座談会。

【写真説明】

札幌時計台ホールで。山口二郎さんと(8/13火)

①8月13日(火)。第3回「鈴木邦男シンポジウムin札幌時計台」。全体のテーマは〈「日本の分」について考える〉。今回は、参院選の結果を踏まえて、「民主主義の危機を乗り越える」。ゲストは山口二郎さん(北海道大学教授)

150人が集まり、満員でした

②午後6時開始。はじめに私が20分話し、そのあと山口さんが1時間講演。休憩をはさんで、2人でトーク。左は司会の中尾則幸さん(元STVプロデューサー)。

伊東秀子さんとも久しぶりに会いました

③元社会党の国会議員・伊東秀子さんも聞きに来てくれました。伊東さんは来年、この時計台シンポでお話しします。伊東さんは久しぶりです。前は、「朝生」などでよくご一緒しました。今は、弁護士活動で忙しそうです。

元筑波大生とも再会

④元筑波大生も来てくれました。日本のナショナリズムについて卒論を書いたそうです。「その時、鈴木さんにお世話になりまして」。私の喋ったことなど、参考にならなかったでしょうが、今は卒業して、函館で新聞記者をしています。休みだったので来てくれました。隣りは弟さんです。大学生です。
 ①〜④までは、カメラマンの小森学さんが撮ってくれました。さすがですね。ありがとうございました。

親類の元スッチーさんと娘さん

⑤「朝日新聞」に、この時計台シンポのことが載ってたそうです。それを見て、親類の女性が聞きに来てくれました。私の従兄弟の息子さんの奥さん。そして、その娘さんです。お母さんは元スッチー。娘さんは、大学生です。

スタッフの打ち上げで

⑥終わって、打ち上げです。手前右には山本氏(柏艪舎社長)。奥に私の親類が。左奥には、山口さん、伊東さんが。

青森のねぶたを見ました(8/5月)

⑦8月5日(月)の夜に、ねぶたを見に行きました。感動しました。その迫力に圧倒されました。

その迫力に圧倒されました

⑧凄かったです。大きかったです。きれいだったです。

桟敷席で見ました

⑨地元の人が桟敷席を取ってくれ、それで、まん前で、いい場所で、ゆっくり見れました。

これは出陣前のねぶたです

⑩これは出発準備をしているねぶたです。

これは弘前の「ねぷた」です

⑪この日、青森で宿が取れず、弘前に行って泊まりました。弘前では、「ねぷた」といい、青森の「ねぶた」とは少し違います。駅に実物が置いてありました。青森の「ねぶた」と比べて、かなり、小さく、優しいですね。

これは五所川原の「立ちねぶた」です

⑫五所川原では、「立ちねぶた」といって、やたら背の高いねぶたです。五所川原の駅に飾ってました。

ねぶたの前は、三内丸山に行きました

⑬ねぶたは夜の7時からです。昼、新青森に着いたので、県立美術館に行き、それから三内丸山の縄文遺跡を見に行きました。

縄文の家が沢山ありました

⑭こんな縄文の家が沢山ありました。

縄文の家づくりを私も体験したい!

⑮「縄文の家づくり」の体験をしてみたいですね。

「縄文人」を体験しました

⑯「家づくり」は体験しなかったけど、こっちは体験しました。右手にナイフ、左手に魚ですね。サケでしょうね。

獲物の魚を手にしてます

⑰縄文土器も、デカイですね。三内丸山の入口に飾られてました。

8/6(火)、「斜陽館」に行きました

⑱ねぶたを見た翌日、8月6日(火)に、太宰治の生家「斜陽館」を訪ねました。

太宰治のマントを着ました。大きい!

⑲中には、太宰治が着ていたマントがありました。私も来てみました。大きい!実は、太宰治は、177cmもあったそうです。私よりも大きい。意外でした。

太宰家の広大な庭です

⑳太宰治の家の広大な庭です。池もあります。高いレンガ塀で囲まれています。300人の小作人がいたそうです。「まるでお殿様のようでした」とガイドの人が言ってました。

太宰の机で、私も原稿を…

㉑ここは斜陽館から少し離れた家です。太宰が疎開していた家です。そこに太宰の書斎がありました。この机の前で座って原稿を書いてたそうです。私も座って書いてみました。

「太宰の朝めし」を食べました

㉒「太宰の朝めし」「太宰の昼めし」「太宰の晩酌」などがありました。太宰が好きだった、納豆、枝豆、ほたて…などが入ってます。

駅の食堂は、太宰一色です

㉓ここは新青森駅の中の食堂です。全て、太宰一色です。青森の人は太宰に優しいです。太宰ファンとしては嬉しかったです。又、行きたいです。

一水会フォーラムで。稲村公望さん(8/12月)

㉔8月12日(月)一水会フォーラムで、講師の稲村公望さん(中央大学客員教授)です。テーマは、「自立自尊の日本を創ろう!」でした。熱弁でした。

木村三浩氏、稲村公望さんと

㉕稲村さんを囲んで。左は一水会代表・木村三浩氏です。

木村三浩氏、池内ひろ美さんと

㉖池内ひろ美さん(評論家)も参加してました。久しぶりに会いました。

女子柔道チャンピオンの福見友子さんを囲んで(8/7水)

㉗8月7日(水)。村田直樹先生主宰の「武道懇談会」で。ゲストは女子柔道チャンピオンの福見友子さんです。ロシアで柔道指導をしてきたばかりで、その話をしてくれました。後ろは柔道家の内田君と谷君。

逮捕時の植垣さんの写真ですね(8/3土)ロフト

⑱8月3日(土)、私の「生誕100年祭」の時です。元連合赤軍兵士で、27年間、刑務所に入っていた植垣康博さん(右)も出てくれました。(左は金廣志さんと、塩見孝也さん)。
 その時、43年前の逮捕時の写真が紹介されました。中央の凶暴そうな人ですね。でも、いい男ですね。左右は刑事でしょう。でも、左の刑事も凶悪犯のようです。右の刑事は、お笑い芸人のようです。

【お知らせ】

  1. 8月21日(水)午後7時、「大地を守る会」で講演します。
  2. 9月2日(月)午後7時半。阿佐ヶ谷ロフト。7時半より、月刊「創」トークライブ。〈長谷川豊が語るテレビ界の裏側=フジテレビ退社の真相〉。私も聞きに行こうと思います。
  3. 9月6日(金)〜8日(日)秋葉原・ACT&B。劇団再生の読書劇「テロならできるぜ」(原作・見沢知廉)が上演されます。9月7日(土)は、夜7時から高木尋士さんと私のトーク。「テロと言葉と見沢知廉」を行います。
  4. 9月9日(月)午後6時。一水会フォーラム。講師・宮崎学氏(作家)。演題「戦争というプリズムから現代史を見る」。会場、神田・如水会館。14階「一橋クラブ 記念室東」。03(3261)1101(ホテルサンルートは改修のため、会場が変わります。時間も早くなります)。参加希望者は事前に一水会に予約して下さい。TEL03(3364)2015 FAX03(3365)7130
  5. 9月28日(土)午後4時、大阪のコリア国際学園で記念式典があり、記念対談があります。寺脇研さんと私の対談です。
  6. 10月12日(土)午後6時、第4回「鈴木邦男シンポジウムin札幌時計台」です。ゲストは藤野彰さん(北海道大学教授)で、テーマは〈異質な隣人・中国といかに向きあうか〉です。
  7. 11月19日(火)午後6時、第5回「鈴木邦男シンポジウムin札幌時計台」です。ゲストは、小磯修二さん(釧路公立大前学長)です。テーマは〈地方の論理〉です。
1970年 森田必勝が駆け抜けた時代。=あの時代を、いま語り継ぐ= 1970年 森田必勝が駆け抜けた時代。=あの時代を、いま語り継ぐ=
  1. 11月23日(土・祝)13時。四日市文化会館。第3ホール。 〈1970年 森田必勝が駆け抜けた時代。
    =あの時代を、いま語り継ぐ=〉
     パネリストは、宮崎正弘氏(国際ジャーナリスト)。森田治氏(元県議。森田必勝氏のお兄さんです)。鈴木邦男。
     参加費1000円。参加申込みは、「四日市1970記念シンポジウム」実行委員会(担当・岩井)へ。080(5702)8405
  2. 11月24日(日)三島由紀夫・森田必勝追悼「野分祭」
  3. 11月25日(月)憂国忌。