2013/09/02 鈴木邦男

猛暑を吹き飛ばす激烈な本を2冊、読みました!

①ゲリラ豪雨。爆弾低気圧。そして、テロ的読書!

中島岳志さんの『血盟団事件』(文芸春秋) 中島岳志さんの『血盟団事件』(文芸春秋)

昭和史最大のテロ事件である「血盟団事件」。そして、永田鉄山軍務局長暗殺の「相沢事件」。

これは2.26事件への導火線になった。

この2つの事件を追った2冊の力作を読んだ。圧倒された。連日の猛暑を吹き飛ばすような凄まじい本だった。いや、2冊の本そのものが、「火の塊」だった。

1冊は、中島岳志さんの『血盟団事件』(文芸春秋)だ。5年の歳月をかけて書いた力作だ。それも書き下ろしだ。

「今、血盟団を書いてます」と、前から聞いていた。

札幌時計台シンポジウムで会った時も言っていた。「あの頃の時代と今は似てるんですよ」と不気味なことも言っていた。

「一人一殺」で政・財界の腐敗分子を殺し、「君側の奸」を除き、昭和維新を実現しようとした。10人以上の「暗殺リスト」を作り、そのうち2人を殺した。

中島岳志さんと 中島岳志さんと

1932年2月、井上準之助暗殺。同年3月、団琢磨暗殺。

〈テロリストたちの血ぬられた青春。昭和史最大のテロ事件の真相にせまるノンフィクション〉

と、本の帯には書かれている。そして大きく、

〈「破壊し尽くしてやる!」〉

という怖い文字も!

これは、テロリストの絶叫なのか。あるいは著者・中島さんの絶叫なのか。怖い本だ。

鬼頭春樹『実録・相沢事件』 鬼頭春樹『実録・相沢事件』

もう1冊は、鬼頭春樹さんの『実録・相沢事件=二・二六事件への導火線』(河出書房新社)だ。

鬼頭さんは元NHKディレクターだ。『血盟団事件』を書いた中島岳志さんは北海道大学准教授。

そういう人たちが、どうして狂気のテロリストに関心を持ち、書いてみようと思ったのか。それが不思議だった。

いや、「狂気」とは思わない。真面目な農村青年が、思いつめ、国のことを考え抜いてテロに走る。これが血盟団事件だ。

一方の相沢事件は、血盟団事件から3年後の1935年8月12日だ。剣道4段の相沢三郎陸軍中佐(45)が永田鉄山軍務局長(42)を日本刀で暗殺した事件だ。

それも白昼堂々、陸軍省軍務局長室に入り、陸相に次ぐ実力者の局長、永田鉄山を殺したのだ。

「血盟団事件」の時の小沼正氏ら 「血盟団事件」の時の小沼正氏ら

なぜこんなことが起きたのだろうか。

陸軍の本拠地で陸軍エリートの軍務局長が日本刀で斬られて殺された。

そして殺したのは、真面目で、部下からも慕われていた相沢中佐だ。

相沢は、その前にも永田に会い、「辞職勧告」をしている。そんな要注意人物が堂々と入れた。それも軍刀を持って。

陸軍本拠で。まさかと皆が油断していたのか。面会を阻止する者もいなかった。

奇怪で、異様な事件だ。自分が尊敬する真崎甚三郎教育総監が更迭され、その元凶は永田だと信じての決行だ。

②「情報の洪水」は今と同じかも

昭和49年に会った時の小沼正氏 昭和49年に会った時の小沼正氏

更迭をめぐっては多くの怪文書が乱れ飛んだ。当時の皇道派・統制派入り乱れての「怪文書合戦」だ。

2、3の怪文書かと思ったが、本書によると50以上の怪文書が流され、中には、相手側の怪文書を改ざんし、自分たちに都合よく作りかえて流したものもある、という。

当時の軍人たちは何と、膨大な「情報」の洪水の中で翻弄されていたのだ。

今、ネットの情報洪水の中で、溺れそうな私たちと変わらないのかもしれない。

ただ、相沢は、自らが信ずる同志たちの「情報」だけを信じた。それも過剰に信じた。

信じるが余り、「正しい事」を実行しただけだ。これは〈神意〉だ。犯罪ではない。そう確信し、疑わない。

血盟団の青年テロリストは、「天誅」と思いながらも、「殺人」は罪だと認めていた。

昭和49年に会った時の川崎長光氏 昭和49年に会った時の川崎長光氏

「天にかわって誅する」と思いながらも、自分は責任を取らなくてはならない。相手を殺したら自分も死のうと思っていた。

ただ、それを果たせず、逮捕され、刑務所に送られた。

一方の相沢は、45才。当時で言えば、「老テロリスト」だ。「革命は、老人から先に行かなくてはなりません」と常日頃、言っていたという。

そして、白昼堂々の惨殺だった。ただ、血盟団の青年のような「罪」の意識はない。こう言っている。

「伊勢の大神が、相沢の身体を一時借りて、天誅を下し給うたので、俺の責任ではない。俺は一日も早く台湾に赴任しなければならない!」。

異様だ。しかし、本当にそう思っていたのだ。台湾赴任が決まり、その途中に寄って「決行」したのだ。

伊勢の大神がやったことだ。自分の肉体は大神に使われただけだ。その俺をなぜ逮捕するんだ! 早く台湾に行かなくてはならんのだ!と言う。

今ならば、「狂気のテロリスト」と言われるだろう。〈病気〉と言われるかもしれない。

2010年。中島さんが会った時の川崎氏 2010年。中島さんが会った時の川崎氏

その事件を何故、今、書くのだろう。

1人は大学准教授、1人は元NHKディレクター。インテリのエリートだ。

テロリストに繋がる部分はない。関心を持ちようがない。ましてや感情移入など出来ないはずだ。それも大出版社が出している。

何故なのだろう。「時代が似ているからだ」なんて言ったら、危ないだろう。「じゃ、今だって、こんな思いつめたテロリストが出るかもしれない」と読んだ人は思うかもしれない。怖い話だ。

③〈右翼の歴史〉は全部、知ってると思った

相沢中佐と親友だった末松太平氏 相沢中佐と親友だった末松太平氏

正直な話。ちょっと読みたくないな、と思った。

それに、この時代の話は全部、知ってる。という思いもあった。「知ってる」どころではない。こうした戦前の流血の「昭和維新運動」を俺たちが継いでゆくんだ、という思いがあった。

だから昔、多くの事件関係者を訪ね、話を聞いている。

たとえば、血盟団事件ならば、井上準之助を殺した小沼正氏には会って話を聞いている。血盟団事件のことは詳しく聞いた。『証言・昭和維新運動』(島津書房)にまとめて、書いた。

2.26事件に参加して逮捕され、その後、『私の昭和史』を書いた、末松太平氏にも会って、話を聞いた。

末松氏は相沢中佐の数少ない親友であり、同志だった。又、相沢が逮捕され裁判になった時、弁護したのは菅原裕さんだ。この人にも私は会っている。

又、血盟団事件の後、北一輝の側近・西田税を「裏切り者」だと思い、殺しに行った川崎長光氏とも会っている。

その事件を生きた行動者たちに会って話を聞いている。戦前の「昭和維新運動」のことは全て知ってる。だから、何を今さら…。という気があった。

血盟団事件の公判 血盟団事件の公判

『血盟団事件』は中島さんが送ってくれたので、「どんなことが書かれているのかな」と軽い気持ちで読み始めた。「でも、自分の方が知ってるよ」と思いながら…。

又、『相沢事件』の方は、「週刊アエラ」の編集部から書評を頼まれ、読み始めた。350頁以上もあるし、厚い。

しかし、今さら「新事実」もないし、「新しい見方」もないだろう。自分の方がよく知ってるよ…と思いながら。

ところが、読んでみて驚いた。「自分は全て知ってるよ」と思っていたが、違っていた。

愚かだった。「自分は何も知らなかったんだ」と思った。

だって、80年ほど前の事件なのに、まるで、「今」のようだ。「今の君たちのことだよ!」と言われているようだ。

「大地を守る会」で講演(8/21水) 「大地を守る会」で講演(8/21水)

それに、こんなことがあったのか。こんな背景があったのか…と、驚かされることばかりだった。

「俺の方が知ってるよ」と傲慢にも思っていた自分が恥ずかしい。自分の無知、思い込みを徹底的に打ち砕かれた。妙に、清々しいほどに…。

たとえば、相沢は、末松太平氏ら同志の青年将校を信頼していた。と同時に、真崎甚三郎、北一輝、石原莞爾などを尊敬し、影響を受けていた。

だが、その信頼する同志・将軍たちの中に、実はこの事件の〈黒幕〉がいると、鬼頭さんは思い、突きとめてゆく。

でも、それを言うなら、〈黒幕〉は「伊勢の大神」だろう。

いや、違うんだ。周りの人間だ。それどころか、「大丈夫。恩赦がある」と、そそのかした人間もいるという。本当なんだろうか。

これらのスリリングな「謎解き」もある。

④「今と似ている」。怖い話だ!

ナショナリズム。真の保守主義について話しました ナショナリズム。真の保守主義について話しました

「恩赦がある」というのは、ありうる。そんなことを言った人がいただろう。それ以上に、それまでの「事実」がそう語っている。

血盟団で井上、団を殺した小沼、菱沼は、恩赦で、驚くほど軽い刑期で出獄している。

5.15事件で犬養首相を殺した三上卓らもそうだ。三上は、出所後、日本の右翼運動の指導者となり、戦後、「三無事件」というクーデター計画まで起こしている。

そこに連座して逮捕されたのが、池口恵観さんだ。

血盟団のテロリスト、小沼正には、私は会って取材している。元気のいい人だった。

皆、熱心に聞いてくれました 皆、熱心に聞いてくれました

もう1人の菱沼五郎は後に、選挙に出て、茨城県の県会議員になり、後、県会議長にまでなっている。

又、血盟団事件、5.15事件では、「こんな純真な人を極刑にするな!」と全国から減刑嘆願書が何十万と集まった。

それらの〈事実〉を見ただけで、当時の雰囲気が分かるだろう。

相沢だって、たとえ一時逮捕されても、すぐ恩赦で釈放される。と思ったのかもしれない。

いや、本人は、一時、逮捕されることさえも〈不当〉だと思ったようだ。「これから台湾に赴任するんだ。何で『邪魔』するんだ」という気持ちの方が強かったのだ。

活発な質問も出ました 活発な質問も出ました

又、この本の中で、相沢の意外な面も知った。

「軍人勅諭を絵に描いたような人間」(末松太平)というのは分かるが、実は、相沢は、クラシックレコードを聴き、オルガンを弾き、テニスや卓球を楽しむ〈モダンボーイ〉だったという。これは全く知らなかった。

そんな相沢が、大岸頼好、末松太平たち青年将校と知り合い、いわゆる「昭和維新運動」に巻き込まれてゆく。その当時の〈時代〉の雰囲気がよく分かる。

私らだって、それを受け継いでいると思ったのだ。遠い昔の話ではない。思いつめて、起ち上がるのは、「今でしょう!」と思ったのだ。

二次会で 二次会で

そうした「決起への経過」については、中島さんの『血盟団事件』は詳しい。

〈事件〉そのものよりも、そこまで思い込む〈思索的過程〉〈悩み〉の部分の方が多いのだ。

これにはビックリした。なぜ素朴な農村の青年や、東大の学生たちが、「テロしかない」と思いつめるのか。井上日召というカリスマのある坊さんに煽動されただけなのか。

違う。ここが、オウム真理教と似ているようで決定的に違う部分だ。

どうしたら自分の悩み、苦悩を解決出来るか。さらには農村の貧困を解決出来るのか。選挙や宣伝戦では何も変わらない。そう思う。

⑤「神意にかなった」「神秘的なテロ」か。

代表の藤田和芳さん。唐牛真喜子さんと 代表の藤田和芳さん。唐牛真喜子さんと

では、どうすればいいのか。人々を助けるためなら、自分が死んでもいい。

そうだ、「捨て石」だ。自分が死ぬことで多くの人を救える。それが自分が救われることでもあり、日本を救うことでもある。そう悟る。

真面目な、思いつめた、そして、この貧困、差別社会を救いたいと思いつめる若き純真な青年たちが、初めは宗教に救いを求める。

そして「宗教的行為」として「一人一殺」「一殺多生」を考えるに到る。

その「苦悶の過程」が、これでもか、これでもかと書かれている。

この本の全体の五分の四ほどが、そのことに費やされている。中島さんは言う。

ソプラノで「君が代」を ソプラノで「君が代」を
〈格差問題、ワーキングプア、社会的孤立、新興宗教、自分探し—。血盟団事件は、きわめてアクチュアルな事件である。当事者の姿は、現代の我々の鏡像に他ならない〉

「時代は今と同じだ」と中島さんは言う。かなり怖い話だ。

さらに、「中曽根康弘氏の証言」も入っている。

血盟団の四元義隆は事件後、いわばフィクサーとなり、政財界の「ご意見番」として、歴代の総理にいろいろとアドバイスしてきた。中曽根氏や細川護煕元首相などの「指南役」だ。

四元について、中曽根氏が初めて語る。

ご飯のおかずにアジが… ご飯のおかずにアジが…

又、「血盟団事件の生き残り」にも話を聞いている。西田税を殺しに行った川崎長光氏だ。

これを読んで驚いた。「えっ、生きていたのか!」と思った。

私が取材したのは35年ほど前だ。中島さんは、2010年5月13日に会って取材している。この時、川崎長光氏は99才。

そしてこれが、「最後の証言」になった。翌2011年に亡くなったからだ。

そうか、生きていたのか。私も会いたかった、と思った。

巻末の「引用文献」では、私の『証言・昭和維新運動』も入っていた。ありがたい。

この夏、衝撃を受けた2冊の本だ。

チャックを開けると「アジの開き」に チャックを開けると「アジの開き」に

団を殺した菱沼五郎は、「自分の暗殺は神秘的な暗殺である」と言ってる。

「暗殺の瞬間、自分と団は、共に有機的宇宙におけるそれぞれの役割を果たした。自分は初めて自分を認め、団を認めた」。

又、「初めて神意に叶ったことを喜び」とまで言っている。

「伊勢の大神が自分の身体を借りて…」と言う相沢とも似ている。

その意味では、この2冊は、怖い本だ。

そして、これほど、血盟団事件と相沢事件に肉薄した本は、かつてなかった。

巨大な危険を承知の上で、あえて挑戦したのだろう。

この2冊の本自体が、命知らずの「捨て石」的行為だ。

【だいありー】

「週刊アエラ」(9/2号) 「週刊アエラ」(9/2号)
  1. 8月26日(月)「週刊アエラ」(9月2日号)発売。私は原稿を書いてます。鬼頭春樹さんの『実録・相沢事件=二・二六事件への導火線』(河出書房新社)です。
     凄い本でした。よく調べてますし、これだけ詳しい本は他にありません。新しい発見、考えさせられることが多くありました。
     午前中、原稿。午後、雑誌の対談。カレー事件について京都・龍谷大に講演を聞きに行こうと思ったけど、行けませんでした。すみません。夜は柔道に行く。
  1. 8月27日(火)午前11時、高田馬場で、椎野レーニンさんや、出版社の人たちと仕事の打ち合わせ。
     夜、仕事が延びたので、柔道に行く。暑い日が続いて体がバテるので、時間がある時は運動しようと思っている。
     でかいフランス人と闘った。強い。でも年を聞いてビックリ。77才だという。「オラも70才だけど、弱いよ」と言ったら、「70才? コドモ、コドモ!」。
「ザ・ニュース・ペーパー」の渡部又兵衛さんと 「ザ・ニュース・ペーパー」の渡部又兵衛さんと

いいねー。こういうユーモアは。何か、自信を持ちました。「オラは、子供だ!」。何だって出来るんだ!

  1. 8月28日(水)午前中、原稿。午後、図書館で勉強。5時、白金の先輩の家に呼ばれて行きました。
  2. 8月29日(木)午前11時、打ち合わせ。午後から河合塾コスモ。来週から新学期が始まるので、打ち合わせ。その後、自習室で勉強。
     午後6時、ANAコンチネンタルホテル。前国会議員の加藤紘一さん主宰の「だだちゃ豆(高級な枝豆)わ食べる会」。鶴岡は、だだちゃ豆の産地。だから、いつもこの時期に、だだちゃ豆を食べる会をやっている。枝豆の好きな人にはこたえられない。
松下アキラさんと 松下アキラさんと

ぜひ毎月、毎週でもやってほしい。沢山食べました。

加藤さんは今は、日中友好協会会長として忙しい日々を送っている。政界からは今年引退した。残念だ。

だが娘さんが、とても政治に意欲があって、出馬するという。

8時までANAにいて、それからタクシーで、新宿のロフトプラスワンへ。ホリエモンさんが出てるので聞きに行き、挨拶した。獄中で随分痩せて、すっきりしていた。終わって、いろいろ話をしました。

石坂タケシさん、土谷ひろしさんと 石坂タケシさん、土谷ひろしさんと
  1. 8月30日(金)「週刊金曜日」発売。坂本龍一さんと私の対談が載っている。4頁の特集だ。「愛国心」「排外主義」「国際主義」などについて話し合いました。又、「個」と「国家」についても。
〈「個」を滅して、「公」に仕える。という心情がが、21世紀になっても日本人の中ではとても強い〉
〈自民党が独り勝ちで、対抗勢力がない。みんな落胆して精神世界に逃避するのではないか〉
谷本賢一郎さん、神谷明さんと 谷本賢一郎さん、神谷明さんと

と心配してました。又、「世界から見た日本」について語っています。

この日、午前中、原稿。午後1時、一水会事務局で木村代表らと打ち合わせ。夜、新宿で週刊誌の取材。

  1. 8月31日(土)午前中、原稿。午後2時、雑誌の対談。6時、四谷区民ホール。「辺見庸講演会」を聞きに行く。「死刑と新しいファシズム=戦後最大の危機に抗して」。
     満員だった。かなり前に、前売り券は完売で、当日来た人は、皆入れない。凄い人気だ。死刑反対の「FORUM90」が主催。とてもいい話でした。終わって、打ち上げに参加しました。
東京FMで、坂本憲昭さんと(8/23) 東京FMで、坂本憲昭さんと(8/23)
  1. 9月1日(日)午前中、原稿。午後、図書館。図書館は2週間に10冊借りられる。だから、月に20冊読んでいる。それと、書評を頼まれたり勉強会や講演会で使う本が、10冊近く、読まなくてはならない。それと、自分の興味のある本、これから原稿を書くための勉強の本…と。
     8月は、忙しかったし、本も頑張って読んだ。8月は42冊も読んだ。夏バテしてはいられない。
     そうだ。高木氏らと芹沢光治良の「人間の運命」について座談会をやらなくちゃ。他にも、やるテーマがあったよな。
     夕方、『忘れられない一冊』(朝日文庫)の見本が送られてきた。なかなかいい本だ。私も書いている。9月6日(金)、書店に並ぶそうです。

【写真説明】

中島岳志さんの『血盟団事件』(文芸春秋)

①今、売れてます。中島岳志さんの力作『血盟団事件』(文芸春秋)です。5年もかけた書き下ろし大作です。

中島岳志さんと

②中島岳志さんと。6月11日(火)。札幌時計台ホールで。「8月に血盟団の本が出ます」と言ってました。血盟団事件の起きた昭和7年(1932年)は、「今と似ている」といいます。

鬼頭春樹『実録・相沢事件』

③これも今、話題の本です。鬼頭春樹氏の『実録・相沢事件=二・二六への導火線』(河出書房新社)です。これも、文句なしの力作です。

「週刊アエラ」(9/2号)

④この本を読んで、私は書評を書きました。週刊「アエラ」(9月2日号)です。軍刀で叩き斬ってます。凄いイラストです。

「血盟団事件」の時の小沼正氏ら

⑤「血盟団事件」(1932年)当時の、井上日召、小沼正、菱沼五郎。(中島さんの本より)。

昭和49年に会った時の小沼正氏

⑥血盟団事件から42年後。1974年(昭和49年)に、私の取材を受けた時の小沼正さん。この時の話は、私の『証言・昭和維新運動』(島津書房)に載ってます。

昭和49年に会った時の川崎長光氏

⑦1974年に、川崎長光さんに会った時です。血盟団事件。そして西田税襲撃の話を詳しく聞きました。

2010年。中島さんが会った時の川崎氏

⑧それから36年後の2010年。中島岳志さんが会った時の川崎長光氏。99才です。

相沢中佐と親友だった末松太平氏

⑨末松太平さんには、2.26事件について聞きました。相沢中佐とも親友だったんです。鬼頭さんの『実録・相沢事件』にも末松さんのことは何度も出てきます。

血盟団事件の公判

⑩血盟団事件の公判です。全員、深編み笠をかぶせられてます。異様です。

「大地を守る会」で講演(8/21水)

⑪8月21日(水)。午後7時より。六本木の「大地を守る会」で講演しました。

ナショナリズム。真の保守主義について話しました

⑫「ナショナリズムとは何か。真の保守主義とは何か」について話しました。

皆、熱心に聞いてくれました

⑬皆、熱心に聞いてます。去年、「朝日新聞」に載った私の「愛国心」の記事を資料として配付しました。

活発な質問も出ました

⑭質問も沢山出ました。愛国心について。日本の農業について。右翼と左翼について。などなど。

二次会で

⑮終わって、近くの中華料理店での二次会です。

代表の藤田和芳さん。唐牛真喜子さんと

⑯「大地を守る会」代表社長の藤田和芳さん。そして、唐牛真喜子さん(60年安保の全学連委員長・唐牛健太郎さんの奥さんです)

ソプラノで「君が代」を

⑰東京芸大のソプラノ科の人が、何と「君が代」を歌ってくれました。とてもよかったです。

ご飯のおかずにアジが…

⑱中華料理店なのに、アジが出てきました。どうしたんでしょう。

チャックを開けると「アジの開き」に

⑲下にチャックがあって、開けると、「アジの開き」になるんですね。筆入れです。よく出来てます。二次会出席の女性が持ってました。
 これは凄い。ぜひ、「売って下さい」と言ったら、「そんなに欲しかったら、あげるわよ」と言って、くれました。ありがとうございました。大切に使っております。

「ザ・ニュース・ペーパー」の渡部又兵衛さんと

⑳「ザ・ニュース・ペーパー」の渡部又兵衛さんと。銀座の博品館ですね。いつだったんだろう。あっ、7月3日(水)だった。

松下アキラさんと

㉑松下アキラさんと。政治コントで、小泉さんや、オバマさんを演ってます。

石坂タケシさん、土谷ひろしさんと

㉒石坂タケシさん。土谷ひろしさんと。

谷本賢一郎さん、神谷明さんと

㉓歌手の谷本賢一郎さん(中央)。声優の神谷明さん(右)と。

東京FMで、坂本憲昭さんと(8/23)

㉔東京FMで。8月23日(金)。坂本憲昭さんと。「東京秘密書店」(月曜日の深夜1時から)に出ました。放送は9月中旬らしいです。

次の札幌時計台ホールは、10/12(土)

㉕次の「札幌時計台シンポ」は10月12日(土)です。ゲストは、藤野彰さん(北海道大学大学院教授)です。テーマは、「異質な隣人・中国といかに向きあうか」です。

【お知らせ】

  1. 9月2日(月)午後7時半。阿佐ヶ谷ロフト。月刊「創」トークライブ。〈長谷川豊が語るテレビ界の裏側=フジテレビ退社の真相〉。私も聞きに行こうと思います。
  2. 9月6日(金)〜8日(日)秋葉原・ACT&B。劇団再生の読書劇「テロならできるぜ」(原作・見沢知廉)が上演されます。9月7日(土)は、夜7時から高木尋士さんと私のトーク。「テロと言葉と見沢知廉」を行います。
  3. 9月9日(月)午後6時。一水会フォーラム。講師・宮崎学氏(作家)。演題「戦争というプリズムから現代史を見る」。会場、神田・如水会館。14階「一橋クラブ 記念室東」。03(3261)1101(ホテルサンルートは改修のため、会場が変わります。時間も早くなります)。参加希望者は事前に一水会に予約して下さい。TEL03(3364)2015 FAX03(3365)7130※事前予約で定員に達したため受付は終了しました。
  4. 9月28日(土)午後4時、大阪のコリア国際学園で記念式典があり、記念対談があります。寺脇研さんと私の対談です。
次の札幌時計台ホールは、10/12(土) 次の札幌時計台ホールは、10/12(土)
  1. 10月12日(土)。第4回「鈴木邦男シンポジウムin札幌時計台」。午後6時より。ゲストは藤野彰氏。北海道大学大学院教授。元読売新聞中国総局長です。テーマは「異質な隣人・中国といかに向き合うか」。問い合わせ、申し込みは、柏艪舎(はくろしゃ)の可知まで。
    Tel 011(219)1211
  2. 11月19日(火)午後6時、第5回「鈴木邦男シンポジウムin札幌時計台」です。ゲストは、小磯修二さん(釧路公立大前学長)です。テーマは〈地方の論理〉です。
1970年 森田必勝が駆け抜けた時代。=あの時代を、いま語り継ぐ= 1970年 森田必勝が駆け抜けた時代。=あの時代を、いま語り継ぐ=
  1. 11月23日(土・祝)13時。四日市文化会館。第3ホール。 〈1970年 森田必勝が駆け抜けた時代。
    =あの時代を、いま語り継ぐ=〉
     パネリストは、宮崎正弘氏(国際ジャーナリスト)。森田治氏(元県議。森田必勝氏のお兄さんです)。鈴木邦男。
     参加費1000円。参加申込みは、「四日市1970記念シンポジウム」実行委員会(担当・岩井)へ。080(5702)8405
  2. 11月24日(日)三島由紀夫・森田必勝追悼「野分祭」
  3. 11月25日(月)憂国忌。