2014/06/02 鈴木邦男

『歴史に学ぶな』と言いながら、キリストさまのお墓に…

①はじめに言葉ありき、ですよ

「飛松塾in姫路」5/25(日) 「飛松塾in姫路」5/25(日)

本屋に行ったら、私の本が並んでいた。

平積みにされてるのもある。

『連合赤軍は新選組である』(彩流社)が並んでいる。

その隣りには、『歴史に学ぶな』(dZERO)がある。新刊書コーナーに私の本があるのか!と嬉しい。

でも、ちょっと恥ずかしい。いいのかな、こんなタイトルで。なんて思ってしまう。

「いいんですよ。このくらい断言しなくては」と、出版社は言う。

「バチッ!と言って、さあどうだ。どう考える!」と問題提起する。それがいいんですよ、と言う。

この日のポスターです この日のポスターです

「こうも言える。ああも言える。でも、どうなんでしょう…」と逡巡し、謙虚に言ってる人では本のタイトルになりませんよ、と言う。そうなのか。

「連合赤軍は軍というけど軍人はいない。軍になろうとして無理をしてあんな事件を起こした。

武士でなかった人間が作った新選組も同じだ。武士になろうと焦って、隊規を厳しくして次々と切腹させた。

そこが似てるという人もいるけど、どうなんでしょう。その点は、あるいは言えるでしょうけど…」という「迷い」を表に出した長いタイトルでは本の題名にならない。

満員の会場です 満員の会場です

うん、それはそうだ。「“歴史に学べ”とはよく言われる。でも、どう学べばいいんだろうか。

もしかしたら、“歴史に学ぶ”というのは、ある意味、危険なことかもしれない。

じゃ、それを考えてみましょうか」。これも謙虚だが、本の題名にはならない。

だから、あえて、ズバリと言ってるんですな、『歴史に学ぶな』と。

私の本には、こういう「断定」「言い切り」が多いな。

改修中の姫路城 改修中の姫路城

又、喋っていても、時々、こういう「断定」をする。話の中に、「小見出し」を付けて、あえて強調してるのかもしれない。

「右翼のテロはミニスカートで、左翼のテロはキュロットだ」「山が好きな人間は左翼になり、海が好きな人間は右翼になる」…などと、言い切っている。

それで、「全て」は言い尽くせないにしても、一面の真理は衝いているのかもしれない。

これは何と言うのだろう。これが何百年も言い続けられると、「格言」とか、「諺」になる。あるいは、「箴言」となる。

向こうに姫路城が見えます 向こうに姫路城が見えます

でも、私の言葉は、そんなに長い生命はない。だから、格言にも、諺にもならない。

では、どんな言葉が「格言」として残るのだろう。多くの人が、「それは言えるよね」と納得するからだ。

又、その言葉が、今度は、人々の心の中に飛び込み、その人間を支配し始める。そうなると「格言」になるのだろう。

「権力は腐敗する。絶対的な権力は絶対に腐敗する」
「人民の、人民による、人民のための政治」
「100人の真犯人を逃しても、1人の冤罪を出すな」

…皆、政治的な言葉だ。格言であり、スローガンでもある。

この言葉のもとに運動をする。安倍さんの「日本を取り戻す」という言葉もある。短い言葉で、人々を惹きつける。うまいですね。「格言」になりつつある。

②「格言」に支配されてるよね、我々は

愛ちゃんと飛松さん 愛ちゃんと飛松さん

私たちも、こういう言葉(格言)で突き動かされて生きてきた。いろんな格言、箴言の支配下にあったのだ。

「時は金なり」とか、「今日できることを明日に延ばすな」という言葉があり、強迫されたように、この言葉を守ってきた。

夜、仕事をしていて、どんなに眠くても起きていて、終わらせる。ずっと、このスタイルでやってきた。

でも、最近は、眠い時は、すぐ寝ることにしている。少しでも寝て、夜中に、あるいは朝早く起きて、仕事をする。その方が能率が上がる。今は私もそうやっている。

しかし、それをやるには勇気がいった。何せ、「格言破り」をやるんだから…。

鈴木、柳谷さん、植垣さん、風見さん 鈴木、柳谷さん、植垣さん、風見さん

それに、格言、諺は大昔に作られたものだ。江戸時代とか鎌倉時代とか。そんな昔だから、旧い価値観を背負っている。

「犬も歩けば棒に当たる」。イヌだって、フラフラと歩くと、棒で叩かれる。だから、女や子供なんかは、フラフラ、遊びに出かけてはいけない。ちゃんと家にいろ。という意味だ。旧い時代に作られた旧い道徳観だ。

だから今はもう使うことはない。

でも、真の意味を知らない人は、間違って使っている。セールスマンにハッパをかける上司は、「1日に百軒は飛び込め! そうしたら、必ず買ってくれる人はいる。犬も歩けば棒に当たる、と言うではないか…」。

姫路城のミニチュア 姫路城のミニチュア

これは間違いだ。だから、こんな旧い諺は捨てたらいいのに。じぶんの都合のいいように「解釈」を変えて使っている。これも、「解釈改憲」だ。

旧い時代に出来た旧い格言、諺は、使わなくていい。無理に使おうとすると無理がある。

昔、「朝まで生テレビ」に出ていたら、美人の評論家が、いきなり激昂して、こう言い切った。「そんな議論は、ミソもクソも一緒にするようなものだ!」と。

いくら喩えとはいえ、これは、汚い表現だ。こんなきれいな人が、こんな汚い表現をするのかよ、と驚いた。

又、ある番組で、きれいな女性が、こう叫んだ。「そんなケツの穴の小さいことでどうする!」と。ビックリした。

あれっ、何してるんだろう あれっ、何してるんだろう

「目クソ、鼻クソを笑う」なんて諺も汚いな。死語にしたらいい。何でも守る必要はない。それは誤った保守主義だ。

長く行われたものは、習慣、伝統、文化かもしれない。だからといって、それを全て守り、受け継ぐ必要はない。

切腹、仇討ち、お歯黒…。これらは長い間、行われてきた。だからといって、「守る」必要はないだろう。伝統や文化でも、なくなるものはある。それでいいのだ。

③「読書」や「言論」についての格言は…

あらら、タバコを吸ってますね あらら、タバコを吸ってますね

いろんな辞書を持ってるが、本棚に、こんなのがある。『成語林=故事ことわざ慣用句』(旺文社)だ。

巻末に「世界の名言・名句」が載っている。「人生」「家族」「趣味」「政治」…と項目ごとに書かれている。世界の文学者、政治家などが語った言葉だ。

そして、どんな時にそれを活用すべきかも書かれている。「結婚式の時に言いなさい」「お葬式の時に言いなさい」と。たとえば、

「いかに長く生きたかではなく、いかくに良く生きたかが問題である」(セネカ)
小沢一郎さん。5/23(金) 小沢一郎さん。5/23(金)

セネカは帝政ローマ時代の文豪だ。この言葉は「賀寿の祝い」に活用するといいと言う。

しかし、80才、90才のお祝いの時、この言葉はお祝いになるのだろうか。ちょっと皮肉にも聞こえる。

ただただ、長く生きたこと、そのことが素晴らしい。と言えばいいのではないか。

「平凡なことを毎日平凡な気持ちで実行することが、すなわち非凡なのである」(ジイド)
次に鳩山さんが演説 次に鳩山さんが演説

アンドレ・ジイドは昔、読んだな。『狭き門』『田園交響楽』とか。

毎日、本を読む。ノルマを決めて、ひたすら読む。そのことを言っているのかな。

「活用」は朝礼だという。朝礼そのものが平凡の連続だ。

「無知を恐れるなかれ、偽りの知識を恐れよ」(パスカル)

『パンセ』で有名なパスカルだ。情報過多の現在こそ言える言葉だ。これは「活用」例はない。

植草一秀さんが講演 植草一秀さんが講演
「読書をして考えないのは、食事をして消化しないのと同じである」(バーク)

バークはイギリスの保守主義の代表的理論家だ。でも、よく分からない。全く考えることなしに、次から次と読書だけしている、ということがあるのだろうか。何かしら考えるだろう。だから、どんどん読めばいい。わざわざ「消化」の時間を取る必要はないと思うね。

「言論の自由を殺すのは、真理を殺すことである」(ミルトン)
そして私が挨拶 そして私が挨拶

ジャーナリズムの力は大きい。世界を説得しうるような編集者は、すべて世界の支配者ではなかろうか。

革命とは「編集作業」かもしれない。と私は松岡正剛さんに言ったことがある。

大きなタイトルをつけて、そこに人々の関心を集中させる。そして、見出しをつける。不要なものは捨て、有能なものだけをピックアップする。校正では、さらに不要なものを切り捨てる。

革命こそ、この世の「編集」だ。だから、若い時に革命運動をやった人は、編集者になっている人が多い。松岡正剛、松岡利康(鹿砦社)、椎野礼仁…と。

④「愚者」でいいんだよ、俺たちは

超満員の豊島公会堂 超満員の豊島公会堂
「才能があっても、胸くその悪くなるようなやからもいれば、いくつも欠点をもっていて、快感を与える人もいる」(ラ・ロシュフコー)

これはあるよね。才能のある人は才能を見せびらかすことによって嫌がられる場合もある。

要は、「謙虚な人」の方が好かれる。ということだ。

才能を見せびらかすのも不愉快だが、本当は才能がないのに、威張る人。これも嫌だ。

三井環さんと 三井環さんと

「俺はいかに才能があるか」と大声で、長々と言い立てる人。これも嫌だ。

又、他人の欠点を見つけて、嫌味を言う人。人を不愉快にさせる天才などもいる。「人の悪口を言わない人」がいい人かもしれない。知識や才能とは関係ない。そういう人と友達になったらいい。

なお、この言葉には「活用」例が出ている。朝礼、部課会、忘年会、卒業式で使うといいと。

でも、こんなことを社長が朝礼で言うと、「お前がそれだ! 早く辞めろ」と皆、思うのではないか。

それよりも、「連合赤軍の総括」の場ですよ。

小沢遼子さん、山中幸男さんと 小沢遼子さん、山中幸男さんと

植垣さんによると、リーダーの森さんは「人の欠点を見つける天才」だったという。

どんな人でも、瞬時にして、欠点を見つけ、どこまでも食いついて批判する。

相手は、最後には、「私は反革命でした。生きている資格はありません」と認めてしまう。まるで、冤罪を作り上げる刑事のようだ。ラ・ロシュフコーのように、皆が、〈寛容〉の心を持ってたら、連赤のような悲劇は起きなかっただろう。

では、そろそろ、終わろうかな。最後に、2つほど取り上げる。

「人間が賢くなるのは、経験によるのではなく、経験に対処する能力に対してである」(バーナード・ショー)
劇団「再生」の高木さんと。5/24(土) 劇団「再生」の高木さんと。5/24(土)

成人式、卒業式で「活用」するといいと出ていた。

「自分の経験は、どんなに小さくとも、百万の他人の経験より値打ちのある財産である」(レッシング)

これも、卒業式、成人式で使うといいと、ある。

しかし、ビスマルクのあの有名な言葉は入ってない。

「愚者は体験に学び、賢者は歴史に学ぶ」

今挙げたいろんな言葉よりも、これの方が、グッと格言ぽい。愚者、賢者を対照しているし、「大きな視野」に気づかせてくれる。昔から、知っていたし、いい言葉だと思っていた。ただ、最近になって、これは危険じゃないのか。と思った。大きく歴史に学ぼうとして(戦争を体験したような)個人の「体験」を無視している。

⑤これから書店トークをやります

あべ・あゆみさんと あべ・あゆみさんと

そんな疑問、反撥から始まって書いたんですよ。5月22日に全国で発売された私の本だ。『歴史に学ぶな』(dZERO・1500円)だ。

じゃ、目次を紹介しよう。

『歴史に学ぶな』(dZERO)
目次
 
序章
歴史マニアの僕が自戒を込めて
第1章
「龍馬が好き!」なんて言うけれど
第2章
歴史は背中をポンと押す
第3章
全部「自虐」のおかげ
第4章
戦争は「体験」からしか学べない
第5章
「めちゃくちゃな神話」を持つ国だからこそ
あとがき
劇団の人やお客さんと 劇団の人やお客さんと

これは目次をつけた編集者がうまい。編集こそが〈革命〉なんですよ。

第4章の言葉もいいが、凄いのは第3章だ。

「全部『自虐』のおかげ」? まァ、〈自虐〉こそが日本文化だ! むしろ誇るべきだと、この人は言っている。

では、ここの小見出しだ。

「武士道」は中国に学んだ。世界最大の首狩り族。明治人のコンプレックス、ロシア軍に流布した噂。「思い上がり」が生んだもの。刷り込まれた「神風」。日清、日露戦争とオウム真理教。「自虐」という美徳。

うーん、「自虐」は美徳なのか。よくも、思い切ってこんな本を書いたもんだ。

でも、「変わった視点で面白い」と、本屋には平積みになってたな。友人は、電車で読んでたら、皆に覗かれたというし。大阪の書店からは、「面白いから、ぜひ、書店トークをやってほしい」と依頼があったし。

じゃ、この第2弾を書こうかな。

【だいありー】

関口和広君と 関口和広君と
  1. 5月26日(月)康芳夫さんが映画に初出演する「渇き。」。
    試写会があるので、ぜひ見なくちゃと思ったんですが。原稿の〆切があって、一日中、必死で書いてました。残念見れなかった。次はいつだろう。
     夜は、高木尋士さん(劇団「再生」代表)がやっている「読書会」に出る。講談社学術文庫の『古事記』(中)をテキストにやる。
    それと私が昔に書いた『ヤマトタケル』(現代書館)も使って。『古事記』や『日本書紀』を、それに関連本を随分と読んで書いた。イラスト・写真も多いし、読みやすい本になったと思う。
フクロウの本が売ってました フクロウの本が売ってました

この『ヤマトタケル』は現代書館の「フォア・ビギナーズ・シリーズ」の1冊だ。「このシリーズを全部読む、という目標もいいですね」と高木さん。

この読書会に出席してる人は皆、「全集を読む」という野望に挑戦している。志を持っている人々だ。「三島全集を2年かかって読む」「高橋和巳全集を読む」と。私は「三浦綾子全集を読む」に挑戦している。

それと同じように、「フォア・ビギナーズを読む」。「よりみちパン!セ・シリーズを読む」というのもいい。と高木さんは言う。

井脇ノブ子さんと。5/24(土) 井脇ノブ子さんと。5/24(土)

この「パン!セ」シリーズからは私は『失敗の愛国心』を出している。イラスト、漫画も沢山あり、楽しい本だ。パラパラ漫画も入っている。又、こういう本にも挑戦してみたい。

そうだ。この読書会に初めて出た人が、『失敗の愛国心』を読みました、と言っていた。ここに参加してる人だとは思わずに買ったという。これは面白い。本はいいね。こういう出会いもある。

  1. 5月27日(火)午前中、原稿。
     午後4時半、週刊金曜日に行く。坂本龍一さんと出した『愛国者の憂鬱』(金曜日)の「音訳本」が出ることになった。それをやっているボランティアの人にインタビューされた。
春香クリスティーンさんと。5/23(金) 春香クリスティーンさんと。5/23(金)

前にも何冊か、朗読してテープになった本がある。目の不自由な人のために、耳で聞いてもらうのだ。それと同じかと思った。

でも、ちょっと違った。「朗読ではなく、音訳です」と言う。「週刊誌・単行本の音訳CD版を製作してます」という。週刊金曜日も毎週、音訳されてるという。書いてる「文章」だけでなく、「表」や「写真」もちゃんと「音訳」するのだという。

これは凄い。苦労が多いだろう。こっちの方がインタビューする形になった。

それが終わって、6時から、神田の料理屋さんに行く。辛淑玉さんに呼ばれたのだ。佐高信さんと私だ。

この本に原稿を書きました この本に原稿を書きました

道が分かりづらかったので、「金曜日」の赤岩記者に連れて行ってもらう。

洒落たお店だ。高級そうだ。「のりこえネットなどで佐高さん、鈴木さんにはお世話になってるので、今日は慰労を兼ねて、お礼です」と言う。

「いや、こちらこそ、辛さんの“核の傘”に守られて自由な発言をして…」と佐高さん。なるほど、うまい表現だ。

辛さんが矢面に立って闘っている。このおかげで私らも後ろから付いて行って、発言してるようなものだ。

辛さんの「核の傘」か。いい言葉だ。いいお店だ。いい酒だ。料理も旨かったし、酔いました。「右傾化をどう阻止するか」「ヘイトスピーチとどう闘うか」…といった話もしたようです。酔っていて、よく分からなかった。

「国賊と罵られた人に学べ」と 「国賊と罵られた人に学べ」と
  1. 5月28日(水)午前中、図書館。そして原稿。
     夜7時、高田馬場の「土風炉」。ここもいい店ですね。「そばの刺し身」なんてあった。そば粉で作った刺し身だ。面白かったので写真に撮った。
     出版社の人、編集者の人たちと会って、作戦会議をした。大きな展望を持った、仕事の話だった。うーん、難しい。
     それにしても、最近は、集中して、大きな原稿を書いてないな。久しぶりに会った人もいて、懐かしくて、楽しくて、つい酔ってしまいました。
ソバの刺し身です ソバの刺し身です
  1. 5月29日(木)11時半、ANAコンチネンタルホテル。「経営塾」セミナーを聞きに行く。
     今日の講師は楽天証券社長の楠雄治さん。スライドを使いながら、ネットの証券の話をする。私なんて全く知らない世界だったけど、とても勉強になった。
     終わって、楠さんと話をした。参院議員の浜田和幸さんも来てたので話をする。
     今日は、河合塾コスモだ。早く行かなくちゃと思って、1階に出たら、ロビーの喫茶店に田原総一朗さんがいる。
荒木飛呂彦さん(17回生)が描いてます 荒木飛呂彦さん(17回生)が描いてます

ちょっと座りなさいよ」と、ジュースをご馳走になり、「自民党の中にかつてはハト派がいて、かつては元気だった。今はあまりいない」と田原さん。

そうだね。キチンとした政策論争も出来ないし、皆、タカ派的なことを喋り、そうしないと当選出来ないと思っている。「国民のムード」がそうなっている、という。

そんな話をしていたらあっ、時間だと思って、慌ててタクシーに乗って、学校へ。3時2分前に着いた。危ない。

3時から「現代文要約」。

5時から「読書ゼミ」。佐高信vs佐藤優の『喧嘩の勝ち方』(光文社)を読んで、生徒と考える。

細野不二彦さんのサインと絵です 細野不二彦さんのサインと絵です

読んでたら私のことも出ていた。「喧嘩がうまい」と。驚いた。

最近は喧嘩をやってない。たまにやっても負けてばかりいるのに。「この前、鈴木さんの兄貴にあったら、鈴木さんは全く頭が上がらないの」と佐高さん。

仙台で佐高さんと私の講演会があって、そこに兄貴も聞きに来たので紹介した。その時の印象を語っていた。こんな個人的なことまで語ってもらい、ありがたいです。ちょっと恥ずかしいです。

コスモのフェローの人が言っていた。私の『歴史に学ぶな』を電車の中で読んでたら、表紙を覗かれたと。5人に覗かれたという。

「歴史は学ぶべきものなのに、『学ぶな』と書いてるからでしょう」と言う。それで、「何だこれは」「不思議な本だ」と思ったのか。

それとも、大体、電車の中では、本を読んでる人が少ない。いや、いない。皆、スマホ、携帯ばかりだ。

それで、若い女性が本を読んでると目立つのだ。「おっ、今頃、本を読んでる人がいる」と。

楠雄治さん(楽天証券社長)の講演 楠雄治さん(楽天証券社長)の講演

それでタイトルを見たら、『歴史に学ぶな』だ。一体、これは何だ。と不思議に思って、皆が、ジロジロと見たのだろう。

そうか。そういう人をバイトで雇ってもいいな。1日、10人位、若い女性を雇って、電車の中で読んでもらう。それを見た人がツイッターやフェイスブックに載せるだろう。いい広告になる。

  1. 5月30日(金)午前中、原稿。
     午後1時、近くのデニーズ。雑誌の取材。それから図書館。
     午後6時半。新宿の食堂「三平」。「木村三浩氏を囲む会」。猪瀬問題では、検察に15回も呼ばれ厳しい取り調べを受けた。ガサ入れも受けた。やっと終わった。「ご苦労さんでした」と、右翼・民族派の人たちが慰労会をやってくれたのだ。私と違って木村氏は、多くの人たちから人望がある。だから、こういう会も出来る。部屋に入りきれない位、人が集まった。
田原総一朗さんと 田原総一朗さんと
  1. 5月31日(土)急に思い立って、青森に行く。ちょっと時間が出来たので、寺山修司記念館に行く。
     八戸まで新幹線。そこから三沢へ。前から行きたいと思っていたのだ。特に、この前、亡くなった九條今日子さんと2月に話をした時は、そう思った。
     九條さんは、寺山の元奥さんだ。寺山が亡くなったあと、寺山記念館の館長をしていた。素晴らしい所だと聞いてたし、ぜひ行かなくちゃと思った。  ちょっと遠いが、来てよかったと思った。寺山修司は全部読んでみよう、と思った。
     その後、十和田市現代美術館を見て、夕方、ウミネコの繁殖地であ。蕪島(かぶしま)に行った。凄い数のウミネコだった。圧倒された。夜は、八戸のビジネスホテルに泊まった。
次の飛松塾です。6/24(火)です 次の飛松塾です。6/24(火)です
  1. 6月1日(日)朝早く起きて、「キリストのお墓」に行く。
     実は、今回の旅の目的はこれなのだ。イエス・キリストは、実は磔にならず、日本に逃げて来た。そして東北で亡くなった。
     八戸、戸来…というのは「ヘブライ」なんだそうな。だから、ここにキリストの墓がある。苦労して、辿り着く。三戸郡新郷村戸来字野月だ。
     ここに、「キリストの里公園」があり、毎年6月第1日曜は、「キリスト慰霊祭」が行われている。別にカルトではないし、危ない人々ではない。新郷村役場が連絡所になっている。私もここに電話をして、聞いた。
     午前10時から11時半まで、この「キリストの里公園」で行われたのだ。第51回「キリスト祭」が。
     それも、この慰霊祭は神事で行われる。玉串奉奠。奉納舞(田中獅子舞)がある。
     そのあと、「第18回短歌ポスト入選歌表彰」「入選歌朗詠」。さらに、「ナニャドヤラ奉納」。なんか、昔々に見たような気がする。懐かしい踊りだった。村役場の人や、地元の政治家もいるし、ここでは大きな「慰霊祭」なのだ。
     「わざわざ東京から来たんですか」と歓待された。「ええ、ミッションスクールを出たので、キリストさまのお墓にはお参りに来ようと、ずっと思ってたんです。やっと思いが叶いました」と言いました。
     そのあと、神主さんの家で、「キリストの墓」について話を聞きました。そして、最終の新幹線で帰りました。ヘブライから日本に帰国したような感じでした。

【写真説明】

 
「飛松塾in姫路」5/25(日)

①5月25日(日)午後2時より。第2回「飛松塾in姫路」。飛松五男さんが主宰する塾です。姫路城のすぐ前の「イーグルひめじ」で開かれました。ゲストは植垣康博さん(元連合赤軍兵士)。そして私です。3人でトークをやり、活発な質問も受けました。この日のテーマは何と、
〈連合赤軍は新選組だ!
=あさま山荘事件の真実を追求!〉

この日のポスターです

②この日のポスターです。迫力ありますね。極左・極右・刑事です。

満員の会場です

③会場は超満員でした。

改修中の姫路城

④改修中の姫路城がすぐ近くです。上半分は出来上がって姿を現してます。全部、白です。きれいです。

向こうに姫路城が見えます

⑤姫路城が見えるレストランで。絶景です。

愛ちゃんと飛松さん

⑥タレントの愛ちゃん。そして飛松五男さん。愛ちゃんは、藤波心ちゃんと同じプロダクションです。地元ですので、来てくれました。
 前に東京で会ったんですよ。愛ちゃんと。クニオ君と、心ちゃんと、3人合わせて、「愛国心」だ!と言われました。

鈴木、柳谷さん、植垣さん、風見さん

⑦私の隣りは、地元の作家・柳谷郁子さんです。前回の飛松塾の時、一緒に出てもらいました。黒田官兵衛の本を書いてますし、とても詳しいです。右は植垣康博さん、風見愛さん。

姫路城のミニチュア

⑧講演会の会場(イーグルひめじ)の1階に姫路城のミニチュアがありました。

あれっ、何してるんだろう

⑨「飛松塾」が終わり、打ち上げ会場で。あれっ、奥の人は何をしてるんでしょう。皆が注目しています。

あらら、タバコを吸ってますね

⑩あっ!タバコを吸ってるんですね。普段、人前では絶対にタバコを吸わない人なのに。よほど疲れていたんでしょう。つい、吸ってしまったんですな。そこを撮られてしまった。
 そういえば、忙しくて、新幹線の中でも、つい、ノートパソコンを出して原稿を書いてしまいました。知り合いの人に見つかり「パソコン出来ないって言ってるくせに。嘘つき!」と言われました。参ったな。

小沢一郎さん。5/23(金)

⑪5月23日(金)午後6時から豊島公会堂。小沢一郎議員を支援する会主催の集会。「小沢一郎ならどうする」。元気一杯に挨拶する小沢一郎さん。「政権交替は出来る。やろう!」と言ってました。

次に鳩山さんが演説

⑫次に鳩山友紀夫さんが挨拶。「由紀夫」から「友紀夫」に改名したそうです。「友愛」をアピールするために。このあと、小沢さんとガッチリと握手してました。

植草一秀さんが講演

⑬そして、経済評論家の植草一秀さんが、講演。アベノミクスを批判してました。

そして私が挨拶

⑭そのあとに私が挨拶しました。

超満員の豊島公会堂

⑮会場の豊島公会堂は超満員でした。

三井環さんと

⑯元大阪高検の検事・三井環さんも来てました。久しぶりです。

小沢遼子さん、山中幸男さんと

⑰小沢遼子さん、山中幸男さんと。遼子さんは、司会してました。山中さんは救援連絡センター事務局長です。

劇団「再生」の高木さんと。5/24(土)

⑱劇団「再生」のお芝居。「スーザンナ・マルガレータ・ブラント」を上演。千歳船橋の「APOCシアター」で。
 5月24日(土)は、芝居の前に高木尋士氏(劇団「再生」代表)と私のプレトークがある。政治活動、右や左…を超える美術、芸術について話し合った。

あべ・あゆみさんと

⑲「再生」の大女優、あべ・あゆみさんと。

劇団の人やお客さんと

⑳「劇団の皆さん」。そしてお客さんと…。

関口和広君と

㉑関口和広君が久しぶりに来てくれました。「文章がうまいんだから、どんどん書けよ」と高木さんと私は言いました。

フクロウの本が売ってました

㉒高木氏がフクロウについて本を書いてます。『フクロウのいる部屋』(集英社インターナショナル)です。受付でそのフクロウの本が売ってました。

井脇ノブ子さんと。5/24(土)

㉓井脇ノブ子さんと。井脇さん主催のパーティで。 5月24日(土)。

春香クリスティーンさんと。5/23(金)

㉔5月23日(金)春香クリスティーンさんと。本の対談で。5月23日(金)です。

この本に原稿を書きました

㉕『新しい「代表的日本人」』について本が出ました。

「国賊と罵られた人に学べ」と

㉖この本の中に原稿を書きました。別冊宝島の新刊です。 「『国賊』と罵られ潰される覚悟を持って行動した人に学べ」です。

ソバの刺し身です

㉗土風炉で打ち合わせをしました。5月28日(水)。そしたら、「そばの刺し身」がありました。そば粉をまとめて、「刺し身」にしたんでしょう。ナスやキュウリなどを薄く切って「刺し身」といって出す。あの感じですね。おいしかったです。

荒木飛呂彦さん(17回生)が描いてます

㉘5月17日(土)「東北学院榴ヶ岡高校」の同窓会に行きました。仙台に。
 「ジョジョの奇妙な冒険」で売れに売れている漫画家の荒木飛呂彦さんは第17回生です。私は1回生ですから、随分違います。前に2回ほど会ってますが、この日は来れませんでした。
 本体の「東北学院」は創立125年です。その記念のバッグなどは、荒木さんがデザインを引き受けたそうです。無料で。 偉いです。

細野不二彦さんのサインと絵です

㉙この前、漫画家の細野不二彦さんと、『紙の爆弾』で対談しました。その時、サインをもらいました。絵も描いてくれました。いい絵ですね。

楠雄治さん(楽天証券社長)の講演

㉚5月29日(木)経営塾フォーラム。「日本経済の底力=株式市場と楽天の戦略」。講師は楠雄治さん。楽天証券の社長です。とても勉強になりました。

田原総一朗さんと

㉛講演会が終わって、帰ろうとしたら、1階のロビーに田原総一朗さんがいました。ちょっと話し込んでしまいました。

次の飛松塾です。6/24(火)です

㉜次の飛松塾in姫路です。6月24日(火)14時開始。場所は、「姫路キャスパホール7F」です。テーマは、〈終わらないオウム〉。ゲストは上祐史浩さん。そして、飛松さんと私です。
 問い合わせ、参加を希望する人は、以下に。 (飛松塾 080-5702-8405)

【お知らせ】

  1. 別冊宝島の『新しい「代表的日本人」』が発売されてます。〈日本人が世界に誇れる50人〉
    〈「常識」「権力」「世界標準」を疑い、死ぬまで「信念」を貫き通した日本人たち〉
     出光佐三、三島由紀夫、岡本太郎、田中正造ら50人が取り上げられてます。いろんな人が書いてます。私も書いてます。
  2. 6月3日(火)午後7時、ホテルサンルート高田馬場一水会フォーラム。講師は菅原出さん(ジャーナリスト・国際政治アナリスト)で、「ウクライナで暗躍する謎の武装組織」。問い合わせ、申し込みは一水会事務局へ。03(3364)2015。
  3. 6月11日(水)「ヘイトスピーチってなに? レイシズムってどんなこと?」「のりこえシンポ」。午後6時30分より。明治大学リバティタワー1096号室。発言者、石坂啓、寺脇研、八木啓代。司会、辛淑玉。
6/22(日)豊橋市民文化会館で講演 6/22(日)豊橋 市民文化会館で講演
  1. 6月19日(木)午後6時、憲政記念館
    〈全国縦断シンポジウム・第1回(東京)
     これでいいのか日本!〉
    (発言者)森田実、平野貞夫、佐高信、菅原文太
    (司会)南丘喜八郎
  2. 6月21日(土)午後3時より、大阪ジュンク堂書店難波店。『歴史に学ぶな』の出版記念トークイベント。
  3. 6月22日(日)午後2時から、「浜岡原発の危険性を考える会」で講演します。三上湖西市長との対談もあります。会場は豊橋文化会館リハーサル室。
  4. 6月23日(月)秋葉原アトリエACT&B。読書劇「二十歳の原点」(劇団「再生」)の午後7時30分の回の前に、プレトークをします。高木尋士さんと私です。テーマは〈学生運動を知っていますか?〉。なお演劇は6月23日(月)と24日(火)の2日間あります。
飛松塾in姫路 6/24の飛松塾in姫路(詳細
  1. 6月24日(火)午後2時から。「飛松塾in姫路」。ゲストに上祐史浩さん、鈴木邦男を迎えて、飛松五男さんが熱く語ります。
     参加希望者はお電話を。
    079(297)2096
    又は
    080(5702)8405
  2. 7月15日(火)「鈴木邦男シンポジウムin札幌時計台」。午後6時。合田一道さん(作家)がゲスト。テーマは、「北の墓」を通して見えるもの。
  3. 7月19日(土)午後2時。エルおおさか7F 708号室。「和歌山カレー事件を考える人々の集い」。
    〈和歌山カレー事件から16年。林眞須美さんは、獄中から無実を訴え続けています!〉
     「創」編集長が語る和歌山カレー事件。鈴木邦男の挨拶。報告、和歌山カレー事件再審弁護団、などが あります。
  4. 7月19日(土)から21日(月)。愛知サマーセミナーが開かれます。去年、私は呼ばれて講演しました。今年も行きます。7月20日(日) 午前11時10分からの予定です。
  5. 7月19日(土)より、ポレポレ東中野で緊急ロードショー。連日19:00より上映。大浦信行監督の映画「靖国・地震・天皇」です。これは凄い映画です。
  6. 8月2日(土)午後1時、阿佐ヶ谷ロフト。毎年恒例の「生誕祭」です。
  7. 9月9日(火)「鈴木邦男シンポジウムin札幌時計台」。午後6時。ゲスト・高遠菜穂子さん。テーマ「イラクから学ぶ=“対テロ戦争”とは何なのか?」。