2014/08/11 鈴木邦男

第5回「生誕100年祭」は大盛況でした。感謝・感激です

①鈴木は本当に左翼になったのか?

「生誕祭」は岡大介さんの歌で始まった 「生誕祭」は岡大介さんの歌で始まった

8月2日(土)の「生誕祭」は大盛況でした。ありがとうございます。

多くの人たちが来てくれました。多くのスタッフが手伝ってくれました。多くのゲストの方が出てくれました。

いい年をしたオッサンの「お誕生日会」になんか、誰が来るもんか。と心配でしたが、何と100人以上の人か来てくれました。

感謝感激です。それも、遠方から来て下さった人も…。名古屋の岩井さん、姫路の飛松さん、長野の平田竜二君。北海道からは柏艪舎の可知さん。高橋夫妻。

途中から「創」の篠田さんも加わった 途中から「創」の篠田さんも加わった

それに何と、ドイツからは渡辺真也君が来てくれました。ドイツの大学で教えてますが、一時帰国するにあたって、この生誕祭に合わせて来てくれました。7月31日(木)の森村泰昌さんの美術展でも会いました。

当日、8月2日は阿佐ヶ谷は、七夕祭りでした。そのにぎやかな中を阿佐ヶ谷ロフトに向かいました。

午後1時開始なので、12時に行きました。スタッフの白井さん、レーニンさんたちはもう来ていました。

当日、阿佐ヶ谷ロフトの入口には、こう書かれてました。「第5回。鈴木邦男生誕100年祭」。あれっ、もう5回なのか。と、ビックリしました。

そして、飛松さんも参戦 そして、飛松さんも参戦

初め、阿佐ヶ谷ロフトでやって、そのあと、新宿のロフトプラスワンでやって、そして、今年が3回目かと思ってました。ところが5回目なんですね。

そうだ。若松孝二監督にも来てもらったことがあったな。「次は白虎隊を撮りたい」と言っていた。幕末の日本と今を重ね合わせて、時代を撃つ映画を撮ろうとしてたのだ。又、原発の映画も撮りたいと言っていた。

来年の生誕祭では5年分のハイライトシーンを上映しよう。

じゃ、今年の生誕祭の報告だ。ロフトで出している雑誌『Roof top』では、生誕祭をこう紹介していた。

上祐さんに花束をもらいました 上祐さんに花束をもらいました
〈「今年で5回目!
鈴木邦男生誕100周年祭!」〉
多彩なゲストとともに「時代の真実」を鈴木邦男先生に聞く! 憲法はどうなの? 集団的自衛権。もしも三島由紀夫が生きていたら? 右翼は民族差別にどう向き合うのか? 邦男先生は、本当に左翼になったのか?〉

ほう、面白いですね。これが生誕祭のコンセプトなんですね。うまい文章ですね。最後の「本当に左翼になったのか?」も、いいですね。

「生誕祭」第1部。「オウム事件」
「生誕祭」第1部。「オウム事件」

そして「出演者」が紹介される。(この人たちは皆、来てくれたので、そのまま当日の「報告」になりますね)。

オウム事件の加害者と被害者と オウム事件の加害者と被害者と
〈【出演】
鈴木邦男
【口開け】
岡大介(歌手)
【ゲスト(予定)】
塩見孝也(元・赤軍派議長)。植垣康博(元・連合赤軍)金廣志(元・赤軍派)。飛松五男(元・兵庫県警)。徐裕行(元・オウム真理教事件関係者)。さかはらあつし(映画監督・作家。地下鉄サリン事件被害者)。篠田博之(月刊「創」編集長)山口祐二郎(憂国我道会。男組。しばき隊)。平野悠(ロフト席亭)。
【スペシャルゲスト(予定)】
上祐史浩(元・オウム真理教幹部。「ひかりの輪」代表)。
今井紀明(NPO法人D×P共同代表)〉。

②「オウム関係者」と「連赤関係者」に大別されて…

第2部の「連合赤軍事件」 第2部の「連合赤軍事件」

この人達は全部、来てくれた。予定の人も含めて全員だ。

大きく2つのコーナーに分けた。第1部は「オウム真理教事件」。

第2部は「連合赤軍事件」。

そこに関係した当事者たちを壇上に上げ、生々しい証言、反省を聞く。そして、今なお残る謎について話す。

この2つの事件は、戦後日本が体験した最も残忍で、悲惨な事件だ。もっともっと語られ、教訓化されなければならない。

上祐さんは、あの事件を最も詳しく語れる人だ。

徐裕行さんは、「私はオウム関係者ではない!」と言っていた。「だから“事件関係者”だと書いてます」と主催者は弁明。

塩見さんは張り切ってました 塩見さんは張り切ってました

オウムに怒った徐さんは、オウム本部前で待ち構えていて、村井幹部を刺殺した。そして12年の刑を受け、今は出所している。「本当は上祐さんを殺したかった」と言っていた。

そして、徐さん、上祐さん、それに私も入れて、『終わらないオウム』(鹿砦社)という本を作った。

さかはらさんは、サリン事件の当日、被害に遭った。今、その映画を撮っている。又、上祐さんとも対談し、本を作ろうとしている。

そうだ。この8.2の前日、公安調査庁は「アレフ」と「ひかりの輪」の強制捜査をやった。

バースディ・ケーキが バースディ・ケーキが

そのことがあって、「今日は、上祐さんは来れないでしょう」という噂が流れた。主催者もそう思った。

ところが、無理を押して、上祐さんは来てくれた。上祐さんと私はこれから又、大阪ロフト、札幌時計台でトークをやる。又、別の角度から質問をし、話し合ってみたい。

「8.2」の第1部は、オウム。第2部は「連合赤軍事件」についてだった。

塩見孝也さんは、20年の獄中生活を送って出獄し、今は駐車場の管理人だ。闘う労働者だ。その闘いをまとめた本を今度出す。

一気に吹き消します 一気に吹き消します

植垣康博さんは、『兵士たちの連合赤軍』(彩流社)で、事件のことを詳しく書いている。

又、連合する前は赤軍派にいて、「資金調達」を担当していた。つまり、「マネー作戦」だ。全国の銀行、郵便局を狙って、襲撃し、金を奪ったのだ。

連合赤軍に参加してからも、「総括」に積極的に参加。9人の「殺害」に参加している。そして何と26年間も刑務所で過ごした。

今は静岡市でスナックをやっている。美人の奥さんと、小学生の息子さんがいる。

今井紀明さんは、10年前、イラクで「人質」になった人だ。あの時の3人の人質の1人だ。

あべさん、可知さんと あべさん、可知さんと

目がパッチリしていて特徴があるので、今でも町を歩いていて、いきなり、「あっ!人質!」と言われることがあるという。

今井さんは「オウム関係者」ではないし、「連赤関係者」でもない。でも、宗教を信じるあまりに人質にされた。「宗教による被害者」だから、「オウム」の方に入って下さいよ、と言われていた。

篠田さん、山口氏は、両方を見て来たので、両方に出てもらった。

上祐さんは、第2部にも居てもらった。元赤軍派議長の塩見さんが、「上祐さんは凄い。鈴木君とは違う。ぜひ、話をしたい」と言うので、残ってもらったのだ。

『終わらないオウム』を読んで、「上祐さんは偉い。大日本帝国の闘い、崩壊とオウムの闇、闘い、自滅を比較して、述べている。歴史的、科学的分析が鋭い。鈴木君にはそうした視点がない。『連合赤軍は新選組だ!』などと浅薄なことしか言ってない」…と、上祐さんを絶賛。それを受けて、塩見vs上祐対談が第2部の中心になった。

③再び、「連合赤軍」の内ゲバも…

同じ「8月2日生まれ」の人と 同じ「8月2日生まれ」の人と

又、第2部では同じ「連赤関係者」の中でも、激しい内ゲバがあった。

塩見さんの話に対し、植垣、金さんが猛然と反論したのだ。会場も緊張した。

でも、いいことだろう。連合赤軍事件は〈全て〉が終わった。継承している運動体はいない。だからこそ、40年前の〈歴史〉として激論出来るのだ。

オウムの場合は出来ない。事件は終わったが、そのあと「アレフ」と「ひかりの輪」が出来た。両者がここに一緒に出席し、激論することは出来ないだろう。

二次会会場へ移動します 二次会会場へ移動します

サリン事件は〈歴史〉にはなってないし、まだまだ尾を引いている。

この日も、地下鉄サリン事件の被害者のさかはらさんが来てくれた。あの日の生々しい体験を話してくれた。

歴史から学ぶ前に、まだまだ今の体験から学ぶことがあるのだ。

私も、体験してないこと、やれなかったことが沢山ある。それらの体験を聞くことは、本を読む以上に、学ぶことだ。そして追体験出来る。

オウムと連合赤軍。極限状況だ。実際に見てみたかったと思う。人間の集団が暴走し、狂気が支配する世界。戦争の時もそうだったのだろう。

ここでも歌ってくれました。岡さん ここでも歌ってくれました。岡さん

戦争も70年経った。体験者がどんどんいなくなる。そうすると〈体験〉抜きの、きれいな、透明な〈歴史〉になる。

悲惨だ、残忍だ、大変だ…と言われても、その言葉がイメージの喚起力がない。

それどころか、そこに〈物語〉や〈まとめ〉〈教訓〉を付け加える。そして映画、テレビ、小説になる。

「あんな悲惨な時にも、〈愛〉があった」「あんな地獄の中でも、男の勇気が試された」…と。つまり、〈愛〉や〈勇気〉や〈誠実〉の物語を際立たせるために、その背骨として、戦争が使われているのだ。

連合赤軍の青砥さん(右)も駆け付けて 連合赤軍の青砥さん(右)も駆け付けて

だから、〈戦争〉は伝わらない。反省されない。

「戦争の悲劇を二度と繰り返してはならない」という言葉も、何やら虚ろに響く。

逆に、中国、韓国に対して、「戦争も辞さずの覚悟で交渉しろ!」などと言う人が増えている。無責任な連中だ。

戦争の〈体験〉がないから、こんなことが言える。韓国、中国と闘うために、「強調の言葉」として〈戦争〉は利用されている。

「もはや戦後ではない」と言う。では今は、「戦前」なのか。〈戦争直前〉であることを欲しているのか。

生誕祭の4日後、8月6日(水)には、「軍歌・戦時歌謡について考える」集会に出た。

外で記念撮影 外で記念撮影

日本では何と千曲以上の軍歌が作られた。そして、戦争を煽った。名曲もあったが、下らない曲も多かった。

今の日本を見ると、「下らない曲」が流れている。政治家や、好戦的な保守派、ネトウヨ。そして、書店にあふれる反中・反韓の下らない本。

これらは、まさに、「戦争を煽る曲」ではないか。そんなことを感じた。このことは又、ゆっくりと考えてみよう。

④「人喰い虎」も今や絶滅危惧種で保護の対象だ

岡大介さんと。噂の「連赤的美女」 岡大介さんと。噂の「連赤的美女」

8月2日の生誕祭の話に戻す。

当日は、極限状況を体験し、生き延びた人たちから貴重な話を聞いた。

上祐さんとは、これからも、大阪ロフト、札幌時計台…とトークをする。

又、本も作りたい。植垣さんとも本を作りたい。連合赤軍事件のことだけでなく、その後の生活、そして、日常に潜む危険、対処法、生き方などについても聞いてみたい。

これだけの体験をした人だ。人間国宝にしてもいいし、世界遺産にしてもいい。静岡のスナックの店主として、酔っ払いの相手をさせておくなんて惜しい。国家の損失だ。

力石徹の葬儀。8/3 力石徹の葬儀。8/3

当日、植垣さんが言っていた。「鈴木さん、僕のところにも民生委員が来ましたよ」。

えっ、70才以上の人に来るんじゃないの。「いや、静岡は65以上らしいよ。独居老人が、ちゃんと生活してるかどうかを調査に来たんですよ」。

でも、植垣さんは、中国の美人の奥さんと結婚している。かわいい小学生の男の子もいる。(いい男で、同級生の女の子にもてるらしい。ラブレターももらっている)。だから、「独居老人」ではない。

それを聞いて、周りの連赤仲間が冷やかす。「結婚を届けてないんじゃないの」「籍を入れてないんだろう。国家権力になんか届けるか!と言って」。

でも、子供は学校に行ってるし、ちゃんと届けているはずだ。「じゃ、奥さんが籍を抜いたんだよ」。

そんなはずはない。単なるミスだ。ともかく、「独居老人が、ちゃんと生きているかどうか」を調べに来た。

凄い人でした 凄い人でした

そして、「1人で買い物に行けますか?」「お話をする友達はいますか?」「この2週間に、電話した友達がいますか?」と聞いたという。

舐めた話だ。「言ってやれよ。俺を誰だと思ってんだ!と」。「爆弾を作ったり、銀行強盗をしたり。又、山の中では、9人の殺害に参加している。“殺しの植垣”を知らないのか!と言ってやれよ」と。昔の連赤仲間は言う。

しかし、民生委員も勉強不足だ。こんな有名な植垣さんを知らないのか。調査するんなら、せめて、こう聞けよ。

「1人で爆弾投げられますか?」「1人で銀行強盗出来ますか?」「昔の悪い仲間から誘いがありませんか?」…と。

弔辞を読んだ昭和精吾さんと 弔辞を読んだ昭和精吾さんと

民生委員にしたら、たとえ、どんな人でも、一律に、平等に聞き込みをしてるのかもしれない。

昔は、人間や家畜を襲っていた「人喰い虎」が、村の人々を恐怖のどん底に叩き落としていた。でも今は、その虎も老い、そして、「絶滅危惧種」にされている。それで、今度は、人々は何とか〈保護〉しようとしている。そんなことかもしれない。

だったら、連合赤軍の残党や、オウムの残党は、「絶滅危惧種」に指定したらいい。昔は危なかったけど、今は、反省し、謙虚に生きている。再びあの悲劇が起きないように語り、訴えている。「人間国宝」「世界遺産」にすべきだろう。

そうか。来年の「生誕祭」は、それをスローガンにしてやってみるか。

⑤「あしたのジョー」が〈原点〉なんですよ

「あしたのジョー」の時代展 「あしたのジョー」の時代展

これで「8.2生誕祭」の報告は終わりだ。来て下さった100人以上の皆さん、本当にありがとうございました。

名古屋、札幌、大阪、ドイツ…と遠い所から来てくれた人がいました。又、花束、お菓子など、沢山頂きました。ありがとうございました。

それに今、「Roof top」を見ていたら気付いたけど、結構高いんですね。入場料が。チャージっていうんでしょうね。

ローソンなどで申し込むと前売りで2100円。当日だと2300円だ。それに、「共に飲食代別」と書いている。じゃ、当日、ビールやジュースを飲み、枝豆をとり、そして、チャーハンなどを食べたら、5千円近くなる。

それだけのお金を使っても見たいと思って来てくれたんだ。本当に申し訳ないです。ありがたくて涙がこぼれます。

さらに、二次会、三次会にも付き合ってくれた人が沢山いた。随分、お金を使っただろう。札幌から来た人なんて、さらに一泊する。

新藤兼人平和映画祭。8/6 新藤兼人平和映画祭。8/6

申し訳ないですね。感謝感激です。これから、私で出来ることは何かの形でご恩返しさせて頂きたいと思います。本当にありがとうございました。

生誕祭は、終わってからも、二次会、三次会と続き、楽しかったです。

急いで付け加えると、翌、8月3日(日)、練馬区立美術館に行って来ました。〈「あしたのジョー」とその時代展〉です。

44年前、「あしたのジョー」と力石徹が闘って死に、その葬式を寺山修司が行いました。それを「再現」するといいます。これはぜひ見なくてはと思ったのです。

44年前に弔辞を読んだ昭和精吾さんが再び、弔辞を読みました。

「よど号」をハイジャックした赤軍派の人は、「われわれは、あしたのジョーである!」と言って飛び立ちました。

挨拶する加藤登紀子さん 挨拶する加藤登紀子さん

そのハイジャックを見て、三島由紀夫は感動します。「あの日本刀による決起がいい」と言いました。そして、半年後、三島事件が起きます。

これに衝撃を受けて、一水会を初めとした新右翼が生まれます。

そう考えると、「全て」の原点は「あしたのジョー」です。そんなことを痛切に感じました。

三島も「あしたのジョー」は毎週欠かさず読んでたといいます。そんな話も出てました。

〈「あしたのジョー」とその時代展〉は、9月初めまで、やってますので、ぜひ見たらいいでしょう。

【だいありー】

パンタさん、おしどりさん、加藤登紀子さんと パンタさん、おしどりさん、加藤登紀子さんと
  1. 8月4日(月)午前中、原稿。
     昼、図書館。
     夕方、取材。
     夜、柔道。夏休みで、外国の選手が随分と練習に来ている。スイスの若者と稽古した。強い。
     「アンディ・フグを知ってますか?」と英語で聞く。知ってる。好きで、K−1の試合をよく見に行った。スイスの英雄なんだ。「春香クリスティーン、知ってる?」と聞いたら、知らない。変だな、日本で一番有名なスイス人なのに。
森さん夫妻、パンタさん、御手洗さん、おしどりさん、レーニンさん 森さん夫妻、パンタさん、御手洗さん、おしどりさん、レーニンさん
  1. 8月5日(火)午前中、原稿。午後、雑誌の対談。夜、打ち合わせ。
  2. 8月6日(水)池袋文芸座で「第3回新藤兼人平和映画祭」。
     午前9時半から映画「原爆の子」「はだしのゲンが見たヒロシマ」の上映。
     12時50分からシンポジウム。加藤登紀子さん、森達也さん、立花珠樹さん。凄い熱気でした。

600人入る館内が満員。私が行った時は、「立ち見も全て、売り切れです。入れません」と言われた。「主催者の御手洗さんの招待です」と言って、やっと入れた。

シンポジウムの最後に、パンタさんと私も登壇させられ、挨拶した。おしどりさんや、レーニンさんたちも来てたので、

「軍歌・戦時歌謡とその時代」 「軍歌・戦時歌謡とその時代」

終わって、近くで食事。

私は夕方から「軍歌の集い」がある。「じゃ、僕も連れてってよ」とパンタさん。又、フランス問題に詳しい及川健二氏も一緒に行く。

午後6時半より、池袋の自由学園明日館講堂。とてもいい場所だ。札幌の時計台ホールと似た趣きがある。

そこで6時半から、「音楽寺子屋」。今年のテーマは「軍歌・戦時歌謡とその時代」。

出演は、白井伸幸さん(元ビクターレコードディレクター)。『鶴田浩二・同期の桜』、『軍歌戦時歌謡大全集』を作った人だ。

坂元さん、白井さん、鈴木、戸ノ下さん 坂元さん、白井さん、鈴木、戸ノ下さん

戸ノ下達也さん(近代日本音楽史研究家)。『音楽を動員せよ』『総力戦と音楽文化』などの著書がある。そして私の3人だ。司会進行は坂元勇仁さん。

始まる前、パンタさんを白井さんに紹介したら、「あの時はお世話になりました」。昔、白井さんがパンタさんの歌をレコーディングしてくれたんだそうな。

歌詞に「ブル新」(ブルジョア新聞)とあって、社の人は、「こんな新左翼用語はダメだ」と言った時、白井さんが庇ってくれたという。「いや、これは、ブルーバードの新車の意味です」。これで企画が通ったという。そんな感動的な話もありました。

明日館は窓もお洒落です 明日館は窓もお洒落です

白井さん、戸ノ下さんは軍歌のことは全て知っている。とても勉強になりました。終わって、打ち上げ。

  1. 8月7日(木)学校は休み。午前中、東京駅近くの三菱一号館美術館に行く。冷たい炎の画家「ヴァロットン展」を見る。とてもよかったです。「にんじん」の挿絵も描いていた。昔、読んだ。それから、図書館で勉強。
  2. 8月8日(金)午前中、原稿。午後、打ち合わせ。夕方、柔道。今週は2回も講道館に行ってる。暑い時、汗を流して稽古するのもいい。今日はイタリアの選手団が来ていた。若者と闘った。終わって、ファミレスで読書。書評を書く。トークをする。そのため読む本が多い。
この日のチラシです この日のチラシです
  1. 8月9日(土)午前中、原稿。
     午後、本を読むために電車に乗る。山手線は1周1時間。3週して、2冊本を読んだ。
     午後4時、河合塾コスモ。
     5時から、「合同授業」。英語の吉田剛先生が、私の『歴史に学ぶな』(dZERO)を読んで、「ぜひ対談したい」と言ってくれた。夏休み中なのに生徒も沢山来てくれた。「それと、これを読んで来て下さい」と吉田先生に言われた。與那覇潤の『中国化する日本=日中「文明の衝突」1千年史=』(文春文庫)だ。
     熱くトークした。生徒からの質問も随分と出た。そのあと、生徒とサイゼリアに行き、食事。
  1. 8月10日(日)家で1日中、原稿を書いていた。大雨で外に出られない。「1人で買い物に行けますか」と民生委員に聞かれたよな。行けないよ。今日は。じゃ、代わりに行ってもらおうと電話したが、留守だった。イザという時、役に立たない。

【写真説明】

「生誕祭」は岡大介さんの歌で始まった

①「第5回。 鈴木邦男生誕100年祭」が8月2日(土)午後1時より、阿佐ヶ谷ロフトで行われました。100人以上の人が駆け付けてくれ大盛況でした。
 トップは岡大介さんの演歌です。朝日新聞でも大きく取り上げられた。社会批判性の高い演歌です。素晴らしかったです。

「生誕祭」第1部。「オウム事件」

②第1部は「オウム事件」です。関係者が集まりました。(左から)司会の白井基夫さん。鈴木。上祐史浩さん(元・オウム真理教幹部。現・「ひかりの輪」代表)。元「人質」の今井紀明さん。オウムの幹部を刺殺した徐裕行さん。地下鉄サリン事件の被害者のさかはらあつしさん。

途中から「創」の篠田さんも加わった

③オウムを取材してきた「創」の篠田さんも途中から加わりました。

そして、飛松さんも参戦

④取り締まる側だった飛松五男さんも加わって…。

上祐さんに花束をもらいました

⑤始まる前、控え室で。上祐さんから、「誕生日おめでとうございます」と花束をもらいました。

オウム事件の加害者と被害者と

⑥左から徐裕行さん、さかはらさん、上祐さん。岡さんは事件とは無関係でした。私も。

第2部の「連合赤軍事件」

⑦第2部は「連合赤軍」ですね。「これはよかった! 上祐さんは凄い! わかってる」と塩見孝也さん。『終わらないオウム』を手に取って絶賛してました。
 右・金廣志さん、飛松さん。塩見さんの左は上祐さん、鈴木、植垣さん。

塩見さんは張り切ってました

⑧塩見さんは元気一杯。張り切ってました。もうすぐ本も出るそうです。右は山口祐二郎氏。

バースディ・ケーキが

⑨「あれっ、どうしてクリスマスケーキが?」と言ったら、「鈴木さんの誕生日ですよ」と、店の人が。

一気に吹き消します

⑩フーッと一気に吹き消しました。と思ったけど、息切れして、何回もやりました。

あべさん、可知さんと

⑪劇団再生のあべ・あゆみさん。右は、柏艪舎の可知さん。札幌からわざわざ来てくれました。

同じ「8月2日生まれ」の人と

⑫同じ8月2日が誕生日です。という女性と。じゃ、「生き別れになった双子の妹か?」。「そんなことはありません。年が随分、違います」。

二次会会場へ移動します

⑬4時半に終わり、その後二次会会場の白木屋に向かってます。オウム、連合赤軍、人質、刺客、刑事、劇団員…と、凄い顔触れです。

ここでも歌ってくれました。岡さん

⑭二次会でも歌ってくれました。岡大介さんが。

連合赤軍の青砥さん(右)も駆け付けて

⑮元連合赤軍の青砥さんが二次会に駆け付けてくれました。向かいは、「ひかりの輪」の広末さんですね。そして、徐さん。見沢知廉の書生の平田竜二君です。

外で記念撮影

⑯外に出て、記念撮影をしました。このあと、三次会に。「坐・和民」に行きました。

岡大介さんと。噂の「連赤的美女」

⑰岡大介さんと。右は、「連合赤軍的な美女」と言われる晴山さんです。クラシックな、思想性のある美女。という意味なんでしょう。

力石徹の葬儀。8/3

⑱「生誕祭」の翌日、お葬式に行きました。8月3日(日)、午後3時より、練馬区立美術館。力石徹の葬儀です。44年前に行われた葬儀の再演です。これは、ぜひ行かなくてはと思いました。

凄い人でした

⑲もの凄い人でした。44年前、亡くなった時は、講談社で行われ、600人が集まったそうです。44年後のこの日は、300人集まりました。

弔辞を読んだ昭和精吾さんと

⑳44年前、弔辞を読んだ昭和精吾さんが、この日も弔辞を読みました。「力石徹、お前を殺したのは誰だ!」と絶叫してました。

「あしたのジョー」の時代展

㉑練馬区立美術館で行われています。〈「あしたのジョー」の時代展〉です。

新藤兼人平和映画祭。8/6

㉒8月6日(水)、新文芸座で行われた「新藤兼人平和映画祭」。満員で、「もう入場できません」と言われました。私は「主催者の御手洗さんの招待です」と言って、やっと入れました。

挨拶する加藤登紀子さん

㉓映画のあと、加藤登紀子さんが熱く語ってます。左は御手洗さん、右は森達也さん、立花珠樹さん。

パンタさん、おしどりさん、加藤登紀子さんと

㉔加藤登紀子さんが帰る時に、見送りました。パンタさん、おしどりさんも出てきました。

森さん夫妻、パンタさん、御手洗さん、おしどりさん、レーニンさん

㉕終わって、新文芸座の控え室で。森達也夫妻、パンタさん、御手洗さん、おしどりさん、レーニンさん。

「軍歌・戦時歌謡とその時代」

㉖このあと、私は、「軍歌・戦時歌謡とその時代」に行きました。自由学園明日館講堂です。(左から)白井伸幸さん、鈴木、戸ノ下達也さん。

坂元さん、白井さん、鈴木、戸ノ下さん

㉗左は司会で主催者の坂元勇仁さん。そして白井さん、鈴木、戸ノ下さん。

明日館は窓もお洒落です

㉘羽仁もと子さんの造った自由学園の講堂なんです。自由学園は他に移転しましたが、この趣きある講堂はここに残ってます。札幌時計台ホールに似ています。窓だって、木の桟が入り、とてもお洒落です。そこで、お洒落な美女と撮りました。お洒落な窓の下で。

この日のチラシです

㉙この日のチラシです。

8/14(木)、この本の出版記念トークをやります

㉚これはいい本です。よく取材して書いてます。『戦場体験キャラバン』(彩流社)です。8月14日(木)、ジュンク堂でこの出版記念トークをやります。私も出ます。

8/23(土)「ジョン・ラーベ」上映会

㉛8月23日(土)「ジョン・ラーベ」の上映会。そしてシンポジウムです。私も出ます。

9/20(土)「飛松塾in姫路」

㉜9月20日(土)14時、「飛松塾in姫路」です。朴一さん、飛松さん、私です。「日朝日韓関係を考える!」です。

9/9(火)札幌時計台。高遠菜穂子さんと

㉝札幌時計台シンポジウム。9月9日(火)。ゲストは高遠菜穂子さんです。

10/21(火)上祐史浩さんと

㉞10月21日(火)は上祐史浩さんです。

【お知らせ】

8/14(木)、この本の出版記念トークをやります 8/14(木)、この本の出版記念トークをやります
  1. 月刊『創』(9・10月合併号)発売中です。私は、「愛知サマーセミナー」のことを書きました。そこで話したことを中心に〈真の愛国心とは何か〉を。今月号は、「黒子のバスケ」事件の特集です。
     それに、塩村文夏都議へのインタビューが載ってます。〈セクハラやじの次はプライバシー事件〉。都議になる前の塩村さんは、テレビに出たり、そして、脚本家になり、さらに政治の世界へ。なぜ脚本家から政治に目覚めたのか。それは文化放送の「夕やけ寺ちゃん活動中」で政治・社会のことを勉強したからです。「政界転身の契機、鈴木邦男さんのコーナー」と見出しにも書かれてます。光栄です。こちらがとてもお世話になったのに。塩村さんは言ってます。
    〈1年半か2年位、鈴木さんのコーナーを担当したのですが、鈴木さんが話題の人とトークを行いながら世の中を斬っていくコーナーなので、元官僚の方とか政治家の方をお迎えすることが多かったのです。そうした話を聴いているうちに政治に関心を持つようになったのです。私のように何のしがらみもない、経歴も凄く良いわけじゃない人間が政治に関わることも必要だ。そう思って維新政治塾に通うようになった〉
8/23(土)「ジョン・ラーベ」上映会 8/23(土)「ジョン・ラーベ」上映会

それから、みんなの党に移って、都議に当選するわけです。

今回の事件は大変な災難でした。でも、冷静に対応していたし、政治家として、グンと大きく成長したと思います。これからの活躍に期待します。頑張って下さい。

  1. Rolling Stone』(9月号)は、「みんなの反戦ソング」の特集です。30人が、「好きな反戦ソング」を挙げてます。中には、「君が代」を挙げてる人も。エッ、これ、反戦ソングですかね。
  2. 『紙の爆弾』(9月号)も発売中です。孫崎享さんの「集団的自衛権。反対のための十問十答」。よかったです。
     又、〈「報ステ」古館降板〉についての特集記事も。私は、四方田犬彦さん(批評家)と対談しています。「三島由紀夫に刺激された台湾の学生運動」など、興味深い話を聞きました。とても勉強になりました。
9/20(土)「飛松塾in姫路」 9/20(土)「飛松塾in姫路」
  1. 8月14日(木)『戦場体験キャラバン=元兵士2500人の証言から』(彩流社)の出版記念トークが行われます。ジュンク堂書店池袋本店4階喫茶店。午後7時30分から。
     発言者。田所智子、中田順子(戦場体験放映保存の会)、鈴木邦男。
     入場料はドリンク付きで1000円。予約は、ジュンク堂池袋本店へ。03(5956)4111
  2. 8月15日(金)午後7時半から、ロフトプラスワン。高須基仁さんの「終戦記念日企画。平和だからできること」。私も聞きに行きます。
  3. 8月23日(土)文京シビックホール2F。12時半から、映画「ジョン・ラーベ〜南京のシンドラー〜」上映。その後、3時より。シンポジウム。永田浩三さん(元NHKプロデューサー・武蔵大学教授)、永田喜嗣さん(ジョン・ラーベ研究家・大阪府立大学)、そして私も出ます。その後、第2回目の上映。そしてシンポジウムです。
9/9(火)札幌時計台。高遠菜穂子さんと 9/9(火)札幌時計台。高遠菜穂子さんと
  1. 9月9日(火)「鈴木邦男シンポジウムin札幌時計台」。午後6時。ゲスト・高遠菜穂子さん。テーマは「イラクから学ぶ=“対テロ戦争”とは何なのか?」。
     〈札幌時計台シンポジウム〉のこれからは、10月21日(火)が上祐史浩さん。1月20日(火)が逢坂誠二さんで、「北海道のこれからを考える」です。
  2. 9月20日(土)午後2時、「飛松塾in姫路」。〈日朝日韓関係を考える!〉。パネラー。朴一さん(大阪市立大学教授)。飛松五男さん、鈴木邦男。会場 姫路市南駅前町「じばさんビル」4F。参加希望者は、TEL079(297)2096へ。
10/21(火)上祐史浩さんと 10/21(火)上祐史浩さんと
  1. 9月21日(日)大阪ロフトで、上祐史浩さんと私のトークです。
  2. 11月16日(日)森田必勝氏の地元・四日市で映画とトークの集い。午後6時開場・午後6時30分開演。四日市文化会館で、「11.25自決の日 三島由紀夫と若者たち」(若松孝二監督)の上映。その後、森田治さん(必勝氏のお兄さん)と鈴木邦男のトークがあります。
  3. 11月24日(月)は野分祭。25日(火)は憂国忌です。
  4. 12月6日(土)盛岡で佐高信さんと講演します。