2014/08/25 鈴木邦男

戦争体験を聞くこと。継承すること

①なにげない「口ぐせ」。でも…

8月15日の靖国神社です 8月15日の靖国神社です

これはあるよな。そう思って、題名に惹かれて一気に読んだ。佐藤富雄さんの『口ぐせひとつでキミは変わる=夢をかなえる言葉のスイッチ』(PHP)だ。中学生向けの本らしい。

でも大人にも言える。「人は口ぐせ通りの人生を送っている」と言います。人生が苦しいから、ついつい、暗い、絶望的な言葉を吐く。それはあるでしょう。そのうち、それが口ぐせになり、さらに苦しい現実を呼びよせる。

暗い言葉ばかり吐いてる人の周りには人も寄りつかなくなる。ますます、ネガティブな口ぐせを連発する。悪循環です。

長蛇の列が出来てました 長蛇の列が出来てました

人は皆、いろんな口ぐせを持っている。よく見ると二つのグループに分かれると佐藤さんは言います。

ひとつは、「嬉しい」「楽しい」「きっと出来るよ」というふうに、明るく前向きな言葉を口ぐせにしているグループ。

もうひとつは、その反対に、「ムカつく」「ダメだ」「出来ない」などと、否定的なことばかり言っている人のグループ。

そうだよな、と思うでしょう。その上で、佐藤さんは言います。

台湾の元兵士の話を聞いてます 台湾の元兵士の話を聞いてます
〈前向きな言葉が多い人たちは、いつも楽しそうだと思いませんか? 不平、不満やグチの多い人は、なにかとトラブルが多かったりしませんか? これは人間の脳にそういうしくみがあるからです。脳は本人が考えたり、口にした言葉を読みとり、その人の体で表現しようとするのです〉

そうか。ただの口ぐせに終わらない。脳が覚えて、体を動かすのだ。大変なことだ。

「まず言葉が先にある。いい言葉を使えばいい人生になる」。そう言います。

日本の軍人さんも 日本の軍人さんも

言葉は大事なんです。言葉は人を幸せにします。同時に不幸にする言葉も多いのです。

最近の〈争い事〉のほとんどは、言葉です。メールやツイッターで悪口を言われた、「ウザイ」と言われた。それでキレて、大喧嘩した大阪府議もいました。

又、メールで悪口を言われて、殴り合いになった。殺しちゃった。なんてこともあります。

電車の中でも、いきなりぶつかり、「謝れ」「謝らない」で喧嘩してる人がいます。

国際社会でも言えます。「謝れ」「それがどうした。いやだ」…と、喧嘩してることが多いのです。全ては〈言葉〉です。

軍人さんが行進してました 軍人さんが行進してました

ある人が言ってました。子供たちにそんなに多くのことを教える必要はない。

親切にされたら、「ありがとう」と言う。間違っていたら、「ごめんなさい」と言う。これだけ知ってれば大丈夫だと。真理かもしれません。

大人にも言えますよね。「ありがとう」と「ごめんなさい」。この二つさえ言えればいい。

そんなの簡単じゃないか、と言われるでしょう。でも、出来ない人が多いのです。

ここで謝ったら、自分の全てを否定することになる。日本の歴史を否定することになる。誇りが崩れる。…そういった理屈を言って、謝らないのです。

②「悪口をやめるだけで世界は変わる」

皆、駆け寄って写真を撮ってます 皆、駆け寄って写真を撮ってます

この佐藤さんの本には、こんなことも書かれています。

「悪口をやめるだけで世界が変わる」

自分の人生や、自分の周りが変わるだけじゃない。〈世界〉が変わると言います。

〈大人の世界でも、悪口ばかり言ってる人で、幸せそうな人はいません。会社や上司の悪口ばかり言っている人が仕事で成功することはないし、人の悪口ばかり言っている人は、だいたい、いい恋愛ができません〉
平早さんに撮ってもらいました 平早さんに撮ってもらいました

これは中学生向けの本だから、「大人の世界でも」と例を引いているのです。

国際社会でもそうですね。「この国は嫌いだ。なくなってしまえ!」と言ったら、相手国だって、すぐに反撥します。当然のことです。

本屋に行くと、新刊書のコーナーは、こうした「悪口」の本で溢れています。出版社の「口ぐせ」になってるのでしょう。それが売れるとなれば、なおさらです。ネガティブな、暗い、喧嘩を売る、「外国叩き」の本ばかりが出るのです。

中島岳志さんは近著『アジア主義』(潮出版社)で、中国、韓国に対し、一部の日本人が「いつまで謝ればいいんだ!」と「逆ギレ」していると書いてました。

この本は凄い本だし、力作です。「アエラ」(8月18日発売号)でも私は書評しました。

一部の人間だけでなく、保守派と呼ばれる人々、いや、大半の日本人が「逆ギレ」してるのでしょう。逆ギレ内閣だし、「逆ギレ国家・日本」です。

『戦場体験キャラバン』(彩流社) 『戦場体験キャラバン』(彩流社)

「いや、日本は悪いことはしていない。何で謝る必要がいるのだ」と言う人も今は多いのです。少しでも謝ったら、「負ける」と思っているのでしょう。

でも、それは日本の失敗や過ちを直視する勇気がないのです。

そう言うと、「失敗や過ちなどない! そんなことを言う奴は反日だ!」と怒鳴る人がいます。私なども、「反日だ!」「売国奴だ!」と言われます。

でも、人間だって、(その集合体の)国家だって、100%正しいわけではない。間違いや過ちもある。それも抱きしめて、愛おしいと思うのが本当の愛国心でしょう。

それなのに、「間違いはない」「悪いのは近隣諸国だ」とだけ言ってるのは、ただの排外主義です。愛国ではありません。

ジュンク堂での出版記念トーク。8/14 ジュンク堂での出版記念トーク。8/14

自分のことや、自国のことを反省すると、「自虐だ!」とすぐ言われます。変な話です。

この「自虐」について、與那覇潤さんが『中国化する日本=日中「文明の衝突」一千年史』(文春文庫)の中で、興味深いことを書いてました。

この本は、前に紹介しましたが、河合塾コスモで『歴史に学ぶな』という合同ゼミをするにあたって吉田剛先生から、「読んでおいて下さい」と言われて、読んだ本です。とても面白かったし、教えられました。

8/15ロフトプラスワン 8/15ロフトプラスワン

「自虐史観」について、こんなことを書いてます。

〈私は歴史観が「自虐的」でなくなること自体は結構なことと思いますが、どうもそういう方々に限って今度は「自慰的」になったり、「他虐的」だったりする歴史観を、新たに持ち出されるのは困ったことです〉

③これでは「自慰史観」「他虐史観」になる!

高須基仁さん、金子勝さんと 高須基仁さん、金子勝さんと

これは凄い。普通、「自虐」の反対は「自尊」と言われてきました。でも、これは、誉めすぎですね。又、自分で言うのも傲慢です。「自虐」の反対は「自慰」であり、「他虐」だと言います。

なるほど、この方が正しい。「日本はこんな悪いことはしてない」「日本には間違いはない」「南京大虐殺もなかった。慰安婦もいなかった。日本兵は世界で一番、道徳的な兵隊だった」…と言ってるのは、ただの「自慰史観」なんですね。「オナニー史観」です。

そして、自分は反省しないが、他国を攻撃する、「他虐史観」なんですね。そんな悪口ばかりを言うから、その反撥も来るんですよ。

そして、與那覇さんは、「ブロン効果」について説明します。

朝堂院大覚さんと娘さん 朝堂院大覚さんと娘さん
〈掌編小説の名手だった星新一の、ショートショートの好編『リオン』に登場するアイテムに、「ブロン」というものがありました。「メロン」のように大きな実がブドウのようにたくさんなる〉ように掛け合わせて作ったはずの新品種「ブロン」が、実際は、「ブドウのように小さい実がメロンのように少ししかならない」結果に終わる、というお話です。私は歴史上ときどきおこる不幸な惨事の裏には、どこかでこの「よいとこどりを狙ったはずが悪いとこどりになってしまう」という、いわば、「ブロン効果」が働いているのではないかと見ています。そして、現在の日本社会の苦境もまた、「ブロン効果」で説明できる気がします〉
黒岩安紀子さんと 黒岩安紀子さんと

それは言えますね。そうだ。ある頭のいい作家が、ある美人女優に言い寄られたそうです。「私たちが結婚したら、あなたの頭脳と私の美貌をあわせ持った素晴らしい子供が生まれると思いますよ」。

その作家は言ったそうです。「いえ、私の醜い顔と、あなたの空っぽな頭をあわせ持った子供が生まれるでしょう」。これの方があり得ます。

実際、あります。「ブロン効果」です。目的・動機と結果が逆になることは、他にもあります。こんなことも書いてます。

チャンピオンの谷山俊樹さんと チャンピオンの谷山俊樹さんと
〈さる朝鮮研究者の方もおっしゃっていたことなのですが、どういうわけか昨今の国では、北朝鮮が嫌いな日本人ほど日本を北朝鮮にしたがる傾向がある気がします。北朝鮮でさえ核武装したのだから日本もそうしろ、経済封鎖で飢えても国家独立のためなら我慢すべき、とか。強力な外交のために報道の自由も規制しろ、政府の命令に従えない人間に人権なんか認めるな、とか。徴兵・徴農で過酷な現場に放り込んで甘ったれた国民性を叩きなおせ、とか〉

④「ブロン効果」はある、ある。

ローバー・美々さん。高須さん ローバー・美々さん。高須さん

北朝鮮そのものが、「ブロンの一類型」かもしれないと言います。そして、我々日本人も、ブロン化してるのかもしれません。そして「北朝鮮化」が始まっているのです。

いや、日本は連合赤軍の〈悪い点〉だけを引きずっているから「連合赤軍化する日本だ」と言ってる人もいました。

オウムは終わってないし、「オウム化する日本だ」といも言えましょう。

先週書いたけど、「軍歌」なども、当時の人々の大きな「口ぐせ」なんでしょう。毎日毎日歌い、そのメロディーの中で生きてきたのですから。

朝堂院さんと チャンピオンの谷山俊樹さんと

又、戦争の標語などもそうですね。

「英米を消して、明るい世界地図」「日の丸で埋めよ倫敦(ロンドン)、紐育(ニューヨーク)」。

こんなものが、ヒットしたんですね。これも、「口ぐせ」ですよね。

「海ゆかば」という軍歌がありますが、あんな死を奨励するような歌を皆が歌っていたから、日本は負けたのだ、と言う人もいます。あれも、「口ぐせ」なんでしょう。

山岡鉄舟のお墓で。8/16 山岡鉄舟のお墓で。8/16

連合赤軍の植垣さんが、リーダーの森恒夫のことをこう言ってました。「他人の欠点を見つける天才だった」と。

どんなに立派な、戦う兵士の中にも、不十分な点を見つけ、そこを執拗に攻撃する。そうしたら、相手は、最後には、「私は反革命でした。処刑されても仕方ない人間です」と「告白」する。有能な検事と同じです。

森恒夫ほどではなくても、他人の欠点を見つける人たちは沢山います。

又、人を不愉快にさせる名人も沢山います。

この場合、言葉は「兇器」です。人を攻撃し、人を殺す兇器なのです。

言葉は人を殺す兇器にもなるし、逆に人を救う道具、薬にもなるんです。佐藤さんが言うように、「悪口をやめるだけで世界が変わる」のです。対外的にも実行してほしいです。

⑤2500人の聞き取りなんて、よくやった。

三遊亭円朝のお墓で 三遊亭円朝のお墓で

あっ、いけない。『戦場体験キャラバン』(彩流社)について書くつもりだったのに。これは是非読んでみて下さい。「元日本兵2500人の証言から」とサブタイトルが付いてます。

よく、これだけの人々に取材し、証言を引き出したと思います。

それに、かなり残忍な、暗い話もある。聞く人々も辛かったと思う。「落ち込んでしまって、続けられない人もいました」と言う。

8月14日(木)、池袋ジュンク堂で、この本の出版記念トークが行われた時だ。

中田順子さん、田所智子さん(戦場体験放映保存の会)と私の3人で話した時、2人が言っていた。

何度も話を聞いた人もいる。「戦友会で止められた」という人もいる。「家族から喋らないでくれと言われた」と言って断る人もいる。

円朝の集めた幽霊画を見ました 円朝の集めた幽霊画を見ました

それでも、2500人の人に話を聞けたのか。凄い。

〈俺の話はあれだぞ。その場で見た、聞いた話しかできねえぞ〉

と本の帯に書かれていた。元兵士たちの〈実体験〉だけを集めたのだ。

「伝聞」や「噂」になると、信憑性がない。彼らの見たものだけを喋ってもらった。

これは貴重だ。「兵士の証言は、物語を圧倒する力がある」とも書かれていた。

森鴎外記念館を見ました 森鴎外記念館を見ました

そうなのだ。〈物語〉ではダメなのだ。戦争映画や、テレビ、小説ではダメだ。物語にするからだ。

「悲惨な戦場にも美しい愛があった」とか、「男の勇気が試された」などという結論にしたりする。

でも、戦争一般には、愛もないし、勇気もない。その地獄絵図を語ってもらう。

その点、この本は、本物の〈証言〉だけだ。物語を作ろうとしない。〈生の証言〉がグイグイと迫ってくる。

それに、こんな厖大な資料を、よく纏め、分類したものだと思う。

8つのパートに分けて、証言を紹介している。

富岡製糸工場に行きました。8/17 富岡製糸工場に行きました。8/17
1.勝ち戦の話を聞く(日中戦争、真珠湾攻撃)
2.戦局の変わり目の話を聞く(ミッドウェー海戦…)
3.中国の戦場の話を聞く
4.南方の戦場の話を聞く(インパール、レイテ、ルソン)
5.孤島の戦場の話を聞く(サイパン、パラオ)
6.志願と空の戦争の話を聞く(特攻出撃)
7.沖縄戦の話を聞く(座間味島、集団自決)
8.敗戦とその後の話を聞く(満州、引き揚げ)
「キャラバンはどうでしたか?」(聞き取りボランティアによる対談)

⑥これは、中・高の「教科書」にしたらいいのに

女工さんが出迎えてくれました 女工さんが出迎えてくれました

よく、これだけのものを集めたと思う。これは、このまま、中学・高校の「教科書」にしたらいい。

そして皆で考えてほしい。戦争映画や戦争TV、小説などの〈物語〉よりも、まずこの〈真実〉〈証言〉を聞いてほしいと思った。

最後の、座談会の部分がまたいい。「なぜ戦場体験を聞いているのか」「戦争の話って暗いんでしょう」と、よく周りの人には言われる。

又、「日本人はなぜ特攻話が好きなのか」「継承って何だろう」…と、皆で話し合う。

元兵士の中には、何度も話を聞いた人もいる。

繰糸場です 繰糸場です

何度も話すうちに、話がうまくなる。テレビや新聞から頼まれて、紹介したりする。「特攻を1人、お願いします」とか。それで「タレント」になった人もいる、という。

又、逆に、話してくれない人もいる。

どう話を持ちかけ、話せるような状況にするか。決定的なことを言いたい。でも言っていいのか。その迷っている時をどう崩すか。取り調べをしている刑事のような気持ちになるという。じゃ、本物の刑事になれるかもしれない。

「そうですね、ただ、この聞き取りをして、会社の営業の成績が上がった人がいました」という。

その中です その中です

皆、ボランティアだ。普段は営業をしてる人もいる。飛び込みのセールスをしてる人もいる。

元兵士の戦場体験の話を聞くうちに、じっと待つ忍耐力が出来た。又、相手が楽に話せように持ちかけることも出来る。そして、大事な証言を引き出す。

まさに、〈歴史〉と向き合っているのだ。それに比べたら、普通の営業なんかは楽だ。そう気がついた。「じゃ、それをウリにして、ボランティアを集めたらいいですよ」と私は言った。

それに、座談会を読んでいて思ったが、「上から目線」がないのが、よかった。たとえば…。

ガイドさんの説明です ガイドさんの説明です
〈田所 どういう体験にも、自分もやりそうだという近さがある?
清水 ある、ある。僕は学生時代、戦争反対の運動をしてましたけど、戦時中に生きたらね、無茶苦茶に協力したと思う(笑)。真面目にサラリーマンをやるように真面目に兵隊をやると思う〉

こういう疑問や迷いを持ちながら、あの時代を追体験してるのだ。

〈歴史に学ぶ〉のではない、個人の生の〈体験〉に学んでるんだ。それを自分の体験にしているのだ。

富岡駅です 富岡駅です

又、こんなことも言う。

〈清水 現地調達をした話だけを聞いたら、なんて悪い人たちなんだとなるけれど、何もものが来なくて、その場に放り出されたとなると、ああ自分も同じ状況になったらやっちゃうかもなと、そういう理解が出来る。ただ単に略奪をして殺している話だけを聞けば、昔の人たちはなんて悪い人なんでしょう、となっちゃう〉

⑦戦争を考える「教科書」になる!

この後、群馬サファリパークに行きました この後、群馬サファリパークに行きました

こうした悩みを持ち、迷い、疑問を持つことは、いいことだ。それを告白するのは勇気がある。

「戦争とはこういうものだ」と初めから決めつけて、それに合う話を集めるのではない。自分の「先入観」も崩される。聞き取り調査をする側の「主体」も足場を失うかもしれない。

でも、その中で、敢えて行う。それは正直だし、胸を打たれる。

田所 結論が先にありきだと、プロセスの説明に対して「言いわけしてるんじゃないよ」と批判されやすい。そこをどう跳ね返していくかは課題ですね。
そばに虎がいます そばに虎がいます
中田 もうひとつ、自分で考えるプロセスも大事だよね。いろいろな体験を聞いて自分で考えて得た結論なら何であれ、それはそれで大事だと思うの。そうじゃなくて、考えるプロセスを抜きにして、自分の結論にあう体験だけをチョイスしてものごとを主張するなら、それは見方間違えてますよと言いたい。
清水 結論ありきで必要な画像をコピペしてくるのと変わらないもの
バスはなかなか進みません バスはなかなか進みません

これは重要だ。元兵士の話をただ聞いて発表するだけでは不安になるのだろう。

分類し、「加害のプロセス」を示し、その中から何らかの「結論」や「教訓」を得ようとする。

そのうちに、自分の中で、その「結論」に都合のいいものだけを集め、ピックアップしようとする。

これは我々だってよく陥る「誘惑」だ。話を盛り上げよう、面白くしようとする。その時にも起こりうることだ。

その「誘惑」と闘って、一生懸命、証言を集めようとする。この姿勢は凄いと思う。

このバスも進みません このバスも進みません

ものを書く人間の1人として、教えられることの多い本だった。戦争を考える。又、自分だったらどうしただろう。そんなことを考えさせられる。

さらに、「取材とは何か」「書く上で何が大事か」「表現するとは何か」といったことまで考えさせられた。

取材記者、ライターにとって何が大事なのかも考えさせてくれる。いろんな意味で、〈教科書〉だと思った。

【だいありー】

餌をやってます 餌をやってます
  1. 8月18日(月)午前中、原稿。午後、図書館。打ち合わせ。夜は家で仕事。
  2. 8月19日(火)午前中、図書館。
     午後、取材。
     午後7時半、喫茶店「ミヤマ」会議室。高木尋士氏主催の読書会に出る。
     『古事記』(次田真幸・全訳註)(上・中・下)(講談社学術文庫)をテキストにして、やっている。とても勉強になりました。参加者が皆、読んでいて、勉強家なのに驚く。
「アエラ」(8/25号) 「アエラ」(8/25号)
  1. 8月20日(水)午前中、原稿。午後、雑誌の対談。夜、本の打ち合わせ。
  2. 8月21日(木)朝の新幹線で大阪へ。午後から十三の第七劇場へ。
     打ち合わせのあと、3時から、内田樹さんと対談。何と、映画館を借り切って、対談だ。客を入れないで、舞台の上で2人だけの対談。贅沢な対談だ。
     今回は映画の話だったので、「じゃ、映画館でやりましょう」と鹿砦社の福本氏のアイデア。楽しかったです。
     時々、映画も見ながら、映画について対談。内田さんは映画についての本も何冊も出してるし、1年に300本も見てるという。
     又、映画の見方が深い。文明論だ。特にハリウッド映画など、「そうか、こう見るのか」と教えられる。
内田樹さんと映画館で対談 内田樹さんと映画館で対談

対談のあと、近くの居酒屋で打ち上げ。そして最終の新幹線で帰りました。

帰って朝まで原稿。仕事が遅いので、たまっている。眠い。

  1. 8月22日(金)朝まで、原稿を書いていた。
     それから羽田へ。9時の飛行機で北海道へ。札幌、小樽に行く。
  1. 8月23日(土)朝一番の飛行機で羽田に。9時05分に着く。
     それから、高田馬場の「ミヤマ」会議室へ。10時半〜1時半。柏艪舎の取材を受ける。
     それから急いで、文京シビックホールへ。映画「ジョン・ラーベ=南京のシンドラー」のシンポジウムに出る。映画は12時半から2時半。私は、事前に見たので、3時からのシンポジウムに出る。
映画館を借り切ってやりました。8/21 映画館を借り切ってやりました。8/21

永田浩三さん(元NHKプロデューサー・武蔵大学教授)。永田喜嗣さん(ジョン・ラーベ研究家・大阪府立大学)と私。

それが終わって、第2回目の映画上映。それを見て、2回目のシンポジウム(20時10分から)にも出た。金平茂紀さん、永田喜嗣さんと。とてもいい映画だし、考えさせられた。松元ヒロさん、木内みどりさん、池田香代子さんたちも聞きに来ていた。ありがたいです。

終わって、打ち上げ。

  1. 8月24日(日)午前中、原稿。午後、週刊誌の取材。そのあと、打ち合わせ。

【写真説明】

8月15日の靖国神社です

①8月15日(金)靖国神社に行きました。沢山の人が参拝に来てました。

長蛇の列が出来てました

②長蛇の列が出来てました。今年は特に多かったです。

台湾の元兵士の話を聞いてます

③木の下には、台湾の元兵士の人がいて、話をしてました。若者たちが熱心に聞いていました。

日本の軍人さんも

④日本の「軍人」も、随所で見かけました。

軍人さんが行進してました

⑤軍人さんが、行進してました。銃も持ってますね。

皆、駆け寄って写真を撮ってます

⑥「ウワー、兵隊さんの行軍だ!」と、人がドッと集まって、写真を撮ってました。

平早さんに撮ってもらいました

⑦カメラマンの平早勉さんにバッタリ会ったので、写真を撮ってもらいました。

『戦場体験キャラバン』(彩流社)

⑧これは実にいい本です。学校の教科書にしたらいいでしょう。『戦場体験キャラバン=元兵士2500人の証言から』(彩流社)です。

ジュンク堂での出版記念トーク。8/14

⑨8月14日(木)この出版記念トークが行われました。ジュンク堂池袋店です。多くの人が集まって、聞いてくれました。

8/15ロフトプラスワン

⑩8月15日(金)の夜は、ロフトプラスワンで高須基仁さん(右)の主催する〈終戦記念日トーク〉が行われました。中央は立正大学の金子勝さん。

高須基仁さん、金子勝さんと

⑪高須基仁さん、金子勝さん、鈴木。

朝堂院大覚さんと娘さん

⑫朝堂院大覚さん(中央)と娘さん(左・17才)。

黒岩安紀子さんと

⑬団鬼六夫人だった黒岩安紀子さんと。この日は、歌とトークをしてくれました。

チャンピオンの谷山俊樹さんと

⑭キックボクシングチャンピオン。谷山俊樹さんと。

ローバー・美々さん。高須さん

⑮司会のローバー・美々さん。高須基仁さん。高須さんも8月15日は靖国神社に行ったそうです。「家のお父さんも行きました」とローバーさん。「よく、靖国には行ってます。名前も、八紘一宇ですから」。
 エッ?と思ったら、名前は八紘で、「八紘(やつひろ)」と読むのだそうな。「じゃ、今度はお父さんも連れて来て下さいよ」と言いました。来年の8月15日は、父子で司会をやってほしい。

朝堂院さんと

⑯朝堂院さんと。迫力ありますね。

山岡鉄舟のお墓で。8/16

⑰8月16日(土)、全生庵に行き、山岡鉄舟のお墓参りをしました。

三遊亭円朝のお墓で

⑱三遊亭円朝のお墓にもお参りしました。「円朝全集」を読破しました。と、報告しました。

円朝の集めた幽霊画を見ました

⑲全生庵では、毎年8月は、やってるんです。円朝が集めた「幽霊画」の展示です。円山応挙が有名です。

森鴎外記念館を見ました

⑳このあと、近くにある森鴎外記念館に行きました。

富岡製糸工場に行きました。8/17

㉑8月17日(日)、世界遺産の富岡製糸場に行きました。3時間並んでも、是非見たいと思いました。ところが、全く混んでなかったのです。すぐに入れました。富岡製糸場の本を買って読んでいきました。

女工さんが出迎えてくれました

㉒女工さんが出迎えてくれました。

繰糸場です

㉓繰糸場です。

その中です

㉔その中です。テレビなどでは、いつもここが紹介されてますね。ここは人が大勢いました。広いです。

ガイドさんの説明です

㉕ガイドさんが沢山いて、詳しく説明してくれます。

富岡駅です

㉖富岡駅です。

この後、群馬サファリパークに行きました

㉗「群馬サファリパークが近い」と駅に出てました。あっ、昔、行ったな、と思い出して、行きました。ライオンがいます。吠えてます。

そばに虎がいます

㉘虎がいます。

バスはなかなか進みません

㉙大鹿やバイソンが集団でいて、道路を占領しています。バスはだから、なかなか進みません。

このバスも進みません

㉚隣りにいたバスも、進めないようです。

餌をやってます

㉛鹿に餌をやってます。

「アエラ」(8/25号)

㉜「アエラ」(8月25日号)です。中島岳志さんの『アジア主義』(潮出版社)を書評しました。ともかく詳しいし、大胆な提言をしています。とても、勉強になりました。

内田樹さんと映画館で対談

㉝8月21日(木)、大阪第七劇場です。内田樹さんと対談しました。

映画館を借り切ってやりました。8/21

㉞映画館を借り切って、2人だけの対談をやりました。贅沢な対談です。

【お知らせ】

9/9(火)札幌時計台。高遠菜穂子さんと 9/9(火)札幌時計台。高遠菜穂子さんと
  1. 9月8日(月)午後6時半。札幌で講演。シリーズ「天皇制を考える」の第5回。「右翼と左翼。そのレッテルを超えて」。問い合わせ・申し込みは、sisken2014@gmail.comへ。
  2. 9月9日(火)「鈴木邦男シンポジウムin札幌時計台」。午後6時。ゲスト・高遠菜穂子さん。テーマは「イラクから学ぶ=“対テロ戦争”とは何なのか?」。参加申し込みは柏艪舎へ。011(219)1211
  3. 9月16日(火)ホテルサンルート高田馬場。午後6時30分、一水会フォーラム。講師は鈴木宗男さん。演題は「日露関係と国益を守ること」。参加申し込みは一水会に。tel 03(3364)2015
    (※完全予約制ですので、定員に達した場合はご入場できません。あらかじめ上記連絡先にてご確認下さい)
  4. 9月20日(土)午後2時、「飛松塾in姫路」。〈日朝日韓関係を考える!〉。パネラー。朴一さん(大阪市立大学教授)。飛松五男さん、鈴木邦男。会場 姫路市南駅前町「じばさんビル」4F。参加希望者は、TEL079(297)2096へ。
9/20(土)「飛松塾in姫路」 9/20(土)「飛松塾in姫路
  1. 9月21日(日)午後7時、大阪ロフトで、上祐史浩さんと私のトークです。
  2. 10月3日(金)午後7時より、阿佐ヶ谷ロフト。北朝鮮にいる「よど号」の人たちに何と、ツイッターをさせようと。その情報発信の最初の日です。小林蓮実さん(インディ・ユニオン委員長)を中心に。蓮池透さん。森達也さん。私も出ます。私も出るつもりでしたが、この日は山形県鶴岡市で、佐高信さんと講演でした。うっかりしてました。だから、すみません。鶴岡に行きます。
  3. 10月13日(月)名古屋で講演。三上元さん(湖西市長)、樫村愛子さん(愛知大学教授)、そして私です。
  4. 10月21日(火)札幌時計台。ゲストは上祐史浩さんです。
10/21(火)上祐史浩さんと 10/21(火)上祐史浩さんと
  1. 10月24日(金)〜26日(日)劇団「再生」の公演。読書劇『岸上大作全集全一巻』。秋葉原アトリエACT&B。なお、初日の24日(金)は、上演前に、高木尋士氏と鈴木邦男のプレトークがあります。
  2. 11月16日(日)森田必勝氏の地元・四日市で映画とトークの集い。午後6時開場・午後6時30分開演。四日市文化会館で、「11.25自決の日 三島由紀夫と若者たち」(若松孝二監督)の上映。その後、森田治さん(必勝氏のお兄さん)と鈴木邦男のトークがあります。
  3. 11月18日(火)飛松塾。
  4. 11月19日(水)奈良県桜井市で講演。
  5. 11月24日(月)野分祭。
  6. 11月25日(火)憂国忌。
  7. 12月6日(土)盛岡で佐高信さんと講演します。
  8. 1月20日(火)札幌時計台シンポジウム。ゲストは逢坂誠二さんで、「北海道のこれからを考える」。