2014/09/22 鈴木邦男

では今、何が問題なのか!

①なぜ謝罪が遅れたのか

「朝日新聞」9/12(金)朝刊
「朝日新聞」9/12(金)朝刊
「朝日新聞」9/4(木)
「朝日新聞」9/4(木)
「産経新聞」9/8(月)
「産経新聞」9/8(月)
「長崎新聞」8/16
「長崎新聞」8/16
BS朝日「激論!クロスファイア」 BS朝日「激論!クロスファイア」

「歴史的瞬間」に立ち会った。そう思った。まさか、こんな展開になるとは思わなかった。

9月11日(木)の夜のことだ。朝日新聞の木村社長が午後7時半から緊急記者会見をした。謝罪会見だ。

実は、この問題についてBS朝日で対論番組があり、田原さんを中心として我々はテレ朝で控えていた時だったので、本当にビックリした。

この時の社長会見の要点は大きくは2つだ。

BS朝日9/13(火)放送 BS朝日9/13(火)放送
  1. 東電の「吉田調書」をめぐり、「所員の9割が所長命令に違反して撤退した」と5月20日朝日に掲載したが、これは誤報だったと認め、取り消すと発表した。
  2. 又、1982年に初めて報道した「済州島(チェジュド)で慰安婦を強制連行した」とする吉田清治氏(故人)の証言に基づく一連の記事を取り消したが、謝罪はしなかった。
     木村社長は、「誤った記事を掲載し、訂正が遅きに失したことについて読者にお詫びする」と述べた。今後、弁護士や歴史学者、ジャーナリストらによる第三者委員会を発足させ、過去の記事の作成や国際社会に与えた影響などを検証してもらう。
収録後に 収録後に
  1. さらに、特集記事に批判的な内容だったジャーナリストの池上彰さんのコラムを掲載拒否したことについて、「(掲載可否の)判断は編集幹部に委ねていた。結果的に読者の信頼を損なうことについて責任を痛感している」と謝罪した。

緊急会見のメインは2つだと言いながら、私は3つ書いた。1.2.が問題だが、それを謝罪する上で、3.は大きな要因になったと思う。

池上氏の原稿は一度、掲載拒否された。ところが、余りの批判の大きさに驚き、9月4日、掲載した。今、読み返してみても、きわめて、まともな文章だ。

「大杉栄メモリアル」で太田さん 「大杉栄メモリアル」で太田さん

それなのに朝日は、パニックに陥っていた。朝日批判の嵐の中で、「どこかで踏みとどまらなくては」と思ったのだろう。掲載拒否という暴挙に出た。これは間違っていた。

朝日幹部には、こんな気持ちがあったのだろう。誤報は認め、訂正する。謝るべきだ。

しかし、ここで謝ったら、それを逆手にとられて、右派や保守派に利用されるのではないか。「ほら、朝日は全て嘘だったんだ」「原発は必要だ」「慰安婦なんてなかったんだ。朝日が作った幻だ!」…と。

打ち上げ会で 打ち上げ会で

そうなっては大変だ。だから、どこかで踏みとどまらなくては…と思った。

でもこれは、「ジャーナリズム」の理屈ではない。社会運動をする「運動家の姿勢」だ。

少し位、大げさでも書き立てて政府を批判しよう。原発、戦争、慰安婦は悪なんだから、それに反対する証言はどんどん載せよう。そんな姿勢だ。

そして、どこまでが本当か。といった検証は甘くなる。又、自分たちには「正義」「使命感」があると思うから、簡単には謝れない。

②池上さんの「忠告」が正しかったのだ

鈴木。平田君。太田さん 鈴木。平田君。太田さん

その点、池上さんは、キチンと批判している。この時とばかりに「朝日は廃刊しろ!」「朝日の記事は全て嘘だった。南京大虐殺も、慰安婦もなかった!」という保守派、保守マスコミとは全く違う。(こんな朝日罵倒をするのも「運動家の理屈」だ。ジャーナリズムの理屈ではありません)。

池上さんは、まず、こう言っている。

〈過ちがあったなら、訂正するのは当然。でも、遅きに失したのではないか。過ちがあれば、率直に認めること。でも、潔くないのではないか。過ちを訂正するなら、謝罪もするべきではないか〉
大杉栄がよく遊んだイチョウの木 大杉栄がよく遊んだイチョウの木

本当に、その通りです。ジャーナリストにとって、いや、一個人にとっても、最も大切なことだ。

これは、朝日への誹謗中傷ではない。むしろ、温かい忠告だ。その証拠に、こうも言っている。

〈今回の検証は、自社の報道の過ちを認め、読者に報道しているのに、謝罪の言葉がありません。せっかく勇気を奮って訂正したのでしょうに、お詫びがなければ、試みは台無しです〉

そして、次に、こんな重要なことを言っている。

田宮高麿さんのお墓で 田宮高麿さんのお墓で
〈朝日の記事が間違っていたからといって、「慰安婦」と呼ばれた女性たちがいたことは事実です。これを今後も報道することは大事なことです。
 でも、新聞記者は、事実の前で謙虚になるべきです。過ちは潔く認め、謝罪する。これは国と国との関係であっても、新聞記者のモラルとしても、同じことではないでしょうか〉

これは凄いですね。今、朝日批判をしている保守派、自民党、右派の人たちには絶対に言えないことだ。

だって、池上さんは、慰安婦はいた、と断言してます。

また、国と国との関係(多分、韓国、中国のことでしょう)についても過ちは潔く認め、謝罪しろと示唆している(と私には思えます)。

ご住職さんと ご住職さんと

これは朝日に対しての、この上ない、温かい忠告であり、提言だ。

これを、「単なる罵倒」と思って、掲載拒否するなどとは、朝日も、変です。被害妄想に陥って、パニックになってたのでしょう。

しばらく経ってから、そのことに気づいたのだろう。

そして、池上さんの文を掲載し、又、池上さんの忠告を聞いて、社長自らが謝罪する気になったのだろう。

読者の批判や、他のマスコミの批判もあったでしょうが、この池上さんの文が大きく効いたと思う。又、朝日の記者たちの反撥も大きかったようだ。

③だから、「激論!クロスファイア」は遅れて始まった

蕗谷虹児記念館で 蕗谷虹児記念館で

それで、9月11日(木)の緊急記者会見になったわけです。

午後7時半から行われました。この時、同じ系列のテレビ朝日の本社に我々はいました。社長会見のことは全く知らずに…。

4日ほど前に言われて、9月11日(木)の夜8時半からのBS朝日「激論!クロスファイア」に出演するため、六本木のテレ朝本社にいた。勿論、朝日の「誤報問題」がテーマだ。

田原総一朗さん、早野透さん、そして私。それに村上祐子アナの4人だ。

少人数ですから、じっくりと話すことが出来る。「なぜこんな誤報が生まれたか」「チェック出来なかったのか」「取り消したのはいいが、なぜ謝罪がないのだ」…といった話になるだろう。

お洒落な記念館です お洒落な記念館です

「遠慮なく、どんどん言って下さい。タブーはありませんから」と田原さんも言う。

その時、局のスタッフが入ってきて、「今、社長が緊急記者会見をしています」と言う。

驚いた。こんなタイミングで…と。まさか、「激論!クロスファイア」で取り上げる前に…と思ったわけじゃないだろう。あくまでも偶然だ。

だから我々も、まず、この「記者会見」の実況を見る。社長は思い切って、謝罪していた。編集担当も解職し、自らの進退については社内改革後に判断、と明言していた。今、辞めたら無責任だと思ったのだろう。

カトリック新発田教会で カトリック新発田教会で

慰安婦問題では第三者委員会を作るというし、そうした検証の道筋を作ってから辞めるつもりなのだろう。

この記者会見を見てから、「激論!クロスファイア」を始める。田原さんも、スタッフも大慌てで、脚本を書き替えたり、話の流れをどう変えるか、必死に考えている。

初め8時半から収録の予定だったが、大幅に遅れて9時を過ぎてから始まった。そして1時間。かなり、踏み込んで話をした。

ジャーナリズムなら、自分たちの書いたことも、客観的に検証しなくてはならない。「時代の空気」に舞い上がって、書いてはならない。

又、記者が「正義感」や「使命感」を心の中に持つのは自由だが、それが先行してはならない。それが先行したら、(彼らの最も嫌いな)従軍記者と同じことになる。

何かの為に、書くのではない。あくまでも事実を、それも徹底的に検証して書くべきだ。

④なぜ、検証出来なかったのか

日本の〈38度線〉で 日本の〈38度線〉で

又、30年前に「強制連行した」と証言した吉田清治氏は、かなり胡散臭い人物だ。

戦争犯罪を犯した人間の「懺悔」のように装いながら、「運動家」的なスタンスだ。少々大げさで、誇張があっても、日本の戦争犯罪を告発してやる、それをやる運動家だ、と思っていたのだろう。大新聞社なのに、それを検証出来る人がいなかった。

もし田原総一朗さんだったら、いろんな人に会ってるから、この吉田氏に会ったら、キチンと検証出来たであろう。「あっ、これは運動家一流のハッタリだな」「ここは本当かな」「ここは嘘だろう」と。

左右の活動家や市民運動家に何百人と会っている。その嘘も見抜けただろう。

「北緯38°」と大きく書いてます 「北緯38°」と大きく書いてます

しかし、30年前、厳しく取材、検証する人がいなかった。あるいは又、少しでも疑問があったら、別の学者などに「両論併記」のような形で書いてもらうことも出来た。

でもしなかった。「時代の空気」に乗り、載せた。朝日そのものも、「運動家」的スタイルになってたからだ。

又、内部で激しい議論もされることなく、案外スンナリとこの誤報は通ったのではないか。これは大きな過ちだ。

参考のために、ちょっと話しておこう。

前に紹介したが、『戦場体験キャラバン=元兵士2500人の証言から』(彩流社)が今、出版されている。

これを書いた人たちと、池袋のジュンク堂で私は出版記念トークをした。2500人の元兵士は、思い切って告白してくれた。

38°線の先は、胎内(たいない)です 38°線の先は、胎内(たいない)です

ただ、聞く方としては、「本人の体験」だけを聞く。「こんな話を聞いた。他では、こんな酷いことがあったらしい」…という話は載せない。

この本の帯には、こう書かれている。

〈「俺の話はあれだぞ。その場で見た、聞いた話しかできねえぞ」〉

これはいい。「兵士の証言は、物語を圧倒する力がある」という。

だからこそ、元兵士が(自分の話に酔って)、逸脱することを警戒する。

胎内で、やすらぐのです 胎内で、やすらぐのです

又、同じ人に何度も聞いていると、その人が、どんどん話がうまくなる。「取材者は何を求めているのか」が分かるようになる。

そして無意識のうちに、「サービス」してしまう。これは一番気をつけなくてはいけない、と言う。

又、11月7日にDVDになる映画がある。『リーベン・クイズ(日本鬼子)』だ。「日中15年戦争・元皇軍兵士の告白」だ。2000年に劇場で公開され、話題を呼んだ。

私は松井稔監督と対談し、それがパンフレットに載った。

「こんな反日映画に協力するとは何事だ!」「売国奴め!」と言われた。覚悟を決めて監督と対談した。映画は本当に凄まじい。震えが来た。

新発田市の「白壁兵舎」です 新発田市の「白壁兵舎」です
〈強姦、試し斬り、非道な拷問、井戸に落とした母子めがけて手榴弾を投げ込み爆殺。七三一部隊による生体実験。中国人を使った人間地雷探知機、人肉食、細菌化学兵器…。
あらゆる加害行為を「実際の戦争を伝えたい」という痛切な思いで加害者(元日本軍兵士14人)自らが勇気を持って告白する。この国の未来を占う上でこの映画を避けて通れない!〉

…と書かれている。

⑤あくまで厳しく、ストイックに…

ここは映画「八甲田山」で使われました ここは映画「八甲田山」で使われました

ここまで言うのか。そんな気がした。

松井監督と対談した時のことは、しっかりと覚えている。「人間はカメラを向けられると、つい、演技してしまう」という。

何か面白いことを言わなくては…。見てる人の「期待」に応えなくては…と。

そして、自分の見ていない「噂」「風聞」なども語り始める。

でも、それをやってはダメだ。どんなに面白い話でも、それらはカットしたという。

又、本人の話でも、誇張や脱線をしないよう、徹底的に気をつけたという。やたらとストイックだ、と思った。

映画「日本鬼子」がDVDに 映画「日本鬼子」がDVDに

この映画は14年経った今、DVDになる。11月7日(金)発売だ。

それを記念して11月5日(水)の夜、ネイキッドロフトでトークをやる。14年ぶりに松井監督と会える。「朝日」誤報事件をからめて、話をしてみたい。

この日は、「ゆきゆきて、神軍」の原一男さんも出てくれる。

又、11月7日発売のDVDには、14年前の松井監督と私の対談も、「特別附録」として付くという。これもありがたい。

今、紹介した『戦場体験キャラバン』や『リーベン・クイズ』。その他にも、戦争犯罪を告発する人々は、誇張や逸脱、噂、本人が見てないこと…などが入らないように、極力、気をつけているはずだ。

少しでも「嘘」が入ったら、「ほら見ろ、全て嘘だ。日本軍はこんなことはしてない」「リンチも暴行もなかった。慰安婦もなかった。南京虐殺なんて全て嘘だ!」と言われてしまう。

ちくま新書ブックガイド ちくま新書ブックガイド

実際、今、朝日の「誤報」を鬼の首でも取ったように、右派、保守派は、そう言って騒いでいる。又、「朝日は廃刊しろ!」と言っている。

前にも紹介したが、靖国神社のそばでは市民グループの女性が、こう言って絶叫していた。「朝日の言ってることは全て嘘です。全て朝日のデッチ上げです。日本の軍人は世界一、道徳的で倫理的な軍人だったのです!」と。ウワー、そこまで言うかよ、と思った。

一方の極から、もう一方の極へ走る。これが日本人なのか。驚いた。

朝日の問題は徹底的に批判し、検証する必要がある。又、それとは別に、客観的、冷静に〈戦争〉のことを考える。これが必要だ。

『リーベン・クイズ』のイベントでは、そのことを再び考えたい。又、『戦場体験キャラバン』の人たちとも再び、話し合ってみたい。

【だいありー】

一水会で講演する鈴木宗男さん 一水会で講演する鈴木宗男さん
  1. 9月15日(月)一日、家で原稿を書いてた。
     夕方、「体を動かさなくちゃ」と思って講道館へ。ところが休み。あれっ、と思ったら、今日は祝日なのか。「敬老の日」だ。知らなかった。
     せっかく時間が出来たので、ファミレスと喫茶店をハシゴして4時間、本を読む。
  2. 9月16日(火)午前中、原稿。
     午後、図書館。
     6時半、ホテルサンルート高田馬場。一水会フォーラム。鈴木宗男さん(新党大地代表)が講演。「日露関係と国益を守ること」。
活発な質問も出ました 活発な質問も出ました

熱い講演だった。超満員だった。終わってからも、忙しい中、打ち上げに付き合ってくれた。乾杯のところに参加。「9時から次の予定があるので」と。

とっても律儀な人だ。心の優しい人だ。

  1. 9月17日(水)午前中、原稿。昼、打ち合わせで地下鉄に乗ったら、中吊り広告が目に付いた。『プレイボーイ』だ。
〈朝日沈没。読売も部数激減!〉
講演のあとで 講演のあとで

そうか。朝日をやめて読売・産経に変える人はいないんだ。

〈こんな連中がなんで今まで威張ってこれたの!
 そもそも新聞、とっくに死んでるし!〉

これは又、厳しい。朝日に絶望してやめた人は、「じゃ、読売、産経に変えよう」とは思わないで、朝日をやめたままなのだ。「新聞はもういらない」となってるのだ。

だから、新聞の内ゲバをやってる時じゃないよ。新聞というパイそのものが、なくなろうとしてるんだし…。

二次会でも元気に演説 二次会でも元気に演説

夕方5時から高田馬場、カフェ・ミヤマの会議室。『日本の軍歌』(幻冬舎新書)を書いた辻田真佐憲さんと対談。『紙の爆弾』で。

前にこの本をこの「主張」で取り上げた。これは面白いし、教えられた。ぜひ会ってみたいと…。

そしたら、これを見て、「じゃ、会わせましょう」という人がいて、対談が実現。ありがたいですね。「希望」は書いてみるべきですね。

前にも、「連合赤軍について、いろいろ書いたので、本にしたいな」と書いたら、彩流社から、「じゃ、本にしましょう」とメールがあって、本当に本になった。『連合赤軍は新選組だ!』(彩流社)だ。

三井環さんと 三井環さんと

そして、紀伊国屋本店で、「連合赤軍Bookフェアー」まで実現した。ありがたい。願いが叶うブログだ。

あっ、「よど号」についても、書いた原稿がかなりある。まとめて本にしたいな。

そうだ。『日本の軍歌』の辻田真佐憲さんさの対談は、とても面白かったし、教えられました。

終わって「土風炉」で飲みました。この時、司会をしてた椎野礼仁さんが、「9月22日に発売です」と言って、新しい本(見本誌)を見せてくれた。『テレビに映る北朝鮮の98%は嘘である』(講談社+α新書)。

ウワー!何とも刺激的なタイトルだ。それに面白い。これは売れるでしょう。

『日本の軍歌』の著者・辻田さんと 『日本の軍歌』の著者・辻田さんと
  1. 9月18日(木)午前中、原稿。
     昼、河合塾コスモ。自習室で勉強。
     午後3時、「現代文要約」。
     午後5時、「読書ゼミ」。今週は私が選んだ本、内田樹さんの『街場のアメリカ論』(文春文庫)を読む。そして生徒と話し合う。
     終わって、ホテルニューオータニへ。「鈴木宗男を叱咤激励する会」。遅れて参加しました。ちょうど宗男さんの挨拶の時でした。元気一杯でした。凄い人だった。2000人も集まってました。ムルワカさんとも会いました。
  2. 9月19日(金)午前中、原稿。午後、週刊誌の取材。夜、図書館。
礼仁さんも自分の本を持って… 礼仁さんも自分の本を持って…
  1. 9月20日(土)朝6時50分東京発の新幹線で姫路へ。9時着。岩井さんたちが迎えに来てくれた。
     飛松塾の始まる前に「NHK大河ドラマ館を見ませんか」と誘われたので。早く見ないと、なくなってしまうし。
     去年は会津若松で「八重の桜」のNHK大河ドラマ館を見た。来年は山口県に行かなくちゃ。
     昼、飛松さんたちと合流し、食事。姫路城が見えるレストランで食事。凄いですね。贅沢な気分です。
     午後2時、駅前の「じばさんビル」4F。「飛松塾in姫路」。〈日朝・日韓関係を考える!〉。朴一さん(大阪市立大学教授)。飛松五男さん、そして私の3人で話をする。じっくりと話が出来た。
     冷え切った日朝・日韓の関係をどうするか。又、「慰安婦」問題、朝日誤報問題…などについても話をした。
これが椎野礼仁さんの本です これが椎野礼仁さんの本です

朴さんは、冷静に話してくれるし、話の的を射ている。実に有意義なトークだった。活発な質問も出た。

終わって、打ち上げ。高校生アイドルの藤波心ちゃんも駆け付けてくれました。感激です! 私も随分と飲みました。でも、最終の新幹線で帰り、家で仕事した。朝まで。

  1. 9月21日(日)寝てない。朝、新幹線で新大阪へ。大阪の人たちと会って、打ち合わせ。そして大阪見物。
     それから、午後6時半、大阪ロフトへ。上祐史浩さん、飛松五男さん、私の3人でトーク。
     〈オウム・警察・社会の真相〉。「國松長官狙撃事件」について最近、テレビでやっていた。上祐さんも取材され、語っていた。この不可思議な事件について、3人で話をした。又、他の未解決事件などについても話す。満員でした。
     夜は、近くのホテルに泊まりました。

【写真説明】

「朝日新聞」9/12(金)朝刊

①「朝日新聞」9月12日(金)朝刊。前日の社長緊急記者会見の様子を報じています。左には社長の謝罪の言葉が。

「朝日新聞」9/4(木)

②「朝日新聞」9月4日(木)。一度は掲載拒否した池上彰さんの原稿を、この日、載せました。「新聞ななめ読み」で。「慰安婦報道検証、訂正、遅きに失したのでは」。

「産経新聞」9/8(月)

③「産経新聞」9月8日(月)「女性強制連行」の「吉田証言」について厳しく検証しています。

BS朝日「激論!クロスファイア」

④BS朝日「激論!クロスファイア」9月13日(土)放送。

BS朝日「激論!クロスファイア」

⑤BS朝日「激論!クロスファイア」9月13日(土)放送。

収録後に

⑥収録後に。(左から)村上祐子アナ。鈴木。田原総一朗さん。早野透さん。

「大杉栄メモリアル」で太田さん

⑦9月13日(土)午後1時、新潟県新発田市の生涯学習センターで、「大杉栄メモリアル2014」が開かれました。
 大正時代のアナキストを描いた映画「シュトルム・ウント・ドランクッ(疾風怒濤)=大正アナーキスト列伝=」の上映。その後、太田昌国さん(評論家)の講演。「大鷺栄の眼で現代を視る〜北緯38度線の街・新発田から〜」。私は、聞きに行きました。
 朝9時の新幹線に乗って。会場に着いたら、長野の平田竜二君が来てました。

打ち上げ会で

⑧終わってから、飲みました。皆で、大杉栄の話をしました。

鈴木。平田君。太田さん

⑨(左から)鈴木。平田竜二君。太田昌国さん。

大杉栄がよく遊んだイチョウの木

⑩翌日、主宰者の斎藤徹夫さんが新発田市内を案内してくれました。これは元は大きなイチョウの木で、大杉栄が子供時代によくここで遊んだそうです。

田宮高麿さんのお墓で

⑪「よど号」ハイジャック事件の赤軍派(9人)のリーダー・田宮高麿さんは新発田の出身です。ここの瑞雲寺には田宮家代々の墓があります。そこにお参りしました。平田君と。

ご住職さんと

⑫ご住職さんと。つい最近まで公安がよく来てたそうです。「過激派が来てないか」と。最近は、赤軍派関係者も公安も、両方とも来てないそうです。淋しがっていました。

蕗谷虹児記念館で

⑬蕗谷虹児(ふきや・こうじ)記念館で。蕗谷は「花嫁人形」などの絵や作詞で知られてます。
 三島由紀夫は『岬にての物語』の豪華限定本を作った時、表紙、挿絵を蕗谷に頼んでます。その本が2階にあります。三島のお母さんが蕗谷の美人画が好きで、三島は「お母さん孝行」のつもりで作ったのでしょう。素晴らしい記念館です。

お洒落な記念館です

⑭外から見ても、お洒落で、きれいです。私は新発田に来るたびに来ています。もう6回位、来ています。蕗谷の息子さんにもお会いして、三島の本のことなど、いろいろお話を聞きました。

カトリック新発田教会で

⑮新発田はアートな町です。カトリック新発田教会もお洒落です。新発田は「アナキストとアートな町」です。

日本の〈38度線〉で

⑯ここも新発田市です。何と、ここを北緯38°が通っているのです。これを記念したモニュメントの前で。左に「38°」を表す看板が。

「北緯38°」と大きく書いてます

⑰ちゃんと「北緯38°」と書かれています。南北朝鮮の真ん中を通り、日本の宮城県を通り、北米大陸を通っています。さらに、ギリシャも通ります。だから、このモニュメントの石はギリシャから取り寄せたそうです。

38°線の先は、胎内(たいない)です

⑱そこから車でちょっと行くと、「胎内市」です。〈たいないし〉と読みます。何でも胎内川があって、水はあまり流れていません。でも、その下を流れているんだそうです。胎内に。それで胎内川だと言われてきたそうです。

胎内で、やすらぐのです

⑲胎内で「やすらぐ」んですね。ずっと安らぐでしょう。

新発田市の「白壁兵舎」です

⑳新発田城の近くに、「白壁兵舎」があります。今は「広報室」になってます。

ここは映画「八甲田山」で使われました

㉑ここの兵舎は映画「八甲田山」の撮影で使われました。

一水会で講演する鈴木宗男さん

㉒9月16日(火)一水会フォーラムに鈴木宗男さんが来て、講演してくれました。演題は、「日露関係と国益を守ること」。満員でした。

活発な質問も出ました

㉓活発な質問も出ました。

講演のあとで

㉔講演のあとで、宗男さんと。

二次会でも元気に演説

㉕二次会でも、元気で演説してました。次の予定があるので、乾杯して、帰られました。

三井環さんと

㉖元大阪高検の公安部長の三井環さんです。三井さんが冤罪で刑務所に行く前、大阪で「壮行会」が開かれました。何と「熟女キャバレー」でした。60才以上のホステスさんばかりでした。「刑務所にも面会に来てくれてありがとう」と三井さんに言われました。

映画「日本鬼子」がDVDに

㉗11月7日にDVD発売です。『リーベン・クイズ(日本鬼子)=日中15年戦争・元皇軍兵士の告白』です。11月5日(水)にネイキッドロフトで発売記念トークをやります。松井稔監督。原一男さん(「ゆきゆきて、神軍」の監督)。そして私です。

「長崎新聞」8/16

㉘「長崎新聞」8月16日に出てました。前に共同通信の取材に答えたものです。左の写真は2枚とも早大で撮ったものです。

ちくま新書ブックガイド

㉙『ちくま新書ブックガイド』が送られてきました。〈創刊20周年記念「私が選ぶ一冊」〉の特集です。
 今まで出たちくま新書は1500冊以上でしょう。その中で「印象に残る一冊」を挙げてくれとアンケートがありました。私は、高橋哲哉さんの『靖国問題』を挙げました。他にも斉藤貴男さんなど何人かも、この本を挙げてました。又、佐藤卓己さんの『八月十五日の神話』を挙げた人も多かったです。
 これは本当に、ちくま新書のブックガイドになります。ここに出てる新書は少なくとも全部読まなくちゃと思いました。
 そしたら何と、〈鈴木邦男『公安警察の手口』〉を挙げてる人もいました。ビックリしました。全く思ってもなかったので、嬉しいです。塩山芳明さんです。1500冊の中から私の本を選んでくれるなんて、感動です。奇跡です。

『日本の軍歌』の著者・辻田さんと

㉚9月17日(水)『日本の軍歌』の著者・辻田真佐憲さんと対談しました。ライターの昼間氏が紹介してくれました。高田馬場の喫茶店「ミヤマ」の会議室です。『紙の爆弾』の対談です。これは凄い本です。
 私も軍歌については詳しいと思ってましたが、全くかないません。又、〈軍歌〉とは何か。いつ生まれたのか。その果たした役割について教えてもらいました。全く考えてなかったことも指摘され、教えられ、驚きでした。アッという間に2時間が過ぎました。

礼仁さんも自分の本を持って…

㉛そのあと、近くの居酒屋「土風炉」に行って、辻田さんと写真を撮ろうとしたら、椎野礼仁さんが、「私も本を出したのですよ」と入ってきました。

これが椎野礼仁さんの本です

㉜これがその本です。9月22日(月)発売です。「今、見本誌をもらったとこです」と言って、見せてくれました。タイトルも凄いです。
 椎野礼仁『テレビに映る北朝鮮の98%は嘘である』(講談社+α新書)です。サブタイトルには、「よど号ハイジャック犯と見た真実の裏側」。
 これは凄いです。講談社もかなり力を入れてます。面白いです。私も、初めて知ることが多く、驚きました。これは売れます!

【お知らせ】

  1. 『月刊TIMES』(10月号)が発売中です。私の連載では、〈漫画が醸成した熱狂と興奮=「あしたのジョー」から始まった激動の時代を考証する〉を書いてます。「よど号」ハイジャックや三島事件について書きました。
  2. 10月3日(金)午後7時より、阿佐ヶ谷ロフト。北朝鮮にいる「よど号」の人たちに何と、ツイッターをさせようと。その情報発信の最初の日です。小林蓮実さん(インディ・ユニオン委員長)を中心に。蓮池透さん。足立正生さん。小沢遼子さん。私も出るつもりでしたが、この日は山形県鶴岡市で、佐高信さんと講演でした。うっかりしてました。だから、すみません。鶴岡に行きます。
  3. 10月8日(水)午後6時半。一水会フォーラムホテルサンルート高田馬場。講師は篠原浩一郎さん(元全学連執行委員)。演題は、「人物に学ぶ=唐牛健太郎、田中清玄、田岡一雄、今里広記を語る」。参加申し込みは、一水会に。03(3364)2015
    (※完全予約制ですので、定員に達した場合はご入場できません。あらかじめ上記連絡先にてご確認下さい)
  1. 10月10日(金)午後6時半。ロフトプラスワンに、あの「料理人」が出るんですね。これはぜひ聞きに行かなくちゃ。(他に仕事があるのですが、遅れても行きたいです)。
    10・10 朝鮮労働党創建69周年記念。金正日総書記の元専属料理人・藤本健二単独ライブ
     です。どんな話が飛び出すか。とても興味がありますね。
  2. 10月13日(祝)「鈴木邦男の名古屋塾」第1回。〈原発を考えるシンポジウム〉。パネラーは、三上元さん(湖西市市長)。樫村愛子さん(愛知大学教授)。鈴木邦男です。参加費1000円。申し込みは、080(5702)8405(岩井)まで。
  3. 10月17日(金)大学で講演です。
10/21(火)上祐史浩さんと 10/21(火)上祐史浩さんと
  1. 10月21日(火)午後6時、「鈴木邦男シンポジウムin札幌時計台」。ゲストは上祐史浩さん。テーマは「いま、語るべきこと」。
  2. 10月24日(金)〜26日(日)劇団「再生」の公演。読書劇『岸上大作全集全一巻』。秋葉原アトリエACT&B。なお、初日の24日(金)は、上演前に、高木尋士氏と鈴木邦男のプレトークがあります。
  3. 10月25日(土)名古屋で講演。
  4. 11月5日(水)午後7時。ネイキッドロフト。衝撃の映画「リーベン・クイズ(日本鬼子)」のDVD発売を記念して、トークがあります。「日中15年戦争。元皇軍兵士の告白」とサブタイトルが付いてます。実に衝撃的な映像です。私は映画パンフレットで、松井監督と対談しています。それも入っています。
     この日のネイキッドロフトでは、映画(ダイジェスト)上映します。その後、松井稔監督、原一男さん(「ゆきゆきて神軍」の監督)。そして私の3人でトークをやります。
  5. 11月8日(土)西宮の浅野健一ゼミは、ゲストが矢谷暢一郎さんです。私も聞きに行こうと思ってます。
  6. 11月16日(日)森田必勝氏の地元・四日市で映画とトークの集い。午後6時開場・午後6時30分開演。四日市文化会館で、「11.25自決の日 三島由紀夫と若者たち」(若松孝二監督)の上映。その後、森田治さん(必勝氏のお兄さん)と鈴木邦男のトークがあります。
  7. 11月18日(火)飛松塾。
  8. 11月19日(水)奈良市で講演。(桜井市から変更になりました)。
  9. 11月24日(月)野分祭。
  10. 11月25日(火)憂国忌。
  11. 12月6日(土)盛岡で佐高信さんと講演します。
  12. 1月20日(火)札幌時計台シンポジウム。ゲストは逢坂誠二さんで、「北海道のこれからを考える」。