2015/02/02 鈴木邦男

「表現の自由」「言論の自由」

①「間接」から「直接」になったけど…

川上徹さんとのお別れの会 川上徹さんとのお別れの会

「言論の自由」は大切だ。

かつては、間接「言論の自由」だった。

自分(たち)の考え・主張を伝えようと思ったら、新聞や雑誌に投書するしかなかった。

採用されるかどうかは、向こう側が決める。過激な意見、偏見に満ちた意見、差別的な考えは絶対に採用されない。

じゃ、自分でチラシを作り、街頭で配る。ハンドマイクで道をゆく人々に訴える。これは人々に直に届く。

でも、圧倒的に少数だ。左右の人々は、自分たちで金を出し合って新聞を作る。それだって「届く範囲」は限られている。

その点、街宣車は「大きな発明」だった。駅前で大音量で訴えることが出来る。左翼の大人数のデモに対する右翼の対抗手段でもあった。

たとえば、(かつて左翼が全盛の時代の話だが)、左翼が何千人、何万人と集めてデモをする。これは訴える力が大きい。

川上徹さん 川上徹さん

それに対抗して右翼がデモをやろうとしても、10人か20人じゃサマにならない。「おっさんの散歩」になってしまう。

でも、その20人が1台ずつ街宣車を運転したら、壮観だ。迫力があるし、脅威だ。

軍歌を鳴らし、大音量で演説する。抗議する。抗議された政治家や企業は震え上がる。

さらに効果の大きいのが、「直接行動」だ。反日だと思われる政治家を襲う。日教組や共産党を襲う。

当然、捕まるし、新聞、テレビにも大々的に出る。あくまでも犯罪だ。

でも、「何故そんなことをしたのか」の理由も出る。それで、「自分たちの考えていることが人々に伝わった」と思う。これも間接「言論の自由」だからだ。

沢山の人が参列しました 沢山の人が参列しました

我々の主張は、直接、国民には届かない。どこかの〈媒体〉を通してしか届かない。その媒体、手段、方法を探して、躍起になっていたのだ。

それが今までの右翼や左翼の運動だった。

ところが今は違う。ネットがある。直接、国民全てに訴えることが出来る。もう、直接「言論の自由」だ。

ブログ、ツイッター、フェイスブックなどで、国民全員に瞬時に語りかけ、訴えることが出来る。凄い進歩だ。

どんな過激な考え、偏見、差別的な考えも発表出来る。国民一人一人が「魔法の力」を得たのだ。

間接「言論の自由」から直接「言論の自由」へ。大きな進歩だ。自由な〈言論〉は保障された。

でも、この守るべき「言論」の質は向上したのか。どうも、そんなことはない。

読んで幸せになった。励まされた。生きる希望が湧いた…というプラスの〈言論〉は少ない。

逆に、人を批判し、罵倒し、脅迫する〈言論〉が急増している。

「言論の自由」といいながら、守るべき〈言論〉の質は、どんどん劣化しているのだ。

②劣化する〈言論〉

挨拶する息子さん 挨拶する息子さん

他人を口汚く罵倒する。差別する。そんな言葉が満ち満ちている。「面白ければいい」とばかりに、書き込む。

昔なら、たとえ酒場のヨタ話でも、「よしなよ」「そこまで言ったらおしまいだ」と、たしなめる人がいた。又、「これは言い過ぎだった」と思う自制心があった。

ところが今はない。ブレーキの壊れた自動車だ。見る側も劣化している。

差別用語を羅列し、口汚く罵っても、かえって「本音を言っている」「勇気がある」と思う人々がいる。「いいね、いいね」と囃し立てる人がいる。

一国の代表者を暗殺する映画を作り、それに反対する意見にはムキになって反論し、「言論・表現の自由を守れ!」と訴える。

又、宗教的指導者を批判・揶揄し、それが「言論・表現の自由」だと言う。

有田芳生さんと 有田芳生さんと

勿論、言論には言論で闘うべきだ。どんな不快な言論にも、「暴力」を使うことは許されない。

だが、「守るべき言論」の質が余りに劣化している。

「言論の自由」を主張するデモに出ながらも、内心「えっ、こんな下劣なものを守るために、命までかけてるのか」と戸惑い、疑問に思う人も出る。当然の反応だ。

それに、まるで映画でも見るように面白がって見て、無責任に書き込む人々がいる。

そして、「強いこと」「右がかったこと」を言えば、正しいと思い、自分が偉くなったように錯覚する。

日本人の同胞がゲリラに捕まり、殺害されたのに、同情するどころか、「テロに屈するな!」「妥協するな!」と言い、「死を覚悟して行ったんだろう」「自己責任だ」と批判する。

まず助けようとして、あらゆる手を尽くすべきだろう。あらゆるチャンネルを使って交渉すべきだろう。全ては、人質を救出してからだ。

著書『査問』『アカ』… 著書『査問』『アカ』…

ところが、「交渉するな」と言い、「人質になった写真は操作されたものだ」と、したり顔で述べる人もいる。だったら、なおさら危ない。

それに捕まってることは事実だ。救出を考えないで、そんな「写真」談義をしている時間はない。

又、ネットでは、人質とゲリラの例の写真を真似て、「イスラム国ごっこ」をして写真に撮り、投稿してる人間もいる。悪ふざけも極まれりだ。

又、テレビでも、犯人が指定した時間を示し、「カウントダウン」する局もあった。まるで映画かゲームのように便乗して、悪ふざけをしている。

政治家も、与野党問わず、失言し、あわてて取り消している。

闘っていた時ですね 闘っていた時ですね

安倍首相は、NHKで「自衛隊派遣」まで示唆した。戦争をしている国に行って、一方の側に金を出して加担したと思われ、今度は、自衛隊まで口にした。慎重さがない。

〈安倍首相の驕りと不見識が悲劇を生んだ〉〈日本をテロの連鎖に引きずり込む安倍の大暴走〉…と、「日刊ゲンダイ」(1月27日)は批判していた。

「安倍政権の絶望的無力」を衝き、こうも言う。

〈湯川さん殺害、安倍錯乱〉
〈安倍内閣のままなら、国民皆殺しの恐怖〉
憩いの一時ですね 憩いの一時ですね

ここまで言うのか!と思いながら読んじゃった。さらに言う。

〈日頃国民の安心と安全を守るとか大見得切っているこの無能無策政権の本当の正体〉
〈安倍政権は勇ましいこともいうが、テロにからきし弱いのが実情。北朝鮮問題も同じ。国際情勢に対してマトモな情報ひとつ収集できず事件が起きても正当な対応は何もできない、こんな政府を国民は放置傍観していてはダメだ〉

③何のために「国家」があるのか

ネイキッドロフト。2/2(金) ネイキッドロフト。2/2(金)

何とも厳しい。昔なら安倍内閣打倒だ。「国民の命も守れない政府は、いらない!」となるだろう。

しかし、安倍内閣を打倒しても、その後はない。もっと弱い人間だ。ましてや野党など全く頼りにならない。今は安倍しかない、と皆、思っている。

そんな国民の〈絶望的な〉〈他にないからという〉信頼感を感じ取っているのだ。

だから、この「国難」「危機」をも利用して、「だから集団的自衛権だ」「テロリストとの全面戦争だ」「憲法を改正し、強力な国防軍を!」と訴えている。

石坂啓さん。吉本浩二さん。宮崎克さん 石坂啓さん。吉本浩二さん。宮崎克さん

又、劇場化し、バーチャルリアリティ化している日本の人々も、「そうだ、そうだ」「いいね、いいね」と引きずられる。「命より大切なものがあるんだ!」と勇ましいことを言う人々もいる。

いや、命こそが一番大事だ。と思っても、そう言いかねるような状況だ。

でも、国家が国民の命を守らないのなら、国家なんていらない。バラバラの個人がいればいいだけだ。

皆、勝手に生き、勝手に「自己責任」で動いたらいい。国家もいらないし、税金も必要ない。

そうならずに、わざわざ、国家を作り、そこに住む人の法律を作り、税金を払うのは何のためだ。一人一人の命を「国家」が守るためだ。守れないのならば、議員も国家も税金も必要ない。

手塚るみ子さん(左)ですね 手塚るみ子さん(左)ですね

国家というものが先ずあって、そこに国民が生まれたのではない。国民一人一人がまずいたのだ。その命と自由を守るために、(いやだけど)、国家を作ったのだ。

国民があって、そのあと、国家があるのだ。そのことを忘れてはならない。

この問題は札幌に行って又、じっくり考えよう。

あっ、忙しい。もう出かけなくちゃ。明日(2月3日)、札幌時計台シンポジウムだけど、又、1日前に行って待機しなくてはならない。

だから、今、2月2日(月)から羽田に行く。明日は、岡田さんと、「猥褻と表現の自由」について話す。

「表現の自由」は難しい問題だ。天皇、靖国、イルカ漁…などについて私も巻き込まれ、あるいは自分から進んで、「表現の自由」の問題を考えた。それらの体験を思い出しながら、考えてみよう。

石坂啓さんと 石坂啓さんと

2月は他にもあったな。8日(日)は西宮で前田日明さんと「誠の愛国者とは」というトークだ。

ヘイトスピーチや排外主義。そして表現・言論の自由について話すことになるだろう。

21日(土)は新潟県新発田だ。「大杉栄メモリアル」だ。最近は、毎年行っている。今年も聞きに行こうと思ってた。そこの責任者の斉藤さんが市議選に出るというし、その発表もある。

だから、「今年も行きますよ」とメールしたら、「案内状」が送られてきた。何と私が記念講演になっていた。面倒くさいから、「打診」「お願い」も含めて、「案内」に統一したのだろう。

じゃ、頑張ってやりましょう。近くの人は来て下さいよ。平田君とか、岩井さんとか。下中さんとか。

④『教団X』は凄まじい小説です

石坂さん。吉本さん。宮崎さんと 石坂さん。吉本さん。宮崎さんと

そうだ。中村文則の『教団X』(集英社)を読んだという人から感想が送られてきた。前から中村文則が好きで読んでたらしい。

私が「週刊アエラ」に書評を書いたのを読んで、「よし、読まなくちゃ!」と買ったという。

これは厚い。567ページもある。1800円だ。こんな厚い本は、読むのが大変だろう。

2週間位読み続けて、ギブアップしたのかと思ったら、何と、「面白くて2日で読みました」と言う。凄い。日本最速ですよ。

私なんて、年末から年始にかけて、「足かけ2年」もかかって、やっと読了した。

しかし、偉いですね。2日で読んだなんて。こんな向上心のある、勉強家の人は、国家が表彰すべきですよ。

漫画を描く石坂さん 漫画を描く石坂さん

あるいは、勤めてる会社が特別に「読書ボーナス」を出すとか。そうとでもしないと、日本は、ますます「読書劣国」になってしまう。

位牌のようなもの(携帯)を持って、ピコピコやってる人間だけが増えている。これじゃ、日本が滅ぶよ。

私も、いろんな人に、この本を読めと勧めている。読んだら人間が変わる。新生する。

私にメールをくれた女性も、「ウツ」「ギャンブル依存症」「アル中」が治り、今、爽やかに新生し、会社でも、「明るくなったね」と皆に言われ、仕事もバリバリやってるそうだ。

「読書が人間を変えるのです」「読書だけが人間を成長させるのです」。吉田松陰もそう言っている。テレビなんかは見なくていい。読書しましょう。

お店の人やお客さんと お店の人やお客さんと

次は、奥泉光の『石の来歴』(文春文庫)がいいでしょう。『教団X』を読んだ人は皆、これも読んでますよと、私は勧めてあげた。

そうだ。上祐さんや徐さんにも勧めてあげなくっちゃ。もう読んだかな。

『教団X』のカバーには、こう書かれている。

〈謎のカルト教団と革命の予感〉。

でもオウムをイメージした小説というわけではない。そこを突き抜けている。

画家の岸田尚さんと 画家の岸田尚さんと
〈自分の元から去った女性は、公安から身を隠すカルト教団の中へ消えた。絶対的な悪の教組と4人の男女の運命が絡まり合い、やがて教団は暴走し、この国を根幹から揺さぶり始める。神とは何か。運命とは何か。絶対的な闇とは、光とは何か〉

中村文則自身も、「これは現時点での、僕の全てです」と書いている。それがよく分かる。

今までは、「暴走する宗教」を取り上げた小説としては村上春樹の『1Q84』が話題になっていた。圧倒的な迫力だった。その前ならば、高橋和巳の『邪宗門』だ。

昔、「朝日ジャーナル」に連載されていた時から私は愛読していた。最近、河出書房新社から復刊されたようだ。

満員でした 満員でした

この先行2大宗教小説に勝るとも劣らないのが『教団X』だ。

こうした力作を読むと、本当に読書っていいものだと分かる。松陰が言うように「読書こそが人間を成長させる」ということも実感するだろう。

じゃ、今度、この3大小説を読んで、座談会をやろうか。高木さんや、レーニンさんたちと。

そうだ、その前に、芹沢光治良の『人間の運命』を全巻読んだ人だけの座談会をやらなくちゃならんな。

又、もうすぐ『生命の実相』全40巻を読み終わるという高木さんとも〈宗教と人生と芸術〉について話をしなくっちゃ。

【だいありー】

棚橋弘至さん(新日本プロレス)と 棚橋弘至さん(新日本プロレス)と
  1. 1月26日(月)午前中、原稿。
     午後、図書館。
     5時、新宿で「月刊タイムス」の香村さんに会う。ここに連載をしている。「三島由紀夫と野村秋介の軌跡」だ。毎回20枚ずつ書いている。もう107回だ。じゃ、10年近く続いてるんだろう。
     初めの方の連載は単行本になっている。『遺魂(ゆいこん)=三島由紀夫と野村秋介の軌跡』だ。その後も、かなり長く続いてるから、もう2冊分位ありそうだ。よろしくお願いします。
  2. 1月27日(火)午前中、原稿。
     2時、新宿で取材・打ち合わせ。
     夜、柔道。久しぶりだ。今年初めて、体を動かすのだ。気持ちがいい。もっと運動しなくっちゃ。大外刈りのうまい外人がいたので、教えてもらった。
棚橋さん。鈴木。プチ鹿島さん 棚橋さん。鈴木。プチ鹿島さん
  1. 1月28日(水)午前中、原稿。
     午後、打ち合わせ。
     夜、ロフトプラスワンに行く。超満員だが、無理に頼んで入れてもらった。

プチ鹿島『教養としてのプロレス』出版記念トークライブ。出演はプチ鹿島さん、ゲストは棚橋弘至さん(新日本プロレス。IWGPチャンピオン)。面白かった。

休憩時間に、楽屋で3人で話した。前に私は、プチ鹿島さんとロフトでトークしたことがある。又、鹿島さんの『教養としてのプロレス』(双葉新書)を「週刊アエラ」で書評した。素晴らしい本だった。

トーク中のお二人 トーク中のお二人

それで、今回のライブを見に来た。棚橋さんは前から会いたいと思っていた。いい男だし、体もデカい。それに、なかなかインテリだ。

3人で、プロレスの社会性、影響力について話をした。政治、文学、芸能、著述…などで、プロレスの影響を受けた人は多い。「人生に必要なことは全てプロレスから学んだ」と言う人もいる。

プチ鹿島さんの『教養としてのプロレス』も、そんな社会性のある本だ。プロレスの効用、全ての人にとっての、生きる上での「受け身」を教えている。

プロレスファンには、オウムや連合赤軍に走った人はいない。人生の「余裕」を与えるし、人生を豊かにする。元オウム幹部の上祐さんとも鹿島さんは対談している。

じゃ、今度、上祐さん、それに連合赤軍の植垣さんも加えて、皆で、トークをしましょうよ、と私は提案しました。

プチ鹿島『教養としてのプロレス』 プチ鹿島『教養としてのプロレス』
  1. 1月29日(木)午前11時取材。
     午後、河合塾コスモ。自習室で勉強。
     3時、「現代文要約」。
     5時、「読書ゼミ」。今週は私が選んだ本を読む。会田雄次さんの『アーロン収容所=西欧ヒューマニズムの限界』(中公新書)。
     生徒が驚いていた。「これ、No.3ですよ!今は2000番以上なのに!」。中公新書が出来てからの順番だ。それが何と3番。
     初版は何と1962年11月15日だ。今から52年前だ。私が早稲田に入った年だ。そして、2014年9月25日で90版だ。凄い。
     中公新書は、古い名著を読んでもらおうと、著名人にお勧めの名著を選ばせている。この本は、〈佐藤優が選ぶ中公新書。生き残るために今読むべきロングセラー〉に入っている。
     本の帯にも、大々的にそのことが書かれている。そして、「ヨーロッパ人の人種差別観を説いた名著」と紹介されている。
     他に、名著として、佐藤さんは、もう3冊紹介している。
448 野崎昭弘『詭弁論理学』
560 祖父江孝男『文化人類学入門』
1704 竹内洋『教養主義の没落』

じゃ、この3冊も読み返してみよう。

『アーロン収容所』を書いた会田雄次さんは、京大教授として有名だが、若い時、戦争に従軍し、イギリス軍の捕虜となりアーロン収容所に入れられた。そこでの強制労働の日々に感じたことを書いている。そして、「西欧という怪物の正体」を暴露してゆく。たとえば、

〈イギリスの女兵士は、なぜ日本軍捕虜の面前で全裸のまま平然としていられるのか〉
〈英軍は、なぜ家畜同様の食物を捕虜に与えて平然としていられるのか〉

どうも、「同じ人間」とは見ていなかったようだ。

普通、人がいたら、女性は裸で着替えはしない。でも、犬や猫の前でなら、平気で裸になる。それと同じなのかもしれない。我々が気が付かない〈西欧〉について書いている。

それと、会田雄次さんは、1916年(大正5年)生まれ。1997年9月、亡くなられた。今生きていたら98才だ。

実は、私は大学時代に何度もお会いした。右派学生だったので、会田先生には講演をしてもらったりした。京都に行った時は、何度も、ご馳走してもらった。とても優しい先生だった。生徒たちにもそんな思い出を話した。

  1. 1月30日(金)みやま荘から外に出ると、そこは雪国だった。ゲッ、また、札幌へ瞬間移動したのかと思った。東京でもこんなに雪が降るんだ。寒い。
     午前中、原稿。仕事がたまっていて進まない。能力がないのだろう。書評を頼まれて読まなくてはならない本も溜まっている。
     午後は、喫茶店をハシゴして読む。又、山手線を4周して読む。1周すると、ちょうど1時間だ。それに、駅のホームのベンチで読む。おかげで、随分本を読めた。
     朝、小林よしのりさんの『新戦争論』(幻冬舎)が送られてきた。いやー、面白いですね。今、必死で読んでます。小林さん、ありがとうございました。  この日、幻冬舎からもう1冊送られてきた。中村淳彦さんの『ルポ中年童貞』(幻冬舎新書)だ。「30才以上の未婚男性の4人に1人は女を知らない」と言う。
     これは知らなかったですね。その中での「代表的な中年童貞」にまずこの本を贈呈したのだろう。ギクッ!でも、どうして分かったんだろう。個人秘密なのに。
  2. 1月31日(土)今、吉田松陰を読み返している。そうだ!と思いついて、まず松陰神社に行く。それから急に氷柱(つらら)が見たくなって、埼玉の「三大氷柱」を見に行く。2つは見た。感動した。
  3. 2月1日(日)午前10時、東京国際フォーラム。
     「生長の家」の昔の仲間がチケットを送ってくれた。「いつもは汚れた心で殺伐とした事を考えてるのだろうから、たまには『生長の家』の話を聞いて、清らかな心になれよ」ということらしい。それで、聞きに行ってきました。
     とてもよかったです。心の汚れが落ちて、スッキリときれいになりました。
     そうだ。20代の頃は、「生長の家」の本部に勤めて、宣教師のような生活をしたいと思ったこともありました。そんな聖なる道を求めた自分が懐かしく愛しいです。

【写真説明】

川上徹さんとのお別れの会

①1月24日(土)午後1時、日本青年館。「川上徹さんとのお別れの会」。若い時、日本共産党に入り、日共系の全学連の委員長になりました。そして、学生運動をやります。でも、党と衝突し、辞めたのです。その後は、同時代社を作り、出版活動をしてました。
 辻井喬さん(堤清二さん)と私の対談本を同時代社から作る予定で進めてましたが、辻井さんが亡くなられ、今度は川上さんが亡くなられました。まだ若いのに、残念です。

川上徹さん

②川上徹さんです。

沢山の人が参列しました

③全国から沢山の人が参列しました。昔の学生運動仲間、今の出版仲間などです。

挨拶する息子さん

④息子さんが挨拶してました。今度、息子さんが「同時代社」の代表です。

有田芳生さんと

⑤有田芳生さんも来てました。

著書『査問』『アカ』…

⑥川上さんの著書が並び、活動していた頃の写真も…。『査問』『アカ』は評判になり、私も読みました。しかし、タイトルが凄いですね。

闘っていた時ですね

⑦果敢に闘っていた頃の写真もありました。

憩いの一時ですね

⑧家の人や友人たちと。憩いの一時でしょう。

ネイキッドロフト。2/2(金)

⑨1月23日(金)、午後7時から、ネイキッドロフト。『ブラック・ジャック制作秘夜』。
 取材して「秘話」を書いた人。それを漫画にした人。取材された手塚治虫さんのスタッフの皆さんなど、沢山の人が来てました。

石坂啓さん。吉本浩二さん。宮崎克さん

⑩石坂啓さん(漫画家)、吉本浩二さん(漫画を描いた人)、宮﨑 克さん(原作を書いた人)。

手塚るみ子さん(左)ですね

⑪あっ、石坂啓さんが話しかけてるのは、手塚治虫さんの娘さん(るみ子さん)ですね。息子さん(真さん)も来てました。豪華な集まりです。

石坂啓さんと

⑫石坂啓さんと。いきなり抱きつかれて、ほっぺに接吻されました。怖くて、逃げられませんでした。「怖いの?震えてるよ」と言われちゃいました。

石坂さん。吉本さん。宮崎さんと

⑬そのあと、皆で、記念撮影。鈴木。石坂さん。吉本浩二さん(漫画家)。宮崎克さん(作家)。

漫画を描く石坂さん

⑭お客さんから「お題」を出して、漫画を描いてもらったのです。この時は、石坂さんの他にも、虫プロの人たちが沢山来てました。皆、描いてました。

お店の人やお客さんと

⑮お店の人やお客さんたちと。左は石坂啓さんの妹さんですね。私は学校でお世話になってます。右は石坂啓さんの息子さんです。何と、ネイキッドロフトに勤めているのです。「よく勤まっているね。えらいねー」と言いました。

画家の岸田尚さんと

⑯「天使画家」の岸田尚さんも来てました。

満員でした

⑰ネイキッドロフトは満員でした。

棚橋弘至さん(新日本プロレス)と

⑱1月28日(水)。ロフトプラスワン。プチ鹿島さんの『教養としてのプロレス』出版記念トークライブ。ゲストの棚橋弘至さん(新日本プロレス・IWGPチャンピオン)と。

棚橋さん。鈴木。プチ鹿島さん

⑲棚橋さん、プチ鹿島さんと。ロフトの控え室で。

トーク中のお二人

⑳トークに出てるお二人です。

プチ鹿島『教養としてのプロレス』

㉑プチ鹿島さんの話題作です。『教養としてのプロレス』(双葉新書)。

【お知らせ】

第1回「前田ゼミ」に出ます 第1回「前田ゼミ」に出ます
  1. 2月3日(火)札幌時計台シンポジウム。ゲストは岡田敦さん(写真家)。テーマは「表現の自由について=芸術とは何か? 猥褻とは何か?」
     岡田敦さんは、木村伊兵衛写真賞受賞者で、2014年の北海道文化奨励賞を受賞した写真家です。『Mother』(柏艪舎刊)で撮影した出産シーンは芸術なのか、猥褻なのかも含め、自己規制が増える昨今の表現の自由、言論の自由について語ってもらいます。
  2. 2月8日(日)午後2時、「前田日明ゼミin西宮」がスタートします。第1回目のゲストは鈴木邦男です。テーマは、「誠の愛国者とは=現代日本社会を読み解く」。
  3. 2月18日(水)午後7時。一水会フォーラム。講師は下村満子さん(評論家・元『朝日ジャーナル』編集長)。テーマは「改めて問う、戦後処理の実質」。
2/18。八重洲ブックセンター 2/18。八重洲ブックセンター
  1. 2月18日(水)午後6時半。孫崎享さんと対談です。『いま語らねばならない戦前史の真相』(現代書館)刊行記念トークです。この日は、八重洲ブックセンター本店・8階ギャラリーです。お申し込みは、電話03(3281)8201です。(このトークは前から決まってたんですが、一水会フォーラムと重なってますね。フォーラムには遅れて参加するつもりです)。
  2. 2月21日(土)「大杉栄メモリアル2015=うたと言葉で日本の近現代史を振り返る=」。大杉栄全集(ぱる出版)刊行記念。16時より。新潟県新発田市生涯学習センター・多目的ホール
    第1部 柳本幸子「自由・愛・平和=大杉栄の世界をうたう=」
    第2部 講演。「大杉栄の眼で現代を視る」鈴木邦男
    舞台挨拶 栗原康(東北芸術工科大学講師)
    参加申し込み・問い合わせは、斉藤徹夫へ。電話・FAX 024(22)3372
  3. 3月14日(土)東京で、林眞須美さん支援集会をやる予定です。
  4. 3月20日(金)〜22日(日)まで、劇団「再生」。「羅生門」。20日(金)に、お芝居の前に、高木尋士氏(「再生」代表)と鈴木邦男のトークがあります。
「右派の異端者。左派の異端者」 「右派の異端者。左派の異端者」
  1. 4月11日(土)午後1時、日本生物地理学会主催の大シンポジウムが開かれます。立教大学のタッカーホール。「次世代にどのような社会を贈るのか」。今年のテーマは〈対談! 右派の異端者。左派の異端者〉です。
     左派の異端者=森中定治さん(日本生物地理学会会長)と私の対談です。他にゲストとして、田原総一朗さん、宇都宮健児さん、紺野大介さんなどが出ます。このシンポジウムは10年前からやってるそうです。立教大学の千人入るタッカーホールでやってます。
  2. 4月21日(火)札幌時計台シンポジウム。講師は孫崎享さんです。
  3. 6月9日(火)札幌時計台シンポジウム(予定)。
  4. 6月23日(火)、24日(水)。劇団「再生」公演。「二十歳の原点」。秋葉原。23日(火)には高木尋士氏と鈴木のプレトークがあります。
  5. ちょっと先ですが、毎年恒例の「生誕祭」を8月2日(日)に行います。阿佐ヶ谷ロフトで、午後1時から4時まで。今年はどんなゲストが出て、どんな集まりになるのでしょうか。私も楽しみです。