2015/09/21 鈴木邦男

政治と武道。二人の達人に聞いた

①「日の丸」から始まった。福島さんとの対談

福島みずほさんとの対談本 福島みずほさんとの対談本

福島みずほさんとの対談本が書店に並んでいる。9月15日(火)、全国発売になった。『戦争を通すな!』(七つ森書館。1500円)だ。

又、格闘技コーナーには、月刊『秘伝』(10月号)が並んでいる。表紙は俳優の榎木孝明さんだ。

特集は〈心法〉だ。〈「マインドフルネス」で気づく“強い自分”〉。

その特集の中に私が出ている。

〈「不食の心得」榎木孝明に鈴木邦男が直撃!〉

いいですね。このタイトルも。「1ヶ月の不食」を完遂したばかりの榎木さんに私が聞く。

「1ヶ月、たべない」。どうしてこんなことが出来たのか。命の危険もあるのに…。そして、得られたものは何なのかを聞いた。

お父さんが出征した時の日章旗 お父さんが出征した時の日章旗

6ページの対談だ。いや、私が榎木さんにインタビューしたのだ。

榎木さんは画家でもあり、全国にアトリエを持っている。それに榎木さんは武道の達人でもある。柔道3段、合気道3段の私が挑戦し、ポンポンと投げ飛ばされた。何度やってもダメだった。

その様子も連続写真で載っている。さすが武道雑誌だ。これは驚きの体験だったし、いい記念になった。

では、福島さんとの対談本について。

今年5月の連休をはさんで4回ほど対談した。議員会館の部屋で。会議室で。街の喫茶店の会議室で…と。

初めて会った時、大きな日の丸を持って現れた。あれっ、どうしたのかなと思ったら、何と、お父さんが戦争に行った時、持って行った日の丸だ。

「武運長久」「米英撃滅」と大きく書かれている。そして多くの学友たちの寄せ書きが。

戦地で米軍の手に渡り、そして戦後、福島さんのもとに帰ってきた。この衝撃的な話から対談は始まっている。

福島さんと2人でこの日の丸を持っている。これが初めのページに掲げられている。ここに福島さんが書いている。

〈特攻だった父は戦後、「人に死ねと教えて、自分が生き残ったのはなぜだ?」と、教官だか先生を問い詰めたと聞いてます。父はアメリカから還ってきたこの旗を見ていないんです。その半年前に亡くなってしまったから〉
「大杉栄メモリアル」9/12
「大杉栄メモリアル」9/12

②やはり、「戦争法案」だ

講演する中森明夫さん 講演する中森明夫さん

この「還ってきた日の丸」から話は始まった。まるで「愛国対談」だ。今は、あまりにも「愛国心」が軽々しく語られ、「にわか愛国者」が量産されている風潮を2人とも苦々しく思っていた。本当は、「自分こそが愛国者だ」という思いがある。その思いを語った。福島さんは言う。

〈「愛国心」という言葉は劇薬で、アンタッチャブルのようなところがあって、水戸黄門の印籠のようなものかもしれない。「これが目に入らぬか!」といわれると、中身を確認するわけでもなく、ハハア〜って土下座しなくてはいけないような〉

そうなんですよね。「愛国心」は「心」だ。心の中に大事にしまっておけばいい。そして行動で示せばいい。

中森さんと 中森さんと

それなのに、「俺は愛国者だが、あいつは違う!」「中国、韓国をやっつけろ!」と叫ぶ。「排外主義」を「愛国」と勘違いしている人が多い。

そんなものは愛国心ではない。愛国心からは最も遠いものだ。日本の精神は「大和」だ。和の心だ。

福島さんのお父さんは、日本復興の願いを込めて、娘に「みずほ」と名付けた。「瑞穂の国」とは日本の美称だ。豊かに稲穂が実り、波うっている。それが、「瑞穂」だ。日本だ。

生まれながらにして「愛国者」だ。そのことも正直に語ってくれた。

この本は、大きく2つの章から成り立っている。「chapter1」は「愛国有理」。こんな見出しが並んでいる。

田宮高麿さんのお墓で
田宮高麿さんのお墓で
北緯38度線で
北緯38度線で
38度線のモニュメント
38度線のモニュメント
三島由紀夫の『岬にての物語』
三島由紀夫の『岬にての物語』
大杉栄が通った書店で
大杉栄が通った書店で
この書店で本を読みました
この書店で本を読みました
ご住職さん。斎藤さん。礼仁さん ご住職さん。斎藤さん。礼仁さん
「アメリカ移民のファミリーヒストリー」
「父の戦後は、余生だったのかもしれない」
「愛国心は自己申告」
「幻想・錯覚の国家」
「ヘイトスピーチは警察の別動隊」
「脱右翼宣言」

「chapter2」は「NO PASARAN!」だ。この言葉は、表紙にも書かれている。「奴らを通すな!」と訳も入っている。

なぜ、この言葉を選んだのか。「あとがき」で福島さんは、こう書いている。

志賀俊之さん(日産自動車副会長)と 志賀俊之さん(日産自動車副会長)と
〈スペインで、フランコ政権に反対した人々は、「NO PASARAN! 奴らを通すな」と反ファシズム統一戦線で、闘いました。自由や民主主義を制限し、破壊しようとする者達に対抗し、闘うために、さまざまな人たちと手をつなぎたいと心から思ってます。その一人が間違いなく鈴木邦男さんです。頭ごなしに抑圧される社会、理屈が通らない社会、一部の為政者が勝手に決める社会はごめんだと手をつないでいきます〉

ありがたいお言葉です。福島さんは愛国者です。そして勇気があります。例の「戦争法案」発言についても、こう言ってます。

〈私が、参議院の予算委員会で発言をした「戦争法案」という言葉は、自民党から不適切であるとして削除要求を受けました。私が削除要求を拒否をし、結局、平行線のまま議事録がアップされました。これは、国会議員の言葉狩りです。本当に戦争をするようになったら、「戦争反対」と国会で質問したら、不適切と言われるのではないでしょうか〉

その通りですね。自衛隊を海外に出し、米軍と一緒になって戦争をしようとしている。まさに「戦争法案」だ。それなのに、こんな言葉の問題にピリピリして文句を言う自民党もだらしがない。

浜田和幸さんと 浜田和幸さんと

では、この本の「chapter2」だ。こんな見出しが並んでいる。

「戦争は平和」
「言葉を奪われるな」
「日本の男に憲法24条はつくれない」
「死刑廃止は日本の伝統文化」
「日の丸が泣いている」

あとは、実際に、この本を手に取って読んでみて下さい。前がき、あとがきは、こうです。

「prologue。夢を持て、理想を語れ!」鈴木邦男
「Epilogue。自由を奪われるな」福島みずほ

③榎木さんは本当の「サムライ」だ

平早勉さんのトークイベント。9/11 平早勉さんのトークイベント。9/11

では次に、『秘伝』(10月号)だ。俳優・榎木孝明さんに私が突撃取材をしたのだ。

福島さんと同様、「意外な取り合わせ」だと言われた。

しかし、私はどうしても話をしたかったし、聞いてみたかった。

「1ヶ月の不食」についてはテレビ、週刊誌を初め、多くのメディアに出て語っている。

しかし、この『秘伝』が一番詳しいし、本質をついてると思う。たっぷり時間をとってくれたし、又、「実技」つきだからだ。

わざわざ畳の部屋で話を聞き、「武道家」榎木さんの面も十分に見せてもらった。

私は何度、挑戦してもポンポンと投げ飛ばされてしまう。

NHKに出た時の平早さん NHKに出た時の平早さん

榎木さんは薩摩示現流の達人だし、「気」を使って、どんな大男でも投げ飛ばす。柔道3段、合気道3段の私がまるっきり赤ん坊扱いだ。

さらに今回は、相手に気を入れる。気を散らす。という魔術的な技も見せてくれた。

不思議だ。そうした武道の心得があるから「1ヶ月の不食」も出来たのだろう。

そして、「常識に囚われた」我々とは違う。そこから抜け出した自由な境地に飛べるのだ。そのことを感じた。

インタビューは6ページだ。かなり、しつこく私は聞いた。

さらに、榎木さんに投げ捨てられる写真もバッチリと載っている。連続写真で。そして、解説入りで。武道雑誌だけあって、その点は詳しいし、正確だ。

この番組です この番組です

どうやって相手を崩し、倒すのか。脱力することによって、かえって強くなる。気をどう入れ、どう散らすのか。…も書かれている。

このインタビューのタイトルはこうだ。

〈「不食」「引き際の美学」「潜在能力の引き出し方」について語る〉
〈“心の常識”に囚われない! そこから生まれる可能性〉

④不思議だ。「気」で飛ばされた!

榎木さんが表紙です。『秘伝』10月号 榎木さんが表紙です。『秘伝』10月号

この「心の常識」にはショックを受けた。

「食わないと死んじゃう」「8時間、寝ないとダメだ」「生き埋めになったら70時間が勝負だ」…と。こんな「常識」に囚われている。

それは違う!と榎木さんは言う。「力を入れたら、抑えられる」と思っている。逆だ。

脱力した方が人間を動かせる。それを実演してみせる。連続写真で。

そこにこう説明が入っている。

〈榎木氏と鈴木氏が初めて会ったとき、鈴木氏が武道経験者などを「力を入れずに投げていたことが印象に残っている」と鈴木氏。今回の取材に対して、鈴木氏は3年ぶりに榎木氏に投げられた。脱力し、また気配を消すと、簡単に相手を倒し、投げることができる〉
その前に「実技」です
その前に「実技」です
「気」で飛ばされました
「気」で飛ばされました
じっくり話を聞きました じっくり話を聞きました

実際にやられてみないと分からない。いくら頑張ってもダメだった。3年前に投げられている。

それから、いろいろ考えた。こうしたらいいのでは…と。

ところが、全くダメだった。いくら考えても分からない。

さらに、もう一つ、凄い技をかけられた。これも連続写真が載っている。そして〈「気の作用」を使う〉と書かれている。

これは離れた相手をコントロールする。

右は「気を入れる」3枚の写真。左は「気を飛ばす」2枚の写真。

編集部の説明はこうだ。

〈身体への作用として、「気」がとても重要な要素であると、榎木氏は言う。右列は、①〜②正対する相手に「気」を入れると、③胸の部分を押しても、動くことはない。左列は①「気」を飛ばすと、②軽く押すだけで、相手は後ろに崩れてしまう。「自分の『思い』によって相手に『気』を入れ、また『気』を飛ばすことができるんです」と榎木氏〉
榎木さんに直撃取材しました 榎木さんに直撃取材しました

これは一体何なんだ!と思った。

離れて、相手に「気」を入れて、相手を強くすることが出来る。

さらに、その「気」を飛ばすと、もう、その相手は弱い。小指1本でも倒せる。

これは不思議だった。私がやられたんだから、分かる。

飛ばされ、倒されたのは事実だ。「気」を入れた。「気」を飛ばした。と言う。

しかし、なぜ、そうなるのかは分からない。自分がやってみても出来ない。協力して、倒すことなんて出来ない。

「誰でも出来るんです」と榎木さんは言うが、私は出来ない。

又、今度会った時に、挑戦し、しつこく聞いてみようと思う。

そうだ。9月17日(土)には、代官山で、武術家の甲野善紀さんに会った。

新大久保鷹さんと 新大久保鷹さんと

そこで、身体の動き・使い方について講習していた。

『秘伝』を読んでいた。「榎木さんに武術を教えたのは甲野先生ですか?」と聞いたら、「いや、榎木さんは昔から示現流をやってたし、随分と研究してるんですよ」と言う。

でも、お二人は仲がいいし、アドバイスし、刺激し合っているのだろう。

内田樹さんもそうだ。格闘家の須藤元気さんは甲野さんに教えてもらったというし。この日は、久しぶりに甲野さんに何度も投げ飛ばされた。

柔道3段、合気道3段なのだが、全くダメだ。何度、挑みかかっても、投げ捨てられる。

トークが終わって トークが終わって

しかし、受け身は出来るから大丈夫だ。

今年は、内田樹さんと本を出したし、榎木孝明さんと、『秘伝』で対談した。

又、甲野善紀さんともこうして会って、教えてもらっている。

活字・理論の世界だけでなく、そこを超えた肉体・武道の世界でも教えてもらっている。

これは幸せだと思う。私の書くものも影響されるし変わるだろう。さらに深く。さらに高く、勉強する課題が沢山ある。

甲野善紀さんと。9/17
甲野善紀さんと。9/17
何度も挑戦しましたが…
何度も挑戦しましたが…
投げ捨てられました
投げ捨てられました
日本刀で首を…
日本刀で首を…

【だいありー】

姫岡玲治さんを偲ぶ会。9/14
姫岡玲治さんを偲ぶ会。9/14
姫岡玲治さん 姫岡玲治さん
  1. 9月14日(月)午前中、原稿。
     午後1時、『姫岡玲治(青木昌彦)さんを偲ぶ会』。明治大学リバティタワー。1階大講堂。
     60年安保闘争を闘い、全学連の思想・理論を創った伝説的な人だ。アメリカに渡って経済学者になり、ノーベル賞候補にもなった。とてつもなく優秀な人だった。
     今年7月に亡くなった。77才だった。元学生運動の闘士たち。又、経済学の学者たちが追悼の挨拶をする。そして、姫岡さんの足跡が映像で紹介される。
     午後5時から第2部。近くの明治大学の会館で。献杯のあと、アメリカから来た人や、姫岡さんの親類の人など多くの人たちによる挨拶がある。作家の佐野眞一さん、高沢皓司さんなどにも会った。
挨拶する岩田昌征さん 挨拶する岩田昌征さん
  1. 9月15日(火)午前11時、TBSテレビ。安保法案についてどう思うか、取材される。
     午後2時、高田馬場。宝島社の人に取材される。時効になった事件について語る。
     午後5時半、白金。日本住宅産業研修財団の松田妙子理事長とお会いする。松田さんは三島由紀夫とも交遊があり、事件の後、「ヨコの会」をつくり、左右を問わず多くの若者を集め、勉強会を開いていた。
     私も誘われて出席。そこで藤本敏夫さん(元全学連委員長)などにお会いした。当時のことを思い出しながら、お酒を頂きました。
場所を移して第2部
場所を移して第2部
佐野眞一さんの連載が始まりました
佐野眞一さんの連載が始まりました
高沢皓司さんと 高沢皓司さんと
  1. 9月16日(水)午前中、原稿。
     正午、経営塾。ザ・キャピタル東急。志賀俊之さん(日産自動車取締役副会長)の講演。「グローバル化と企業文化」。
     目からウロコの話でした。「グローバル化」と「インターナショナル化」とはどう違うのか。ルノーとの提携を通し、いかにグローバル化を進め、多様性ある企業に進化してきたのか。これからの企業の進むべき将来像を語る。とても教えられ、考えさせられた。
     終わって、挨拶をし、話を聞きました。志賀さんの前には、「5分間スピーチ」で、日本歯学センター(田北デンタルクリニック)院長・田北行宏さん。スウェーデンなどでは子供のうちに虫歯にならない治療を徹底的にするので、大人になっても「虫歯ゼロ」を実現しているという。
9/30(水)。このイベントが 9/30(水)。このイベントが

日本ではなぜ出来ないのか。それをやると歯医者が失業するからなのか。根本的な問題を話してくれる。終わってから、私もいろいろと聞きました。

経営塾が終わって、ポレポレ東中野へ。東京の予備校の生徒たちが、福島に行って被災農家の話を聞いて、考える。そんな映画が出来た。「大地を受け継ぐ」だ。井上淳一監督作品だ。この日は特別上映会。それを見る。とても素晴らしい映画だ。満員だった。

上映後、監督と出演した生徒たちが挨拶をする。

終わって、近くの居酒屋で打ち上げ。

  1. 9月17日(木)午前11時、取材。
     午後から学校。
     3時、「現代文要約」。
     5時、「読書ゼミ」。保阪正康さんの『安倍首相の「歴史観」を問う』(講談社)を読んで、生徒と考える。
井上淳一監督。9/16 井上淳一監督。9/16

保阪さんは、昔から知っている。三島事件や日本の右翼思想についても書いている。5.15事件や橘孝三郎についての本もある。この本もいい。戦争・戦後史では、一番、活躍している。

7時に終わり、急いで代官山へ。「晴れたら空に豆まいて」で武術家・甲野善紀さんの講座がある。途中から入ったが、「いい所に来た」と相手をさせられ、投げ飛ばされた。

凄い人だ。武術を通しての体の動かし方を、他のスポーツや介護の世界にも応用して教えている。重い人間をどうやって抱えて移動させるのか。その実践もやってくれる。

又、人間の押さえ方、倒し方、その防御法なども。『秘伝』では榎木さんに投げ飛ばされるし。今年出た内田樹さんの本でも、合気道で投げ飛ばされた。おかげで、身体は調子がいい。

しかし、この3人は、何をしてもかなわない。凄い先生たちだと思うし、現代の「サムライ」だと思う。

最終電車の頃まで、甲野さんの話を聞き、実技を教わった。

監督と、出演した生徒たち 監督と、出演した生徒たち
  1. 9月18日(金)午前中、原稿。
     昼、取材で人と会う。
     午後6時、ホテルニューオオタニ。「新党大地・鈴木宗男を叱咤激励する会」。もの凄い人だった。一番大きなホールが満員。
     この日は安保国会で、国会議員は誰も来れない。宗男さんの娘さんの貴子さんも来れない。でも、集会は満員だ。凄い人気だ。
     歌手の松山千春さんも熱弁を振るう。今や、宗男さんの応援団長だ。
     そして、佐藤優さんや、大相撲の北の富士らが挨拶。「外交のプロ・宗男さんが今、国会にいないことが日本の損失だ」と皆、口をそろえて言う。早く、復帰してほしい。
打ち上げで、監督と 打ち上げで、監督と
  1. 9月19日(土)午前中、原稿。
     午後2時、週刊誌の取材。
     6時、武蔵野公会堂に行く。打ち合わせをして、7時、開会。大西巨人の『神聖喜劇』を通して、戦後70年を考える。大西巨人が25年の歳月を費やして執筆した、原稿用紙4700枚からなる戦後文学の金字塔だ。最近、映画シナリオ化、漫画化、舞台化がなされ再評価されている。
     なぜ、今「神聖喜劇」か?  第1部は、ラジオドラマ『神聖喜劇』を聴く。
     第2部は、トークセッション。初め私が安保法案について話す。運命的な日に、〈戦争〉の話をする。そして、『神聖喜劇』をめぐって話し合う。出席者は4人。大西赤人さん(小説家)。川光俊哉さん(脚本家)。斎藤秀昭さん(大正大学講師)。そして私だ。進行は坂元勇仁さん。
     私は、昔、ちょっと読んだ。そして漫画も読んだが、今回、本格的に再読し、全巻(光文社文庫・全5巻)を読破した。その感動新たなところで、トークセッションに臨んだ。単なる〈戦争文学〉を超えている。そのことについて皆で話し合った。
     かなり濃いトークセッションになった。教えられることが多かった。
     終わって、打ち上げの時も、ずっと話し合った。皆さんもぜひ読んでみて下さい。全5巻を。
  2. 9月20日(土)午前中、原稿。
     午後1時、日比谷公会堂。「あの戦争体験を語り継ぐ集い」に出る。戦争体験の証言。そして、今の日本をどう考えるかの討論会。小熊英二さん。川村湊さん。栗原俊夫さん。とても勉強になりました。

【写真説明】

榎木さんが表紙です。『秘伝』10月号

①月刊『秘伝』(10月号)が発売中です。武道専門誌です。俳優の榎木孝明さんが表紙です。「武はいま、ここにある!」「マインドフルネスで気づく“強い自分”」と書かれてます。

榎木さんに直撃取材しました

②〈「不食の心得」榎木孝明に鈴木邦男が直撃〉。〈“心の常識”に囚われない!そこから生まれる可能性〉。実に感動的な話でした。

じっくり話を聞きました

③「不食」「潜在能力の引き出し方」などについて、じっくりと聞きました。

その前に「実技」です

④でも、その前に、武道の講習があるんです。どんなに強く押さえても、簡単に飛ばされ、投げ捨てられてしまいます。私は、柔道3段、合気道3段なんですが、ポンポンと投げられました。

「気」で飛ばされました

⑤さらには、手を触れないで、「気を入れる」。そうすると私は動かない。「気を飛ばす」と、小指で突いただけで私は倒れます。不思議です。

福島みずほさんとの対談本

⑥福島みずほさんとの対談本も発売中です。『戦争を通すな!』(七つ森書館)です。

お父さんが出征した時の日章旗

⑦福島さんは大きな日の丸を持って現れました。何と、お父さんが出征した時、そこに学友たちが書いた寄せ書きです。ビッチリと。

甲野善紀さんと。9/17

⑧9月17日(木)、代官山の「晴れたら空に豆まいて」。武術家の甲野善紀さんの「身体運用伝授」です。〈身体の可能性、生命の秘密を探究する代官山の畳の空間〉。

何度も挑戦しましたが…

⑨私は何度も挑戦したのですが、ダメですね。

投げ捨てられました

⑩どこから攻めても、ポンポンと投げ捨てられます。

日本刀で首を…

⑪首の歪み、痛みを治してあげると言われて。でも、日本刀で斬るんです。ポンと叩くのでしょうが、怖いです。ズドーンともの凄く重く感じました。でも、首が楽になりました。「私にも」「俺にも」と希望者が続出でした。

「大杉栄メモリアル」9/12

⑫9月12日(土)。新潟県新発田の生涯学習センターで「大杉栄メモリアル 2015」が開かれました。第1部は映画「伝説の舞姫・崔承喜(チェ・スンヒ)」。第2部は中森明夫さんの講演です。

講演する中森明夫さん

⑬講演する中森明夫さん(作家)です。「大杉栄の魅力を現代に」。

中森さんと

⑭第3部。「中森明夫・鈴木邦男を囲んでの交流会」。中森さんの著書『アナーキー・イン・ザJP』を手にして。夜、遅くまで皆で語り合いました。

田宮高麿さんのお墓で

⑮翌日、9月13日(日)。「よど号」ハイジャック事件のリーダー・田宮高麿さんのお墓参りに行きました。新発田市の瑞雲寺です。

ご住職さん。斎藤さん。礼仁さん

⑯ご住職さん。斎藤徹夫さん(「大杉栄メモリアル」主催者)。椎野礼仁さんと。

北緯38度線で

⑰新発田市の国道沿いにあるんです。「北緯38度線」が。北緯38度線は朝鮮半島を南北に分断し、日本を通り、アメリカ、ヨーロッパを通ってます。でも、そのことを明記し、モニュメントがあるのはここだけです。

38度線のモニュメント

⑱これがモニュメントです。礼仁さん、斎藤さんと。ここで「38度線祭り」をやりたいと斎藤さんは言ってます。38度線上の国の人たちをここに呼んで…。いいですね。

三島由紀夫の『岬にての物語』

⑲新発田市にある「蕗谷虹児記念館」には、いつも行ってます。三島由紀夫の豪華本『岬にての物語』は蕗谷が表紙、そして中の挿し絵を描いてます。これも展示されてます。これだけを見に来る「三島ファン」も多くいるそうです。

大杉栄が通った書店で

⑳新発田市内の万松堂書店です。100年以上前からあります。大杉栄がよく通って、本を買ったといいます。ガラスの扉の下の方には、その大杉栄の写真もありました。子供の頃、写真館で撮った写真です。

この書店で本を読みました

㉑古い本が沢山あります。特に、岩波文庫、新書は、返本してないので、膨大な本があります。珍しい本を何冊か買いました。

志賀俊之さん(日産自動車副会長)と

㉒9月16日(水)正午から。ザ・キャピタル東急ホテル。「第340回経営塾フォーラム」に出ました。志賀俊之さん(日産自動車取締役副会長)の講演で、「グローバル化と企業文化」。知らない世界の話なので、とても勉強になりました。終わって、いろいろと話を聞きました。グローバル化、そして車の「自動運転」などの話は特に興味深かったです。

浜田和幸さんと

㉓浜田和幸さんが、質問してました。「自動運転」は、車だけでなく、政治や経済にも使えるんですか?と。凄い発想をする人だ。浜田さんは、「議員は何百人もいらない。自動化したら、議員は7人で済む」と言ってました。

平早勉さんのトークイベント。9/11

㉔9月11日(金)、代官山の「山羊に聞く?」。「平早勉さん写真展開催記念トークイベント」。(左から)鈴木、大久保鷹さん(役者)。榊芽久美さん(女優)。平早勉さん。そして、この日、特別出演の三坂知絵子さん(女優)。

NHKに出た時の平早さん

㉕平早さんは、昔は、ギャンブル狂で、ギャンブル評論家だったそうです。その頃、NHKにも出てたんです。

この番組です

㉖NHKに「放浪こそ、わが人生」というタイトルで出てました。20年ほど前だそうです。

新大久保鷹さんと

㉗怪優・新大久保鷹さんも来てました。大久保鷹さんに憧れて芸名を付けたそうです。

トークが終わって

㉘トークが終わって、皆で、くつろいでます。『邪宗門』を読破したあさ子さん。海猫沢ヘビ子さんもいます。

姫岡玲治さんを偲ぶ会。9/14

㉙9月14日(月)。明治大学リバティタワー。〈青木昌彦・姫岡玲治を偲ぶ会〉が開かれました。2人を偲んでるのではなく、1人です。ペンネームが姫岡で、本名は青木です。60年安保闘争時の伝説的な活動家で、理論家です。その後、アメリカに渡り、経済学者になり、ノーベル賞を取るか、とも言われました。とんでもなく優秀な人がいたんですね、学生運動の世界には。惜しくも今年、7月15日、米スタンフォードにて亡くなりました。77才でした。

姫岡玲治さん

㉚姫岡玲治さん。きれいなペンネームです。随分、考えて付けたのかと思ったら、電話帳をめくってて、たまたま目についたから。という理由らしいです。当時の闘士が証言してました。

挨拶する岩田昌征さん

㉛60年安保を闘った多くの人たちが挨拶しました。その1人、岩田昌征さん(千葉大学名誉教授)。

場所を移して第2部

㉜このあと、場所を移動して、第2部。ここでも多くの人たちが挨拶してました。

高沢皓司さんと

㉝『宿命』を書いた高沢皓司さん(作家)も来てました。私は、何度か病院にお見舞いに行ってます。「大丈夫ですか?」と思わず聞きました。「お付きの人は?」と聞いたら、「1人だよ」。1人で、歩いて来てました。

佐野眞一さんの連載が始まりました

㉞今出ている『週刊ポスト』に第1回が載ってます。佐野眞一さんの連載です。〈1960年 唐牛健太郎と安保の時代〉。しばらく連載して、来年には本にして出したいと言ってました。

9/30(水)。このイベントが

㉟昼間たかしさんの新著『コミックばかり読まないで』(イーストプレス)は面白いし、衝撃的な本です。宮台真司さんが推薦の言葉を書いてます。私も書いてます。この出版記念イベントが9月30日(水)、新宿ロフトプラスワンで行われます。私も出ます

井上淳一監督。9/16

㊱福島を描いた映画「」が完成し、特別上映会が9月16日(水)午後3時半より、行われました。ポレポレ東中野で。上映は来年2月だそうです。井上淳一監督が挨拶しました。井上監督は若松孝二監督の助監督をしてました。熱いアジテーションでした。

監督と、出演した生徒たち

㊲監督と出演した生徒たちです。実は、河合塾コスモの生徒たちで、福島に行って、被災した農家の人に話を聞いたのです。

打ち上げで、監督と

㊳このあと、近くの居酒屋で井上監督と。

【お知らせ】

  1. 福島みずほさんとの対談本『戦争を通すな!』(七つ森書館)が発売中です。又、月刊『秘伝』(10月号)も発売中です。榎木孝明さんに私が突撃インタビューしています。『紙の爆弾』(10月号)ではカメラマンの平早勉さんと対談しています。
  2. 9月25日(金)「日本の愚行展」が、「Arts Chiyoda」で9月11日より行われます。その記念イベントとして9月25日に、小崎哲哉さんと私のトークが行われます。19:00より。テーマは「愛国とは何か?―右と左の対立を超えて」です。
  3. 9月29日(火)。午後6時。「鈴木邦男シンポジウムin札幌時計台」。ゲストは内田樹さん。テーマは、「強い国家か、強い個人か」です。満員のため、申し込みは終了しました。すみません。
  4. 9月30日(水)午後7時。ロフトプラスワン。昼間たかし氏(ルポライター)の新著『コミックばかり読まないで』のイベント。「日本のサブカルチャーよ、何処へ行く」。コミック、出版、表現の自由などについて鋭く斬り込んでいます。宮台真司さん、塚原晃さん、増田俊樹さん、それに私も出ます。
  5. 10月3日(土)「響かせあおう 死刑廃止の声 2015」。13時30分。渋谷区文化総合センター大和田6F伝承ホール。「朗読劇」「死刑囚の表現展・講評」。「元法務大臣二人の選択。村瀬正健・平岡秀夫」。〈法務大臣にできたこと。できなかったこと〉
  6. 10月19日(月)一水会フォーラム。午後7時。ホテルサンルート高田馬場。講師は、オスマン・サンコンさん(タレント)。演題は「人間交流と外交」。
  7. 11月3日(火)週刊金曜日の創刊22周年のイベント。
  1. 11月7日(土)四日市で森田必勝氏を偲ぶ会。宮崎正弘氏(評論家)が記念講演。
  2. 11月10日(火)午後6時。「鈴木邦男シンポジウムin札幌時計台」。ゲストは蓮池透さんです。
  3. 11月23日(月)夜、神田で快楽亭ブラックさんの落語会。私も出て、ブラックさんとトークします。
  4. 11月24日(火)野分祭。
  5. 11月25日(水)憂国忌。
  6. 12月20日(日)午後2時より。名古屋市伏見区の長円寺会館で、快楽亭ブラックさんの落語会があります。落語のあと、ブラックさんと私のトークがあります。