3月19日(土)は大阪で原田正治さんと「死刑」について「映画館トーク」した。
翌、20日(日)は原田さんと一緒にアベノハルカスに登った。300メートルだ。
それから原田さんと別れ、私は静岡へ。元・連合赤軍の植垣康博さんのやっているバロンで「スナック・トーク」。
21日(月)は大学時代を思い出して、相模湖に行った。日本一のイルミネーションだ。(ハウステンボスの方がもっと凄いのかな)。光の海だった。
22日(火)は森達也さんの衝撃の映画「FAKE」を見る。「日本のベートーベン」佐村河内さんに長時間インタビューをして、「あの事件」の真相に迫る。
試写会場は毎回、満員だ。関心の高さがうかがわれる。オウムを撮った「A」「A2」以上の衝撃を与えるだろう。
最近は本を書いてることが多かったが、久しぶりに、本業に戻り、大作映画を撮った。
23日(水)は経営塾で「週刊文春」の新谷編集長の話を聞く。最近、立て続けにスクープを飛ばし、売れに売れてる「週刊文春」だ。
なぜ、ここだけがヒットを飛ばし、売れてるのか。その秘密を知りたい、と多くの人がつめかけた。
こんなに人が集まったのは、「経営塾」始まって以来です、と主宰者。
ともかく興味深かったし、刺激的な話だった。
終わって、挨拶したら、「エッ? どうして鈴木さんがいるの?」と驚かれた。売れてる「週刊文春」の秘密を探りたくて、聞きに来たんですよ、と言った。
その通りだ。この講演はどんなことがあっても聞きたいと思っていた。
夜は恵観塾に行った。池口恵観さんが月に1回、やってる勉強会だ。
清原が釈放されたら恵観さんのお寺で修行するのではないか、と言われていた。最近のテレビでも、その話で持ちきりだった。
以前、調子が悪い時に、恵観さんのお寺に行って修行した。「護摩(ごま)修行」だ。過酷な修行で、手などは、随分とやけどをした。その痕を見せている写真もある。
恵観さんは、今回も清原を引き取ることに積極的だった。
ところが今回は、前とは違う。日本中のマスコミが狙っている。静かに修行することはできない。
とりあえず、千葉の病院に入った。肉体を治してから、根本的な治療に進む。その時は、又、恵観さんのお寺に行くのかもしれない。
ただ、恵観さん、忙しい人だから、ずっとお寺(鹿児島市にある)にいることはできない。清原をきちんと指導できない。
だから、ちょっと無理だという。マスコミにも言ってたし、23日(水)の恵観塾の時も話していた。
ずっと鹿児島にいられない、というのなら、いつも連れ歩いたらいいんじゃないですか、と私は言った。
東京に来る時も、高野山に行く時も、全部、連れ歩く。ロシアや北朝鮮に行く時も、連れて行ったらいい。でも、ビザが下りないかな。
24日(木)は、「野党共闘」の集まりに行く。今、最も、〈時代〉が要請する集まりだ。
野党が小異を捨てて、集まり、自民に立ち向かい、反撃する。
鳩山由紀夫さんを初め、大物政治家がつめかけた。圧巻だ。
この会の名前もいい。
〈戦後最悪の政治危機! 変革を目指す野党国会議員と語る会〉
今、「一強、多弱」と言われている。自民だけが独り勝ちで、好き勝手なことをやっている。
外国を挑発し、日本への非難、批判をやらせて、「ほらみろ、だから国防だ」「憲法改正!」と言っている。マッチポンプだ。
自分で「危機」を作り出して、危ないから、「国の備えを」「改憲を」と言う。
野党では頼りない。自民しかない。と国民の目に映るようにしている。
その実、日本はアメリカとより強くベッタリと寄生するしかない。
これでいいのか! アメリカ、そして自民党から、「日本を取り戻す!」と叫ぶべきだ。
民主党を初め、野党にもいい人材はいる。しかし、小さな差異を言い立てて、潰し合う。
その点、自民党はうまい。ズル賢い。民主、社民もその〈うまさ〉〈ズルサ〉を見習うべきだ。
鳩山さん初め、政治家が挨拶する。私もさせられた。今の右傾化の危うさについて話をした。
その次は一水会代表・木村三浩氏だ。おっ、何を話すのか、と皆が注目した時、「私はもう一度、鳩山さんに首相をやってもらいたい!」と言う。
エッ? 何を言い出すんだと皆が思った時、木村氏は言う。
沖縄の米軍基地移転で、「少なくとも県外」と発表した。又、クリミアや韓国に行き、墓地に行って参拝し、そこの人々と話している。
今、そんなことをする政治家はいない。日本という〈安全圏〉に居て、「中国、韓国は許せない。オレは闘うぞ!」と虚勢を張っているだけだ。
しかし、鳩山さんは実際に行って話し合う。そして、日本の本来の姿を言う。日本の理想を言う。「対米自立」をはっきりと言う。
これは凄いことだ。そのあと、我々がフォローしていかなくてはダメだ。
「そうだ!そうだ!」と会場から声が飛ぶ。「木村氏が幹事長になって支えろ!」という声も。
この「野党国会議員と語る会」は、テレビや新聞社も随分と来ていた。産経新聞、共同などでも翌日、大きく出ていた。凄い効果だ。
「鳩山さんを再び総理に!」「そして対米自立を!」ということも大きく影響したのだろう。
さらに、24日の産経を読んで驚いた。こんな記事が出ていた。
〈オバマ氏 広島訪問検討
国務次官見解 5月サミット合わせ〉
これは素晴らしいことだ。「ケリー米国務長官も、今年4月に広島県で開催されるG7外相会議に合わせて平和記念公園に訪れることが固まった」という。
これも素晴らしい。アメリカの国民の意志に反しても、世界の平和のために、やることはやる。そういう決意だ。だってアメリカでは必ず反対の声が起きる。
産経は書いている。
〈しかし、米国内には原爆投下を正当化する意見が根強く、大統領自身の訪問には退役軍人などからの反発もありそうだ〉
オバマ大統領も、これで大統領を辞める。次の選挙に出るのなら、こんな決断はしないだろう。
でも、辞めることだし、最後は世界平和のために「理想」を訴えたい。そう思ったのだろう。
勝ったからといっても、広島への原爆はアメリカの「犯罪」だ。そういう思いがあるのだろう。
だから、たとえ軍人や一般国民が反対しても、行くつもりだろう。そう願いたい。
これは一水会の木村代表も、ずっと言い続けてきた。アメリカの大使にも何度も言ってきて、そうしたことも影響があったのかもしれない。
オバマ氏の広島訪問が検討されてることについて、菅義偉官房長官は23日の記者会見で、こう語っていた。
「世界の指導者に被爆の実情に触れてもらうことには、核兵器のない世界に向けた国際的な機運を盛り上げる上で極めて重要だ」
オバマ大統領、頑張ってください。
では、「野党国会議員と語る会」の報告を終わる。27日は、このあと、ロフトラジオに出る。ゲストは森達也さんだ。平野さん、Aikoさんは森さんの映画「FAKE」の試写を見ている。その驚きの体験を3人が語る。そして、この映画の狙い目について監督が語る。
試写室で驚いたが、「最後の12分間のことは絶対に喋らないで下さい」と、箝口令。まるで、良質の「推理小説」のようだ。
ともかく、話題作だ。海外の賞も取るだろう。
26日(土)は、夜、睦月影郎(むつき・かげろう)さんのパーティに行った。作家の他、漫画家でもあるし、「ケンペー君」などで有名だ。
時々、パーティをやる。異業種の人々が多いので、楽しい。
それにしても、著書が500冊(!)を突破したお祝いの集いだという。
「100冊突破パーティ」とか、「200冊突破」までは覚えているのに、とうとう「500冊」か。凄い。
500冊なんて、こんな凄い偉業を成し遂げたのは睦月さんだけだ。こんなに本を出してる人は他にいない。
私なんて、50冊くらいだ。いつか100冊を超えたら、パーティをやってみたい。
27日(日)は講演を頼まれてたので、若松監督の映画祭に行く。
今週も、忙しかった。仕事は山ほどある。
こんな忙しい中で、原稿も書く。ノルマの読書もある。
前々から、急かされていた原稿を書いている。去年の暮まで書くと約束していたものも何とか3月中に終わることができた。
でも忙しい時にこそ本は読める。そのことを実感した一週間だった。
中野図書館で月に30冊は借りて読んでる。「今回は、この棚を読もう」と、「棚読」(たなどく)を実行している。
お金持ちの人は、服屋や、お菓子屋に行き、「この棚を全部もらおう」とやるらしい。
金のある人は、「この棚のものを全部買う。送ってくれ」と言うのだろう。
私はそれはできないから、「棚借り」です。
でも、買った時よりもずっと真剣に読む。返すんだから、絶対に読む。大事なことはノートに書き写している。
そうだ。ノートをとったら、こんな本のメモが書かれていた。石川恭三の『医者いらずの本』(集英社文庫)だ。それを底本とした大活字本で読んだ。
その中に、こんなことを書いていた。
〈「一読、十笑、百吸、千字、万歩」を提唱したい〉と。
数が増えていって、覚えやすい。特に説明しなくては、訳が分からないと思い、少し解説する。
①「一読」。一日に一回は新聞や本に目を通しましょう。
②一日に十回は、大声で笑いましょう。
③一日に百回は深呼吸をしましょう。(1度に10回の深呼吸をする)
④一日に千字くらいは書きましょう。日記や手紙でもいい。「書く」といい。ボケ防止にもなる。
⑤そして、一日に一万歩、歩きましょうという。私も、さっそくライフで万歩計を買って、1日1万歩歩いてます。
だから、他の大学の女子大生と、電車でハイキングに行って、お話をし、それで帰ってきた。それだけで、その合同ハイキングを「合ハイ」と言ったのだ。
相模湖は近いし、景色もいいのでよく選ばれていた。「合ハイ」のメッカだ。それを思い出した。
でも、着いても湖は見えない。イルミネーションは遊園地の中だ。入って暗くなるのを待つ。本を読みながら待っていた。
6時になると、イルミネーションが点く。きれいだ。凄い、と見とれていました。
大学生の時、来た時と今では時代が違う。でも、昔の方が町が賑やかだったような気がする。しかし、こんな電気もなかった。ついつい、昔のことを思い出していました。
そして、「あの事件」は一体何だったのか。「衝撃のラスト12分間は、絶対、誰にも言わないで下さい」と、始まる前に監督からお願い。
凄いなー。森達也は一体、何をやってくれるのだろう、と皆、期待する。
ともかく凄い映画だった。これ以上書くと、「約束」違反になるので、書けない。
最近は、本ばかり書いていて、映画を撮ってなかった森監督。でも、映画を撮ってこその監督だ。それが実証された。
試写会をもう一度、見に来よう。そう思った映画は初めてだ。一般上映は6月4日(土)から、ユーロスペースだ。
マック赤坂さんにも会いました。新聞を見ると、トランプは日米安保は金がかかるから、日本から米軍を引き揚げろ、と言ってる。いいことだ。引き揚げてもらいましょう。
この日は、夜8時からロフトラジオに出る。今日のゲストは森達也監督。その他、宮台真司さん、平野さん、レーニンさん、そして私が出ました。
この前、「FAKE」を見たばかりだ。皆、その衝撃が頭に残っている。話はそれに集中。
そして、宮台さんの森監督論は面白かった。「森さんも鈴木さんも、時代に合わない。時代にちょっと遅れている。そこがいい」。一緒に誉められたのか、けなされたのか。でも、「遅れてる」のは事実だよな。
①3月19日(土)大阪十三のセブンシアターで。映画「望むのは死刑ですか」の上映後、トークが行われました。監督の長塚洋さん。それに、(この映画に出演した)原田正治さん。そして私の3人です。死刑をめぐる問題提起の映画です。
⑲この試写会の後、日比谷図書文化館に行きました。「祖父江慎+コズフィッシュ展」を見る。明日までなので、「ぜひ行くべきだ。お前の本もあったぞ」と知り合いの編集者からメールが来たので。
祖父江さんはブックデザインで超売れっ子です。私の『失敗の愛国心』も祖父江さんがやってくれました。壮大な仕事をしています。日本のブックデザイン最前線で、小説、漫画、絵本、写真集など幅広いジャンルを手がけている。凄い。人が多くて、なかなか進まない。
⑳荒俣宏の『帝都物語』(角川文庫)全11巻を再度、読み返しました。そしたら何と、『新帝都物語』も出てたんですね。大型版で、二段組みで、727ページ。定価2400年。私は中野図書館で見つけて、今、読んでます。読み終わったら、高木氏と対談します。
㉑池口恵観さんが毎月1回、ホテルニューオオタニでやっている「恵観塾」で。3月23日(水)6時半から。清原は「恵観さんのお寺で再び修行するのでは」とテレビでも報じられてましたが、今は、体を治すために千葉の病院に。「そのあとは、又、お寺で修行させて治して下さいよ」とお願いしました。
㉕3月24日(木)〈戦後最悪の政治危機! 変革を目指す野党国会議員と語る会〉。憲政記念館。霞ガーデンレストランで。国会議員だけで20人ほどが集まり、さらに、支援者、ライターなどが集まりました。鳩山由紀夫さんも「呼びかけ人」として挨拶してました。