テレビ朝日の「報道ステーション」、3月31日(木)は、「古舘伊知郎ファイナル12年のしめくくり。ニュースをしっかり」だった。
日米韓、首脳会談へ。どうなる新国立聖火台問題。センバツ決勝…と続く。
古館さん、本当にお疲れさまでした。「皆さんのおかげです。12年間、本当にお世話になりました。一部に言われるような圧力などは一切ありません。私のわがままで辞めるのです。皆さんに申し訳ありません」と言っていた。
素晴らしい。文句も言わずに潔く去ってゆく。なかなかできることではない。最後まで闘い続けた。
安田純平さんがシリアで捕えられたニュースでも、木村草太さんと共に、問題の本質を的確に報道していた。
一般人が旅行して事故に遭ったのとは違う。誰も行かない所に行って、きちんと報道する。これは日本人として立派なことだし、国の宝だ。と言っていた。
他のテレビ、新聞では言えないことを勇気を持って言う。これは、清々しいばかりだ。
終わり近くになっても、全力を挙げて、闘っている様子がうかがえた。
古館さんは、超多忙な中、ドイツのワイマールに行って現地取材をした。実に素晴らしいし、感動的だった。
3月18日(金)放送の特集。〈独ワイマール憲法の教訓。なぜ独裁が生まれたか〉。これは、歴史に残る番組だろう。
世界最悪・最凶のナチス・ヒトラーが生まれたのは、ワイマール憲法下だった。世界一「民主的」な憲法の下で、民主的な手段で、ナチスは選ばれ、政権を取った。
そして、あの独裁が起こり、ユダヤ人虐殺、世界大戦へと進んだ。
世界一民主的なワイマール憲法下で、なぜ、そんなことができたのか。なぜ、防げなかったのか。それを考える。じっくりと考える。早急に結論ありきではない。
ヒトラーのやり方がうまかった。演説が巧みだった。
それと同時に、民主的なワイマール憲法にも、一点、大きな欠陥があったという。「利用されやすい条項」だ。
それは何か。「緊急事態条項」だ。普段は、普段の法律で対処できる。
しかしある日、「非常事態」になった時、ただ手をこまねいて、混乱の中にあっては大変だ。力を一つに集中し、そこで治安を回復しなくてはならない。そんな条項があった。
ナチスはそれに目をつけた。そして、「共産党の脅威」や「外圧」を利用して、今こそ〈緊急事態だ!〉と言って、権力を集中し、やりたいことをやった。
「こんな時は、政府が強力でなくてはダメだ」と国民は思った。その声に応え、乗ったのがナチスだ。
ヒトラーのナチスは、決して「暴力」だけのならず者集団ではなかった。
又、ポロポロと失言・暴言を繰り返す愚かな政府でもない。むしろ、言葉の使い方はうまいし、洗練されてもいた。
たとえば、「独裁」という言葉は使わない。そんな下品な言葉を使って、国民に警戒されてはマズイと思ったのだ。
「独裁」を、「決断できる政治」に変えた。
あれっ、どっかの国と似てるよな。と思ってしまう。
又、「戦争の準備」も、こんな露骨な、怖い言葉は使わない。こう替えた。
「平和と安全の確保」だ。「これはいいだろう」「当然だ」と、国民に思わせてしまう。〈素晴らしい言葉〉だ。
今の日本では、安倍政権に対し、野党や、左翼の人々は、「安倍はファシストだ!」「独裁だ!」と言って批判する。
しかし、安倍さんは、「ファシスト」でもない。むしろ、「多弱」の野党の代表にこそ、「独裁者」「ファシスト」的な人がいるではないか。強圧的な人。すぐキレる人…と。
自民党も、参院選で、いよいよ「憲法改正」を言い出し、参院選で大勝利すれば、一気に憲法改正をやる気だ。この時しかないと思っている。
もし、麻生さんらが首相だったら、こうはいかなかった。
「独裁、ファシスト!」という酷い言葉も、麻生さんなどには、ピッタリのイメージがあるが…。
そうか。「事態は急を要する。国が危ない。権力を集中して、この危機を乗り切らなくては…」と麻生さんが言ったら、国民も警戒する。
「国際政治は『ゴルゴ13』で学んだ」と言う麻生さんだ。
この人が「緊急事態」を宣告したら、マスコミも国民も怖がる。
ヒトラーは大衆を扇動することがうまかった。「国民の意志」だけでは他にはない。
「国民の総意」が大事だと言うが、国民の総意などは簡単に変えられると、ヒトラーは言う。
ヒトラーの側近、ゲーリングは言った。自分たちに反対する者に対しては、こう言ってやればいいと。
「自分の国のことを考えず、他国のために働く人間たちだ!」と。それで、終わると、うーん、どこかの国と似ている。
いや、日本だけでなく、中国でも韓国でもアメリカでも同じことだろう。
自分たちが権力を維持するために、「反対派」は、「他国のために働いている」「自国のことを考えてない」と言ってやればいい。
〈愛国心〉を利用するのだって、そうだ。先に言葉を使った方が勝ちなのだ。そして、こういう手法は、どこの国でもやってることなんだ。
今の日本が、「ワイマール憲法下のドイツ」に似ている。というよりも、権力を取った人間たちは、同じ手段を使って、自分たちの権力を守るのだ。
他の国が我が国を狙っている。もっと軍備を! 強い国を! と訴える。それに反対する人間は、この国を愛していないのだ。売国奴だ! と決めつける。
自民党では、緊急事態に対処する法を作り、又、憲法を改正しようとしている。その試案をドイツのワイマールを知る学者に見せる。あの時と非常に似ているという。
大体にして、非常時の時に、なぜ「一人」に権力を集中しなくてはならないのかと。ヒトラーを生んだ国の学者だ。だから、特にそう思うのだろう。日本ではその反省がない。
では、「報ステ」については、これで終わりだ。
古館さん、本当にご苦労さまでした。12年、立派でした。最後も実に立派でした。この偉業は、長く歴史に残るでしょう。
ゆっくり休憩をとり、次の闘いに備えてもらいたいと思います。
中学3年の時に三島事件で、もの凄いショックを受けたという。それでものを書くことを決意するという。凄い。中学3年で、そんな凄い体験をしたのか。
夜7時、新宿紀伊国屋ホール。松元ヒロさんのライブ。面白かった。有田芳生さんが、奥さんと娘さんを連れて来ていた。仲がいい。前にもデモで会った。デモやお笑いにも一家で行くんだ。いいですね。
それと、歌手の山崎ハコさんに会った。来年は還暦だという。ウソでしょう。30代でしょう、と言っちゃった。
一緒に、松元ヒロさんの楽屋に行き、お話ししました。
終わって、打ち上げに行きました。神田さん、高橋さん、私と、3人とも福島生まれなんですね。
そしたら、「私も」「私も」…と、スタッフの大半が福島。まるで福島の県人会のようでした。
今日は、映画「無音の叫び声」特別上映。日本を代表する山形県出身の農村詩人・木村迪夫さんの生活と闘いを追ったドキュメンタリーだ。とてもいい映画でした。
終わって、原村政樹監督が海外のジャーナリストの質問を受ける。映画の他、日本の農業や、TPPのことなども聞かれていた。
会見が終わって、原村監督と話をしました。
夜6時、浦和コミュニティセンターへ行く。〈私たちの手で選挙共闘を!〉のシンポジウムに出る。
門奈直樹さんと私がパネラーで発言した。熱気のこもった集会だった。今の危機感が皆に伝わったからだろう。
①今、ポレポレ東中野で、「若松孝二生誕80年祭!」をやってます。若松さんの25作品が一挙上映です。上映後は、ゲストトークがあります。
3月27日(日)は、15時30分から「水のないプール」の上映。内田裕也さんが主演で、若いし、カッコいいです。
終わって、現在の内田裕也さんが登場。白髪で、ステッキをついてますが、相変わらず、カッコいいです。トークが終わって、駆け寄りました。久しぶりです。
⑨睦月影郎さんは、小説が500冊。さらに、ならやたかし名で漫画も描いてます。超人気漫画で「ケンペーくん」です。
そのファンなんですね。憲兵の格好をしてます。右は「キャンディ・キャンディ」の大好きおじさんです。名前は、「キャンディ・ミルキー」さんです。2人で対談しましょうと言いました。
⑩睦月さんが出してる10社ほどから共同で、お祝いの記念品です。そこには何と、日付が「皇紀」で書かれてます。「エッ? 今、皇紀何年か知らないよ」と私がつぶやいてたら、隣りにいた憲兵クンが、「けしからん。右翼のくせに!」。スミマセン。
「どうやって覚えたらいいんですか」と聞いたら、「西暦に660を足せばいいんだ!」。そうか。2016年+660で、今は「皇紀2676年」なのか、今年は。西暦より古いのか。仏歴(お釈迦様の生誕から数える)。西暦、それよりもっと古いのが我が皇紀なんですな。
⑪「500冊突破パーティ」は品川のホテルで開かれましたが、同時期、「元麻布ギャラリー」で、睦月さんの個展が開かれてました。500冊の詳しい内容。その表紙。そして「ケンペーくん」など500冊の秘密を知りたくて、行ってきました。3月28日(月)に。
㉑3月29日(火)18時30分。亀戸カメリアホール。
〈すべての「核・原発」を止めるために
講談師・神田香織が語る「チェルノブイリの祈り」〉
とてもよかったです。
講談の前に、ゲストトークがありました。高橋哲哉さん(東大大学院教授)。「原発と私たちの未来」。