久しぶりの「飛松塾」だ。
7月17日(日)、朝7時10分発の新幹線に乗る。姫路に着いたのは10時50分。
眠たい。前日は、変わったシンポジウムがあって、夜が遅かった。
世田谷ボランティアセンターで行われたのだが、主催が「せたがやボロじゆうくⅡ」。
ボロって、あの服のボロなのか。〈ボロは着てても心は錦〉なのかな。よく分からないが、変わった会だ。
そしてテーマは、もっと変わっている。「鈴木邦男さん、あなたは右ですか、左ですか?」。
何も喧嘩を売っているのではない。本当に、聞きたいんだろう。
普通だったら、断わるよね。こんなテーマ。
でも私は、ヘエー面白い。と思って引き受けたんですよ。
私が話し、そのあと皆でシンポジウム。それもビールを飲みながら…。自由な会ですね。
これで、ついつい夜遅くなってしまった。だから、あまり寝てない。
新幹線に乗ったはいいが、ぐっすり寝込んじゃって、姫路を通り越したら大変だ。携帯はないし、仕方ない。大きな目覚ましをカバンに入れて出かけた。
少し寝ちゃったが、下りる30分前には目が覚めていた。
だから、ベルは消しておいた。寝込んじゃって、そこに、けたたましいベルが鳴ったら大変だった。警察を呼ばれるかもしれない。
まあ、そうはならずに、無事に姫路に着きました。
飛松さんや、岩井さんや、その他の人たちが迎えに来てくれた。
初め、喫茶店で打ち合わせ。そこに行く途中、ちょっと小高い、ガラス張りの廊下があり、あれっ、これは何だろう、と思ったら、ここから姫路城が見えるのだ。
立派な大きな城だ。きれいだ。又、登りたい。今回は時間がないので、遠くから見るだけだ。
打ち合わせなのに、次から次と人が来た。会社の同僚、先輩のようだ。会社と言っても、兵庫県警だ。
飛松さんは人望があるから、昔の同僚、後輩がよく集まる。先輩まで来てくれる。「いっちゃん」「いっちゃん」と呼ばれている。飛松五男(いつお)だから、「いっちゃん」なんだろう。
「トビー」と呼ぶ人もいる。中には、「警察犬トビー」なんて呼んでる人もいる。失礼な。
「でも、昔、そんな番組があったような気がします」「ねえよ」。
それから場所を移して、食事。「柊(ひいらぎ)」だ。もの凄い豪華な食事だった。名物・あなごのフルコースだ。皆、カメラで撮っている。とてもおいしかったです。飛松さん、ごちそうさまでした。
そして会場へ。駅から近い「姫路じばさんビル」4Fだ。
「じばさん」って何だろう。「じいさん」「ばあさん」かな。高齢者が多いし。
と思っていたら、「地場産業」のことですよ。と近くの人が教えてくれた。
会場は満員だった。
第1部は、飛松、鈴木、八幡愛ちゃんの3人が20分ずつ話す。今日のテーマは、「国政を斬る!」だ。
まず、飛松さんは、参院選後の日本の現状。そして警察の現状を話す。
今、「日本の警察はどうしてるんだ」「しっかりしろ!」と言われる。
ストーカー殺人などで、助けを求められたのに助けられなかった。連絡したのに無視された。そんなことが多い。
飛松さんは、ズバリと告発する。「警察に緊張感がないからですよ。警察官の人数を半分にしたら、緊張感も生まれます」と言う。
今の警察はダレ切っている。そして腐敗も生まれる。未解決事件の半分以上は、警察官、あるいは元警察官の犯行だ、とも言う。
そこまで言っていいのか。警察の上から圧力がかからないのか。
「本当だから、文句を言えんのですよ」と言う。
それから、私に対しては、日本会議のことを聞かれた。
今、自民党を動かして、政治を動かしている。私は学生時代は彼らと一緒にやっていた。その頃の思い出を話した。
又、我々三人に対し、いろんな質問が出ていた。
飛松さん、私、そして八幡愛ちゃんが話をし、第1部のトークは終わった。
10分、休憩のあと、三人でトークをする。
飛松さんの話はよく聞いてるが、愛ちゃんの話は初めてだ。うまい。
大阪のネットテレビに出ているし、東京のデモクラTVにも出ている。岩上氏のIWJのレポーターもしてるし、人にもよく会い、話を聞いている。
この日は、そうした活動を通して「女性の性」「障害者の性」についての話だった。
一番前に座ってる人が、スマホをいじっている。
そして、「えっ! 八幡さんって、東大を出てるんだ!」。
えっ、ホントかよ。私ものぞいて見た。確かに出ている。
愛ちゃんに聞いたら、「あれは誰かが間違って書いたんです」と言う。
この日、愛ちゃんは、「女性の性、障害者の性について」のレポートもする。
第2部では、三人の話を踏まえて、ではどうなるのか。参院選後の政局について、話し合った。
自民などの改憲派で三分の二を取った。これで改憲もできる。
「いや、国会では発議するだけで、改憲するかどうか決めるのは国民の皆さんです」と言う。
でも、三分の二で発議されたら、国民は冷静ではいられない。
今日の産経新聞でも、「憲法改正に期待する」という人が急激に増えて、70%にも達している。
「国民投票」になったら、イギリスのEU離脱の時と同じように、「国益だ」「ナショナリズムだ」と言って、一気に改憲の方に行くだろう。冷静な話し合いなんかできない。
又、私は、治安問題に特に関心があったので、飛松さんにいろいろと聞いた。
ストーカー殺人などで、警察は頼りにならないと思ったら、国民はどうしたらいいのか。
莫大な金をかけてガードマンを雇うのか。そんな金はないだろう。
又、警察に助けを求めても、駆けつけてくれない。
又、未解決事件が増えている。世田谷事件、八王子事件などは、「こんな残忍な犯罪は日本人ではない!」と新聞が書き立てる。
だったら、中国人か韓国人か…。ともかく、日本にいる外国人がやったに違いない。そういうことで、外国人への恐怖を煽る。
又、解決できない自分たち警察の弁解もある。
それから、飛松さんは、「未解決事件の半分以上は警察官か元警察官の犯行だ」と言うが、そんなことを言って、上の方から文句が来ないのか。よく、そんな勝手なことが言えるものだと思った。
「だって、皆、そう思ってるからですよ」と、飛松さんは言う。
この集会だって、飛松さんの同僚は沢山来ている。現職の人だっている。
今度、こうした問題で飛松さんと、じっくり話し合って本を作ってみてもいい。
椎野さんが北朝鮮から帰ってきたら、さっそくやってもらおう。あっ、もう帰ってきたのかな。北朝鮮レポートも聞かなくっちゃ。
飛松さんとは、はじめは、「たかじんのそこまで言って委員会」で会った。
怒鳴ったり、わめいたりしないし、いつも冷静に話をする。
又、その話がやたらと面白い。それで、仲良くなった。
姫路では、「飛松塾」をやってるし、ユニークな人を呼んで、シンポジウムをやっている。
この記録をまとめて本にしてもいいな。西宮、札幌では、本になっているんだし。
私に対しては、「憲法改正はすぐにやるのか」「日本会議はどうするつもりか」…といった質問が多かった。
又、天皇陛下の生前退位について、その背景は? と云う質問もあった。
11年前に祥伝社新書で『天皇家の掟=皇室典範を読む』という本を作った。その時に、「生前退位」の可能性についても書いた。
まさか、こんな形で現実になるとは思わなかった。
あの本は、いろんな人が取り上げて、書いている。その話をした。
午後2時から始まったトークも、6時に終わり、それから近くの居酒屋に場所を移して、二次会。
会場に来た人の中には、松本均さん、番家誠さん、村上学さんなど、懐かしい人もいた。
松本さんは、元警察官で、ベストセラーを何冊も出している。その後、高砂市の市議会議員になった。今は、辞めている。
番家さんは、一水会の岡山支部長だ。岡山から来てくれた。
村上さんは、かなり昔からの運動仲間だ。有本さんのご両親に紹介してもらったことがある。
又、八幡愛ちゃんの後輩の女性タレントも来ていた。
愛ちゃんと同じ事務所には心ちゃんがいたが、今は、勉学に専念してるらしい。
さらに、カナルちゃんもいる。愛ちゃんと、私、それに心ちゃんが集まると、「愛国心」になる。カナルちゃんも入ると、「愛国心かな?」になる。そんな遊びをしたこともあったな。
愛ちゃんも、さらに大きくなるだろう。いろんな分野で活躍し、レポーターをやり、発表している。それに東大を出てるんだし。(これは違ったのか)。
ということで、9時近くまでいて、急いで駅に行き、東京に帰りました。
昨日の「鈴木邦男さん、あなたは右ですか、左ですか?」の集会から引き続いての今日の飛松塾だ。
ちょっと疲れた。帰りの列車では爆睡しました。
⑳11年前に出した本なのですが、今、急にいろんなところで取り上げられています。『皇室典範』について調べて書きました。その時の〈提言〉が今回の天皇陛下の「生前退位」を予言する形になりました。増補、改訂して、この本の文庫本が出るそうです。