2017/10/30 鈴木邦男
山口に選挙応援。そして、「そこまで」に出た
①テレビ局で福山さんに会った

黒川あつひこさんの応援演説。10/21(土)

市内、郊外も回って

夜遅くまで続きます

田中さん。黒川さん。鈴木

浅野健一さんも来てくれました
10月27日(金)、大阪・読売テレビの「そこまで言って委員会」に出た。
本当に久しぶりだ。「10年ぶりかな」と言ったら、「いやいや、2年前に出てもらいましたよ」と言う。戦後の事件史を話した時だ。そうか。
打ち合わせをしていたら、バッタリと福山哲郎さんに会った。前の番組の収録で、局に来てたのだ。
「今回の選挙では本当にお世話になりました」とお礼を言われた。いやいや、皆さんのお力ですよ。それを国民が認めたのです。私など応援に行って、かえって迷惑だったでしょう。
も小林よしのりさんの演説は迫力があったし、あれは効いたでしょうね。という話をした。
福山さんは今は立憲民主党幹事長だ。新しい名刺をもらった。頑張ってほしいですね。

さっそく応援演説
そうだ。10月14日(土)に立民党の応援に行ったのだ。あれで流れが変わった。
選挙応援はそれで終わりかと思ったら、10月21日(土)に山口に行った。あれも感動的な闘いだった。
立憲民主党と違い、勝てる見込みはない選挙だ。それでも挑戦した男がいた。ジャーナリストの黒川あつひこさんだ。39才。
四国に住んでいて、加計問題、森友問題などを地道に調査し、糾弾していた。
「安倍やめろ!」という集会でもいつもレポートしていた。ジャーナリストだと思った。
そしたら何と、選挙に出た。書いてるだけではダメだと思ったからか。
それに、安倍首相の地元・山口4区から出たのだ。驚きだ。

選挙事務所で
さらに、無所属だ。たった一人の闘いだ。何と無謀なことをやるもんだと思った。
それに山口県は安倍さんの熱烈な支持者がいる。そこに一人で殴り込みをかけたら危ないじゃないか。怖くないのか、と思った。
山口ではアパートを借りて住み、闘っている。山口の人は誰も話しかけないし、顔も合わせてくれない。そう思った。
でも、けっこう支持があった。ボランティアも大勢集まった。選挙事務所も借りられた。
「へー、よく頑張ってるな」と思っていたら、東京で支援している田中さんから電話があって、「応援に行って下さいよ」と言う。
黒川さんは男だ。男気がある。だから自分では出来ることはやりたい。そう思って、引き受けた。

喫茶店で打ち合わせ
ただ、急ぎの仕事があって、行けたのは最後の日の10月21日(土)だった。
朝の飛行機で山口に行く。山口県の空港に降りると思ったら、「北九州空港で降りて下さい」と言う。田中さんも一緒だった。
降りたら、現地の人が車で出迎えてくれ、そのまま山口に向かう。関門海峡を越えて行った方が近いのだ。
選挙事務所は沢山のボランティアがいて、活気がある。山本太郎さんも何回も来てくれたという。
山本太郎さんなら、黒川さんの心意気を理解してくれただろう。

午後8時。最後の訴えです
②「大激戦」かと思ったら、「無風」だった

永山則夫展とトーク。10/22(日)。赤羽

森田さん(左)の歌。嵯峨さんのトークが

私もトークに参加して
すぐに車に乗り込んで、選挙の応援に行く。
ところが不思議なことに、〈選挙〉の風景がない。どこにもない。安倍さんの車は勿論、他に立候補している希望などの政党の車もない。走ってない。
一日中、走り回り、訴えたが、1台も選挙カーとはすれ違わない。これは異常だ。
選挙事務所も見当たらない。エッ!ここだけ選挙はないのか。と思った。
多分、そうなんだろう。安倍首相の地元だし、他の人たちは皆、政党のメンツで出てるだけだ。
万に一つも勝ち目はない。初めからあきらめている。どうせ何をやってもダメだと思っている。だから、選挙運動など全くやらない。

永山則夫の手紙
いいのかなー。そんなんで。そんな中で黒川さんだけが一人、闘っている。
「一発逆転を目指します」と言う。他の人は誰もいない。そんなことありえないと思っている。
でも、彼はあきらめない。マイクを握り続け訴える。私もその心意気に感じ、応援演説をしましたよ。
でも、選挙をしているという風景はない。
それだけじゃない。町には人がいない。商店街にも、道路にも人はいないし。仕方ないので、郊外の団地、住宅街で演説をする。
灯のついている窓に向かって、演説する。かなりうるさいと思う。
でも、窓を開けて怒鳴る人はいない。たまに窓を開け、「頑張って下さい」と言う人がいる。これは嬉しい。
でも、すぐに閉めた。他の人に見られたら困ると思ったからか。安倍首相のお膝元だから、反対するのには心が痛むのか。
この日は、最後で、マイクを使っての演説は夜の8時まで。
その後、マイクを使わないで歩いた。又、事務所で仕事をするのは、12時まで出来る。時間一杯やった。

天野さんと。「陶芸展」で。10/22(日)
黒川さんは大した人だと思った。
たった一人で挑戦した。山口県に立候補した。普通なら躊躇する。
「どうせ勝てる見込みのない選挙だ」「どうせ泡沫候補と言われる」。
そうか。地元のマスコミもそう思っているようだ。
初めから、選挙は「ないこと」なんで、安倍さんで決まっていることだし、その後、選挙運動の期間はあっても、関係ないことなのだろう。
最も激しい選挙だと思って行ったが、ここはもう「選挙がない」地方だった。
ただ黒川さんの心意気には心を打たれた。自分がこのような立場に立たされたら、とてもやれないと思う。その点でも偉い。
立民党を作った枝野さんも、〈男気〉だったし、むしろ〈蛮勇〉だと思われた。
でも、こうした「心意気」が人々の心に火をつけ、揺さ振るんだろう。大きな動きになる。
敗れたが敢闘した黒川さん。次は何をやるのか。それも期待したい。

壁掛けの花器。「作品」です

天野、三橋「陶芸二人展」です

これらは作品です
【だいありー】

学校で読んだ本です
- 10月23日(月)午前中、原稿。
午後2時、取材。
4時、打ち合わせ。
- 10月24日(火)ホテルサンルート高田馬場。週刊誌の取材。
夕方、図書館。
- 10月25日(水)午前中、原稿。
午後1時、高田馬場。喫茶店「ミヤマ」会議室。月刊誌の仕事で、青木理さんと対談。
6時、四谷聖イグナチオ教会。「死刑執行停止を求める宗教者の集い」。カソリック、プロテスタント、真宗大谷派など。それに仏教の宗派、さらに大本教など…。いろんな宗教が一堂に会し、各々のお祈りをやり、メッセージを発する。これは画期的なことだ。
このあと、市民運動をやってる人、弁護士など個人がメッセージを発する。日弁連の小川原優之さん、菊田幸一さん。NPO法人「監獄人権センター」の塩田さんなどが発言。私も紹介され発言する。高校では東北学院というミッションにいたので生命の大切さを教えられた。という話もした。
そのあと、小川原さんが、「鈴木さん、私も東北学院です。私は後輩ですよ」と言う。何と、中高一貫で東北学院だったという。知らなかった。
終わって、懇親会にも出た。とても有意義な会でした。
- 10月26日(木)午前10時、高田馬場で取材。
昼から学校。自習室で勉強。
3時、「現代文要約」。
5時、「読書ゼミ」。今日は、変わった本を読んだ。竹下節子の『キリスト教は「宗教」ではない』(中公新書ラクレ)。
エッ? 宗教だろうよ。と思ったが、こう言っている。
〈「生き方マニュアル」として誕生した教えが、「宗教」として制度化する中で変質しつつも近代普遍主義にたどりついた過程を激動の世界史から読み解く〉
これは、いい本だった。確かにイエス・キリストは教団を作り、教会を建て、制度化しようとは思わなかった。一人一人が「生き方」を学んでくれればいいと思ったはずだ。それなのに…。
終わって、タクシーで高田馬場へ。自由国民社で、脱原発運動をやっているレッドウルフさんと対談。新選組が好きで日野に引っ越したという。日野の「新選組まつり」を私も見に行って、2回、会っている。その話から脱原発へと話は進みました。
- 10月27日(金)午前10時東京発の新幹線で新大阪へ。読売テレビに行く。久しぶりに「そこまで言って委員会」に出る。
今回はテーマが死刑。賛成派と反対派の大激論だった。田嶋陽子さん、森達也さん、須田慎一郎さん、そして私が反対派。賛成派は、長谷川幸洋さん、門田隆将さん、竹田恒泰さんなど。大変だった。疲れた。
そのあと、すぐに、新幹線で帰る。熟睡してしまい、東京駅に着いたのが気がつかなかった。「鈴木さん、着いたよ。起きて下さい」と田嶋さんに起こされた。田嶋さんが偶然同じ車両に乗っていたんだ。助かりました。
- 10月28日(土)午前中、原稿。
4時半、新橋演舞場。スーパーカブキの「ワンピース」を見る。すごかった。予想以上だった。驚いた。いいものを見た!と思った。
- 10月29日(日)午前中、原稿。
午後4時、雑誌の座談会に出る。

「熟女クイーン・コンテスト」

朝堂院大覚さん

10/21(土)の夜12時過ぎ。「お疲れさまでした」
【写真説明】
①黒川あつひこさんの選挙応援に行ってきました。山口県です。山口4区の安倍さんのところです。無謀にも、そこで立候補したのです。大変です。感動して、応援に行ってきたのです。10月21日(土)。最後の日です。
②商店街、市内、郊外も回りました。あまり人はいないところでも演説をしました。
③夜遅くまで頑張っています。
④東京から一緒に行った田中さん。黒川さん。鈴木です。
⑤浅野健一さんも来てくれました。
⑥さっそく応援演説です。
⑦選挙事務所で。ボランティアの人が大勢いました。
⑧演説の合間に喫茶店で打ち合わせをしました。そこは海の見える素敵な所です。店のオーナーは昭恵夫人です。だから1階には安倍首相の本などがありました。
⑨午後8時、最後のお願いです。黒川さんと私です。
⑩10月22日(日)。山口から東京に帰り、すぐに行きました。永山則夫についてのトークと遺品展です。赤羽の「青猫」です。遅れて顔を出したら、私も前に引き出されました。永山の本を書いた嵯峨さんと話しました。
⑪森田智子さん(左)の歌。嵯峨さんのトークが行われました。
⑫私も参加させられたんです。
⑬展示されていた永山則夫の手紙です。
⑭「永山トーク」のあとは、新宿の「千草」に行きました。「陶芸二人展」を見ました。陶芸家・天野さんと。
⑮右は壁掛けの「花器」です。見事です。裏に水が入るようになってます。
⑯「陶芸二人展」の天野さんと三橋さん。左は「千草」のオーナーです。
⑰これらは作品です。おちょこが多いですね。
⑱これは先週、学校で読んだ本です。『道徳教育はなぜ人を誤らせるのか』。考えさせられます。
⑲ロフトプラスワンで行われた「熟女クイーン・コンテスト」。右は、主催者の高須基仁さんです。
⑳朝堂院大覚さんも出場し、衆院選の内幕をバラしてました。
㉑21日(土)12時過ぎに選挙の全て終わりました。「ご苦労さまでした」と田中さん。浅野さん。鈴木。
【【お知らせ】

11/18(土)。岡崎で
- 11月11日(土)四日市。森田必勝氏のお墓参りに行く予定です。
- 11月18日(土)午後1時30分。岡崎商工会議所大ホール(岡崎市竜美南1丁目)で。青木理氏と鈴木邦男のトークセッションがあります。「私たちはどこへ向かうのか=危険な空気に抗う」。
- 11月24日(金)三島・森田両烈士顕彰祭。午後6時受付開始、午後6時半開始。ホテルサンルート高田馬場。第1部:式典。第2部:追悼記念講演。講師:大下英治先生(作家)。演題:「三島由紀夫の思想とは何か」

1/6(土)名古屋
- 11月25日(土)午後2時。「憂国忌」。星陵会館大ホール(千代田区永田町)。
- 11月26日(日)仙台市青葉区中央2丁目の桜井薬局セントラルホールで映画とトークがあります。11月23日から26日まで。26日は11時55分より映画「エロス+虐殺」上映の後、康芳夫さんと鈴木のトーク。15時05分から。「日本アナキズムと日本ファシズム。大杉栄と甘粕正彦」。
- 12月6日(水)日ロ友好大会。
- 12月10日(日)、日大の映画祭に出ます。若松孝二監督の「11.25自決の日 三島由紀夫と若者たち」の上映。その後のトークに出ます。
- 12月13日(水)「劇団再生」の芝居があります。私も行くつもりです。六本木ストライプスペース。「アーチャ語り 親子=重たいドアをあけて」。とても意欲的作品になっているようです。
- 2018年1月6日(土)名古屋読書会に出ます。午後1時30分より5時30分まで。場所はいつもの会場。「ウィルあいち」です。そのあと、懇親会です。テキストは、私の『天皇陛下の味方です』(バジリコ株式会社)です。