2017/12/18 鈴木邦男

劇団「再生」で麻原をやりました!

※岩波書店のWEB連載「3.11を心に刻んで」に私の文が載ってます。こちらもご覧下さい。

https://www.iwanami.co.jp/news/n22692.html

①日大の映画祭で喋りました

「映画と天皇」で。12/10(日) 「映画と天皇」で。12/10(日)

11月になると、どうしても三島事件を思い出してしまう。又、「思い出せ」と外から呼びかけられる。

11月24日は昔の野分祭がある(今は顕彰祭となっている)。25日は憂国忌がある。

そして、11月上旬には四日市に行って森田必勝氏のお墓参りをし、お兄さんに会っている。

今年はさらに、「週刊現代」で三島に関する座談会に出た。

又、12月になってから、三島の映画の「解説」をやった。11月から12月にかけて、「三島月間」は延びている。

日大芸術学部の映画学科の人たちがやったのだが、この映画祭は画期的だった。

統一テーマは「映画と天皇」だ。その中で、若松孝二監督の「11.25自決の日 三島由紀夫と若者たち」が12月10日(日)の3時半から上映された。その後、私が「解説」と「トーク」をやった。

一人で話しました 一人で話しました

会場のユーロスペースは超満員だった。驚いた。やはり、「映画と天皇」のテーマは一番ヒットするものかもしれない。私もかなり興奮して喋った。

「11.25自決の日」は今まで10回ほど観ている。私も「企画協力」として名前が出ている。光栄だ。

そんな歴史に残る映画に協力させて頂き、本当に幸せだったと思う。10回観ても、いつも新しい。教えられることがその度にある。

「11.25自決の日」の上映の時は、立派なパンフレットが作られ、あの時は飛ぶように売れた。

そして今、その「映画と天皇」のためのパンフレットも学生たちによって作られていた。よく出来ている。立派な資料になる。これも売れていた。

満員でした 満員でした

全体の上映作品を観て驚いたが、よく、これだけの作品を集めたと思う。

そして、実にいい作品ばかりだ。今は全く観ることの出来ないものや、レンタルビデオ店にもない作品もある。

人々の記憶からも消えたのではないか。そう思われる作品もある。

たとえば、「孤独の人」だ。よくこんな映画が撮れたものだと思う。まさに〈奇跡〉だ。

だって、劇映画として、皇太子さまのことを取り上げている。「銀ブラ事件」など、お付きの人間をまいて、自由に銀座を歩いたり、いろんなエピソードが入っている。

配役や、その写し方など、ものすごい苦労したと思う。工夫されている。今ならもうとても撮れないだろう。

サインしてます サインしてます

それに、撮るにしても愛がある。決してスキャンダル映画にはならない。

又、この映画祭は、〈天皇〉を考える上での大作、名作、そして〈問題作〉が集中している。

12月9日(土)から15日(金)までの7日間に、日本のトップの映画だけを並べている。私だって、もう一度、全部観たいくらいだ。

古典的な作品では、「明治天皇と日露大戦争」があるし、問題作としては、「戦ふ兵隊」「日本の悲劇」「軍旗はためく下に」「拝啓天皇陛下様」などがある。

我々の世代で衝撃を受けた作品としては、「日本のいちばん長い日」「ゆきゆきて、神軍」がある。

さらに、近いところでは、ソクーロフ監督の「太陽」さらに、「天皇と軍隊」「新しい神様」がある。

「映画と天皇」 「映画と天皇」

「新しい神様」は雨宮処凛が主役だ。右翼パンドを作り、一躍スターになっていく雨宮が出ている。

他に分かりやすいものとしては、「インペリアル 戦争のつくり方」などがある。これらのすべてについてトークしたい感じだった。

日大の芸術学部は優秀な人がいるんだと感心した。

この日のイベントで持てる力の全てを使ったような気がする。

しかし、一週間の中で「11.25自決の日」は1日だけだ。あっ、13日(水)もあるな。

あっ、そうだ。忘れてた。初め、私は、10日と13日の2日、頼まれていたのだ。両方とも「11.25自決の日」があるからだ。でも13日(水)は劇団「再生」の仕事が入っていて、どうなるか分からない。それで、13日は一応、勘弁してもらった。

②生まれて初めての芝居出演

「再生」の芝居に出ました。12/13(水)
「再生」の芝居に出ました。12/13(水)
アーチャリー、高木さんと
アーチャリー、高木さんと
「アーチャ語り・親子」
「アーチャ語り・親子」
メークをしてます メークをしてます

それで、12月13日の話だ。劇団「再生」の芝居だった。

いつものように、高木さんとトークかと思っていたら、何と、「芝居に出てくれ」という。アーチャリー原作の本を基にした芝居だ。

このチラシ、ポスターが出来てきた。ネットでも出ていた。〈アーチャ語り 親子= 重たいドアをあけて 道はでこぼこ=〉と書かれている。

イラストが描かれていて、麻原彰晃と娘のアーチャリーが手をつないで歩いている。あっ、麻原の芝居なんだ」と皆思う。

では麻原を一体、誰がやるのか。ずっと話題になっていた。高木さんも悩んだようだ。既成の役者では皆断られる。

「そうだ。鈴木にやらせたらいいんじゃないか。面白い」と言う人がいた。それで、急遽、私に決まった。

挨拶する高木さん 挨拶する高木さん

麻原には会ったことはない。一度、会ってみたかった。世の中で言われるような人なのか。でも、スケールの大きな人だから、私なんて、一気に呑み込まれてしまうだろう。

でも、芝居で麻原になってみるのはいい。内面から知ることが出来るかもしれない。又、アーチャリーの親子の情を通じて分かることもあるかもしれない。

大変だったし、難しかった。でも、いい勉強になった。稽古もしたが、全くのシロウトだ。又、本をじっくり読ん勉強しようと思う。

ともかく、12月13日の〈芝居〉に出て、終わって、「ああ、今年も終わった」と思った。いちばん大きな仕事が済んだという気がした。

あべあゆみさんと あべあゆみさんと

そして、私の本の方でも、大きな動きがあった。

『天皇陛下の味方です』がおかげで売れている。評判になっている。そして増刷した。

さらに、「東京新聞」には全5段ほどで、大々的に広告を出していた。やるよな、バジリコは。

〈国体としての天皇リベラリズム〉というサブタイトルもいい。

それに、表紙に書かれたキャッチコピーもいい。これは大いに気に入っている。

映画の取材です 映画の取材です
〈人は右翼というけれど、中国人と朝鮮人をやっつけろというのが右翼なら、日本人が一番エライというのが右翼なら、核武装せよというのが右翼なら、そして「愛国」を強制するのが右翼なら、私、右翼ではありません〉。

これはいい。バジリコの社長が考えてくれたのだ。私も気に入ってます。

そして、こう書いてます。

〈新右翼と呼ばれた天皇主義者が近現代4人の天皇の考察を通して提起する、破邪顕正の新国体論〉
「娘」たちと 「娘」たちと

これもすごいですね。ズバリと言い切ってます。ともかく苦労して書いた本です。瀧沢さんの読書会でも取り上げてもらい、話しました。

又、1月には名古屋で話します。大阪や金沢でもやるでしょう。頑張ってやっていきたいと思います。

それと、1月は、何冊か本が出ます。新しい本も頑張ってやりたいと思います。

今年は大変お世話になりました。来年もよろしくお願いいたします。(あっ、今年はまだありましたね)。

12/8(金)。新橋演舞場で
12/8(金)。新橋演舞場で
舟木一夫を観に来たのです
舟木一夫を観に来たのです
舟木一夫の前で
舟木一夫の前で
入江さん。細谷さんと。12/9(土)
入江さん。細谷さんと。12/9(土)
細谷さんと入江さんの対談
細谷さんと入江さんの対談
入江さんと
入江さんと
取材を受けてます
取材を受けてます
懇親会で
懇親会で
懇親会も満員でした
懇親会も満員でした

【だいありー】

「アエラ」忘年会。12/11(月)
「アエラ」忘年会。12/11(月)
森永卓郎さんと 森永卓郎さんと
  1. 12月11日(月)午前中、原稿。
     午後2時、週刊誌の取材。
     夜は6時から銀座で、中国大使館の人たちと会う。日中問題について、かなり突っ込んだ話をする。
     大事な会だったが、途中で失礼して、「週刊アエラ」の忘年会へ。連載をやっているが、1年に1度しか会えない人もいるし。森永卓郎さん、山田厚志さんたちと会った。
     私の担当や編集者などともこれからのことを話し合った。
  2. 12月12日(火)午前中、原稿。
     午後1時、テレビの取材がわが「みやま荘」に来た。インタビューする人。マイク、照明の人など5人ほどだ。
     部屋が狭いので大変だ。畳の上に座って取材を受ける。午後1時から4時過ぎまで3時間以上だ。少々疲れた。
山口厚志さんと 山口厚志さんと

それに大勢が入ったので部屋が狭い。「ストーブを消して、どかしましょう」と片付ける。3時間、ストーブなしだ。「この部屋は寒いですね」と言っちゃった。

「テレビの取材でこのアパートに来たのは2回目ですね。テレ朝の連合赤軍の取材で青木理さんが来たのが最初ですね」と話しました。

そうだ。大浦監督の映画で、この部屋であべあゆみさんと対談したことがあったな。あの時はアパートにレールを敷かれ、重いカメラを動かしていた。すごいことをやる、と思った。おかげで、畳がへこんでしまった。

  1. 12月13日(水)今日は劇団「再生」の上演日だ。午前11時、六本木のストラティブスペース。「アーチャ語り 親子= 重たいドアをあけて 道はでこぼこ=」。
     麻原彰晃の三女・アーチャリー(松本麗華)の書いた『止まった時計 麻原彰晃の三女・アーチャリーの手記』(講談社)を原作にして高木尋士さんが書き上げた脚本をもとにした芝居だ。
     麻原彰晃と娘アーチャリーの親子愛を中心に物語は進む。アーチャリー本人も出る。そして、あべあゆみ、磯崎いなほなどが出る。  でも誰が麻原をやるか。これが大変だった。役者は皆、嫌がるだろう。やってくれる人がいない。
     そんな時、「鈴木邦男がいいんじゃないの」と面白半分で言った人がいて、それで決まった。
     「芝居なんか出来ないよ」と思ったが、でも、全く新しい体験をするものいいかな、と思って引き受けた。
     何度か練習に出て、この日が本番だ。果たして、出来たのかどうか。
     昼、夜2回やった。超満員だ。僕は誰にも言ってないのに、「鈴木が麻原をやるらしい」と噂になり、問い合わせも多かった。
     ただ、会場は小さいので、入れない。随分と断わったようだ。「じゃ、1ヶ月か2ヶ月、続けてやればいいだろう」と言う人もいたが…。
     大変だったが、でも、いい体験でした。オウム事件について、内部から見た気がしたし、麻原の心理や娘への感情などもかなり分かった部分がある。あくまでも事件前の「話」だ。
     「では第2部で続きをやりましょう」と言う人もいたが。出版社やマスコミの人たちもかなり見に来ていた。
     終わって、近くの居酒屋で打ち上げ。「これで今年は終わった」という感じだ。
仕掛人・田中さんの忘年会。12/14(木)
仕掛人・田中さんの忘年会。12/14(木)
田中さん。黒川さん。大口さんと
田中さん。黒川さん。大口さんと
黒川さんが報告
黒川さんが報告
選挙の参謀・斎藤さん
選挙の参謀・斎藤さん
松野頼久さん。松木けんこうさんと
松野頼久さん。松木けんこうさんと
  1. 12月14日(木)河合塾コスモは冬休み。授業はない。映画「鎌倉ものがたり」を観る。面白かった。
     夜は7時から、溜池山王へ。「安倍政治を許さないぞ!」という集会をやっている田中正道さんが主催する会の忘年会だ。
     「10万人集会」や「街頭演説」などを主催し、議員会館などでも大集会をやっている。私もよく出させられている。
     山口県にまで選挙の応援に行かされた。その当の黒川あつひこさんも来ていた。安倍首相のお膝下、山口四区に単身乗り込んで立候補した。大したものだ。男気だ。
     僕なんて怖くて出来ない。その蛮勇に感動し、応援演説にだけは行った。
     この日はものすごい人だった。いくつかの部屋に分かれて、飲んでいる。その一つと思って入ったら、松野頼久さんと松木けんこうさんがいる。「あっ、久しぶり」「松野さんは初めてですね」と言って、酒を飲んでいた。
     でも、田中さんたちのグループではないらしい。たまたま偶然にこの店で飲んでたようだ。
  2. 12月15日(金)午前中、原稿。
     午後2時、対談。
     6時、六本木へ行く。EXシアター六本木だ。志の輔さんの落語を聴く。よかった。志の輔さんも久しぶりに会った。
  3. 12月16日(土)午後から「よど号」の集会に行き、講演と映画上映を観る予定だった。でも、人が多過ぎて入れないとのことで諦めた。
  4. 12月17日(日)朝の新幹線で京都へ行く。井上章一さんと久しぶりに会いました。講演を聴く。昔、何度か対談をしています。又、テーマを決めてやりたいですね。
「東京新聞」12/13
「東京新聞」12/13

【写真説明】

12/8(金)。新橋演舞場で

①12月8日(金)。PANTAさんと椎野レーニンさん。ここで一体、何をしてるんでしょうか。それも、新橋演舞場の前です。

舟木一夫を観に来たのです

②何と、舟木一夫の舞台を観に来たのです。「忠臣蔵」です。テレビ局の御手洗さんが声をかけてくれました。「舟木さんを、皆に紹介出来るかも」と言ってました。彼女はテレビで舟木さんの特集を最近、作ったんですよ。

舟木一夫の前で

③右はデビュー当時の舟木。左は現在です。そこで写真を撮りました。私も「デビュー当時」の写真を出そうかな。実は、舟木さんは、私と同じ年なんです。だから歌は全部知ってます。全部歌えます。

入江さん。細谷さんと。12/9(土)

④入江杏さん。細谷亮太さんと。12月9日(土)、慶応大学です。二人はここの大教室でトークしました。超満員で入りきれない人が出ました。どうしてこんなに人気があるのか。入江さんは「世田谷事件」の被害者のお姉さんです。ずっとその解決を訴え講演などをしています。細谷さんは聖路加国際病院小児科医です。

細谷さんと入江さんの対談

⑤はじめに入江さんが講演し、それから細谷さんが。そして二人で対談しました。

入江さんと

⑥入江さんと。あとの人は、入江さんが病院に子供の見舞いに行く時によく一緒に行く人たちです。ピエロなんかです。

取材を受けてます

⑦入江さんは、講演、トークのあとは記者たちに囲まれて取材されてました。

懇親会で

⑧二人の講演、対談のあと、懇親会をやりました。そこも満員でした。

懇親会も満員でした

⑨一杯ですね。

「映画と天皇」で。12/10(日)

⑩12月10日(日)、日大芸術学部映画学科の人たちが呼んでくれました。渋谷のユーロスペースでやっていた「映画祭」に出ました。若松孝二「11.25自決の日 三島由紀夫と若者たち」を観て、そのあとトークです。この日は対談相手はなく、私が一人で話しました。

一人で話しました

⑪対談相手はいないので、私一人でやりました。 映画の解説も含めて。

満員でした

⑫満員でした。

サインしてます

⑬終わったら、サインをせがまれました。

「アエラ」忘年会。12/11(月)

⑭12月11日(月)午後7時より「週刊アエラ」の忘年会。

森永卓郎さんと

⑮森永卓郎さんと。

山口厚志さんと

⑯山田厚志さんと。

「再生」の芝居に出ました。12/13(水)

⑰12月13日(水)。劇団「再生」の芝居に出ました。

アーチャリー、高木さんと

⑱アーチャリー、高木さんと。芝居の中で、「トーク」がありました。

メークをしてます

⑲メークをしています。

挨拶する高木さん

⑳挨拶する高木さん(劇団「再生」代表)。この芝居がいかに難産だったかを説明しています。

あべあゆみさんと

㉑あべあゆみさん

映画の取材です

㉒映画の取材を受けてます。

「娘」たちと

㉓「娘」たちと。麻原の娘をやったあべさん。アーチャリー。磯崎いなほさん。

仕掛人・田中さんの忘年会。12/14(木)

㉔12月14日(木)7時から、溜池山王で。「安倍を倒せ!」の集会の責任者・田中正道さんの忘年会です。私も後ろにいます。

田中さん。黒川さん。大口さんと

㉕田中さん(後ろ)。黒川さん。大口昭彦さん(右)がいますね。

黒川さんが報告

㉖山口四区で安倍首相と闘った黒川さんが選挙報告をしました。大変でした。本当にご苦労さまでした。

選挙の参謀・斎藤さん

㉗選挙参謀の斎藤さんも報告をしています。お疲れさまでした。

松野頼久さん。松木けんこうさんと

㉘隣の部屋で飲んでました。「あれっ?一緒ですか」と聞いたら違うグループでした。松野頼久さん。松木けんこうさん。頑張って下さい。

「東京新聞」12/13

㉙『東京新聞』(12月13日)。すごく大きな広告が出てました。バジリコはすごいですね。

「アーチャ語り・親子」

㉚これは、劇団「再生」のチラシです。右は私ですね。左はアーチャリーですね。

「映画と天皇」

㉛「映画と天皇」日大芸術学部映画学科の学生がやった映画祭です。素晴らしかったです。

【お知らせ】

  1. 2018年1月6日(土)名古屋読書会に出ます。午後1時30分より4時30分まで。テキストは、私の『天皇陛下の味方です』(バジリコ株式会社)です。場所はいつもの会場。「ウィルあいち」です。そのあと、懇親会です。会費は3000円です。
    申し込みは、牛嶋敦子へ。090(9151)5006
    atsuko.ushijima@gmai.com
  2. 1月13日(土)〈「虚人奇談会」歌舞伎町〉。午後6時。歌舞伎町ブックセンター(歌舞伎町2丁目28−14 tel:03-6380-2259)。康芳夫さんと私のトークです。
  3. 1月17日(水)。一水会フォーラム。武貞秀士さん(拓大特任教授)。「揺れ動く北朝鮮情勢」。
  4. 2月17日(土)岩井正和さん主催の講演会を金沢でやります。
  5. 「ヤフーニュース」で出ています。私のドキュメンタリー映画の予告です。中村監督が撮ってます。2月頃、映画館で上映だそうです。
  6. 岩波書店のウェブ連載「3.11を心に刻んで」に原稿を書きました。今、アップされてます。