鈴木邦男をぶっとばせ！ 今週の主張 No.993（毎週月曜日更新）

2018/08/27 鈴木邦男

又、転んで怪我。交番に。でも大丈夫です

参りました。自分の意志で体が動かない。コントロール出来ない。

他人に押されて転んだわけじゃない。何かにぶつかって転んだわけでもない。ただ自分で転んだのだ。

転ばないように気をつけているのに、ついつい転んでしまう。イヤだなーと思う。全く情けない。

この次の日、８月24日に、オウムの死刑に抗議する集会に行った。

いろんな人に聞かれた。額や頬やアゴに大きなキズがあるからだ。

「あっ！またネトウヨに殴られたの？」「右翼に襲われてリンチされたの？」と聞く。いや、「転んだだけだよ」と言っても信用しない。ウソだろう、と言う。

でも本当なのだ。大久保のあたりで、ちょっと急いでたらついつい転んだ。人の流れは多かった。周りはパニックになった。普通なら、関わりになるまいとする。

でも小学生の男の子が飛んで来て、「大丈夫ですか？」と言って抱き起こしてくれた。

それからお巡りさんが来た。「どうしたの？救急車を呼ぼうか？」。いや大丈夫です、と言った。

リハビリ中なので、新宿から落合まで歩いていた。中野や高田馬場などは、つい歩いて帰る。

「でも、フラついてるから危ないね。中野から地下鉄に乗った方がいいでしょう」とお巡りさん。はい、じゃそうします。「じゃ、僕の肩につかまって下さい」と小学生。

そして中野駅まで連れて行ってくれた。ありがたい子供だ。

駅でSuicaを出して入った。そのとたん、ピシャッとバーが下りる。「残金がありません」。

しまった、と思い、金を探す。でもない。マズイなー。どうしよう。

駅員に聞いたら、お金がなかったら通れませんよ。「じゃ、交番に行きますか」と、さっきのお巡りさん。そして、身分証明書を出して、170円を借りた。中野と落合間の料金だ。

これで帰って寝た。翌朝に、交番に行って、170円を返した。ありがとうございました。

しかし、だらしない奴だな、と自分で自嘲しました。

でも、救急車を呼ばれたら大変だった。キチンとリハビリをしなくっちゃ。万歩計も買ったし、キチンと歩いてると思いました。

それにしても、とんだことで交番に行ったもんですね。若い時は、よく交番や警察署に連れて行かれたけど。もうそんなことはないと思ってたのに、あるんですね。気をつけましょう。

転んで怪我をして、でも、何とか、大丈夫ですよ。今は、しっかりと歩いてます。焦らずにしっかりと足を出して、歩いてます。

それにしても８月24日（金）の〈「死刑執行に抗議し、オウム事件についてもう一度考える」集会〉はよかったですね。とても考えさせられました。いろんなことを考えました。

茂木さんは久しぶりに会えると思いましたが残念でした。ビデオ出演でした。

山本直樹さんはマンガ本「レッド」の最終回を終えたばかりです。長い間、ご苦労さまでした。これからは又、オウムでも赤報隊でもやって下さいよ。期待しています。落合恵子さん、この前は世話になりました。

いい集まりでしたね。坂手さん、安岡さん、下村さんにも色々と教えてもらいました。こういう時でないと集まれないのは残念ですが、こういう会を定期的にやって語る会にしたらいいですよね。

それよりは、私は体を治すことですね。しっかりリハビリをして、頑強な身体を作りますよ。

では又、来週まで。

【だいありー】

1. ８月20日（月）午前中、原稿。
2. ８月21日（火）午前中、原稿。
   　午後、雑誌の対談。

3. ８月22日（水）午前中、原稿。
   　夕方、コスモ。５時から吉田剛先生との「合同ゼミ」。テーマは、「日本を語ろう！　殺人は道徳的に正しいのか？」。個人の殺人、国家の殺人（死刑）について語る。
   　吉田先生は英語の先生で、長い間、イギリスに留学していた。殺人、死刑について詳しく語ってくれた。夏休み中だが、生徒も多く集まってくれた。活発なゼミになった。
   　終わって、吉田先生たちと食事する。
4. ８月23日（木）コスモの自習室で勉強。
   　そのあと、家まで歩いて帰る。リハビリも兼ねて、時々歩いている。万歩計も持ってるし。ところが、歩いてる途中、急に転んだ。「大丈夫ですか」と小学生に声をかけられる。警察官も駆けつけて来た。「救急車を呼びましょう」と言われ、断わった。中野駅からSuicaで乗ろうとしました。残金がない。でもどうしよう、と思ってたら、お巡りさんは、「じゃ交番に行きましょう」と連れて行ってくれた。170円借りた。
5. ８月24日（金）午前中、交番に行ってお金を返す。
   　午後６時、文京区民センターホール３ＦＡ会議室。〈「死刑執行に抗議し、オウム事件についてもう一度考える」集会〉に出る。満員だった。
   　まず、森達也さんが挨拶。野田正彰さんと二木啓孝さんの対談。河野義行さんと浅野健一さんの対談。とても勉強になり、考えさせられた。
   （第１部）
   森達也（講師）
   野田正彰×二木啓孝の対談。
   河野義行×浅野健一の対談。
   （そして10分の休憩）
   （第２部）
   下村健一。雨宮処凛。有田芳生。落合恵子。
   （これからはビデオ出演）茂木健一郎。金平茂紀。堀潤。PANTA。
   （これからは本人が出て喋る）鈴木邦男。山本直樹。坂上香。坂手洋二。安岡卓治。吉岡忍。
   　そして、全てが終わって、近くの居酒屋「北海道」で懇親会。いろんな人たちと話し合いをしました。とてもいい会でした。
6. ８月25日（土）一日、家で原稿を書いていた。
7. ８月26日（日）午前中、原稿。
   　午後から図書館。

【写真説明】

【お知らせ】

1. ９月11日（火）一水会フォーラム。講師：田母神俊雄氏。演題は「弱体化し続ける日本をどうするか」。
2. ９月16日（日）「大杉栄メモリアル2018＝言葉と歌で日本の近現代史を振り返る＝」。新潟県新発田市生涯学習センター。午後１時より。第１部講演。栗原康氏。「米騒動から百年。大杉栄がみた大阪の米騒動」。
   第２部。大杉栄と絶叫歌人・福島泰樹
   第３部。対談。「大学紛争から50年」改めて問う右と左とは。福島泰樹：鈴木邦男。
   申し込み・お問い合わせ、「大杉栄の会」斎藤徹夫。
   FAX 025（422）3372へ。