2010/08/09 鈴木邦男

おかげさまで、100歳の誕生日を迎えました!

①豪華なゲスト、豪華なお客さんでした

「生誕100年記念」第1部(8/2)
「生誕100年記念」第1部(8/2)

感謝、感謝です。ありがとうございました。果たしてどうなることか、とハラハラしておりました。ゲストも、お客さんも誰も来ないかもしれない。不安でした。8月2日(月)の阿佐ヶ谷ロフトです。「鈴木邦男生誕100年記念トークバトル」と銘打ってます。

 

「何だこれは!こんな冗談に付き合っていられるか!」とゲストは来てくれないだろう。お客さんだって来ないだろう。「誕生日なんか自分1人で勝手にやれよ」「大事なライブ会場を私用で使うなよ!」と言われるでしょう。「行ってやる」と、ついハズミで返事したゲストも当日はハッと我に返り、「馬鹿らしい。やめておこう」となるんじゃないか。…と、心配し、不安でした。

 

ところが、ところが。豪華なゲストが集まってくれました。そして阿佐ヶ谷ロフトは満員。「ロフト始まって以来の豪華ゲストだった」「面白かった」と反響もよかったです。全体を三部構成にして、総合司会を白井、赤岩さんが担当。この2人が全体の流れをリードしてくれました。おかげで楽しい会になりました。

 

「瓢箪から駒」って、こんなことを言うんでしょう。初めは「冗談」だったのに。少なくとも私はそう思いました。だって、「阿佐ヶ谷ロフトで誕生会をやりたい」なんて白井基夫さんが言う。ロフトを、そんな私的なことに使っちゃマズイだろう。「じゃ俺もやりたい」「私もやる」となったら、一年中、「誕生会」だらけになる。(でも、これも面白いかな。来年1年は全部、誕生会にします。とか)。

「生誕100年記念」第2部(8/2)
「生誕100年記念」第2部(8/2)
 

「お誕生日おめでとう」と言われて喜んでいるのは、中学生までだ。それなのに、いい年をして、「お誕生会」をやろうという。恥ずかしい。「やめてくれよ」と言いましたが、「じゃ生前葬をやる」と言う。脅されました。「究極の選択」です。「生前葬をやる位なら、本当に死んだ方がいい」と思いました。「生か死か」です。「誕生会」か、しからずんば「生前葬」です。仕方なく、「誕生会」を選びました。あとは白井さんに任せました。多分、60代でしょうが、ヤケで四捨五入して、「生誕100年」にしました。

 

それからが凄いんですね。白井さんや阿佐ヶ谷ロフトの店長さんなどで手分けして、私の知り合いの作家、映画監督などに次々と電話をかける。「おっ、それは面白い。行ってやるよ」と皆、言ってくれたんですね。皆、優しいですね。ユーモアの分かる人々ですね。なんせ、15人以上のゲストが次々と決まったんです。

 

「じゃ、舞台に並ぶのはやめて、フロアーで全員で円陣を組み、“大座談会”をやろう」という案もありましたが、「それではメリハリが効かない。三部構成にして、次々と出てもらおう」という案が通ったようです。当日、急用で来れなかった人もおりますが、でも、こんな豪華で面白いバトルトークになりました。

②「キャタピラー」と『遺魂』の第1部でした

「生誕100年記念」第3部(8/2)
「生誕100年記念」第3部(8/2)
 

全体を3部に分け、休憩をはさんでやりました。午後7時から10時までだから、ワンステージでは50分ほど。初めに元演歌歌手の宮崎美乃利さんがオープニングの歌をうたってくれました。「出船恋歌」でした。100歳からの「出船」を祝うのにふさわしい歌でした。

 

第1部は、テーマが「なぜ、映画をつくるのか。モノをつくるのか」。若松孝二(映画監督)、伏見憲明(作家)、高木尋士(劇団再生)、椎野礼仁(編集プロダクション社長)。そして私が加わって、話しました。

 

まず、若松監督の映画「キャタピラー」の予告編が流される。もの凄い迫力だ。皆、息をのむ。8月14日(土)、全国劇場で公開だ。ただし、6月19日から沖縄では上映されてる。連日、驚異的な入場者数だ。そして8月6日、広島。8月9日に長崎で公開される。最後は東京。「8・15に向けて…」だ。こんな上映のやり方も初めてだ。

皆で「インター」を歌った
皆で「インター」を歌った
 

映画館では、『若松孝二 キャタピラー』(遊学社)も発売され、飛ぶように売れている。千円だが、実に充実した内容だ。「若松孝二は叫び続けている…。忘れるな。これが戦争だ」と帯には書かれている。半藤一利さんの詳しい解説。田原総一朗、鳥越俊太郎、おすぎ…らの原稿。そして私も書いている。若松監督や、寺島しのぶさんらの特別インタビューも収録されている。書店販売はまだだが、この日は、監督のサイン入りで販売され、アッという間に売り切れた。

 

映画「キャタピラー」の話から始まり、若松監督は、次は、「山口二矢、三島由紀夫などを撮りたい」という。そうだ。伏見憲明さんは、ロフトや新宿のゲイバーで、私は対談した。「三島とゲイ」「右翼運動とゲイ」といった危ないテーマで話をした。高木さんは、ずっと見沢知廉(作家)にこだわって芝居をやってきた。8月23日にも、見沢がらみの企画をやる。「見沢は三島を生涯、意識した作家でした」という。獄中で猛勉強し、作家を目指す。「新潮文庫で並んだ時、三島の直前にくるように」と、ペンネームは「見沢知廉」にする。さらに、その「夢」を実現させるためだから凄い。新潮文庫には『天皇ごっこ』を初め、4冊が入っている。

若松監督と
若松監督と
 

椎野礼仁さんは、2年前、私の本を作ってくれた。川本三郎さんとの対談『本と映画と「70年」を語ろう』(朝日新書)だ。天皇制やテロや三島や、映画、又、お互いが巻き込まれた「政治的事件」についても語っている。

とてもいい本になったと思っている。それを作ってくれた人だ。そして、今、もう1冊の本を作っている。三島事件から40年の今年だからこその思いを込めて、無双舎から出す。『遺魂(ゆいこん)=三島由紀夫と野村秋介の軌跡』だ。324ページの大著だ。10月上旬に発売の予定だ。今、必死で校正をしている。実は、7月31日(土)に福岡に行った。往復、新幹線で行ったのも、この本の校正のためだ。10時間以上、必死で校正していた。ロフトに無双舎の人も見に来てくれていた。

③追う刑事と追われる犯罪者の「第2部」

バースデーケーキを食べました
バースデーケーキを食べました
 

さて、「誕生会」の第2部だ。「追う側の論理と追われるものの論理」。テーマのつけ方もうまい。白井さんのセンスだ。元刑事の北芝健。この人は唯一の「追う側」だ。追われる側は4人。元赤軍派議長の塩見孝也。元赤軍派で「M作戦」(銀行強盗)を闘い、指名手配になりながらも15年の「時効」まで逃げ切った金廣志さん。学生時代は極左活動家で防衛庁突入などを行い、今も暴れまくっている「人間兇器」の高須基仁。そして、あの「パリ人肉事件」で世界中をアッと言わせた佐川一政。凄すぎるメンバーだ。こんな凄い人々を見れただけでも幸せだ、と、お客さんも大喜びでした。佐川さんと塩見さんが並び、「どっちが過激だったか」を競い合うのも凄い。

 

金さんは「銀行強盗」の時の面白いエピソードを話してくれる。包丁一本で、強盗に成功する。金庫には、大きな袋と小さな袋があった。とっさに「大きな袋」を持って逃げた。ところが、それは硬貨ばかり。重いし、大して入っていない。小さい袋の方は1万円札だった。「失敗でした。『舌切り雀』の教訓は本当でした」と言っていた。「大きな葛籠」を持って行った悪いおじいさんは、開いてみたら、ゴミやおばけばっかり出て来た。という話ですね。「おとぎ話」は生きてるんです。

 

又、赤軍派兵士として、獄中の「塩見議長奪還」を計った話。なぜ、やめたかの話。15年間、どう逃げたかの話など、興味が尽きなかった。佐川さんの「パリ人肉事件」の話は何度聞いても衝撃的だ。こんな「大物」たちが、よく来てくれた。そして、仲良く一緒に並んでいるのが不思議だ。高須さんがいつキレて、暴れ出すかと、ヒヤヒヤしていた。緊張感のあるトークでしたよ。

(左から2人目)外山恒一氏(8/1)
(左から2人目)外山恒一氏(8/1)
 

北芝さんも、こうした「犯人」「悪人」たちをいかにして追いつめ、捕まえるかの苦心談を披露していた。なかなか、聞けない。北芝さんは、公安もやった。私にとっては「不倶戴天の敵」だ。でも、この人は、「公安の論理」をキチンと語ってくれる。そして、公の場で論争してくれる。元公安では唯一人の貴重な存在だ。

それに、私は『公安警察の手口』(ちくま新書)を書いてから、多くの人から電話、手紙が来る。「私は公安に尾行されてる」という悩みだ。中には病的な人や、思い込みもある。それを聞くのだから大変だ。どうしても困ると北芝氏に回す。携帯を教えてやる。その人達に、キチンと北芝氏は対応し、喫茶店で会って相談を聞いてくれる。こんなこと普通なら、絶対にしない。ありがたい。だから私は頭が上がらない。

 

第2部も40分位しかなかった。もっともっと聞きたかった。北芝さんと「犯人」1人、1人との「尋問トーク」も面白いだろう。白井さん、企画してみて下さいよ。

④『脱右翼宣言』と高校の武勇伝(第3部)

「ヨコクリ」の勉強会で(7/30)
「ヨコクリ」の勉強会で(7/30)
 

第3部は、テーマが、「鈴木邦男の思想と行動を問いただす」。ゲストは6人。ライターの昼間たかし。菅原秀、中川右介、中川文人、映画監督の増田俊樹、ロフト席亭の平野悠さんだ。中川右介、文人氏は兄弟だ。革命家の兄弟だ。右介さんは、最近、クラシックや歌舞伎をテーマに新書を書きまくり、売れまくっている。でも元は、「IPC」という小さな出版社の社長だった。そう、私の『脱右翼宣言』『平成元年のペレストロイカ』『天皇制の論じ方』を作ってくれた人だ。『脱右翼宣言』は、これを読んで、ツルシさんが「週刊SPA!」に「鈴木を連載させよう」と決めてくれた。だから、「運命の本」だ。その後の話を聞いた。

 

「中川兄弟」だが「中川家」と言わないでほしいと中川文人氏は言う。「旧型中川」と「新型中川」と呼んでほしいという。それじゃ、と皆、「旧型ウイルス」「新型ウイルス」と呼びましたよ。文人氏は、「鈴木さんは昔はやけに過激で暴力的だったのに、何故変わったのか。転機は何か?」と鋭く問いただす。

 

増田監督は最新作の映画を一部、上映し、刑事役で出演した私の話をする。「マジになって、犯人役を本当に殴っていた!」と。だから、「ゴメン!」と謝ったじゃないか。本当は、「追われる側」じゃなくて、「追う側」の仕事につきたかったんだ!私も。まあ、映画の中でその夢は実現出来たから嬉しかったけど。この映画の脚本を書いたのは昼間たかしさんだ。いろんな取材でもお世話になっている。

福岡市のKBCシネマで(7/31)
福岡市のKBCシネマで(7/31)
 

次は、テロリスト役で映画に出してほしい。散弾銃を持って新聞社を襲って、撃ちまくるとか。マズイな。現実の事件と重なっちゃうよ。

 

菅原秀さんはロフト初デビュー。フリーライターで、いろんな本を出してるが、実は、高校の後輩だ。5年下だ。私は東北学院榴ヶ岡校の1期生だ。暴力的・威圧的な教師に怒って、私は職員室に殴り込み、その教師を殴って、それで退学だ。

 

でも、その事件があったから、その教師は、さらに狂暴になり、ずっと、生徒を殴りつけた。5年後の菅原氏の時代もそうだ。キリストの処女懐胎について質問した生徒に対して、キレて、イスで殴り、血だらけにした。怪我をした生徒はそのまま、学校を辞めた。その数年前には、修学旅行で生徒ともめて殴りつけ、大量退学者を出した。

 

「すみません」と菅原氏に謝った。「一身を犠牲にして、私が1人で成敗した」と思ったのに。ところが狂暴な教師にさらに火を付けてしまった。学院高弾圧の流血の歴史は全て私のせいです、と謝罪した。

⑤全ての道はロフトに通じる

福岡市のKBCシネマの前で(7/31)
福岡市のKBCシネマの前で(7/31)
 

平野さんは、ロフトの歴史について語る。「週刊SPA!」と共にロフトは過激に歩んできたと思ったが、対立・喧嘩もあったようだ。訴訟になったこともあるそうな。

「連合赤軍の植垣さんとストリッパーの話を書いて、ロフトで鈴木さんが糾弾されたこともありましたね」と平野さん。そうだよね。面白い記事だと思ったけど、連赤関係者に査問され、糾弾された。「あっ、連合赤軍の総括って、こんな感じだったのか」と。私は「追体験」しましたね。

又、アホな左翼指導者が「俺は狙われている」と妄想にかられ、警察をロフトに呼んだこともあった。又、乱闘、流血…と、凄い騒ぎもあった。そんなロフトの歴史を語ってくれました。先々週書いたけど、日本にロフトがあってよかったと思う。右翼向けの映画「靖国」上映、元オウム幹部と会えたこと。塩見、植垣さんらとトークできたこと…など。数え上げたら切りがない。ロフトで私は育ててもらったようなものですよ。

 

今回だって、ロフトがあったので、こんな「生誕100年記念」という奇想天外な催しをやらせてもらった。感謝、感激です。

西南学院大学のゼミで講演
西南学院大学のゼミで講演
 

最後に、お花をもらいました。お誕生ケーキももらい、100本のローソクを吹き消しました。時間がかかりました。そして、終わってからも、残ってくれる人がいて、12時頃まで、若松監督を中心に、お喋りをしました。本当にありがとうございました。

今年は、いろんなことがあり、イルカ騒ぎや、北朝鮮行き(予定)や、デンジャラスな夏で、とても8月2日は迎えられんだろうと思ってましたが、おかげさまで、こうして大パーティを開いて頂きました。ありがたいです。やはり長生きはするもんです。

 

日本は私のような100才以上の人が4万399人もいるそうです。でも家に帰って新聞を見たら、「不明100歳超」が拡大してるそうです。生きてるはずなのにいない。生きていることにして年金を誰かがもらってるのか。これじゃ、100才以上は4万399人というけど、本当は399人だけじゃないのか。私の近くでも、60代のくせに、「100才だ」と自称してる人もいますし。うーん。ミステリアスな日本ですね。

【だいありー】
元演歌歌手が歌ってくれました
元演歌歌手が歌ってくれました
  1. 8月2日(月)夕方まで、ずっと原稿を書いていた。夕方5時半、阿佐谷ロフト。今日のイベントの打ち合わせ。それと、無双社から10月に出る『遺魂(ゆいこん)三島由紀夫と野村秋介の軌跡』の打ち合わせ。
     午後7時開始、歴史的イベントが始まった。「鈴木邦男『生誕100年記念』トークバトル」。第1部は、「なぜ、映画をつくるのか。モノを書くのか」。出演者は若松孝二、伏見憲明、高木尋士、椎野礼仁。
    第2部は、「追う側の論理と追われるものの論理」。出演者は、北芝健、金廣志、塩見孝也、高須基仁、佐川一政。
    第3部は、「鈴木邦男の思想と行動を問いただす」。出演者は、昼間たかし、菅原秀、中川右介、中川文人、増田俊樹、平野悠。
     凄い盛り上がりでした。楽しかったです。ありがとうございました。10時過ぎまでやりました。その後、その場で二次会。12時頃まで、飲み、かつ語りました。
     そうだ。私の元妻2人と子供3人にも来てもらおうと思ったのですが、連絡が取れなかったそうです。残念です。
     これだけのイベントをやったんだから、もう「誕生会」はいいでしょう。「一生分」やりました。そしたら白井さんが、「いや、来年もやりましょう」。じゃ、タイトルをどうすんの。「生誕101年にしよう」「面倒だ。生誕200年にしよう」と議論百出。中川右介さんが、いや、「第2回・生誕100年祭にしたらいい」。そうか。さすが、ベストセラー作家だ。ネーミングはうまい。でも、来年のことは分かりません。もっと別の、もっと楽しいイベントになるかもしれません。
「激突!ウヨクvs右翼」(8/3ロフトプラスワン)
「激突!ウヨクvs右翼」(8/3ロフトプラスワン)
  1. 8月3日(火)、昼、打ち合わせ。夜7時から新宿のロフトプラスワン。これも画期的な企画だ。ロフトでしか出来ない。「激突!ウヨクvs右翼」。今、話題の在特会代表の桜井誠氏と、日本を護る会代表の黒田大輔氏が出る。そして、統一戦線義勇軍の針谷大輔氏、大悲会会長代行の志村馨氏。最初から、この4人が登場して、激突すればいいのに、何と、3部構成にした。これじゃ、客のストレスもたまる。下手だな。
     第1部は「ウヨク」の在特会と日護会。司会は藤倉善郎さん。
     第2部が「右翼」の針谷氏と志村氏。司会は山田直樹さん。
     そして、やっと第3部になって「ウヨクvs右翼」が同席。これじゃ、盛り下がるよ。私も、「初めから4人を出せ!」と叫んだけど無視された。さらに、「ザ・コーヴ」の問題では桜井氏に糾弾されるし。こっちはただの「客」なのに。仕方なく挑発に応じて喋ったら、「帰れ!」なんて言われるし。ロフトに行って、「帰れ!」なんて言われたのは初めてだよ。
     私は、必死に冷静にしてたけど、客席の「右翼」と「ウヨク」はヒートアップ。怒号とつかみ合い。大混乱だ。控室に入った「ウヨク」を追って「右翼」が殴り込もうとするし…。荒れに荒れましたよ。昔のロフトを思い出しましたね。
「レコンキスタ」(8月号)
「レコンキスタ」(8月号)
  1. 8月4日(水)昼、対談。取材。夜、市民運動の集会。でも、静かな集会では満足出来ない体になってしまった。つまらない。
  2. 8月5日(木)河合塾コスモに行って、自習室で勉強。
  3. 8月6日(金)昼、打ち合わせ。夜6時半、阿佐谷ロフト。「週刊金曜日」プレゼンツ。梁石日(ヤン・ソギル)さん『めぐりくる春』(金曜日)刊行記念。「フィクションで表現する『慰安婦』の真実」。
      梁石日さん(作家)は、代表作『血と骨』、『闇の子供たち』などがある。「週刊金曜日」に連載した『めぐりくる春』が単行本になった。それを記念してのトークだ。この日の出演者は、梁さんの他、西野瑠美子さん(VAEE-NETジャパン共同代表)、朴慶南(作家)、佐高信(「週刊金曜日」編集委員)、そして私だ。
    第1部は、『めぐりくる春』で描いた「慰安婦」問題。
    第2部は、「慰安婦」問題など、タブーを表現すること。
     ゲストは皆、この問題を真剣に考え、発言してきた人々だ。ただ、私だけが「異質」のように見える。しかし、映画「ナヌムの家」の時は騒動に巻き込まれて、苦労した。又、ロフトでは千田夏光さんと会って、「従軍慰安婦」の話を聞いて、「SPA!」で書いた。
     又、太田龍さんとも話し合った。いろいろ自分なりに勉強した。この日のロフトでも、梁さんを中心にして、知られざる「慰安婦」の話を聞き、今後、タブーに挑戦し、どう発表し、論じ合うか。について討論した。
     会場も少し荒れた。ニコニコ動画でも流され、9千人が見た。5万件の書き込みがあった。「嘘つき」「証拠を出せ!」と厳しい声が多かったが…。
10月上旬、無双舎から新しい本『遺魂(ゆいこん)』が出ます
10月上旬、無双舎から新しい本『遺魂(ゆいこん)』が出ます
  1. 8月7日(土)地方に取材。
  2. 8月8日(日)朝、成田に着き、そのまま阿佐谷ロフトへ。12時半から、戦争を考える大シンポジウム。「聖戦!?大東亜戦争(ビルマ篇)」。
     出演者は、牛山才次郎(第18師団・作戦参謀)、深山昭敏(陸自57期)、南風島渉(報道写真記者)、山本哲朗(大川塾第2期塾生)、安岡卓治(映画プロデューサー)、松林要樹(映画監督)、そして私でした。
     私など、戦争について知らないことばかりなので、とても勉強になりました。終わって皆で近くの居酒屋で打ち上げ。飲みました。
【写真説明】
「生誕100年記念」第1部(8/2)

①鈴木邦男「生誕100年記念」トークバトル。8月2日(月)、阿佐谷ロフト。第1部、左より、高木尋士(劇団再生)、椎野礼仁(編集者)、伏見憲明(作家)、若松孝二(映画監督)、鈴木。

「生誕100年記念」第2部(8/2)

②「100年記念」第2部。左より、佐川一政(作家)、金廣志(元赤軍派兵士。立ってる人)、塩見孝也(元赤軍派議長)、高須基仁(出版社社長)、北芝健(元刑事)、鈴木。

皆で「インター」を歌った

③2部の終わりに肩を組んで皆で「インター」を歌った。右翼も元刑事も!

「生誕100年記念」第3部(8/2)

④「100年記念」第3部。左より、平野悠(ロフト席亭)、増田俊樹(映画監督)、中川文人(革命家)、中川右介(作家)、菅原秀(ジャーナリスト)、昼間たかし(ライター)、鈴木。

若松監督と

⑤終わって、若松孝二監督と、ガッツボーズです。

バースデーケーキを食べました

⑥「100才のお誕生日おめでとう!邦男さん」と、ケーキには書かれてました。食べる私(の右手)です。

元演歌歌手が歌ってくれました

⑦元演歌歌手の宮崎美乃利さんが、「100才記念」パーティのオープニングに歌ってくれました。歌は、「出船恋歌」です。次の「200才記念」の時もお願いします。

「ヨコクリ」の勉強会で(7/30)

⑧7月30日(金)、午後7時、横浜メディアビジネスセンターに行く。「ヨコクリ」の集会。横浜のクリエーターが集まる勉強会らしいです。イルカについての詳しい話をするというので聞きに行きました。
 左から、渡部健司さん、和田昌樹さん、坂野正人さん。坂野さんは3度目。中野区ZEROホールとオリンピック青少年記念センターでイルカの話を聞いた。あとの2人は初対面。
 と思ったら和田さんが「久しぶり」。エッ?「1969年に、神楽坂にあったベ平連事務所に殴り込んで来たじゃないですか」。エッ、そんな乱暴なことをしたんですかね。全く記憶にありません。でも昔なら、やったでしょう。きっと。すみませんでした。

福岡市のKBCシネマで(7/31)

⑨7月31日(土)、福岡市のKBCシネマで「ザ・コーヴ」の上映があり、その後、私が話しました。第1列目は空けてあります(襲撃されないように)。
 ガードマンもいました。外には警察官が10人以上いました。ピリピリした状況で始まりましたが、無事に終わりました。8月8日(日)に聞きましたが、松林要樹監督のお父さんも来てくれたそうです。ありがとうございました。

福岡市のKBCシネマの前で(7/31)

⑩KBCシネマの前で。西南学院大教授の田村元彦先生、私、KBCシネマ支配人の宮定貴子さんと。お世話になりました。

西南学院大学のゼミで講演

⑪映画館での講演が終わり、西南学院に移って、田村先生のゼミ生に話しました。(写してませんが、手前の方に学生がいます)。
 「ことばの力養成講座。日本の言論」のテーマで話しました。上野昂志さんと私の対談「全集を読む」が載った「週刊読書人」がテキストとして配られていました。ありがたかったです。私の本を読んでる学生も多く、嬉しかったです。終わって、近くの居酒屋「じゃがいも」で飲みました。

(左から2人目)外山恒一氏(8/1)

⑫翌、8月1日(日)、外山恒一氏に会いました。彼の「革命家養成塾」に行って話しました。若い塾生が6人ほどいました。勉強し、運動し、偉いと思いました。私の左が外山氏。「写真はマズイ」とのことで、塾生は次の部屋に…。

「レコンキスタ」(8月号)

⑬「レコンキスタ」(一水会機関紙。8月号)。8月11日〜15日、フランスのルペンさんを初め、「欧州右翼議員団」が大挙来日し、「世界平和をもたらす愛国者の集い」が開かれます。「愛国者インター」を目指しています。私も参加します。一水会主催です。

「激突!ウヨクvs右翼」(8/3ロフトプラスワン)

⑭8月3日(火)、新宿ロフトプラスワン。「ウヨクvs右翼」の大激突討論集会が行われ、大荒れでした。

10月上旬、無双舎から新しい本『遺魂(ゆいこん)』が出ます""

⑮私の『遺魂(ゆいこん)=三島由紀夫と野村秋介の軌跡』(無双舎)が、10月上旬に出ます。

【お知らせ】
  1. 月刊「創」(9月号)発売中です。私は連載で「カレー事件」の集会について書きました。又、ロフトでやった「ザ・コーヴ」をめぐる激突集会も誌上再現されております。
  2. 8月10日(火)『紙の爆弾』が発売です。私の突撃インタビュー「ニッポン越境問答」の連載が始まります。第1回は、宇賀神寿一さんです。1974年、連続企業爆破事件〈さそり〉の闘いに参加し、その後、7年間逃亡。そして逮捕されてからは21年間の獄中生活。もの凄い体験をした人です。その時の話を詳しく聞きました。
     又、『紙の爆弾』を見たら、「鈴木邦男ゼミin西宮」が2ヶ月に一度ずつ開かれるそうです。凄いですね。
  3. 8月12日(木)午後7時より、高須基仁プロデュースのイベントです。ロフトプラスワンです。三井環さんの新刊出版記念。「検察裏金問題を語る」。第2部は憲法映画「太陽と月と」。日本国憲法を考える。三上治、元木昌彦、そして私も出ます。
  4. 8月12日(木)、13日(金)。「一水会・世界平和をもたらす愛国者の集い」実行委員会主催による欧州右翼議員団との国際会議を行います。フォーシーズンズホテル椿山荘国際会議場にて。仏国民戦線のジャン・マリー・ルペン党首、ゴルニッシュ代表幹事の他、英国、ハンガリー、ブルガリア、イタリア、ポルトガルなどからも右翼議員が来日する。9カ国20名の欧州右翼議員団がこの国際大会に出席する。
     8月14日(土)、15日(日)には、明治神宮、靖国神社を参拝し、英霊に対し哀悼の誠を捧げる。最終日には共同宣言が発表される。「愛国者インターナショナル」という未曾有の挑戦が行われ、期待も大きい。私も参加します。
  5. 8月15日(日)午後7時、ネイキッドロフト。田中優さん、きくちゆみさん、マエキタ・ミヤコさんと「火消し組」による歌とトークの夕べです。「卒戦を考える」。あえて、この日に「戦争と平和」について考えます。私も出ます。
  6. 8月17日(火)午後7時、阿佐ヶ谷ロフト。ツルシカズヒコ『SPA!黄金伝説』(朝日新聞出版)の出版記念トークです。吉田豪さん、神足裕司さん、枡野浩一さんなど、当時、「SPA!」に執筆していた方々を呼んで、あの華やかな時代について語ります。私も出ます。
  7. 8月23日(月)午後7時、劇団再生主催「『見沢知廉・男・46歳・小説家』=獄中12年。駆け抜けた46年をやります。場所はBroader House(京王井の頭線 東松原駅より徒歩1分。料金2500円)。
     第1部 映画「見沢知廉 たった一人の革命」プレビュー上映。トークショー:大浦信行、高木尋士、あべあゆみ、鈴木邦男。さらに、新発見の資料展示。私が見沢氏にあてた手紙なども展示するそうです。恥ずかしいです。
  8. 9月1日(水)午後7時、阿佐ヶ谷ロフト。北芝健さんのトークライブです。私も出ます。
  9. 9月3日(金)7時、ロフトプラスワン。「ニュースの深層」番外編。グリーンピース鯨肉裁判判決前夜。出演は、星川淳さん(グリーンピース・ジャパン事務局長)、上杉隆さん、森達也さん、池田香代子さん、そして私です。
  10. 9月11日(土)一代の風雲児。そして「ピース缶爆弾」の牧田吉明氏を偲ぶ会が開かれます。 午後4時30分より。千代田区のヒルクレスト平河B1 BISTRO La Pastoでやります。会費6千円。
  11. 9月15日(水)午後7時、一水会フォーラムサンルートホテル高田馬場。講師は富岡幸一郎さん(文芸評論家)で、「私の日本文化防衛論」。
  12. 11月6日(土)新潟県新発田市で、「三島由紀夫と蕗谷虹児=うたと講演のつどい」が行われます。斎藤徹夫さんが企画しました。蕗谷は新発田市出身の偉大な叙情画家で「花嫁人形」の作詞家でもあります。その2人について私が講演します。そして歌もあります。
  13. 11月7日(日)午後1時より、新潟市駅前のジュンク堂で私のトークがあります。終わって、サイン会をやります。