2010/09/13 鈴木邦男

クジラ肉裁判と国連勧告

①ロフトから5元中継で!

「クジラ肉裁判」を熱く語る(9/3)
「クジラ肉裁判」を熱く語る(9/3)

9月3日(金)のロフトプラスワンは超満員だった。私は用事があって8時過ぎに着いたら、ギュウギュウ詰めで、まさに立錐の余地もない。「満員です。入れません」と一般の客なら言われただろう。でも、ゲストだったから入れた。この日のテーマは、

「ニュースの深層・番外編
クジラ肉裁判 判決前夜トークバトル!」

これだけ見ると、よく分からない。でも、「国際環境NGO グリーンピースジャパンPresents」と出ている。そういえば、グリーンピースジャパン(GPJ)は、最近、何か「事件」を起こしたよな、と覚えている人もいるだろう。

確か、日本の「調査捕鯨」の肉が横流しされている。内部告発を受けてGPJの人が、その事件を調査し、追跡した。そして証拠物を発見した。この証拠を見過ごしてはならじと、2人は確保し、東京地裁に証拠品として提出した。国の金(つまり、我々の税金)を使いながら、調査捕鯨ではこんな違法なことが行われていると告発したのだ。

超満員のロフトプラスワン
超満員のロフトプラスワン

違法に出回っているものを確保し、検察に届け出たのだ。「民間逮捕」のようなものだ。ただ、「確保」したのが「窃盗」ではないのか、と疑われた。又、検察に届ける前に、記者会見を開き、こんな不正なことが行われていると発表した。NGOとしては当然だ。

ところが、東京地検は調査捕鯨における「横領」「不正」については、全く調べないで、「容疑なし」「不起訴」にした。それどころか、告発したGPJの2人を「窃盗」として青森県警は逮捕し、26日間勾留した。9月6日(月)は、この「鯨肉窃盗」事件の判決が出る。その「判決前夜」なのだ。

しかし、そこまで事情を分かってロフトに来た人は、そんなに多くない。「ザ・コーヴ」のイルカ問題。。そしてGPJの「クジラ肉裁判」…。そうした熱い問題だし、どんな事なのか聞きに行ってみよう。という人が多かった。

裁判の被告・佐藤さん、鈴木さんと
裁判の被告・佐藤さん、鈴木さんと

ロフトは超満員だが、ゲストも超満員。3部に分けて、7人位ずつ出たから、20人以上のゲストだ。クジラ肉裁判被告の佐藤潤一さん、鈴木徹さんは、ずっと出ている。それに3部を通して司会をした上杉隆さんも。今や超人気の上杉さんを見たさに来た人も多かったのだろう。実は私もそうだ。(あっ、ゲストだったか)。

ゲストは、保坂展人さん、森達也さん、斉藤貴男さん、池田香代子さん、寺中誠さん…などだ。山口県から来た漁師さんもいた。「たかじんで見てますよ。おっとりしてて、魚みたいなとこがいいですね」と言われました。「スズキ」は魚だしな。私は元サカナなのか。

この日、ロフトは7時から始まり、10時半まで。私は第3部に出ました。ゲストが多いし、余り喋れない。「今日は1万人以上の人が見てるんです」と司会の上杉さんは言う。えっ、いくら多くても、ロフトには150人位だよ。ちょっとオーバーな。

と思ったら、「ニコニコ動画」と、もう1つネット動画「ユーストリーム」で中継している。又、アサヒニュースターの「ニュースの深層」という番組があり、そこでも流すという。だから「番外編」なのか。全く知らなかった。さらに、映画も撮っている。「だから5元中継なんです」という。

②これは、「窃盗」ではないと、国連も勧告

パネラーの池田さん、斉藤さん、保坂さんと
パネラーの池田さん、斉藤さん、保坂さんと

「ニコ生」の中継は上杉さんだけが自分のパソコンで見ている。チラッと見たら、例によって、厳しい「書き込み」が一杯あった。「ドロボーのくせに偉そうに」「何いってんだ」「クジラ食ってもいいじゃないか」とか。中には、「クニオ、がんばれ!」というのも。「北朝鮮に帰れ!」「サカナに戻れ!」「海に帰れ!」といった書き込みも(あったかもしれん)。

第3部が始まり、斉藤さん、池田さんが話し、「じゃ、鈴木さん」と言われたので、思わずカメラに向かって手を振った。「何してるんですか?」と上杉さんに聞かれた。「さっき、ニコ生の書き込みを見たら、“鈴木さん、手を振って”というのがあったんで…」。「余裕ですね」と上杉さんはあきれていた。そこで、私は言いましたよ。

「これは義挙です!」。

こんなことで逮捕し、1か月も勾留するなんて間違っている。ヨーロッパの人権裁判所や国連の人権理事会でも、「これはおかしい!」と勧告している。日本は人権の後進国だ。国家の不正行為に対しては国民やNGOが調査し、監視する権利がある。その権利を行使しただけだ。それなのに日本では「窃盗」犯にしている。日本の常識は世界の非常識だ。お上の言うことは全て正しい。お上には逆らうな、という批判精神のない人間だけが出来る。おかしい。

判決を伝える毎日新聞(9/7・朝刊)
判決を伝える毎日新聞(9/7・朝刊)

以前、立川でチラシを家庭の郵便受けに入れただけで逮捕され、2ヶ月半も勾留され、有罪になった事件があった。又、政党のチラシを郵便受けに入れただけで捕まった人もいた。今、電柱に政治ビラは1枚も貼られていない。以前は右翼も左翼も沢山貼っていた。「立川チラシ事件」で、萎縮しているのだ。チラシを配布した位で、2ヶ月半も勾留された。電柱にビラを貼ったら、どの位、勾留されるのか分からない。そんな気持ちがあるのた。政府に抗議し、批判しようという気持ちが委縮する。喫茶店で政府批判をしただけで昔なら捕まった。そんな時と同じ心境だ。少しでも〈行動〉に出たら捕まる。だから、〈行動〉はやめよう。そう思っているのだ。

でも、ヨーロッパの人権裁判所や国連では違う。国家に対し、人民やNGOは監視し調査する権利がある。と認めている。「日本は遅れている」と勧告しているのだ。実は、そのことは私も知らなかった。GPJ事務局長の星川淳さんに教えてもらって初めて知った。だから、星川さんに上がってもらって説明してもらいましょう、と私は強引に星川さんを壇上に上げた。

③GPJの星川さんの話を聞いた

朝日新聞(9/7・朝刊)
朝日新聞(9/7・朝刊)

星川さんは、「いや、私は黒子だから、裏でいいんです」なんて言ってるが、そんな謙虚さがいかん。どんどん出て喋るべきだ。そして星川さんから、世界の情況を詳しく話してもらった。本当をいうと、こうした〈人権問題〉だけを中心テーマにして話せばよかったのだ。それなのに、「窃盗」だとか、クジラを食べるのがいいか悪いか、NGOの活動をどう思うか。シー・シェパードとGPJはどう違うのか。…といった枝葉末節の話ばかりが延々と行われた。

「星川さんと僕だけで話をしたかった」とつい、口走ってしまった。だって、「人権」は国境を越える問題だ。それなのに、〈これはただの「窃盗」だ。ヨーロッパや国連に文句を言われる筋合いはない〉という人が多い。又、マスコミでは「クジラ肉窃盗事件」として報道される。そうしたら、誰だって、「窃盗」は悪い、と思う。そこから先に進まない。これではダメだろう。

実は、私も偉そうなことは言えない。最近、星川さんに会って、ヨーロッパの人権裁判所や国連の勧告を知ったばかりだ。それまでは、やっぱり窃盗だろうと思っていた。あえて「小さな犯罪」をおかすことによって、国家の「大きな犯罪」を告発し、糾弾する。肉体をかけた問題提起だと思っていた。つまり、逮捕、実刑は覚悟した上での命がけの告発だと思ったのだ。だから偉いと思った。だって、GPJは、絶対平和主義だし、合法的運動だけをやっている。

星川さんとは15年ほど前からの知り合いだ。温和なライターだと思っていた。ところが、5年前、GPJの事務局長になったという。「えっ?」と驚いた。こんな、大人しい人が。「グリーンピースって、捕鯨船に体当たりしている団体でしょう」と不用意なことを言っちゃった。即座に、「体当たりなんかしてません!」と言われた。体当たりしてるのは「シー・シェパード」だ。GPJはあくまでも平和的・合法的な抗議活動をしている。そうなのか。

でも、シー・シェパードも昔はグリーンピースにいて、飛び出して、今は過激な活動をしている。

「つまり、グリーンピースは日共のようなものですね。そこを飛び出して暴れているシー・シェパードは反日共系の新左翼ですね」と私は言った。星川さんは、唖然として笑っていた。

④そして、「判決」は…

『刑罰に脅かされる表現の自由』(現代人文社)
『刑罰に脅かされる表現の自由』(現代人文社)

うーん、らちがあかないな。ロフトの話ばっかりしていては。では「判決前夜」の話は終えて、「判決当日」に話は飛ぶ。9月7日(火)の朝、星川さんから電話があった。「判決についてコメントを」と。今まで寝てたので新聞を読んでない。ネットのニュースも見てない。「で、どうなったんですか?」「懲役1年。執行猶予3年でした」

 

やっぱり有罪か。〈窃盗事件〉にされたから、裁判所も有罪にするしかなかったのか。しかし、これは「日本の裁判所が裁かれたんです」と私は言った。「ダメだな。日本の裁判所も」と世界からは思われている。勿論、裁判所もヨーロッパの人権裁判所や国連の勧告は知っている。知っているからこそ、〈実刑〉ではなく、執行猶予にしたのだろう。でも、その前に青森県警は逮捕し、1ヶ月も勾留している。それで罰は与えたと思っているのだろう。

国民の、国家への抗議、監視の権利はこれでは、ないも同然だ。国民の人権意識の萎縮が心配だ。と私は星川さんに答えた。それから、起きて、コンビニに行って新聞を買ってきた。あれっと思った。毎日新聞(9月7日)は

 
「鯨肉窃盗 環境団体2人に有罪
 青森地裁 告発目的、正当性認めず」
講談社ノンフィクション賞授賞式(9/3)
講談社ノンフィクション賞授賞式(9/3)

と大きく出ている。そして識者2人のコメントが出ている。1人は板倉宏(日本大学名誉教授)で、「当然の判決だ」。この人のコメントは読まなくても内容が分かる。

 
「両被告の行為は、内部告発を受けた公益目的であったとしても、手段を選ばない実力行使だ。法治国家では、社会的にも認められない」

ただ、もう1人。この判決に疑問を呈する人のコメントもあった。新聞報道としてはバランスがとれている。「活動の萎縮心配」と出ている。エッ、私と同じことを言ってるよ。と思った。東沢靖・明治学院大学教授(国際人権法)の話だ。世界の人権問題に詳しいから、板倉さんとは違う。かなり抑制された発言ながら、問題の本質をズバリと衝いている。

〈欧州人権裁判所の判例などを見ても、公益目的なら、行為で生じた被害と利益を比べて量刑に反映すべきだ。公益のためなら法に触れる調査活動がどこまで許されるか、量刑に反映されるか、判決で基準を示すべきだった。非政府組織(NGO)の調査活動などを萎縮(いしゅく)させる判決で、問題を残した〉

⑤国連人権理事会ではこんなに勧告してたのに…

『死刑の基準』の堀川恵子さんと
『死刑の基準』の堀川恵子さんと
 

朝日新聞は、見出しは、

〈鯨肉持ち出し、有罪
 青森地裁判決「告発のため正当」認めず〉

しかし、

〈判決で小川裁判長は鯨肉の取り扱いについて「一部不明朗があったのは確か」と指摘〉
 

しかし、その「不明朗」な人々は罰してない。それどころか、「不明朗を指摘した」GPJの2人を罰している。朝日は、この事件は、国際的にも注目されてると、ラストにこう書いている。

〈事件をめぐっては、国連人権理事会の「恣意的拘禁に関するワーキンググループ」が「メンバー2人の逮捕・勾留は人権侵害」との意見を日本政府に伝えたほか、5月に来日したピレイ国連人権高等弁務官が朝日新聞の取材に「言論と結社の自由の問題だ」と懸念を表明するなど、国際的にも注目されている〉
『トレーシー』の中田整一さんと
『トレーシー』の中田整一さんと
 

被告人の鈴木・佐藤両氏に聞いたら、「国連からの日本政府への警告文は、僕ら2人の名前も入ってるんです」と言う。「ちょっと恥ずかしいけど」と言う。でも、国連がそこまでやるんだ。何かあると、日本政府は「国連中心主義」と言うくせに、こうした人権問題では聞く耳を持たぬようだ。おかしな話だ。

GPJからもらった資料によると、2009年9月に、国連人権理事会の「恣意的(しいてき)拘禁に関するワーキンググループ(作業部会)はグリーンピース・ジャパンの佐藤潤一と鈴木徹の逮捕・勾留が世界人権宣言の18条、19条、20条などに違反するという「意見」を採択し、日本政府に伝えた。

その要点だが。

〈被告人らは、自身の行動がより大きな公共の利益を実現するとの信念にもとづき、税金で運営される捕鯨事業内で行われている横領という犯罪行為を白日の下に晒すべく行動したものである。同人らは、自身の訴える捕鯨事業内で発生している不正の証拠の入手方法につき、積極的に警察・検察に協力してきたが、その協力的な姿勢は一切評価されていない。政府回答は、横領行為の存在を否定することもなく、また被告人らの上記の協力的な態度に言及することもない〉
「ひかりの輪」副代表の広末晃敏さんと対談した(9/8)
「ひかりの輪」副代表の広末晃敏さんと対談した(9/8)

つまり、「窃盗」ではない。証拠品を確保して、すぐ検察に届け出ているのだし、それを単なる個人的な「窃盗」にし、大きな「横領」を隠しているのはおかしいと国連は言っているのだ。又、こうも言う。

〈本ワーキンググループは、思想良心の自由及び表現の自由、集会の自由、汚職の疑惑を調査し、政府政策に対して異を唱える自由は、いかなる場合においても保障されなければならないと考える。市民は公務員の不正が疑われる場合にはこれを調査し、疑惑を裏づける証拠を明らかにする権利を有している〉

日本の現状の方が遅れているのだ。このままでは政府のやることに異を唱えることも出来ない。国家の不正については、きちんと監視して、調査しろ!と言っているのだ。そうした国連の勧告は知りながら、青森地裁は有罪判決を下した。日本の裁判所がむしろ、「裁かれた」と言えるだろう。又、我々1人1人の人権意識が問われたのだ。「日本人よ萎縮するな!」と国連に言われているのだ。今回の事件が問いかけたものは、とてつもなく大きいと思う。

【だいありー】
北芝健さんのイベントで(9/1)
北芝健さんのイベントで(9/1)
  1. 9月6日(月)仕事がたまってたので家で原稿を書いてました。夜、柔道。
  2. 9月7日(火)図書館。夕方、取材。今朝の新聞に出てたが、映画「悪人」に出演した深津絵里さんが第34回モントリオール世界映画祭で最優秀女優賞に輝いた。この映画はいい映画だし、考えさせられた。『キネマ旬報』に映画評を書いたので、自分も嬉しい。9月11日から公開だが、これで大ヒット間違いなしだ。よかった。
  3. 9月8日(水)昼、打ち合わせ。4時、高田馬場の「ミヤマ」会議室。『紙の爆弾』のインタビューで広末晃?さんに会う。広末さんは元、オウムの幹部で、今は「ひかりの輪」(上祐さんが代表)の副代表。高校の時、生長の家の「生命の実相」を全巻読んだそうです。
     大学に入って、一水会に入ろうかと思ったそうですが、何故かオウムに入ってしまった。それからの修行とそして〈戦争〉の日々のことを詳しく聞きました。なぜアメリカを敵と思い、妄想が高まり、暴走したのか。詳しく聞きました。
石原伸司さん(右)、マネージャーの姫原愛さん(中央)と(9/1)
石原伸司さん(右)、マネージャーの姫原愛さん(中央)と(9/1)
  1. 9月9日(木)昼、取材。3時、河合塾コスモ。「現代文要約」。5時、「基礎教養ゼミ」。今週は私の選んだ本を読む。田中優『ヤマダ電機で電気自動車を買おう』(ランダムハウスジャパン)。田中さんとは前に、ネーキッドロフトで対談をした。仕組みを変えなければ温暖化は止まらないといいます。次のエネルギーについても詳しく書かれています。教えられる本です。終わって生徒たちと食事会。
     前日、鈴木宗男さんの上告が棄却され実刑が確定した。「国策捜査だ」「青年将校と化した検察官が冤罪を作る。死ぬまで闘う」と宗男さんは記者会見で語っていた。この日の「産経新聞」には佐藤優さんが、「このタイミングでの上告棄却は非常に政治的だ」と語っていた。又、こう言う。これが1番、本質を衝いていたと思う。
〈一つは、郵便不正事件の公判で10日、厚生労働省元局長に無罪判決が出る公算が大きく、検察捜査への批判が高まる。さらに民主党代表選で小沢一郎氏が当選し、鈴木氏を要職に起用すれば鈴木氏に手をつけられなくなる。それを恐れて先手を打ったのではないか。機密費問題などで追及する人物がいなくなり、一番喜んでいるのは外務官僚だろう〉
松本實さんを偲ぶ会で(9/4)
松本實さんを偲ぶ会で(9/4)
  1. 9月10日(金)午前中、図書館。午後、取材。
  2. 9月11日(土)午前中、町田市文化交流センターに行く。獄中者作品、絵画、短歌、詩の展示、即売会。午後から京橋。美学校の「内海組腿テント旗揚げ公演」を見る。
     4時半から牧田吉明氏を偲ぶ会。多くの人が集まりました。
  3. 9月12日(日)午前中、浅草の区立中央図書館に行く。「没後110年 三遊亭円朝展」を見に行く。当時の速記本や資料が展示されていた。午後2時、谷中の「ギャラリーTEN」に行く。「25人のアウトサイダーアート展」。3時から、アウトサイダーを代表して、植垣康博さん(連合赤軍)と宇賀神寿一さん(東アジア反日武装戦線「さそり」)、足立正生さんのトーク。「獄中画の世界」。司会は山中幸男氏。私は聞きに行っただけなのに、「鈴木さんもどうぞ」と言われて、話に加わった。アレフの荒木浩さんにも会った。
     今週は、オウム、赤軍派、連合赤軍、ピース缶爆弾、さそり、死刑囚…と、「アウトサイダー」というか、「アウトロー」ばっかりに会っていた1週間だった。
【写真説明】
「クジラ肉裁判」を熱く語る(9/3)

①9月3日(金)、ロフトプラスワンです。グリーンピース・ジャパンが企画した緊急イベント。「クジラ肉裁判、判決前夜 トークイベント」。私はこの第3部に出ました。左から(司会の)上杉隆さん、私、斉藤貴男さん、池田香代子さん、裁判被告の佐藤潤一さん、鈴木徹さん。

超満員のロフトプラスワン

②「5元中継」の発信地・ロフトプラスワンは超満員でした。これは第1部です。司会の上杉隆さんと被告の佐藤さん、鈴木さんは、ずっと出てました。

裁判の被告・佐藤さん、鈴木さんと

③(左から)鈴木、裁判被告の佐藤潤一さん、鈴木徹さん。

パネラーの池田さん、斉藤さん、保坂さんと

④この日のゲスト達と。(左から)池田香代子さん、斉藤貴男さん、鈴木、保坂展人さん。

判決を伝える毎日新聞(9/7・朝刊)

⑤クジラ肉裁判の判決を伝える毎日新聞(9月7日付朝刊)。「活動の萎縮心配」と東沢靖さんのコメントが載っていた。

朝日新聞(9/7・朝刊)

⑥判決を伝える朝日新聞(9月7日付朝刊)。〈「公益のための触法」許される余地は?欧州では有罪取り消し例も〉と、詳しい「解説」も載っていた。

『刑罰に脅かされる表現の自由』(現代人文社)

⑦この「クジラ肉」事件についてはこの本が詳しい。ヨーロッパ人権裁判所、国連人権理事会の勧告も紹介されている。グリーンピース・ジャパン[編]、海渡雄一(監修)の『刑罰に脅かされる表現の自由』(現代人文社・1000円)。

講談社ノンフィクション賞授賞式(9/3)

⑧9月3日(金)6時から東京會舘。講談社ノンフィクション賞、エッセイ賞、科学出版賞の授賞式がありました。

『死刑の基準』の堀川恵子さんと

⑨ノンフィクション賞を受賞した『死刑の基準「永山裁判」が遺したもの』の著者・堀川恵子さんと。

『トレーシー』の中田整一さんと

⑩同じく、ノンフィクション賞の『トレーシー』の著者・中田整一さんと。

「ひかりの輪」副代表の広末晃敏さんと対談した(9/8)

⑪9月8日(水)、元オウム幹部で現在は「ひかりの輪」副代表の広末晃?さんの話を聞きました。次の『紙の爆弾』に載ります。

北芝健さんのイベントで(9/1)

⑫北芝健さんのイベントに出た時です。9月1日(月)、阿佐ヶ谷ロフトです。私と北芝さんの間に石原伸司さん(元ヤクザ組長)と美人マネージャーがおりましたが、他のゲストと大喧嘩して、帰ってしまいました。その直後の、凍り付いた会場です。

石原伸司さん(右)、マネージャーの姫原愛さん(中央)と(9/1)

⑬激怒して帰る直前にロフトの出口で写真を撮りました。右が石原伸司さん、中央が美人マネージャーの姫原愛さん。この人は元小学校の教師で、薬で逮捕され刑務所に。その後、石原さんに救われた。その貴重な体験を切々と話していたら、他のゲストにチャカされた。「じゃ、お前はヤク中を救えるか!」と石原さんは激怒。そして退席した。そうだよな。チャカすのが悪い。貴重な話だったし、もっと聞きたかったのに残念でした。必死に止めたのですが…。今度、ゆっくり聞いてみます。

松本實さんを偲ぶ会で(9/4)

⑭9月4日(金)、田町の焼き鳥「湯浅」で。新生日本協議会の松本實さんが亡くなって7年。とてもいい人で、私も随分とお世話になった。松本さんを偲び、暑気払いを兼ねて、民族派の人々が集まった。50人以上も集まりました。左は新生日本協議会の森洋さん。右は日本革新党の平澤暁男さん。

【お知らせ】
  1. 『紙の爆弾』(10月号)が発売中です。私の連載「ニッポン越境問答」(第2回)は、元赤軍派兵士・金廣志さんにインタビューしました。武装闘争をやり、指名手配になり、時効の15年を逃げ切った人です。そして今は、社会復帰し、進学塾の「カリスマ塾長」さんです。凄い話が聞けました。
  2. 9月15日(水)午後7時、一水会フォーラムサンルートホテル高田馬場。講師は富岡幸一郎さん(文芸評論家)で、「私の日本文化防衛論」。
  3. 9月19日(日)、午後2時より、鹿砦社主催の「鈴木邦男ゼミin西宮」が開催されます。西宮市戸田町の「カフェ インティ・ライミ」です。鈴木の講演。そして飛松五男さん(元刑事)との対談を予定しています。参加希望の方は岩井まで連絡下さい。携帯080(5702)8405です。
  4. 9月26日(日)午後7時、ネーキッドロフト。映画「キャタピラー」が大ヒット上映中です。若松孝二監督を迎えて、〈戦争〉〈平和〉〈映画〉について語ります。平野悠さん(ロフト席亭)、園子温さん(映画監督)、そして私です。
  5. 10月30日(土)奈良前衛映画祭で、「ベオグラード1999」が午後6時から上映され、その後、金子遊監督と私のトークがあります。
  6. 11月6日(土)新潟県新発田市の生涯学習センターで午後6時半より、「三島由紀夫と蕗谷虹児=うたと講演のつどい」が行われます。斎藤徹夫さんが企画しました。蕗谷は新発田市出身の偉大な叙情画家で「花嫁人形」の作詞家でもあります。
     第1部は、ソプラノ歌手の柳本幸子さんによる「三島由紀夫と蕗谷虹児の世界を歌う」。
     第2部は私の講演で「三島由紀夫と蕗谷虹児=一枚の挿し絵にこめた想いとは」です。
  7. 11月7日(日)午後1時より、新潟市駅前のジュンク堂で私のトークがあります。終わって、サイン会をやります。
  8. 11月13日(土)、14日(日)劇団再生の公演です。APOCシアター(小田急線千歳船橋駅)で。『交響劇第二番 嬰イ短調』です。お芝居の前に、代表の高木尋士さんと私のプレトーク「劇場論」があります。
  9. ブログの他に、ツイッターをやることになりました。忙しいから、ヤダと言ってるんですが…。