2010/10/11 鈴木邦男

中国の今を、石平さんに聞く!

①実にタイムリーだった!
 

石平(せき・へい)さんは中国人の評論家で、現在、拓殖大学客員教授だ。今回の尖閣諸島沖衝突事件ではテレビ、新聞によく出ている。「日本は譲歩するな!」「中国依存の体質を改めよ!」と強く主張している。10月4日(月)、一水会フォーラムはこの石平さんを講師に迎えて行われた。

一水会フォーラムで講演する石平さん(10/4)
一水会フォーラムで講演する石平さん(10/4)
 

会場は超満員だった。この「日中衝突」の本質は何か。中国とどう対応すべきか。皆、考えているのだ。だからこそ今、石さんの話を聞きたいと思った。実にタイムリーだ。

 

でも、この尖閣問題が起こってから、石さんに講演を頼んだわけではない。そのずっと前から石さんの講演は決まっていた。それは一水会のHPや私のHPを見てもらったら分かる。中国問題には詳しい石平さんに、中国の歴史や日中関係の今後を話してもらおうと思っていた。

(左より)田村司さん、石平さん、鈴木邦男
(左より)田村司さん、石平さん、鈴木邦男
 

ところが、尖閣諸島沖衝突事件だ。急に石さんも忙しくなった。1分1秒も大切だ。だからといって一水会フォーラムをキャンセルしない。それは石さんの義理堅いところだ。そして二次会まで付き合ってくれた。

 

「超多忙なのによく来てくれましたね。謝謝(シェイシェイ)」と挨拶した。「約束は守ります。私は日本人ですから」と言う。石平さんは、実は2007年(平成19年)、日本国籍を取得した。れっきとした日本人だ。

 

でも、今回の衝突事件の前に石さんに講演依頼をしたなんて、まるで事件を予知していたようだ。予言者だ。石さんが、あるいは依頼した一水会の木村三浩代表が。

 

石平さんは、1962年(昭和37年)、中国・四川省生まれだ。今年、48才。童顔だから若く見える。でも言うことは鋭い。中国のこともズバズバと批判する。北京大学哲学部卒。昭和63年に来日し、神戸大学大学院文化学研究科博士課程修了。民間研究機関を経て、評論活動に入る。文化大革命に反対し、民主化運動にも関わった。その過程で中国に絶望し、日本に帰化した。

 

かつての祖国・中国へも舌鋒鋭く批判する。「何もここまで言わなくても…」と、気の弱い私などは思う。しかし、石さんの言うことには真理があるし、予言性がある。

二次会で挨拶する石平さん
二次会で挨拶する石平さん
 

映画「靖国」についても、石さんの話を聞いて、「あっ、そうか」と思った。あるパーティで会った時、石さんに聞いたのだ。「あれはいつでしたか」と聞いたら、「『月刊日本』の出版パーティの時でした」と、はっきり覚えている。

 

映画「靖国」は自民党の議員や保守派の人々、雑誌、そして右翼から猛攻撃を受けた映画だ。「反日映画だ!」と右翼の街宣車も押しかけ、映画館は続々と「上映中止」した。監督の李さんは中国人だし、中国が後押しして「反日映画」を作ったのだ。と言われた。日本の右翼の中には「これは、むしろ愛日映画だ」と発言し、皆に糾弾された人もいた。

 

じゃ、中国では、この映画は大喝采、大拍手で迎えられて全土で熱狂的に上映されたのだろう。そう思って、李監督に聞いた。答えを聞いて驚いた。「実は、中国では上映中止なんです」と言う。バカな!「中国の意を受けて、日本叩きのために作られた映画だ」と言われているじゃないか。中国政府は喜んで上映させてると思ったのに…。

 

「いや、政治的判断なんです。反日感情を煽りたくないのでしょう」と李監督は言う。そのことを、石平さんに私は聞いた。「月刊日本」の出版パーティの時に。「うーん、それは逆じゃないですかね」と石さんは言う。

 

「あの映画を見たら靖国神社は、戦争で亡くなった人を慰霊する神社で、参拝してる人も普通の人だと分かる。亡くなった人、戦争で死んだ人を慰霊する気持ちは中国人も同じです。だから、この映画を見て、中国人民が靖国神社を理解するのが怖いのでしょう。だから上映させないのだと思います」  

ウッと思った。中国政府の〈読み〉が深いと思った。確かに、これはありうる話だ。

②石平さんの中国分析は、深いと思った
(左より)鈴木邦男、こいそ明さん、長谷川光良さん
(左より)鈴木邦男、こいそ明さん、長谷川光良さん
 

日本人が中国で麻薬で捕まり、死刑になったことがある。最近の話だ。日本政府は必死になって助命嘆願をしたが、中国は聞く耳を持たない。国内法に従って粛々と刑を執行した。何も日本人だから特別厳しく対処したわけじゃない。前にイギリス人も麻薬で死刑にされている。

 

「でも、アメリカ人が捕まったら、元大統領を派遣して連れて帰ったんじゃないですかね」と私は聞いた。「それはやったでしょうね」と石さんは言う。

 

北朝鮮でアメリカ人が逮捕された時、クリントン元大統領が北朝鮮に飛び、連れて帰った。裏では謝罪したり、援助の話も出たのだろうが。ともかく、連れ帰った。中国で逮捕されてもそうするだろう。アメリカは中国、北朝鮮、ロシアと対立している。だが、「話し合い」「交渉」のチャンネルを水面下で強固に持っている。日本にはそれがない。

河野太郎さんのトークライブ(9/27)
河野太郎さんのトークライブ(9/27)
 

石平さんは中国を捨てて、日本に帰化し、中国を徹底的に批判している。だから、「もう二度と中国には行けないんでしょう」と言ったら、違う。行けるのだ。「この前も、帰ってきました」と言う。エッ?「その点、中国は大人なんです」。お父さんは亡くなったが、お母さんは健在だ。親類もいる。「弾圧されてないんですか?」と一水会フォーラムの時、参加者が恐る恐る聞いた。こんなことを聞いちゃマズイかな、という感じで。

 

「弾圧は全くないです」と石さんは言う。そうなのか。北朝鮮とは全く違うのだ。でも、周りの人たちは違うだろう。「あの石平の親類だ」「売国奴だ」と言って冷たくされたり。あるいは村八分にされたり。大変じゃないのか。

 

「それもありません」と石平さんは言う。「私が日本でどんな発言をし、どんな本を書いてるか、政府は全く発表しません。批判もしません。そんことを教えて、かえって〈宣伝〉になったら困るし、私の言ってることに関心を持っても困る。と思っているんです」

 

そうなのか。大国中国は〈大人〉なんだ。又、それをはっきりと明かす石平さんも〈大人〉だと思った。中国を捨てた人ならば、そして批判するならば、わざと自分のことを「弾圧されている」「こんなに闘っているから攻撃されてる」と、大袈裟に言う。石平さんはそれがない。素直な人なんだ。正直な人だと思った。

③文化放送で、尖閣の話をした
細野豪志さんと
細野豪志さんと
 

だから「文化放送」でもこの話をした。10月6日(水)だ。石平さんの話をした。映画「靖国」の話をした。又、アメリカならば、もし死刑にされようとしたら元大統領が飛んでいって助けるだろうと。北朝鮮に捕まったアメリカ人を助けるためにクリントン元大統領が飛んで行って連れて帰った。裏では謝罪もしてるだろうし、賠償金も出してるかもしれない。

 

しかし、「よくやった」とアメリカは大歓迎だ。日本はこうしたチャンネルがない。力のある大人の政治家はいない。

 

田中角栄が生きていたら、中国とはすぐに話し合い出来た。今頃になって、「田中角栄が偉かった」「捕まえるべきじゃなかった」と言ってる雑誌があるが、遅い。実力のある、政治家は次々と捕まっている。ダーティでも対外的に使える人間は使ったらいいのに。もったいない。

 

又、辞めた首相で中国、北朝鮮にチャンネルのある人間は外交に使ったらいい。中曽根を中国に行かせる。小泉を北朝鮮に行かせる。鈴木宗男をロシアに行かせる。ずっといてもらってもいい。(刑務所に入れるのは「国家の損失」だ)。そうやって働いてもらったらいい。

長島昭久さんと
長島昭久さんと
 

明治政府の人間たちなら、そうやっただろう。函館に立て籠もり、最後まで反逆し、「エゾ共和国」をつくった榎本武揚や大鳥圭介だって、本来なら、即、死刑だ。反逆罪だし、別の国家をつくったのだし。

 

それなのに、ちょっと刑務所に入れただけで、釈放し、政府高官にして国のために使っている。国際法の知識は豊富だし、このまま殺しては勿体ない。「国家の損失」だと思ったのだ。明治政府は「大人」だ。中国にひけをとらない。だから日清、日露でも勝ったのだ。

 別の言葉で言えば、「手段の民主主義」が徹底してなかったから、「結果の民主主義」が実現できたとも言える。明治時代は、全員に投票権はない。限られた人間だけだ。国家の重要なことも、少人数で決められていた。「手段」としては民主主義ではない。

 

だが、その少人数の「叡智」と「責任感」によって、結果としては良い方向に行った。国家を守り、国民のためになった。つまり、「結果としての民主主義」をもたらした。

河野太郎さんと
河野太郎さんと
 

じゃ、今、それをやってみようかと言っても無理だろう。全ては「民意」に問えというし、ポピュリズムの時代だ。「人気」のある「クリーンな」人間が政治家になり、力のある、ダーティな人は追放される。明治政府のようなことは出来ない。いちいち事前に全国民に「説明」し、「理解」してもらわなくてはならない。

 

又、マスメディアが常に文句を言う。誰が首相になっても、半年もしたら、飽きてしまい、「もういい!」「こいつもダメだ!」と言う。次々と「かえろ!」と言い出す。国民も愚かにも、「そうだ!」「そうだ!」と叫ぶ。もっと、もっとクリーンで、もっと力のある、もっと立派な人がいるはずだ。と言う。

 

でも、考えてみたらいい。そんな人はいない。この程度なのだ。だったら、「最低2年は辞めさせない!」と言って、続けさせたらいい。それなのに、何もしないうちから、「今度もダメだ」「もっといいヤツがいる」と騒ぐだけだ。新聞は、批判しなくては売れない。そのために書く。そして、政局は転々とする。全く「国益」にもならない。

④大物政治家を外国からスカウトしろ!
超満員の「躍進日本!春風の会」(9/28)
超満員の「躍進日本!春風の会」(9/28)
 

中国の政治家はプロだ。それに対する日本の政治家は皆、アマチュアだ。だから外交では勝てるわけはない。と書いてた新聞があった。お前たちが、文句を言って引きずり下ろすからだろうが。ロシア、北朝鮮、アメリカは、もっとプロだ。日本はまるで、プロ野球に挑む高校野球のようだ。大相撲に挑む高校相撲部のようだ。だから、たとえダーティでも、力のある政治家を使え。元首相などの、引退した人間を外交に使え。と私は思う。

 

それでもダメならば、仕方ない。外国から借りてきたらいい。野球やサッカーも、外国人監督を使っている。外人選手もいて、日本の「国技」大相撲だって、モンゴルやヨーロッパの人々でかろうじて守られている。世界には政界を引退したが、実力のある大物政治家はゴロゴロいる。ロシアのゴルバチョフやイギリスのサッチャー、アメリカのカーター、クリントン…と、そんな大物政治家を、日本政治の「監督」として借りてきたらいい。

(左より)鈴木邦男、谷口貴康氏、村上正邦氏
(左より)鈴木邦男、谷口貴康氏、村上正邦氏
 

首相だと問題があるが、「外相」ならいいだろう。やってくれるよ。人脈もあるし、経験も能力もある。又、日本政治に対するカンフル剤にもなる。「やはり、こういう大物の政治家を日本も育てなくてはいかん。国内で権力争いをしてる場合じゃない」と国民も目覚めるだろう。

 

文化放送の時も、そんな話をした。「いやー、右翼の鈴木さんからそんな話を聞くとは思いませんでした」と言われた。「じゃ、いっそのこと、現役の若手の政治家はどうですか!」と言う。それもいいか。

 

でも、それではかえって問題が起きる。オバマやプーチンを借りてくるわけにはいかないし。実現したら、「日本は植民地になった!」と騒ぐだろうよ。たから、引退した政治家を「外相」クラスで借りてくるのが、ちょうどいい。

 

あるいは、石平さんを外相にしてもいいな。この人なら「日本人」だから、何ら問題ない。それでいて、中国のことは何でも知っている。民間人から大臣に起用する例はいくらでもあるんだし…。

【だいありー】
亀井静香さんと
亀井静香さんと
  1. 10月4日(月)朝10時、東中野で打ち合わせ。昼、取材。
     夜7時、一水会フォーラム。サンルートホテル高田馬場。講師は石平(せき・へい)氏(拓大客員教授)で、「今、中国国際戦略はどうなっているのか=尖閣侵略の道程=」。時局柄、ぜひ石さんの話を聞きたいと、集まった人で超満員でした。さすがに詳しいし、中国の内幕も話してくれました。
     講演のあと、二次会。忙しいのに、最後まで付き合ってくれました。
  2. 10月5日(火)、昼、スポーツ会館。夜7時、帝国ホテル。〈『中州通信』30周年記念〉。そして、藤堂和子さんの『親子三代ママ稼業』出版記念パーティ。博多の中州でお店を開いている藤堂和子さんは三代目。
     お店のかたわら、『中州通信』という雑誌を発行していた。東京に編集部を置き、実に斬新で面白い雑誌だった。『竹中労特集号』で私はこの雑誌の存在を知った。二代目、三代目ママが竹中労さんと親しかったのだ。
     その後、縁があり、『中州通信』の「三島由紀夫特集号」で巻頭インタビューされた。又、「闘う男」特集では、森達也、斉藤貴男さんと共に私も取り上げられた。
     でも、発行者の藤堂和子さんは初対面。感動的な出会いでした。それにしても、凄いパーティでした。1450人が参加、超満員で進めない。小野ヤスシが司会。キリンビールの社長が開会の挨拶。横綱・白鵬や山本陽子(女優)らが挨拶。小椋佳、松山千春、コロッケのミニコンサートもあった。豪華なパーティだ。博多では有名な飲み屋さんかと思ったら、「全国区」なんだ。
     この日も、全国から、お客さん、そして『中州通信』の読者、ファンが集まっていた。志茂田景樹さん(作家)に久しぶりに会いました。竹中労さんの妹さんにも会いました。
米長邦雄さん(中央)、筆坂秀世さん(右)と
米長邦雄さん(中央)、筆坂秀世さん(右)と
  1. 10月6日(水)、3時に文化放送へ。「夕焼け寺ちゃん活動中」に生出演する。3時半から5時まで。実は今日から、私はレギュラーで出ることになった。毎週水曜日だ。「私なんかでいいんですか」と聞いた。力不足ですが、頑張ってやります。
     今日は、主に尖閣問題を中心にやり、その他、経済問題、芸能ネタ、お買い物、などのコーナーもある。終わって次回の打ち合わせをして、千駄ヶ谷へ。
     午後6時半より、千駄ヶ谷の河出書房新社で座談会。5年前に、森達也さん、斉藤貴男さんと一緒に講談社で出した本『言論統制列島』が、今度、河出文庫で出ることになった(来年3月)。
     そのために「追加対談」。「昨日、中州通信のパーティに行ってきました」という話をした。2人は知らなかったようだ。『闘う男』の特集号を見せてやった。
     9時半まで、じっくり話す。その後、近くのバーで飲む。その時、社員の人に言われた。「理論社が潰れたそうです」。ゲッ、理論社の「よりみちパンセ」シリーズでは森さんは3冊も書いている。私も『失敗の愛国心』を書いている。「死ぬ前にぜひ、もう1冊」と言われていたのに。夢になったか。残念だ。
     家に帰って、朝まで原稿を書く。
三井環さんと
三井環さんと
  1. 10月7日(木)午前10時半、週刊金曜日に行く。能川元一さん(神戸学院大学講師)と、対談。そのあと、白井記者と食事。午後3時、河合塾コスモ。「現代文要約」。5時、「基礎教養ゼミ」。今週は牧野剛先生が選んだ本を読む。
     半藤一利+保阪正康『昭和の名将と愚将』(文春新書)。昭和の代表的軍人22人に評価を下す。面白い本だった。
  2. 10月8日(金)、夕方まで原稿を書いていた。仕事がたまっているが、はかどらない。夜、雑誌の座談会にでる。帰りが遅かったので、眠い。でも、来週は海外取材だ。その前に書く仕事が沢山ある。朝まで書く。キツイ。
     夜、ネットで見たが、ノーベル平和賞に服役中の劉暁波氏が決まった。これは凄い。中国に民主化を迫ったのだ。
  3. 10月9日(土)午後1時から築地本願寺。「2010年死刑廃止全国交流合宿in東京。築地本願寺」に参加する。鎌田慧さん(ルポライター)が記念講演をした。鎌田さんとは、久しぶりに会って話しました。鎌田さんは青森県出身だ。東北の人だから、真面目だし、取材も粘り強い。『自動車絶望工場』(講談社文庫)など力作が沢山ある。
     でも時間を間違えて大幅に遅刻。そのため、急遽、座談会をやる。私も喋らされた。全体会、懇親会を含め、夜11時まで参加した。原田正治さん、菊田幸一さん、村越祐民さん(衆議院議員)、池田浩士さんなどに会う。
  4. 10月10日(日)図書館で勉強。夜、市民運動の集会。
     帰って原稿。はかどらない。来週は海外なのに、それまで仕事が終わるのだろうか。
月刊「創」11月号より
月刊「創」11月号より
【写真説明】
一水会フォーラムで講演する石平さん(10/4)

①10月4日(月)、一水会フォーラムで講演する石平さん(拓殖大学客員教授)。「今、中国国際戦略はどうなっているのか=尖閣侵略の道程=」。今、最も熱い話題ですし、この問題に最も詳しい人です。満員でした。熱弁を振るう石平さんです。

(左より)田村司さん、石平さん、鈴木邦男

②講演後に。中央が石平さん。左は元「楯の会」の田村司氏です。「楯の会」会員の「その後」を書いた鈴木亜繪美さんの『火群のゆくへ』(柏艪舎)を監修した人です。

二次会で挨拶する石平さん

③二次会でも活発な質疑が出ました。石平さんはこの時期、最も忙しい人なのに、最後までいて、大いに酒を飲み、大いに語ってくれました。

(左より)鈴木邦男、こいそ明さん、長谷川光良さん

④やはり二次会で。中央は都議会議員の、こいそ明さん。右は、民族派活動家の長谷川光良氏。活動歴40年。闘いの数々、武勲は数知れず。もはや、伝説的活動家です。

河野太郎さんのトークライブ(9/27)

⑤9月27日(月)夜7時、ネーキッドロフト。河野太郎トークライブ。Vol.3。「ねじれ国会を乗り越えて日本の未来をどう創る」。民主党の細野豪志さん、長島昭久さんを迎えて。超満員でした。
 河野さんは2人を積極的にオルグ。「今の民主党じゃダメでしょう。2人は自民党に来て下さいよ」と誘う。お二人は、「河野さんの方が我々に距離が近いんじゃないの。民主党に来てよ」と、お誘い合戦でした。

細野豪志さんと

⑥細野豪志さんは以前、「朝まで生テレビ」でご一緒して以来です。爽やかな青年代議士だなと思いました。その後、どんどん頭角を現しました。
 この日も、第一部で帰られた。とても忙しい人だ。次の日、中国に飛んで政府要人と談判したんですな。その直後、フジタの社員が解放された。でも、ロフトでは勿論、そんなことには一切、触れない。大したものです。

長島昭久さんと

⑦「やあ、鈴木さん久しぶり」と長島昭久さんに言われました。1回しか会ってないのによく名前を覚えている。「何言ってんですか。よく会ってるじゃないですか」と言われた。慶應大学の小林節先生の教え子だ。一水会の木村三浩氏とも親しい。二人の話をしました。

河野太郎さんと

⑧河野太郎さんのお父さんは、河野洋平さん。おじいさんは河野一郎さん。40年前、三島由紀夫と共に自決した森田必勝氏は高校時代、河野一郎さんを尊敬し、「秘書になりたい」と自宅に行ったこともあります。あの時、秘書になっていれば、今は憂国の政治家です。でも、「三島事件」はなかったでしょう。太郎さんとはそんな話をしました。

超満員の「躍進日本!春風の会」(9/28)

⑨9月28日(火)。午後5時から、明治記念館。村上正邦さんが代表の「躍進日本!春風の会」発足記念の会。1000人以上が集まった。大盛会だった。記念講演は中曽根康弘さんと将棋の米長邦雄さん。
 続いて、隣室でパーティになりました。朝青龍も来てたのには驚きました。

(左より)鈴木邦男、谷口貴康氏、村上正邦氏

⑩「村上正邦さんはこれからどう動くのか」と期待と関心を持った人が多かったのです。「若い、本当に国を思う政治家を育てていく」と言ってました。
 右が村上正邦さん。私は「生長の家学生道場」の学生だった頃に知り合い、選挙も手伝いました。40年以上前からの知り合いです。中央は、「生長の家」総裁・谷口雅春先生のお孫さん、谷口貴康さんです。

亀井静香さんと

⑪亀井静香さんと久しぶりに会いました。亀井さんは一水会の木村氏とも親しいし、「一水会に期待している」と言います。「レコンキスタ」にも出てインタビューに応じてくれました。

米長邦雄さん(中央)、筆坂秀世さん(右)と

⑫「これは面白い組み合わせですね」と言われました。将棋の米長邦雄さん(中央)。元日本共産党No.4の筆坂秀世さん(右)と。「我々は同志だ!共に闘おう!」と米長さんが2人を抱きかかえています。左右を包含しています。
 筆坂さんは最近、宮崎学さんと対談本を出している。『日本共産党vs部落解放同盟』(モナド新書)だ。「又、鈴木さんとも本を出しましょう」と言っていた。ぜひお願いします。

三井環さんと

⑬元大阪高検公安部長の三井環さんと。2人で話していたら、「ぜひ取材を」と言われ、インターネットテレビに2人で出た。ネットで見た人も多くいたようだ。最近、三井さんもよく本を出している。頑張っている。

月刊「創」11月号より

⑭今、発売中の『創』(11月号)です。中森明夫さんとの対談「大逆事件100年の今年、大杉栄が現代に甦る」が載ってます。12ページもあります。四谷の天ぷら屋で対談しました。亡くなったと思ってた見沢知廉氏(作家)もなぜか参加しました。この本を読むと、その「秘密」も分かります。

【お知らせ】
  1. 月刊「創」(11月号)発売中です。中森明夫さんとの対談が載っております。中森さんの新刊『アナーキー・イン・ザ・JP』(新潮社)を巡っての対談だ。アナーキスト大杉栄がパンク少年の脳内を借りて現代に甦る物語だ。凄い小説だ。
     『紙の爆弾』(11月号)も発売中。私の連載「ニッポン越境問答」では、広末晃敏さんと対談してます。広末さんは元オウムの幹部で現、「ひかりの輪」副代表です。衝撃的な話が聞けました。
  2. 10月30日(土)奈良前衛映画祭で、「ベオグラード1999」が午後6時から上映され、その後、金子遊監督と私のトークがあります。岸田秀さん、足立正生さんも他のトークで出るそうです。
  3. 11月1日(月)午後7時より、阿佐ヶ谷ロフト。私の『遺魂=三島由紀夫と野村秋介の軌跡=』の発刊記念トークです。作家の中川右介さんと元「楯の会」初代学生長の持丸博氏らが特別出演してくれます。
     中川さんは最近、『昭和45年11月25日-三島由紀夫自決、日本が受けた衝撃』(幻冬舎新書)を発売し、評判になっております。「事件当日」の多くの人々の行動、受けた衝撃を詳述しています。見沢知廉氏や私の感想・衝撃についても書かれています。
     持丸博氏も10月末に本が出る予定です。三島を助け、「楯の会」の会員募集・面接などをやり、実質的に「楯の会」を作る参謀になった人です。40年経った今、何を語るのか。興味深いです。
  4. 11月6日(土)新潟県新発田市の生涯学習センターで午後6時半より、「三島由紀夫と蕗谷虹児=うたと講演のつどい」が行われます。斎藤徹夫さんが企画しました。蕗谷は新発田市出身の偉大な叙情画家で「花嫁人形」の作詞家でもあります。
     第1部は、ソプラノ歌手の柳本幸子さんによる「三島由紀夫と蕗谷虹児の世界を歌う」。
     第2部は私の講演で「三島由紀夫と蕗谷虹児=一枚の挿し絵にこめた想いとは」です。
  5. 11月7日(日)午後1時より、新潟市駅前のジュンク堂で私のトークがあります。終わって、サイン会をやります。
  6. 11月13日(土)、14日(日)劇団再生の公演です。APOCシアター(小田急線千歳船橋駅)で。『交響劇第二番 嬰イ短調』です。お芝居の前に、代表の高木尋士さんと私のプレトーク「劇場論」があります。
花園神社への地図はこちら
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  1. 11月15日(月)夜、新宿ジュンク堂で、三島由紀夫没後40年のトークがあります。『昭和45年11月25日』の著者・中川右介さんと、『遺魂』の著者の私です。
  2. 11月24日(水)三島由紀夫・森田必勝両烈士追悼四十年祭「野分祭」が行われます。午後7時より、新宿の花園神社
     野分祭のあと、荒谷卓先生(至誠館館長)による記念講演「神道と武士道の現代的意義」が行われます。お問い合わせは「野分祭実行委員会」へTEL03(3364)2015。